【就活】大学生が中小企業診断士を取得するメリットと難易度・勉強時間

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中小企業診断士

平井東

「大学生だけど、中小企業診断士の資格を目指すのは無謀だろうか…」

「大学生で中小企業診断士の資格を取るとどんなメリットがあるの?」

「中小企業診断士の資格は就職・就活に有利なのか知りたい!」

この記事を読まれている方は、そんな疑問を持たれているのではないでしょうか?

中小企業診断士は社会人の方がスキルアップまたは独立を目指して取得することが多く、大学生で取るといったパターンはあまり多くありません

ここでは、大学生が中小企業診断士の資格を取得するメリット、難易度の高い中小企業診断士試験を合格するためのポイントを解説します!

中小企業診断士の資格取得を目指す方は是非ご一読ください。

中小企業診断士と大学生の就活についてざっくり説明すると

  • 大学生が中小企業診断士の資格を取得すると就活で非常に有利になる
  • 大学生のうちに中小企業診断士の資格を取得している人は、わずか100人前後しかいない
  • 試験にはビジネスの基礎知識を要するので、大学生で合格するのは難易度が高い

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中小企業診断士を持つ大学生は就活で有利

中小企業診断士を持つ大学生は就活で有利

結論から言うと、中小企業診断士の資格を持った大学生は就活においてとても有利になります。

以下では中小企業診断士の資格が就活で有利な理由を具体的に解説していきます。

経営に必要な知識を持っている

中小企業診断士とは、企業の現状を把握して経営の方向性についてアドバイスを行うことができる資格になりますので、経営について幅広い知識を持っているという証明になります。

入社当初から高い経営・組織運営スキルを持った大学生は、全ての企業や部署で重宝されます。当然、就活・就職において有利に働くでしょう。

どんな業種・業界であったとしても客先の意図や要望、形態に合った提案ができるので、それだけビジネスチャンスを生み出すことができます。

また、面接官にとっても中小企業診断士を持った就活生は優秀な人材であると客観的にも評価しやすく、採用を決める際の力強い一助となります。

相手に印象を残せる

就活は相手に自分の印象をいかに残すことができるかが重要なポイントになります。つまり、周囲とは被らない独自性や希少性を持っていればそれだけ就職・就活には有利に働くと言うことができます。

その点、中小企業診断士の資格を持つ大学生はほとんどいないため、資格を持っているというだけで就職・就活にて面接官に大きな印象を残すことができます。

また、面接のときには必ず中小企業診断士に関する話をされることが予想できるので、面接の準備・対策も入念にすることができますし、実体験をそのまま語るだけで十分なPRとなります。

就活においては、自己PRで何をアピールすればいいのかわからないと悩まれている方も多くいらっしゃいますので、そういった方と大きく差をつけることができます。

以下にここ数年間の大学生合格者数を表にまとめました。2次試験までの合格人数を見ると、毎年10〜30人しか合格者がいないということがわかります。

中小企業診断士1次試験の大学生の人数

試験年度 大学生申込者数 大学生合格者数
2023年 639人 106人
2022年 684人 115人
2021年 759人 140人
2020年 613人 108人
2019年 564人 59人
2018年 479人 47人
2017年 443人 35人
2016年 434人 36人
2015年 400人 37人
2014年 517人 52人
2013年 509人 43人

出典:申込者・合格者にかかる統計資料(第1次試験)

中小企業診断士2次試験の大学生の人数

試験年度 大学生申込者数 大学生合格者数
2023年 149人 28人
2022年 166人 27人
2021年 169人 36人
2020年 106人 20人
2019年 74人 11人
2018年 55人 10人
2017年 47人 12人
2016年 50人 13人
2015年 48人 9人
2014年 63人 12人
2013年 74人 12人

出典:申込者・合格者にかかる統計資料(第2次試験)

即戦力として考えられる

中小企業診断士の試験は、1次試験については経営についての基礎知識を問われるだけの問題が多いですが、2次試験では筆記の試験もありますので、持っている知識をアウトプットする能力も十分にあると評価されます。

