高卒から社会福祉士になるには?受験資格の満たし方や最短合格のための勉強法も解説!

更新

「高卒で社会福祉になることってできるの?」

「社会福祉士に学歴って関係ある?」

こんな疑問を抱いている方もいるのではないでしょうか?

資格取得の中には学歴が必須条件になっているものもあるため、社会福祉士もそうではないかと思っている人が一定数います。

結論から申し上げますと、高卒から社会福祉士になることは可能です。ただ、社会福祉士になるにはさまざまな条件をクリアしなければいけません。

そこで、高卒から社会福祉士になるにはどんなルートを辿れば良いのかという方法や、最短で合格するための勉強方法についてご紹介します。

高卒から社会福祉士になるにはについてざっくり説明すると

  • 高卒から社会福祉士になることは可能
  • 高卒で社会福祉士になるには受験資格を満たす必要がある
  • 高卒でも社会福祉士の国家試験に合格することは可能

社会福祉士は高卒でも受験できる?

赤いはてなマーク

社会福祉士は国家試験に合格する必要があります。国家試験は学歴という条件はありません。ただ、一定の条件を満たした学校を卒業するか、もしくは実務経験を積む必要があります。

そこで、まずは社会福祉士の受験資格について見ていきます。

社会福祉士試験の受験資格

社会福祉士の試験には受験資格が設けられています。受験資格は学校した場合と実務経験がある場合の2パターンです。

それぞれのパターン別に設けられている具体的な受験資格について解説します。

学歴ごとに見る受験資格

学歴ごとで見た場合の受験資格は、福祉系の大学や短大を卒業した場合、福祉系以外の大学や短大を卒業した場合、高卒・中卒の場合の3つのパターンがあります。

福祉系の大学や短大を卒業した場合は、すでに指定科目の履修が終わっているため、卒業と同時に国家試験を受験ことができます。ただし、短大の場合は卒業後に相談業務に従事するという条件が別に設けられています。

福祉系以外の大学や短大を卒業した場合は、福祉系の専門学校で指定科目を履修し、卒業することが条件です。ちなみに福祉系の専門学校を卒業するには1~3年かかります。

最後に高卒・中卒の場合ですが、学歴で見た場合は2つのルートがあります。福祉系の大学を卒業するルートと、福祉系以外の大学を卒業した後に福祉系の専門学校を卒業するというルートです。

「高卒が社会福祉士を目指すには、学歴が必要じゃないか」と思う人がいるかもしれません。ですが、これはあくまで「学歴で見た場合の受験資格」です。実務経験で見た場合は学歴は必要なくなります。それについては次で解説します。

実務経験で見る受験資格

児童福祉士司、身体障がい者福祉司、審査指導員、知的障がい者福祉司、老人福祉指導主事のいずれかの実務経験が4年以上ある場合は、短期養成所などで必要カリキュラムを履修すると受験資格が得られます。ちなみに最短で9カ月です。

相談業務の実務経験が4年以上ある場合は、一般養成所で必要なカリキュラムを履修することが条件です。最短を目指すなら1年で受験資格が得られます。

相談業務の実務経験が2年以上4年未満の場合は、福祉系の短期大学へ通う必要があります。必要な科目を履修することで、受験資格が与えられます。短期大学ですから、最短でも2年かかります。

相談業務の実務経験が1年以上2年未満の場合は、3年制の福祉系短期大学への通学が必須条件です。必要な科目を履修すると、国家試験の受験資格を得ることができます。

相談業務の実務経験が1年未満の場合は、4年生の福祉系大学に通う必要があります。「学歴で見た場合の受験資格」の高卒・中卒の場合と同じです。

受験資格の要件を満たす方法

ノートパソコンを使う女性

社会福祉士の国家試験時受験資格の要件を満たす方法は、先ほどご紹介したようにたくさんあります。方法がたくさんありすぎて、自分にはどれが一番良いのかわからないという人もいるでしょう。

そこで、それぞれの要件を満たす方法を具体的に掘り下げて解説します。

最短ルートは福祉系の4年制大学

社会福祉士国家試験の受験資格要件を満たす最短ルートは、福祉系の4年制大学卒業です。学校を卒業した後、すぐに受験資格が得られます。まだ知識がしっかり身についている間に受験できるので、合格する可能性も高くなります。

さらに、大卒という学歴も得られるので、就職活動では大変有利になります。社会福祉士の資格取得後、就職面接で大卒という学歴に注目するところは多くあるのです。

ただし、一般の大学同様に入学するには受験勉強が必要です。また、4年間も大学に通うことになるわけですから、学費もそれなりにかかります。

学生の間に目指すのなら良いですが、社会人で働きながら目指す場合や費用的に難しい場合は、あまりおすすめできません。夜間コースや通信教育もありますから、そちらを選んだ方が良いでしょう。

