弁護士になるための受験資格は?司法試験の流れやスケジュール・勉強法まで解説!

更新日時 2020/05/08

「弁護士にはどうすればなれるのだろうか?」

「弁護士になるために受験資格はあるのだろうか?」

こんな疑問を持っている人も多いことかと思います。

そこで、今回の記事では、弁護士になるための受験資格や、司法試験の流れ・スケジュール、さらには勉強法まで、様々な観点から紹介していきます。

弁護士の受験資格についてざっくり説明すると

  • 受験資格を得るためには、「予備試験合格」「法科大学院修了」が必要
  • それぞれのメリット・デメリットがあるので、自身の状況・環境に合わせて選択すべき
  • 独学での合格は難しく、予備校・通信講座を利用した試験対策がベター

弁護士の受験資格ってなに?

受験資格について疑問を持っているイメージの画像 弁護士になるためには、司法試験に合格する必要があります。しかしながら、この司法試験を受験するためには受験資格というものが存在しており、誰でも受験できるわけではありません。

ざっくり分けるとすると、受験資格には以下のようなものが挙げられます。そして、この中の1つでも満たせば司法試験を受験できるようになっっています。

  • 法科大学院を修了していること
  • 予備試験に合格していること(合格してから5年以内)

予備試験で受験するためには

予備試験とは、「法科大学院修了程度の知識・能力があるかを判定する試験」のことを指します。

この予備試験に合格すれば、法科大学院に通っていなくても司法試験を受験することができるため、法科大学院に通っていない人にとっては、弁護士になるための最初のステップになります。

この予備試験は、司法試験とは違って受験資格は無いため、誰でも受験することが可能となっています。ただし、難易度は司法試験と同程度と難しいため、安易に合格を勝ち取ることはできません。

試験は「短答式試験」「論文式試験」「口述式試験」の3つの試験で構成されています。いずれも年1回であり、短答式は5月中旬頃、論文式試験は7月中旬頃、口述式試験は10月下旬頃にそれぞれ実施されます。

法科大学院で受験するためには

法科大学院とは、「法曹養成に特化した教育を行うプロフェッショナル・スクール」のことを指します。質の高い法律家の養成を目的とした教育機関として、2004年に開設された比較的新しめな教育機関であると言えます。

法科大学院には、入学前に法律の学習をしている必要がある「既修者コース」と、入学前に法律学習の有無は問われない「未修者コース」という2つのコースが存在します。

また、修業年限についても、2年(既修者コース)と3年(未修者コース)とに分かれています。

これら2つのコースのどちらかを修了することで、司法試験の受験資格を得ることができるようになります。

法科大学院に行くには飛び級もある

学部時代に優秀な成績を収めていれば、学部3年生の段階で法科大学院の受験資格を得られることもあります。

この制度を利用することで、時間とお金も節約することができる上に、年齢も若いうちに司法試験合格を視野にいれることができます。

そもそも司法試験とは

司法試験の内容について確認していくイメージの画像 そもそも、司法試験とはどんなものなのでしょうか?

ここでは、おさらいの意味もかねて、司法試験の概要などについて説明していきます。

司法試験の流れ

司法試験のスケジュール

2020年における司法試験のスケジュールは以下のとおりとなっています。

  • 願書交付  2019年11月8日(金)~12月2日(月)

  • 出願期間  2019年11月19日(火)~12月2日(月)

  • 受験票発送 2020年4月16日(木)予定

  • 論文式試験(選択科目、公法系) 2020年5月13日(水)

  • 論文式試験(民事系)      2020年5月14日(木)

  • 論文式試験(刑事系)      2020年5月16日(土)

  • 短答式試験(民法、刑法、憲法) 2020年5月17日(日)

受験料

受験料は28,000円となっております。他の国家資格の筆記試験のものと比べてもかなり高いであると言えます。

また、この受験料は現金ではなく、28,000円分の収入印紙で準備しなければならない点についても、注意する必要があります。

受験地

受験地は例年、主要都市を中心に受験会場として設定されます。

2020年の受験地は以下のとおりとなっています。

試験地 試験場
札幌市 TKP札幌ビジネスセンター赤れんが前(札幌市中央区北4条西6-1 毎日札幌会館5階)
仙台市 TKP仙台カンファレンスセンター(仙台市青葉区花京院1-2-3 ソララガーデンオフィス2階/3階/4階)
東京都① TOC(東京都品川区西五反田7-22-17)
東京都② TKP東京駅日本橋カンファレンスセンター(東京都中央区八重洲1-2-16 TGビル本館・別館)
名古屋市 愛知県体育館(名古屋市中区二の丸1-1)
大阪市 マイドームおおさか(大阪市中央区本町橋2-5)
広島市 広島県立広島産業会館西展示館(広島市南区比治山本町16-31)
福岡市 南近代ビル(福岡市博多区博多駅南4-2-10)

試験科目

先に触れていますとおり、司法試験においては、マークシート方式の「短答式試験」「論文式試験」との2つの試験が課されることになります。

試験科目については、短答式試験は「憲法」「民法」「刑法」の3科目で構成されており、論文式試験は短答式の3科目に加えて、「行政法」「商法」「民事訴訟法」「刑事訴訟法」「選択科目」の合計8科目で構成されています。

また、「選択科目」とは、具体的に「倒産法」「租税法」「経済法」「知的財産法」「労働法」「環境法」「国際関係法(公法系)」「国際関係法(私法系)」の8科目を指しており、この中から1科目を選択することになります。

