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税理士試験の簿記論とは?難易度や合格率・目安の勉強時間まで解説!

更新日時 2019/11/23

「税理士試験の簿記論ってどんな科目なの?」

「どんな勉強法が有効なのかな?」「簿記1級よりも難易度は上?」

この記事を読んでいるのは、これから税理士試験を受けようと思っている人や試験に興味がある人でしょう。簿記論は税理士試験の登竜門ともいえる重要な科目です。

この記事では簿記論がどのような科目なのか、そしてどのような勉強法が効果的なのかを説明しています。読み終えるころには簿記論についての疑問が解決しているでしょう。

税理士試験の簿記論について説明すると
  • 税理士試験に二つある必須科目の一つ。
  • 勉強時間の目安は500時間だが、個人差が大きい。
  • 合格率は例年15%前後で安定している。
  • 簿記1級よりもやや難易度が高い。
  • 試験範囲は幅広く、そのうえ論点が毎年変わる。

税理士試験とは

クエスチョンマーク

税理士になる方法はいくつかありますが、もっとも一般的な方法は試験に合格することです。税理士になるための試験が税理士試験です。

税理士試験には他の国家試験にはあまり見られない特徴がいくつかあります。ひとつは受験資格に制限があること、もうひとつは科目別の合格判定がされることです。

受験資格を得る方法は大きく3つあります。学歴・職歴・資格です。このうちどれか一つの要件でも満たせば受験資格が得られます。

より具体的には、大学や短大で税や会計に関する科目を学んだり、経理などの職務経験を積んだりすることで受験できます。簿記1級の資格でもOKです。

税理士試験は多くの試験とは異なり科目ごとに合否が判定されます。税法系で3科目、会計系で2科目合格することで税理士試験に合格です。

これらの科目は一度合格すればいつまでも合格したままです。毎年1科目合格を5年繰り返しても問題ありません。そのため、1年に1科目から2科目程度ずつ合格していくのが一般的です。

税理士試験の簿記論ってどんな科目?

コイン

簿記論は税理士試験における受験科目の一つです。税理士試験の科目は大きく税務科目と会計科目に分かれます。この会計科目に含まれる科目の一つが簿記論です。

税理士試験には必須科目が2科目ありますが、簿記論は必須科目に指定されています。必須科目なので、ほとんどの人が最初に手を付ける税理士試験の登竜門ともいえる存在です。

簿記論で学ぶこと

簿記論とは財務諸表の記録方法や関連する計算方法を学ぶ科目です。税理士として働く上でも必要になる、最も基本的な内容を学習します。

簿記とは会社の帳簿を記録するためのルールです。企業活動の記録を集計・計算する方法について学ぶのが簿記論です。

税理士試験の簿記論は、簿記検定などの簿記の資格とも似た内容を学びます。すでに簿記を学んだことがある人はイメージをつかみやすいでしょう。

出題範囲と配点

簿記論の出題範囲は、複式簿記の原理、その記帳・計算及び帳簿組織、商業簿記および工業簿記です。ただし、原価計算は除かれています。

このように試験範囲が非常に広く、決められ方も大雑把です。試験のポイントとなる出題論点も毎年異なるので、とても広い範囲を学習することになります。

簿記論は問題のほぼ全てが計算問題です。100点満点の試験ですが、配点は公表されていません。

簿記論の難易度

頭を抱える人

税理士試験の科目はどれも難易度が高いのですが、簿記論は特に難易度の高い科目です。計算問題ばかりなので、計算が苦手な人にとっては鬼門とも言えます。

必要な勉強時間

簿記論の合格に必要な時間は500時間と言われています。他の科目と比べても長期の学習が要求される、重点的に学習すべき科目です。

ただし、計算が中心という特徴から人によってかなり得意不得意の分かれる科目です。計算が得意な人ならもっと少ない時間でも済むことがありますが、苦手な人ならさらに長い学習が必要です。

実際に受験した人に話を聞いてみると、倍の1000時間近くを費やしたという人もいます。500時間というのはあくまでも目安にすぎません。勉強時間は自分の能力に応じて柔軟に変えていきましょう。

簿記論の合格率

上のグラフはここ10年間の簿記論の合格率推移を示しています。

グラフを見てわかるように、簿記論の合格率はおおむね15%程度で推移しています。合格率が高い年は20%近いのですが、低い年は10%ほどです。年によってある程度の変動があることがわかります。

簿記試験の試験科目は全部で11科目。その中で最も合格率の高い財務諸表論で15から20%です。

税法系の科目の中には合格率が10%程度というものもあります。そのため、簿記論の合格率は比較的高い方であると言えます。

簿記論の合格ラインはどれくらい?