福祉系の短大・専門学校に進学

福祉系の短大や専門学校は、期間が短いので費用を安く抑えることができます。学費面で不安のある人にはおすすめです。

また、短大や専門学校には夜間コースや通信課程などが用意されているところもあります。このような過程やコースが用意されているところを選択すれば、社会人でも働きながら社会福祉士を目指すことが可能です。

ただ、短大や専門学校を卒業後、すぐに受験資格が得られるわけではありません。卒業後、相談援助の実務経験を積むという条件が設けられています。

必要な実務経験の期間は決められています。2年生の場合は2年間、3年制の場合は1年間の実務経験がそれぞれ必要です。

学校は慎重に選ぼう

社会福祉士国家試験の受験資格を得るには、最低でも4年以上かかります。その間、社会福祉士についての勉強をし続けたり、実務経験を積んだりしなければならないということです。

4年間というのは大変長い期間です。その間にモチベーションが下がってしまい、試験に合格できないということも起こる可能性があります。自分の生活スタイルに合致した、モチベーションを高めることが可能な環境を選びましょう。

進学しなくても取得できる

社会福祉士国家試験の受験資格は、進学しなくても得ることができます。それは、相談援助の実務経験を4年以上積むという方法です。

相談援助の実務経験を最低4年積めば、一般養成施設に入学することができます。入学に学歴は関係ありません。実務経験の年数が足りていれば誰でも入学可能です。

ただ、実務経験を最低4年積んだ後、さらに一般養成施設で勉強しなければいけません。卒業まで最短でも1年かかります。トータルで5年以上かかる計算になり、大変時間がかかります。そのため、あまりおすすめできません。

実務経験におすすめの職場

実務経験を積むのは、どんな施設や職場でも良いというわけではありません。厚生労働省は実務経験が認められる職場を定めています。具体的な施設に関しては、社会福祉振興・試験センターのホームページで確認できます。

ただし、厚生労働省が実務経験として認められると定めている職場で勤務していても、仕事の内容によっては実務経験に算定されないこともあります。勤務先にも実務経験としてカウントされるか確認する必要があります。

障がい者福祉施設

障がい者福祉施設では、生活支援員や職員指導員を積極的に採用しています。一見、特別な資格が必要に感じますが、実際には無資格でも採用される可能性があります。

実務経験を積むことはもちろん、資格取得後に障碍者の方たちの支援に積極的に携わりたい場合にも大変勉強になります。

高齢者入居施設

高齢者入居施設の主な仕事は介護です。介護には充分な体力が必要なため、若い人は大変重宝されます。

現在、高齢入居施設は慢性的な人手不足に陥っています。求人も大変多いので、仕事に困ることはないでしょう。勤務時間や仕事内容をしっかり把握した上で、勤める施設を選んでください。

行政や医療の分野は難しい

厚生労働省が定めている実務経験の場所に、行政や医療の分野も含まれています。ですが、現実的に考えてこれらの分野の施設で実務経験を積むことは難しいでしょう。

例えば、医療機関で働く場合には、精神保健福祉士などの資格を持っている必要があります。また、資格保持が必須条件でない場合でも、実務経験を持っているなどの厳しい条件が設けられています。

これから社会福祉士を目指すために実務経験を積む場所として、行政や医療の分の施設はあまり良いとは言えません

社会福祉士は高卒から目指すべき?

本を見る女の子

社会福祉士国家試験の受験資格を得るには、大変時間がかかります。最短でも4年生の福祉系大学を卒業するというルートです。

それを考えるなら、社会福祉士は高卒から目指すべきなのでしょうか?社会福祉士の仕事内容や資格取得のメリットについて触れながら、どうするべきなのか見ていきます。

社会福祉士の仕事内容

社会福祉士の主な仕事は、日常生活でさまざまな問題や課題を抱えている人たちの相談に乗り、適切な支援やアドバイスを行なうことです。まずは相手の話をじっくり聞くことから始まります。

社会福祉士は介護や福祉だけではなく、医療などの様々な分野で活躍できます。早くから資格取得を目指して勉強すれば、それだけ就職先の選択肢も広がり、さまざまな経験を積んでキャリアアップも目指しやすくなるでしょう。

社会福祉士を取得するメリット

社会福祉士をの資格を取得すると、就職先の幅が大きく広がります。福祉施設だけではなく、最近では老人ホームなどでも社会福祉士を求める声が上がっているからです。

また、社会福祉士は国家資格です。資格を保持しているというだけで、専門的な知識があると認められ、社会的な信頼性も高くなります。

更に、社会福祉士の資格を持っていると、精神福祉士などのような他の福祉系の資格の取得もしやすくなります。資格や実務経験の有無で、試験の一部免除などがあるからです。

早い段階から社会福祉士の資格取得を目指せば、仕事の幅が広がるだけではなく、キャリアアップの道も広がります。さまざまな選択肢が増えるので、高卒から目指すのはおすすめと言えます。

