税理士試験後の合格発表までの過ごし方は?次の科目の勉強を始めるべき?

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税理士

脇田弥輝

「税理士試験の合格発表までどのように勉強を進めていこう?」

「税理士試験も終わったし、一旦リフレッシュしたいけど問題ないだろうか?」

この記事を読んでいるあなたは、きっと上記のようなお悩みをお持ちなのではないでしょうか?

税理士試験は毎年8月に実施されますが、合格発表は12月と結果が出るまで4ヵ月も待つ必要があります。合否の結果次第で学習する科目も変わってくるだけに、この期間をどのように学習計画を組めばいいか悩んでいる方も多いと思います。

そこでここでは、税理士試験後の合格発表までの期間についての効果的な過ごし方、講座受講のタイミングや必要性、試験後のリフレッシュの考え方についてまとめてみました。

税理士試験を検討している方は是非ご一読ください。

税理士試験の合格発表までの過ごし方についてざっくり説明すると

  • 税理士試験の結果が出るのは4ヶ月後
  • 自己採点が難しいので、合否予想を立てづらい
  • 基本的には次の科目勉強をスタートする
  • 各予備校の講座受講をオススメ

税理士試験後の合格発表までの期間は要注意

学習 税理士試験は科目合格制度となっており、全11科目の中から5科目を選択して受験、及びそれぞれについて合格をする必要があります。

どの科目も非常に難易度が高いものばかりですが、合格した科目については一生有効ですので、1年で1〜2科目ずつ合格を積み重ねていく形が税理士試験のセオリーです。

そのため、受験した科目の合格発表を待つまでの間は、不合格だった場合に備えて同じ科目の勉強を続けるか、もう次の科目の勉強に移ってしまうかで迷う人が非常に多いです。

試験から合格発表までは非常に長い

税理士試験は毎年8月に実施されますが、その合格発表については12月であり、結果がわかるまでその間なんと4ヶ月もの期間が空いてしまいます。

なぜ合格発表までにこれだけの期間がかかってしまうのでしょう?

税理士試験の受験者数は約3万人(平成30年度)と受験者数が多い上に、解答が全て記述式となっているため、採点を行うのにどうしても時間がかかってしまうことが要因として挙げられます。

さらに試験合格者数を一定に保つために配点の調整を行う必要があることなどが理由として考えられます。

いずれにせよ合格発表までの期間はとにかく長いため、この期間を有効に使えるか否かで官報合格までの道のりの長さは変わってくると言えるでしょう。

自己採点が難しく合否が判別しにくい

税理士試験では配点が公開されていないことに加え、記述式の試験となっているため、自己採点が非常に難しい試験と言われています。そのため試験の出来栄えから合格しているかどうかを判断するのがとても難しいです。

合格しているかどうかの手ごたえが全くわからないまま4ヶ月もの間合格発表を待たなければいけません。

そういった中で闇雲に勉強を進めても、モチベーションを持続させることが難しいのが正直なところでしょう。

次の科目の勉強を開始して不合格だったとしたらまた勉強のやり直しになってしまうし、逆に不合格を想定して受験した科目の勉強を続けていて合格してしまったら、その期間の勉強が無駄になってしまいます。(無駄というのは税理士試験合格を目的とした観点から)

どっちつかずの期間になるので、なかなか勉強に集中できないという人も多いです。

税理士試験は相対評価

税理士試験の合格基準は公式には6割程度の得点とされていますが、例年合格率がほぼ一定であることからも分かるように、実際には相対評価の試験となっています

つまり、本番試験で6割以上解答できたとしても合格だと判断をすることは基本的にできません。自分の手応えが良くても、周りの受験生の出来栄えによっては不合格となってしまう可能性があるからです。

このことも、税理士試験の合否が判断しにくい一つの要因となっていると言えるでしょう。

合格発表までの過ごし方

勉強

まずは必ず自己採点をする

税理士試験が終わったらとりあえず自己採点を必ず行いましょう。この時できるだけ正確な自己採点をすることが重要です。

各予備校では解答速報から合格ラインの予想を発表しています。これらを上手く活用して自分の出来栄えを判断するようにしましょう。

また本試験は重要な過去問でもあるとも言えます。もし100%合格だという自信が無い場合は次回の受験に備えて、解答の正誤確認だけ行うのではなくしっかりと問題の復習を行うようにしましょう

基本は次の科目の勉強をスタートさせる

試験が終わったら、不合格を想定し今の学習を継続するか、次の試験に備えて次の科目の勉強にシフトチェンジするか、どちらをチョイスしたらいいのでしょうか?

基本的には、自己採点の結果ボロボロだった、全く手ごたえが無かったという場合でない限り、次の科目の勉強をスタートさせましょう。

不合格だったら4か月間ロスになってしまうと不安に感じる方もいらっしゃるかもしれませんが安心してください。

なぜなら、もし本試験が不合格だったとしても、その科目の知識については合格水準にかなり近づいているのは間違いないからです。

12月から勉強を再開したとしても、次の試験まで8ヶ月も残っています。一から学習を始めるわけではないため、合格水準にまでもっていくには十分の期間が残っていると言えるでしょう。

ただし不合格だった場合は、新たに勉強し始めた科目との勉強配分は工夫する必要があります。自分の得点力を考えながら、それぞれの科目の勉強時間について調整していくことが大切です。

講座の受講はどうする?

