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税理士になるには実務経験が2年必要?登録までの流れや実務内容まで徹底解説!

更新日時 2019/12/06

「実務経験なしでも税理士になれるの?」

「登録のための実務経験っていったい何なの?」

税理士を目指すにあたってこのような疑問をお持ちになる方は多いです。

税理士になるには税理士試験の合格していることに加え、実務経験があることが求められます。

また、税理士試験を受けるためには受験資格が設けられているため、それをクリアする必要もあります。

こちらの記事では税理士に必要な実務経験について、税理士試験の受験から税理士の登録までの流れを見ながら解説していきます。

税理士の登録と実務経験にざっくり説明すると
  • 税理士登録をするためには2年の実務経験が必要
  • 会計業務などが実務経験にカウントされる
  • 実務経験は税理士試験の受験資格にもなる
  • 実務経験を積むにあたっての職場選びは重要

税理士は2年の実務経験が必要

手帳の画像

税理士になるには3つのルートがある

税理士になるには

  • 税理士試験を受験して合格し、2年間実務経験を積む -国税従事者として税務署に一定期間以上勤務し、特定科目免除の税理士試験に合格する
  • 公認会計士または弁護士になる

という3つの方法があります。

実際には、税務署で勤務している人を除き「税理士試験を受験して合格し、2年間実務経験を積む」ルートが一般的かつ現実的です。

税理士試験のしくみ

税理士試験は、11科目の中から5科目を選択して受験する制度となっており、科目合格制度を採用しているため合格した科目は一生にわたって有効です。

そのため、1年1科目ずつ合格して5年間かけて税理士を取得するというような勉強も可能です。

また、税務署に10年又は15年以上税務署に勤務した人は税法に属する科目が免除され、23年又は28年以上税務署に勤務し指定研修を修了した人は、会計学に属する科目が免除されます。

そのため、税務署で長く勤務している人はあまり勉強せずに税理士の資格が取得できるため非常に有利となっています。

他にも大学院の学位により一部科目を免除することなどもできますが、基本的には5科目に合格するという方法が主流です。

税理士試験は受験資格が必要

税理士試験は受験資格が設けられており、条件として学識条件・資格条件・職歴条件のどれか1つをクリアしなければ受験することはできません。

具体的に学識条件は「大学・短大・専修学校を卒業し、法律学または経済学を1科目以上履修した者」「大学3年次以上で法律学または経済学を1科目以上含む62単位以上を取得した者、司法試験合格者、公認会計士試験の短答式試験合格者」などです。

資格条件は「日商簿記検定1級合格者」「全経簿記検定上級合格者」などです。

最後に、職歴条件は「会計事務や資金の貸付け・運用に関する事務、税理士・弁護士・公認会計士等の補助事務の業務に従事した期間が2年以上」などでクリアできます。

登録には実務経験を積まなければいけない

めでたく税理士試験に合格した後は実務経験を積まなければならず、税理士として登録するために求められる実務経験は通算2年以上です。

また、税理士として営業を行うためには税理士会に登録する必要があり、この際にかかる費用は登録手数料・登録免許税など含め総額20万円程度になります。

登録申請後に、税理士登録申請書を受理した税理士会により面接や必要な調査が行われ、問題がなければ税理士名簿に登録されます。

実務経験の内容は?