高卒でも社会福祉士試験に合格可能

喜ぶメガネをかけた女性

高卒でも社会福祉士の試験に合格することは可能です。その理由や社会福祉士の資格を目指す人たちの現状、試験の内容などについて見ていきます。

試験合格と学歴はあまり関係ない

社会福祉士の試験合格は、学歴とはあまり関係がありません。何故なら、一般の大学で福祉の知識を得る機会は極めて少ないからです。福祉系の大学なら話は別ですが、一般の大学で福祉の勉強をする機会はあまりありません。

極端な話、受験資格を満たすための最低限の学校にさえ通っていれば、それ以外の学歴は関係ないのです。卒業後に必要なカリキュラムを習得できる専門学校を卒業すれば受験資格を得ることができますし、合格もできます。

働きながら目指す社会人も多い

社会福祉士の受験生には、社会人がたくさんいます。働きながら社会福祉士の勉強をして、合格を目指しているのです。受験生の中には、長年勉強そのものから離れていたという人も多くいます。

社会人が働きながら勉強をして社会福祉士を目指すのは、決して容易なことではありません。ですが、合格している人も一定数存在します。

試験合格で必要なのは学歴ではなく、どれくらいの努力をして必要な勉強を続けることができるかにかかっているのです。本人の努力次第と言えるでしょう。

ただし合格は簡単でない

社会福祉士の試験合格に学歴は関係ありません。本人の努力で合格する確率はいくらでも上げることができます。

ただし、試験の合格率は毎年25~30%

です。国家試験ですから、決して簡単ではないということです。

合格率が低い理由として、出題範囲が広いということが挙げられます。また、受験生の半数は社会人です。働きながらの勉強になるため、試験日までに十分な対策ができないというのも、合格率が低い理由と言えます。

高卒から最短で国家試験に合格する勉強法

積み重ねられた本

国家試験の合格率は例年30%ほどと福祉系資格の中では、難関の部類に入り、科目数も多いことから、高卒の方は特に念入りに計画を立てて勉強を行う必要があるでしょう。

基本的には、インプットとアウトプットを交互に行いながら勉強を行うことで知識がしっかり定着します。

何度もこのサイクルを繰り返していくことで、合格までの実力が身についていきます。

高卒の方におすすめのテキスト

高卒の方に限らず、学習のクオリティはテキストのクオリティの大きく関係するので、まずはよいテキストをしっかり選ぶことから始めるようにしましょう。

基本的な知識のインプットを行うなら、「社会福祉士国家試験受験ワークブック」の使用がおすすめです。

社会福祉士・精神保健福祉士国家試験受験ワークブック2023(共通科目編)
3520円
社会福祉士・精神保健福祉士国家試験受験ワークブック2023(共通科目編)
3520円
社会福祉士国家試験受験ワークブック2023(専門科目編)
3520円
社会福祉士国家試験受験ワークブック2023(専門科目編)
3520円

これは、共通科目編と専門科目編の2種類に分かれており、この2冊をそろえておくことで、試験で頻出の範囲はすべて網羅できること間違いなしです。

このテキストを中心に、基本知識を繰り返し反復していくことがおすすめです。

不安な方は通信講座の利用がおすすめ

高卒で社会福祉士国家試験を受験する方の中には、「独学で勉強する自信がない・・・」という人もいるでしょう。

そのような不安を抱えている人には、通信講座の合格カリキュラムに沿って合格を目指していくことがおすすめです。

特にユーキャンの社会福祉士講座は、合格に必須の知識をわかりやすく説明したテキスト・弱点を克服できる添削指導など、不安を抱えやすいポイントに手厚いサポートを整えていることから、受験生は安心して学習を行えるでしょう。

実績も豊富な講座であることから、勉強に迷いを感じたらぜひユーキャンの通信講座での勉強も検討してみてください!

\公式ページを今すぐチェック!/

高卒から社会福祉士になるにはについてまとめ

高卒から社会福祉士になるにはについてまとめ

  • 高卒から社会福祉士になる最短ルートは4年生の福祉系大学卒業
  • 充分な実務経験を積めば、大学に通わなくても社会福祉士になれる
  • 社会福祉士の試験は合格率が25%程度と決して簡単ではない

高卒から社会福祉士になるにはどうすれば良いのかについて解説してきました。社会福祉士になるためには、学歴は関係ありません。高卒からでも目指すことが可能です。

ただし、社会福祉士は国家試験ですから、簡単に合格できる資格ではありません。そのことを念頭において、しっかり勉強して社会福祉士を目指してください。

資格Timesは資格総合サイト信頼度No.1