税理士試験を勉強されている方は、ほとんどが予備校や通信講座を受講して勉強を進めています。

そのため合格発表を待つ間、新しい科目の勉強をスタートさせるにしても、合格発表まではとりあえず独学で進めておくか、最初から講座を受講するかを迷われる方も多いと思います。

この場合は、最初から講座を受講することをオススメします。

理由としては、合格発表後に講座受講を選択すると、独学で進めていた分を後から講座で学び直すことになってしまいます

復習の効果はあるでしょうが、少々非効率であると言えます。またどうせ合格したら後から講座を受講するからと考えてしまい、独学期間の勉強に身が入らず、結果4ヶ月間を無駄にしてしまう可能性もあります。

講座選びを済ませていない人は?

税理士の予備校や通信講座をまだ選んでいない方は、スタディングの税理士講座を検討してみると良いでしょう。

スタディングは予備校と比べて1科目あたり10万円近く安く受講できる上に、講座のクオリティも非常に高いです。

また、スマホを使って勉強できるので、忙しい方でも電車内などの隙間時間を使って学習を進められます。

受講生からの評判も軒並み高いので、是非一度チェックしておきましょう。

スタディングの公式サイトはこちら

発表待ちの科目はどうする?

合格発表待ちの科目については、合否の結果が出てから講座を受講するかどうか判断すれば良いでしょう。

ただし不合格だった場合に、科目の知識は身に付いているし、お金がもったいないし不足分は独学でカバーしようと考えている方は要注意です。

特に税法科目の場合は税制改正などに対応することができず、翌年も不合格を繰り返してしまう可能性が高いので独学はオススメしません。

フルコースで講座を受講しないにしても、直前対策講座などで予備校や通信講座の知見を借りておく方がいいでしょう。

不合格が濃厚の場合

実力不足により本試験でほとんど通用しなかったという場合は、無理して次の科目の勉強を進めずに、来年その科目で確実に合格できるように実力をつけるよう勉強し直した方が良いです。

その過程で次の試験に合格できる見込みが立ってから、次の科目の勉強も並行して進めるようにしましょう。

試験後から合格発表まで休むのはアリ?

休息 税理士試験は合格まで長丁場になります。合格するまで休みなしにずっと勉強しっぱなしというのはあまり現実的ではありません。特に試験後においては、一つの区切りになるので少し休みたいと思うのが普通でしょう。

税理士試験に限らず勉強は適度な休息をいれてメリハリをつけるのが効果的です。ただし、休息も大事なことではありますが、完全に試験のことを忘れてはいけません。

学習期間を大きく空けるのは避ける

根詰めて挑んだ試験を終えると、一旦区切りとして旅行などまとまった休暇を取りたいと考える人は少なくありません。

気持ちをリフレッシュさせてまた学習を頑張る起爆剤となるのであれば効果的であると言えるでしょう。ですが、1ヶ月以上勉強しない期間を空けるのは避けるようにしましょう。

勉強しない期間が長期間続くと、いざ勉強を再開しようとなった時に勉強のペースを取り戻すことが困難になってきます

完全オフの日を作ることは悪いことではありませんが、休みが長期化しないように自分を律することが大切です。

1日あたりの勉強時間を減らすのも良い

税理士試験直前期になると、毎日10時間近く勉強をする人が多いです。試験後においても直前期と同じペースで学習していては、身体やその他日常生活に支障が出る可能性があるので注意が必要です。

短距離走のペースでフルマラソンを走ることができないのと同じです。自分の体力と相談して計画的に学習をすることがポイントになってきます。

合格発表後も毎日勉強した方が当然良いものの、勉強のペースを少し減らして趣味や仕事、人間関係に当てる時間を増やした方が、メリハリがついて結果勉強にも良い効果を発揮するでしょう。

1日の勉強時間が短かったとしても毎日続けていれば、いざ本格的に勉強を始める際にもスムーズに移行することができます。

官報合格待ちの場合は?

官報合格の発表を待っている方については、試験の出来栄えにもよりますが、基本的に勉強を休んでいてもそこまで影響はないでしょう。

ですが、2〜3科目の合格発表を控えている場合は、不合格だった場合も想定し、不安な科目だけは学習を続けておいたほうがいいでしょう。

試験後は一旦リフレッシュして次の試験に向けて準備を進めよう!

試験後から合格発表までの過ごし方まとめ

  • 試験後のリフレッシュは問題ないが、長期間勉強しないのは×
  • 1日の学習時間を落として、私生活とのバランスを取る
  • 官報合格待ちは基本的にどのように過ごしても問題なし

税理士試験の合格発表待ちの過ごし方、リフレッシュの考え方について解説して参りました。

税理士試験は長丁場になりますので、自分の身体やメンタルとバランスを考えながら学習を継続していくことが最も大切になってきます。

メリハリをつけて税理士試験合格を目指しましょう!

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