2016年社労士試験の難易度は高かった?試験の全貌を徹底解説!

近年、試験の難化傾向がみられる社労士試験ですが、2016年の社労士試験はどんな試験だったのでしょうか。

この記事では2016年社労士試験の難易度や合格ライン、受験者層まで試験の全貌を明らかにします

社労士の試験難易度の推移を確認して、今年の試験対策に活用してください!

2016年社労士試験についてざっくり説明すると

  • 合格率は4.4%と過去2番目に低い
  • 択一式試験の救済が3科目も実施された
  • 受験者数は依然として減少傾向のまま

2016年社労士試験の難易度

ご存知の通り、社労士試験の難易度は毎年一定というわけではなく、年度によって変化します。

それでは、2016年の試験難易度はどうだったのか見ていきましょう。

試験の合格率は?

2016年の社労士試験の合格率は4.4%という結果となりました。

これはこれまでの社労士試験史上2番目に低い合格率です。前年の2015年試験の合格率が過去最も合格率の低い2.6%を記録しているので、それと比較すれば合格率は改善したとも取れます。

いずれにせよ、例年のデータと比較しても2015年と2016年の合格率は異常な数値であると言わざるを得ないでしょう。

試験の難易度はどう変わった?

前年2015年と比べると多少試験の難易度は易化したと言えます。とはいえ、それ以前の年と比較すると極めて難易度の高い試験であったとして間違いないでしょう。

2017年以降は更に合格率が回復傾向にあるので、試験実施団体が試験の難易度を調整中なのではないかと伺えます。

社労士試験の難易度に関しては以下の記事でも詳しく解説しています。

2016年社労士試験の合格ライン

ご存知の通り、社労士試験の合格基準点は受験生の得点具合によって毎年変わります。

2016年社労士試験の合格基準点は以下のようになりました。

選択式総合点 選択式科目別得点 択一式総合点 択一式科目別得点
23点 3点 42点 4点

救済は選択式で2点のものが2科目択一式で3点のものが3科目ありました。

選択式試験の合格基準点と救済

2016年の選択式試験の総合点は、合格基準点23点と例年と比較しても平均的な数値となりました。

救済が実施された科目も2科目と例年並みで、大きな衝撃が走ることはなかったと思います。

救済が実施された科目は以下の2科目です。

労務管理その他の労働に関する一般常識

労働に関する一般常識はもともと難易度の高い科目ですが、2016年はその傾向がより顕著に現れました。

高難度科目ということで対策をしっかりしていた受験生も多いと思いますが、2016年は大半の問題が難しく、非常に得点が難しい科目となりました。

健康保険法

計算問題など時間を要する問題が出題されました。他の科目を迅速に終わらせてこの科目でしっかり時間を使えたかどうかが合否を分けたと言えるでしょう。

しかし、2016年はどの科目も難しかったので「他の科目を迅速に終わらせる」というのは受験生からすれば少々無茶な要求だったかもしれません。

択一式試験の合格基準点と救済

2016年択一式試験の総合点の合格基準点は42点と、ここ10年で最も低い点数となりました。

また、それに呼応して救済がなんと3科目に実施されました。ほとんど救済措置が取られない択一式試験において、救済が3科目にも実施されるのは極めて珍しく、こちらもここ10年で初めてのことです。

救済が実施されたのは以下の3科目になります。

労働管理その他の労働及び社会保険に関する一般常識

選択式試験と同じく択一式試験でも「一般常識」が救済の対象となりました。

2016年は特に例年とは傾向の違う問題が多く出題された結果、たくさんの受験生が失点することになりました。

厚生年金保険法

もちろん難易度の高めの問題が多かったですが、時間をかければ十分対応可能な問題であったと思います。

試験の時間配分の巧みさが試されたと言えるかもしれません。

国民年金法

こちらも厚生年金法と同じく、時間が足りずに失点してしまった受験生が多かったのではないかと思われます。

時間のかかる計算問題の対策は万全にしておくことが大切です

他の年度の救済については以下の記事で確認できます。

2016年社労士試験の受験者数とその内訳

グラフを表す画像

試験申込者数と受験者数

2016年社労士試験の受験状況は以下のようになっています。

申込者数 受験者数 合格者数
51953人 39972人 1770人

2016年の受験者数は4万人を切って39972人となりました。近年では受験者数は一貫して減少傾向にあります

受験率は77%と例年通りです。

受験者の男女比は?

2016年試験受験者の男女別構成は以下のようになっています。

男性 女性
66.1% 33.9%

税理士や公認会計士などの士業では男性の割合が多いものですが、社労士受験者に占める女性の割合は依然として高く、30%以上の高水準を維持し続けています。

また、ここ10年の女性割合を追ってみてみても、徐々に社労士の女性割合が増えてきていることが見て取れます。

今後の社労士試験はどうなる?

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社労士試験の合格率は2015年、2016年と大幅に下がったものの現在は落ち着いています。今後しばらくは合格率、試験難易度共に落ち着くのではないかと予想されます。おそらく現在の水準(合格率6%前後)で推移していくはずです。

2015年の異常な合格率を受けて、多くの反響がありました。その影響を考えれば今後急激に難易度が高くなることは考えにくいでしょう。

合格ラインや救済については大きな変動もなく非常に安定しています。この先大きくズレるといったことは想像できません。

2016年社労士試験まとめ

2016年社労士試験結果まとめ

  • 非常に難易度の高い年だった
  • 択一式試験の合格基準点は10年間で最も低い
  • 受験者数は減少したが受験率や男女比に変化はなし

2016年に実施された社労士試験について説明しました。

社労士試験について理解を深め、適切な試験対策ができるようにしましょう!

資格Timesではこの他にも社労士試験についての有益な情報を提供しています。ぜひチェックしてみてください。

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