自分の意見や会社のメリットについて、社内・社外へ正確にアウトプットするということは、最も難しく重要なポイントとなります。これをできる能力がある証明となる中小企業診断士の資格は、就職・就活において有利に働きます。

また、中小企業診断士は非常に高難度な試験です。この試験を合格したということは、継続して勉強をする忍耐力、記憶力、計画性のあるパフォーマンスの高い人間であると評価されることが予想できます。

大学生診断士は就活以外でもメリットが多い

大学生診断士は就活以外でもメリットが多い

大学生で中小企業診断士の資格を取得することは、就職・就活においてのアピールポイントになるだけでなく、それ以外でもメリットが多く存在します。以下にてそのメリットを解説していきます。

診断士資格によって繋がりが増える

中小企業診断士は二次試験合格後に実務補習を受講することで晴れて資格登録することができます。実務補習とは、2次試験合格者5~6名でグループを組み、指導員のもと企業に対する経営診断・助言を行うものです。

中小企業診断士の受講者は年齢層も幅広く、会社勤めの方も多いです。実務を経験している先輩方とコミュニケーションを取ることができるのは、今後の社会生活において貴重な経験になることでしょう

様々な業種の年上の先輩方と繋がりを持てる場というのはなかなかありませんので、将来に向けての人脈作りとしてもメリットがあると言えます。

また中小企業診断協会に加盟すれば、たくさんのコミュニティーが存在していますので、知識作りや人脈作りに活用してみるといいでしょう。

独立や副業という選択肢を得られる

大学生が中小企業診断士を取得していきなり独立するというのは、社会経験も乏しいことからよほど特殊な例でない限りかなり難しいといえるでしょう。

しかし、独立という選択肢を持つことができるので、社会に出ても視野が広がり、自分に最適なキャリアを選択することができるでしょう。

また、会社勤めしながら副業として経営コンサルティングを行うことで、収入だけでなくビジネススキルもより高めていくことができるでしょう

中小企業診断士の独立についてより詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。

中小企業診断士の資格は就職後にこそ役立つ!

社会で活躍する中小企業診断士

中小企業診断士の資格が就職・就活に大きなアドバンテージをうむことはおわかりいただけたと思いますが、この資格の真骨頂は就職後にあるということを解説していきましょう。

IT・AIに脅かされる時代になりつつある

世の中のIT技術は日々目覚ましい速度で進化を続けており、従来のビジネスモデルから新たなビジネスモデルへと変化を続けています。これは私生活だけでなく仕事においても切り離せないものとなっています。

IT技術の進展によって生み出されたAI技術の利用を促進することで、生産年齢人口の減少問題を解決すべく、国や企業も力を入れて取り組んでいます。

将来的には、日本の労働人口の49%が人工知能等で仕事の代替が可能になると言われています。この代替可能になる仕事とは、店舗における受付や案内業務、同じ作業を繰り返す単純作業などが挙げられます。

つまりIT技術が加速していくにつれて、単純作業は人間に求められなくなります。

課題解決能力が求められる

単純作業が必要でなくなるということは、その逆である複雑な思考を要する業務を対応できるスキルがこれから求められていくということが言えます。

具体的には機械にはできない創造性の部分、つまり頭を使って答えを導き出さなければならない仕事のことを指します。

その代表はコンサル業務であり、相手との対話やデータ分析を通じて課題の本質を見抜き、それを根本から解決へと導く力が重要となります。そして、こうした課題解決能力は論理的思考力を高めること以外では身に付けることができません

幸いなことに、中小企業診断士の試験勉強は論理的思考力を鍛える絶好の機会となっています。

同期と差をつけることができることはもちろん、そういった思考を持っていない先輩社会人を一気に追い抜くことができます。名ばかりの資格ではありませんので、資格取得する価値はとても大きいと言えるでしょう。

AI時代における中小企業診断士の将来性についてより詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。

就活および就職後の注意点

就活時の注意点を説明する人

中小企業診断士の資格を取得したからといって資格の過度な自慢をしたり、プライドが高くなりすぎたりするのはいいことではありません

仕事をする上で大事なのは同僚との信頼関係です。仕事は決して一人で全て進められるものではありません。各部署各メンバーの協力があってこそ仕事をスムーズに進行することができます。