税理士試験の合格点はどの科目も満点の60%です。簿記論ももちろん満点の6割が取れれば合格です。

上記の内容は国税庁から公式にアナウンスされているものです。名目上は絶対評価の試験ということですね。

しかし、事実はかけ離れているというのが税理士受験生の常識です。実際には合格率が15%ほどになるように配点が調整されていると言われています。

結局、税理士試験は受験生の中で上位15%に入らなければいけない相対評価の試験なのです。もっとも、簿記論に関しては5割の得点で合格できるとも言われています。

簿記論が難しいと感じる理由

簿記論は多くの人が難しいと感じる科目です。その理由は主に次のようなものです。

  • 論点が毎年変わる。
  • 問題のレベルが高い。
  • 勉強時間が足りない。

先ほども少し触れましたが簿記論は論点が毎年変わります。そのためどんな問題が出題されても良いような対策が必要です。

また、試験問題そのものの難易度も高いものが多いです。中途半端な勉強量では到底太刀打ちできません。

さらに、簿記論は学習内容の都合上、多くの人が財務諸表論という科目と並行して学習を進めます。本来なら効率の良い学習方法なのですが、かえって簿記論の勉強時間が不足することもあるようです。

簿記論と簿記1級はどっちが難しい?

電卓

税理士試験の簿記論は、簿記1級とよく比較されます。試験範囲の90%は共通しているとも言われる二つの試験、どちらが難しいのでしょうか?

簿記1級の合格に必要な時間は500から600時間と言われています。合格率はおおよそ10%前後という難関試験です。

簿記論は必要な勉強時間が500時間、合格率が15%ですこれらの数字だけ見ると簿記1級の方が難しいように見えます。

しかし、試験問題の難易度は簿記論の方が上です。難解な問題が多く、基礎問題のレベルも高いのです。また、簿記1級は年に2度のチャンスがありますが、簿記論は年に1回しかチャンスがありません。

このような理由から、簿記論の方がやや難易度が高い試験であると言えます。簿記1級の方が合格しやすいでしょう。

簿記論の勉強法の基本

勉強する二人

独学は避けた方が無難

簿記論の学習を独学で行うのはお勧めしません。経済的、時間的な都合もあるかもしれませんが、可能な限り避けましょう。

まず、そもそも税理士試験に独学で挑む人は少数派です。効率で劣り、モチベーションも維持しずらい独学を長期戦になる税理士試験で選ぶ人はあまりいません。

そして、税理士試験は上位15%が合格する相対評価の試験です。自分以外の受験者は全員ライバルです。

独学が少数派なので、ライバルたちのほとんどは予備校や通信講座で対策しているといえます。予備校や通信講座を活用している人に独学で勝つのはかなり難しいことです。

また、税理士になるには5科目合格しなければなりません。年単位でモチベーションを維持し、かつ効率的に対策するのであれば独学は避けた方が無難です。

まだ通信講座選びを済ませていない人は?

働きながら税理士資格を目指されている場合は、予備校と違って時間的制約のない通信講座が圧倒的におすすめです

通信講座の中でも特におすすめなのがスタディングの税理士講座であり、スマホ学習機能に優れているので通勤時間などのちょっとした隙間時間を活用して勉強することが出来ます

講座費用も非常に安く、受講生からも評判の大人気講座です。まだ受講されていない方はこの機会に是非チェックしておきましょう。

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問題演習が勉強の中心

簿記論の勉強法は問題演習が中心です。試験問題はほぼすべてが計算問題です。計算はアウトプットの量がそのまま得点力につながります。

よってとにかく数をこなすこと、手を動かすことを意識しましょう。それが何よりも大切です。講義やテキストで概略を把握したら、すぐに問題集に取り組みましょう。

他の科目とは違い、実際に机に向かわなければ勉強できない科目です。勉強時間がどうしても不足しやすいので、意識して机に向かうようにしましょう。隙間時間は他の科目に使う勉強法が理想です。

問題は解きっぱなしにしない

簿記論の勉強では数をこなすことが何よりも大切ですが、解いた問題を解きっぱなしにしてはいけません。一度解いた問題を丁寧に復習することも大事です。

正解した問題はともかく、間違えた問題は必ず解きなおしましょう。放っておいても解けるようにはなりません。

正解率が上がらないにも関わらず、次々と新しい問題を解いてしまう。税理士試験に限らずついついやってしまうミスです。解きっぱなしがクセになる前に復習を習慣化しましょう。