実務経験の風景

それでは、税理士になるために必要な実務経験とは具体的にどのようなものなのか見ていきましょう。

実務経験は通算2年以上必要

登録の際に必要な実務経験は、通算して2年以上積んでいる必要があります。

また、税理士試験合格前に実務経験を積んでいるものも実務経験として認められます。

つまり、実務経験を積んでいた勤務先で在籍証明を取ることができれば、合格後すぐに税理士会に登録することができます。

実務未経験の場合は、合格後最低2年間は実務経験を積む必要があるので注意しましょう。

実務経験にカウントされるもの

実務経験としてカウントされるのは以下のものになります。

  • 税務官公署での事務や、その他の官公署や会社などでの税務事務

  • 貸借対照表勘定と損益勘定を利用し、会計についての計算などを行う会計事務

  • 仕訳帳等から各勘定への転記事務

  • 元帳を整理し、日計表または月計表を作成して、その記録の正否を判断する事務

  • 決算手続に関する事務

  • 財務諸表の作成に関する事務

  • 帳簿組織を立案し、原始記録(売上伝票やレジペーパーなど)と帳簿記入の事項を照合点検する事務

これらの業務に従事していた期間が通算して2年以上必要となります。

在籍証明の取得が必要

上記のような実務経験は、正規雇用でなくてもパートやアルバイトなどであってもその期間は実務経験としてカウントすることができます。

ただし、そのためには勤務先に連絡して在職証明を発行してもらう必要があり、若干手間がかかります。

また、在職証明提出時の注意として一般企業で実務経験を積んだ場合は、「職務概要説明書」や「所属した企業の組織図の提出」を求められることがあります。

さらに、細かい規定として

  • 残業など正規の労働時間以外はカウントされないこと

  • 勤務時間に実務以外の業務が含まれている場合には、実務経験に該当する業務に従事した時間を抽出し、積み上げ計算を行う必要があること

  • 複数の事業所における実務経験の期間を足し合わせる場合は全ての勤務先に在籍証明を取る必要があること

このようなものがあります。

その一方、パートやアルバイトで実務経験を積んだ場合には勤務時間数の積み上げ計算書類の提出が必要になります。詳細は税理士会に確認してみると良いでしょう。

実務経験はどこで積む?

会議の現場

では、実務経験がない人はどこで実務経験を積めば良いのでしょうか?

会計事務所でアルバイトがベスト

実務経験を積む先として良く選ばれるのが会計事務所や税理士事務所などです。

こういった事務所では現役の会計士や税理士の指導を受けながら、実際の業務を最も間近で見て学ぶことができるというメリットがあります。

また、会計事務所を選ぶ場合は長期雇用が前提のところも多いため、自分が「ここで実務を学びたい」と決めた事務所で2年以上働くと良いでしょう。

そのため、求人を探す上では職場環境や立地・雇用形態を考慮しできるだけ長く働ける事務所を選ぶべきです。

また、そこで働いている先輩税理士は頼れる人か、色々と教えてくれる人かどうかも重要です。

一般企業の場合は証明が面倒

一般企業に勤める場合は、経験した仕事の内容や担当した役職などによって実務経験にカウントできる期間が異なります。

そのため、実務経験の計算書類などの作成が非常に煩雑になってしまう傾向にあります。

あらかじめどの業務が実務経験にカウントされるのか調べておく必要があるでしょう。

実務経験はこの先積みにくくなる?

大きな疑問

今後の懸念として、進歩が著しいAIの登場によって税理士としての実務経験を積むための働き先が無くなってしまうことが指摘されています。

新人が行う業務がAIに代替されていく

新人や、経験が浅い税理士が行う最初の業務は記帳代行などの比較的簡単な業務となります。

実際に、税理士の登録で求められる実務経験は2年と短いため、会計事務所での仕事にありつけたとしてもこのような実務の初歩であることがとても多いです。

このような簡単で単調な業務は、今後AIに代用されると予測されているため、実務経験を積むための働き口が減少するのではないかという懸念があるのです。

税理士業界特有な徒弟性の問題も

実務経験を2年間積むための税理士事務所や会計事務所での修行は事務所選びが肝心です。

その理由は、登録する際の申請書類には、事務所長が書類を作成し捺印した在職証明が無ければ税理士登録ができないからです。

そのため、所長による嫌がらせやパワハラなどがあっても言い出しにくい雰囲気があり、 仮に折り合いがつかず1年で事務所をやめてしまった場合、残りの1年を他の事務所での実務経験で補わなければなりません。

しかし、1年などの短期間での勤務を希望する人を雇おうとする事務所は少なく、むしろ「最低3年以上」などの採用条件などを掲げている事務所が多いです。

そのせいで独立が遅れてしまうという問題が後々発生してしまう恐れもあるのです。

自分のために税務処理する税理士の卵たち

税理士になるための実務経験が無く、雇ってもらえるような会計事務所が見つからない場合も少なからずあります。

そのような場合、自分で何らかの業務を開業をした形にして、自分の事務所の会計業務に従事したという形にして実務経験を積んだことにするという複雑な方法を取っている税理士志望者もいます。