中小企業診断士の資格を持ってるからといって生意気だ、扱いづらいと周囲に思われてしまっては、せっかくの資格が逆効果になってしまうので注意しましょう。

また、就活の際は資格以外の側面も万全に準備を整えるようにしましょう。資格のアピールにこだわり過ぎて、エントリーシートの書き方や面接での話し方など、基本事項が疎かになってしまっては元も子もありません。

中小企業診断士の資格は就活において非常に強力な武器となりますが、あくまでも多くの評価項目の1つであるということは忘れてはいけません

大学生が中小企業診断士を取得する難易度

疑問 中小企業診断士試験は難関試験であり、合格することは決して簡単ではありません。また中小企業診断士は経営コンサルの国家資格となりますが、ビジネス経験が無い大学生に取ってどのような影響があるのでしょうか?早速解説してきましょう。

1次試験の難易度と大学生の合格率

1次試験における全体と学生の合格率について比較してみましょう。

年度 学生 全体
2023年 16.6% 29.6% ▲13.0%
2022年 16.8% 28.9% ▲12.1%
2021年 18.4% 36.4% ▲18.0%
2020年 17.6% 42.5% ▲24.9%
2019年 10.5% 30.2% ▲19.7%
2018年 9.8% 23.5% ▲13.7%
2017年 7.9% 21.7% ▲13.8%
2016年 8.3% 17.7% ▲9.4%
2015年 10.4% 26.0% ▲13.2%
2014年 10.1% 23.2% ▲13.1%
2013年 8.4% 21.7% ▲13.3%

出典:申込者・合格者にかかる統計資料(第1次試験)

見て分かる通り1次試験において、一般の社会人に比べると大学生は合格率が低いことがわかります。これは社会人の場合、ビジネスを実務として経験しているため、自分の知識や経験から試験勉強を補える部分があるからであると言えます。

例えば用語の暗記にしても一つにしても、社会人の場合、ビジネス用語として普段から当たり前のように使用している言葉であっても、大学生では初めて見る言葉として全て暗記して覚えなければなりません。

おのずと社会人よりも勉強量、時間ともに増えてしまうということになります。

2次試験の難易度と大学生の合格率

2次試験における全体と学生の合格率について比較してみましょう。

年度 学生 全体
2023年 18.8% 18.9% ▲0.1%
2022年 16.3% 18.7% ▲2.4%
2021年 21.3% 18.3% 3.0%
2020年 18.9% 18.4% 0.5%
2019年 14.9% 18.4% ▲3.5%
2018年 18.2% 18.3% ▲0.1%
2017年 25.5% 19.4% 6.1%
2016年 26.0% 19.2% 6.8%
2015年 19.0% 19.1% ▲0.1%
2014年 16.2% 24.3% ▲8.1%
2013年 26.4% 18.5% 7.9%

出典:申込者・合格者にかかる統計資料(第2次試験)

2次試験では1次試験とは異なり、年度によっては社会人よりも大学生の方が合格率が高くなっています。大学生の方が極端に合格率が低いという結果にはなっていません。

2次試験で求められるのは、与えられた事例から論理的解答を導く力になりますが、経験を積んでいる社会人の場合、問題に出された内容以外にも自身の経験を頼りに解答してしまうことが多いのです。

これは無意識的にやってしまうことが多く、この傾向は年齢が上がる程顕著に表れます。

一方大学生は社会経験がないため、純粋に与えられた条件の中から論理的解答を導き出すことができます。このことが2次試験にプラスの作用を発揮していることが考えられます。

勉強時間はどれくらいかかる?