合格基準

司法試験に関する事柄は全て、司法試験考査委員により決定されております。

そして、司法試験の合否判定については、以下のとおり手順にて実施されています。

①短答式試験ですべての科目で最低ライン(満点の40%以上)を満たしていること(憲法、刑法は満点50点であるため、最低ライン20点。民法は満点70点であるため、最低ライン30点)

②短答式試験3科目合計得点で、その年の合格最低点を満たしていること

③論文式試験ですべての科目の最低ライン(満点の25%点)を満たしていること(民事系は満点300点であるため、最低ライン75点。公法系と刑事系は満点200点であるため、最低ライン50点。選択科目は満点100点であるため、最低ライン25点)

④その年の総合合格最低点を満たしていること

合格率

過去5年間の司法試験における受験者数と合格率は以下の表のとおりとなっています。

受験者数 合格率
H26年 8,015名 22.6%
H27年 8,016名 23.1%
H28年 6,899名 22.9%
H29年 5,967名 25.9%
H30年 5,238名 29.1%

この表からも分かるとおり、近年では司法試験の受験者数が減少しているという現状にあります。

また、2018年司法試験合格者の合格率をランキングにすると以下のとおりとなっています。

順位 出身法科大学院 合格者数 合格率
1位 予備試験合格者 336人 77.6%
2位 東北学院大学法科大学院 3人 60.0%
3位 一橋大学法科大学院 72人 59.5%

この表からも読み取れますが、予備試験合格者の方が法科大学院修了者よりも合格率が高いこととなっています。

司法試験合格後に待っているのは?

司法試験に合格した後には、司法修習というのが1年間あり、その最後に行われる修習生考試にも合格する必要があります。

これに合格することで、初めて弁護士としての資格を得られるようになります。

すなわち、弁護士になるためには、「司法試験」と「司法修習」の2つに合格する必要があります。

予備試験と法科大学院どっちがいいの?

予備試験と法科大学院のどちらが良いか迷っているイメージの画像 ここまで見てきましたとおり、司法試験の受験資格を得るためには、「予備試験に合格すること」と「法科大学院を修了すること」という2つの方法を採ることができます。

ここでは、それぞれの特徴とそのメリットについて説明していきます。

予備試験や通信講座のメリット

予備校などの司法試験対策講座の主なメリットとしては、以下のものが考えられます。

  • 社会人であっても、働きながら合格を目指すことができること

自分のペースで勉強を進めることができるために、社会人などで働きながらでも弁護士を目指すことが可能であると言えます。また、試験対策に特化した予備校・通信講座も多く、これらの講座を利用することで最新の傾向も把握でき、情報源もあるため、特に問題はないと言えます。

  • 費用がかからないこと

教材や講座の受講料がかかりますが、法科大学院に通うよりも費用は安く済むという点も、メリットの1つであると言えます。

  • 学歴制限が無い

予備試験は誰でも受験することができますので、たとえ高卒や中卒であったしても、弁護士になるチャンスがあると言えます。

法科大学院に行くメリット

一方で、法科大学院に行くことの主なメリットとしては、以下のものが考えられます。

  • 法科大学院を卒業さえすれば司法試験を受験できること

時間とお金が予備試験に比べてかなりかかることは事実ですが、予備試験の合格難易度はかなり高いということを考えると、法科大学院に行って修了すれば、予備試験を受けずに司法試験受験資格を得ることができるということは、メリットの1つとして挙げられるでしょう。

  • 学習環境が整っていること

法科大学院では、有名な教授から直接講義を受けられる機会があったり、勉強仲間を見つけやすいといったメリットがあります。また、自習室や図書館などの法科大学院の施設が使えるという点も、メリットの1つと言えるでしょう。

どうやって勉強する?

勉強しているイメージの画像 それでは、司法試験の勉強はどのように進めるべきなのでしょうか?結論としては、司法試験の勉強については独学がほぼ不可能であり、対策講座を受ける人がほとんどであります。

司法試験の試験範囲はとても膨大であり、効率的に勉強を進めるためにも、試験対策に特化した専門の予備校・通信講座を活用することが賢明な判断であると言えるでしょう。

また、司法試験には論文形式の試験問題も含まれています。論文試験にはいわゆる「正解」がないため、自分自身の解答内容を客観的に振り返ることが困難であるため、独学での試験対策が難しいのです。

講師からの的確なフィードバックを受けることで実力を伸ばすことができるという点からも、予備校や通信講座の利用が望ましいと言えます。

予備校・通信講座を選ぶなら

司法試験の対策講座を選ぶなら「資格スクエア」の通信講座がおすすめです。

資格スクエアは、司法試験対策ができる通信講座の中でも圧倒的な合格実績を誇っており、予備試験合格者の約3分の1が資格スクエアの受講生となっています。

また資格スクエアでは、現役の弁護士による洗練された講義や分かりやすい講義レジュメなどの教材を全てオンラインで利用可能なので、なかなか勉強時間が取れないという方でもスキマ時間にスマホで効率よく学ぶことができるでしょう

司法試験合格を目指す方は、一度資格スクエアの通信講座をチェックしてみることをオススメします。

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弁護士の受験資格まとめ

弁護士の受験資格まとめ

  • 「予備試験合格」か「法科大学院修了」のいずれかで受験資格を得ることができる
  • 予備試験・法科大学院とも、メリットとデメリットがあるため、よく吟味して選択すべきである
  • 独学での合格は難しいため、予備校・通信講座選びも重要となる

今回は、弁護士の受験資格について、様々な観点から紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。

今回の記事が、弁護士に興味がある、弁護士になりたい人にとっての参考情報の1つとなれば幸いです。