計算スピードから逃げない

簿記論のような計算問題では勉強時間だけでなく計算スピードも意識しましょう。時間内に解き終わらなければ意味がないのです。

受験生の多くは理解できるかどうか、解けるかどうかだけを見ているようです。計算速度や計算精度を考慮している人はあまりいません。

しかし、早く正確に計算できることは非常に重要なことです。計算が速くなれば時間に余裕が生まれ、問題の答えを考える時間も増えます。

常日頃から早く正確に計算することを意識していれば、徐々に伸びていきます。焦らず着実に進んでいきましょう。

過去問演習は総仕上げだけではない

過去問は総仕上げだけに使うものではありません。直前期の演習用と日常学習用の2種類あります。直前の総仕上げ用に使うのは直近に2、3年分で十分です。

それ以上古いものは問題集の一つとして普段の勉強に取り入れます。テキスト一読後の問題演習の際に、並行して取り組むのが良いでしょう。

実際に過去問を解く最大のメリットは本試験のレベルを把握できることです。合格に必要な問題はどの問題で、捨ててよい奇問難問はどれなのかつかめるでしょう。また、レベルが把握できれば今後の勉強における指針にもなります。

解答する際のテクニック

机に向かう男性

難問に深入りしない

試験問題を解くにあたって特に注意したいのが難問に深入りしないことです。税理士試験では問題によって難易度のばらつきがあります。難易度の高い問題は非常に難しく、合否にはあまり影響しません。

難しい問題を深追いするよりも比較的易しい問題を確実に得点できるすることを優先します。難問は捨てるものと割り切ることが重要です。

難易度の高い問題で正解しても、落としてはいけない問題を落としてしまと総得点は伸びません。また、制限時間も決して多い方ではないので、難問に時間をかけると解けるはずの問題が解けなくなる可能性もあります。

そのため、どの問題が優先して解くべき問題かを見抜く力が必要になります。特に試験が近い直前期には難問を後回しにする訓練がかなり重要です。過去問などでは意識してとりくみましょう。

検算のコツを掴み習慣化する

簿記論ではもう一つ重要なテクニックがあります。それが検算です。計算問題が中心の簿記論では検算はほぼ必須です。計算が一区切りついたら検算をする癖を必ず身に付けましょう。

また、検算には実際に手を動かして行うタイプのものと手を動かさなくても頭の中だけでできるものがあります。前者ももちろん重要ですが、より大切なのは後者です。

手を動かさなくてもできる検算とはつまり数字の妥当性を見抜く力です。問題文が求めている解に対して、あるいは最初に用意された数字に対して、明らかにおかしい数字であると気が付く能力が大切です。

「数字の妥当性を瞬時に判断する能力」は問題を解き続けることで養われます。問題演習を繰り返す中で意識的に育てていきましょう。

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簿記論対策におすすめのテキスト・問題集

木彫りの文字

簿記論のテキストについては、予備校や通信講座で配布される物を利用すれば問題ありません。市販のテキストを追加で購入する必要は基本的にないでしょう。

問題集も同様に追加で購入しなくても合格は目指せますが、予備校・通信講座の演習量だけでは不安という方は、市販の問題集も購入して数をこなすのも良いでしょう。

市販の簿記論の問題集であれば、簿記論 個別計算問題集が一番おすすめです。

論点ごとに問題が整理されているので普段使いしやすい上に、問題ごとの重要度も一目で分かるようになっています

演習の際は間違えた問題はそのままにせず、繰り返し解くことを忘れないようにしましょう。

税理士試験の簿記論まとめ

簿記論の特徴と勉強法まとめ
  • どんな問題が出ても良いようにする。
  • ひたすら問題を解く。
  • 過去問を普段から利用する。
  • 解きっぱなしにはしない。
  • 捨てる問題を見抜く力が重要。
  • 検算とスピードは普段から意識する。

簿記論に限らず税理士試験は独学で挑むべき試験ではありません。可能な限り予備校や通信講座を活用するべきです。

簿記論は計算問題がほとんどなので、勉強時間には個人差があります。勉強法は問題演習が中心であり、机に向かう時間を意識して作るようにしましょう。

演習量と習慣がものをいう科目です。ある意味では努力した人こそが報われる試験とも言えます。しっかりと腰を据えて取り組みましょう!

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