1次試験

1次試験合格までの勉強時間の目安として、社会人で800時間と言われています。大学生の場合、上記の通り苦戦が予想されますので1200時間は必要になるでしょう

2次試験

2次試験は大学生の方が有利と伝えていますが、論理的思考力という点ではやはり経験のある社会人には劣ります。社会人での必要な勉強時間が200時間のため、大学生の場合250~300時間は確保したいところです

1次試験と2次試験の間は短いので、なかなか勉強時間を取るのが難しいです。1次試験の勉強と並行して2次試験に向けた学習も進めることが一発合格のためのコツです。

勉強時間確保のシミュレーションを

まとめると、大学生で中小企業診断士の合格を目指すのであれば、1次試験と2次試験合わせて1400~1500時間ほど勉強時間を確保する必要があります

1日平均2時間の勉強だと2年前後、1日3時間の勉強で1年半かかる計算です。

上記で説明してきた通り、時間を割いて挑戦する価値は大いにある資格ではありますが、大学生ならではの学生生活を楽しむのも人生においては大切なことです。

日々の生活において毎日どれくらいの勉強時間が取れるのか、本当に勉強を継続できるのかをよく検討した上で取得を目指しましょう

中小企業診断士の勉強時間についてより詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。

学歴が低いと合格できない?

中小企業診断士という資格は、MARCH以上のいわゆる高学歴でなければ試験に合格できないといったことでは全くありません

特別偏差値の高くない大学でも合格している実績はありますし、中には高校生で合格したという例もあります。

中小企業診断士試験おいて重要なのは学歴ではなく、どれだけ正しい勉強法で、十分な勉強時間を確保できるかがポイントになります

大学生向けの診断士試験対策法

上述の通り、ビジネス経験のない大学生が中小企業診断士の資格を取得するのは難易度が高いです。

ビジネス経験が無いと勉強していてもイメージが沸きづらいため、独学だと細かい用語など基本事項の理解がままならず、結果膨大な時間がかかってしまうことが予想されます。

特に就活に間に合わせようとすると、多くの場合1年以内に合格を目指す必要があるので、独学で勉強するのは得策ではありません。

大学生が中小企業診断士を目指すのであれば、講義で不足分の知識を補い、勉強時間を短縮することができる通信講座がおすすめです。

大学生の生活環境は、大学での講義に加えてアルバイトや部活・サークルなど不規則な生活になりがちです。また、金銭的に余裕がある人も少ないでしょう。

通信講座であれば費用も安く、部活やサークルとも両立しやすいので、大学生にはピッタリの勉強法だと言えるでしょう。

通信講座はどこがおすすめ?

大学生向けの中小企業診断士講座であれば、圧倒的に「スタディング」の通信講座がおすすめです。

スタディングは講座費用が48,400円〜(税込)と破格の安さを誇っており、独学でテキストや問題集を何冊も揃えるよりも安く合格を目指すことができます(ミニマムコースの値段)。

学生の方は「スタディング学割」を活用することで全講座20%OFFで受講することができるため、実質38,720円(税込)から受講可能です。

費用が極端に安いにも関わらず講座の質も極めて高く、特にスマホ学習機能は業界随一の充実度を誇ります。毎日なかなか勉強時間が取れない方でも、スキマ時間を活かしていつでもどこでも学習を進められるでしょう。

高品質かつ低価格な非常におすすめできる通信講座です。この機会にぜひ一度チェックしてみてください!

スタディングの中小企業診断士講座については、以下の記事で詳しく解説しています。

中小企業診断士と大学生の就活まとめ

大学生が中小企業診断士と取るメリットまとめ

  • 経営能力を証明する中小企業診断士の資格は、就職・就活において大きなアピールポイントになる
  • 実務補習で、様々な業種・世代の社会人経験者とつながりを持つことができる
  • 独立・副業と選択肢の幅が広がるので、一つの会社だけに捉われることなく、幅広い視野を持って判断できるようになる
  • 論理的思考能力を磨くことができる中小企業診断士は、IT・AIが進むこれからの時代に必要とされるスキル

大学生で中小企業診断士資格を取得するメリット及びアドバイスについて解説してきました。

中小企業診断士は難易度の高い資格ですが、取得できれば就職・就活に大きなアドバンテージを生むことができます。資格取得に向けて是非頑張ってください!

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