ただし、この手段は複雑で手間もかかるため、あまりオススメはできません。

実務経験が無くても評価されるには

良い職場

実務経験が無いと税理士登録は出来ないものの、税理士事務所への就職や転職は実務経験が無くても可能です。

しかし、そのためには実務未経験の分を他の強みやアピールポイントで補わなければなりません。

科目合格だけでも有効

税理士試験にまだ合格していなくても、日商簿記を取得、あるいは税理士試験の1~2科目に合格しておくと一定の評価をしてもらえます

簿記は企業会計の基本的な知識を学ぶことができるため、税理士ほどでは無くても需要のある能力です。

また、税理士試験の科目合格であっても、税金に関して豊富な知識を持っているという印象を与えることができるため、好印象となります。

このように、実務経験が無くても資格や科目合格で基礎知識のアピールができれば、会計・税理士事務所への就職がしやすくなるでしょう。

提案力やコミュニケーション能力も大切

税理士は、当然税金に関する知識を豊富に持っていますが、それらの知識を生かせないと意味がありません。

例えば、節税に関する相談を受けた場合に、しっかりと節税について様々な提案をして顧客の理解を得られると、信頼を得ることができます。

そのため、持っている知識をフル活用して様々な提案をする提案力のスキルを常に向上させていくことが重要になります。

このような提案や相談を行うことも税理士の重要な仕事の一つで、顧客との良好な関係性を作るためにはコミュニケーション能力がとても大切になってきます。

独立した際にも、顧客獲得のための営業活動は必須となるので、日頃からコミュニケーション能力は意識して磨いておくと良いでしょう。

若いうちの行動が吉

現在では税理士の高齢化が進んでおり、若くして税理士資格を持っている人、あるいは科目合格している人は貴重です。

そのため、20代や30代の人は積極的に自分をアピールしていくと良い求人に巡り会える可能性が高まります。

40代以上となると税理士試験に官報合格したり、多少の実務経験があることを求められるため、転職は早い時期が有利なのです。

また、実務経験者は8~9月に転職活動を行うため、その時期は外すことで自身の転職活動を有利に進めることができます。

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無限の可能性!税理士登録後のキャリアパス

WINのブロック

税理士登録をした後は独立開業は当然のこと、就職・転職を含め様々なキャリアを選択することができるようになります。

以下で税理士資格が生かせる職場を解説します。

会計事務所や税理士法人

税理士の資格取得後の就職先として最多なのが税理士法人や会計・税理士事務所です。

最近は税理士事務所や会計事務所の求人が増えているため、色々と探してみると良いでしょう。

就職先の事務所では、業務経験を積むだけでなく先輩税理士との人脈も築くことができるメリットがあります。

コツコツ積み重ねた経験や人脈を生かすことで開業や独立に有利になることがあるため、 将来的な独立開業を考えている人にはオススメな選択肢となります。

一般企業

最近は税理士事務所だけでなく、税理士の資格取得後の就職先として一般企業も増えています。

多くの企業は節税対策や会計業務の自社処理に力を入れているため、効率的で専門的なアドバイスができる人材を求めている企業が増えているのです。

そこで、税金のプロフェッショナルである税理士が活躍できるのです。

リスクは取らずに安定的な収入を求める人や税理士以外の業務を経験してみたい、という人はこれら一般企業への就職も有力な選択肢となります。

コンサルティング業界

税理士の資格を生かしたコンサルタント業務も最近は増えています。

企業は、中長期的な財政戦略や固定資産税・法人税の削減施策、M&Aなどの業務を行うにあたり、会計や税務に強い人材を求めています。

そのため、税に関する専門的な知識を持った税理士は、このような企業からとても重宝されるのです。

外資系の企業で働きたい人や、コンサルタントとして企業の再生など経営全般に深く関わりたい人はコンサルティング業界を目指してみるのも良いでしょう。

国税庁や役所など

真っ先に選択肢には挙げられませんが、国税庁の税務調査などを担う「国税専門官」や役所の窓口職員も税理士資格を生かせます。

これらの仕事も税務知識が必須であるため、就職活動を有利に進めることができるでしょう。

役所の職員は様々な部署を転々とするため税務課にいても税務に精通しているとは限りません。

そのため、元々税金に関する知識を豊富に持っている税理士は貴重な人材として評価してもらえるでしょう。

もちろん独立開業という道も

税理士は就職して勤務している人よりも、独立している人の方が多いです。

いきなり独立するのではなく、ある程度税理士法人などで勤務経験を積んでから独立するケースが非常に多いです。

独立した税理士の年収は3000万以上とも言われており、非常に夢のある仕事と言えるでしょう。

独立して高収入を狙うにあたり、顧客との信頼関係や作り上げてきた実績はとても重要です。

そのため、独立する前から税理士として真摯に業務に取り組み、幅広い人脈を作ることを意識すると良いでしょう。

税理士の実務経験についてまとめ

税理士の実務経験まとめ
  • 長く続けられる職場で実務経験を積むと良い

  • 実務経験なしでも一定の評価は得られる

  • 税理士の資格以外にも様々なスキルを磨いておくと良い

  • 税理士登録後には輝かしいキャリアが待っている

税理士は受験資格があったり、また合格後に実務経験が求められたりと何かと制約が多い資格ですが、登録が完了した後のメリットは絶大です。

実務経験なしでも就活で役立つだけでなく、若手を中心に将来性も高いため、興味がある人は早いうちから税理士の勉強を始めるのが良いでしょう。

また、実務に興味がある人は税理士事務所などの求人に意識的に目を通すと、将来の可能性が広がりますよ!

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