社会福祉士合格に必要な勉強時間は?難易度や合格率・社会人にもできる勉強方法も紹介

更新日時 2020/07/31

「社会福祉士試験の勉強時間や開始時期は?」

「社会福祉士試験に有効な勉強方法は?」

そんな疑問をお持ちの人は多いのではないでしょうか。

社会福祉士試験は合格率の低い試験だと言われていますが、その試験に合格して資格を得るためにはどのような勉強をすればいいかはあまり知られていません。

この記事では社会福祉士試験に合格するための「開始時期・勉強時間・勉強方法」などについて、さまざまな角度から分析と解説をします。

社会福祉士資格の取得を目指す人の、合格に向けた学習計画策定や勉強にお役に立てば幸いです。

社会福祉士資格取得の勉強法についてざっくり説明すると

  • 必要勉強時間数は受験までに300時間
  • 1日当たりの勉強時間は社会人なら1時間
  • 勉強(準備)期間は1日1時間なら約10カ月

社会福祉士合格までの勉強時間は?

時計

社会福祉士資格を取得するには、決められた「資格取得ルート」を経て受験資格を満たしたうえで、社会福祉士試験に合格しなければなりません。

資格取得ルートは全部で12通りありますが、学歴や実務経験によって大きくは次の5つです。

  1. 「福祉系の4年制大学」で指定科目を履修するルート

  2. 「福祉系の短大」で指定科目を履修し、その後1~2年実務経験を積むルート

  3. 「一般の4年制大学」を卒業し、その後1年以上一般養成施設に通うルート

  4. 「一般の短大」を卒業後に1~2年実務経験を積み、さらに一般養成施設に1年以上通うルート

  5. 「進学しない」で相談援助実務の経験を4年以上積み、その後1年以上一般養成施設に通うルート

この資格取得ルートから分かるとおり、社会福祉士は短期間の勉強で受験や取得をできるほど甘い試験ではありません。

福祉系の4年制大学で指定科目を履修している受験者以外は、一般養成施設や短期養成施設に通いながら、また相談援助実務をしながらの受験勉強を続けなければならないのです。

このように、受験資格を満たすまでのルートがさまざまであるのですから、社会福祉士試験に合格するまでの勉強時間数について一概には言えません。

しかも、社会福祉士試験の合格率は26~30%で推移していますから、1回だけの受験勉強で合格できる人は限られます。

そのことで、多くの人が翌年度の試験での合格を目指し、再度受験勉強をしなければならないのです。

社会福祉士合格までに勉強する期間

カレンダー―

社会福祉士合格までに勉強する期間は、2つの期間に区分されます。

1つは「受験資格を取得するまでの期間」と、もう1つは「受験資格を取得してから社会福祉士試験に合格するまでの期間」です。

以降の解説では、社会福祉士合格までに勉強する期間や時間は、受験資格を取得するまでに必要な期間や時間を除いて使用します。

理想は300時間

社会福祉士資格試験に合格するための勉強時間は、少なくても300時間が目安とされています。

勉強だけに集中できる環境にあれば、300時間は毎日2時間の勉強で5カ月程度必要とする時間です。

また、毎日1時間の勉強をすれば10カ月程度の期間を必要とします。

社会福祉士試験の受験資格を満たすためには、12のコースの内「福祉系大学等(4年)で指定科目を履修・卒業」以外では、指定の学校や養成施設に通わなければなりません。

従って、制度上独学だけでは社会福祉士になれず、受験者の多くは学校や養成施設での勉強をしながら資格試験の受験勉強もこなさなければならないのです。

しかも、受験者が既婚の社会人の場合、会社や家庭との調整を付けながら勉強をしなければならないことから、一般的には1年ほどかけた長期の受験勉強が必要になります。

このような、仕事や家庭を持ち、指定の学校や養成施設に通いながら長期間の受験勉強をすることは、体力的にも精神的にも簡単なことではありません。

なお、300時間もの受験勉強をこなして資格を取得するには、精神的にも肉体的にも無理のない学習計画を立てることが重要です。

社会人なら1日1時間は勉強を

受験者の80%は仕事をしている社会人と言われていますが、そうした受験者におすすめの勉強法の1つは、長続きし易いよう1日当たりの勉強時間を短くして勉強をすることです。

受験を急ぐあまり、1日当たりの勉強時間を長くしたり、土日祝日に極端な長時間の勉強を計画したりといった勉強法は、長続きしませんしおすすめもできません。

1日1時間の勉強を1年間継続すれば、合計300時間の勉強が可能です。

具体的な勉強の開始時期は?

受験勉強を開始する時期に特段の決まりなどなく、原則としては自身の都合に合わせて早期にスタートすればいいのです。

しかし一般的には、次のような手順で決定されます。

  1. 受験日(=試験日)を設定

  2. 試験に合格するために必要な勉強時間の目安を設定

  3. 1日何時間勉強すれば何日で目安の時間をこなせるかを計算

  4. 1から3の日数をさかのぼると、勉強開始時期の算出可能

これを社会福祉士試験に当てはめると、具体的な勉強の開始時期は次のとおりです。

  • 1日1時間なら:開始時期は試験実施日の約300日以上前=約10カ月前
  • 1日2時間なら:開始時期は試験実施日の約150日以上前=約5カ月前
  • 1日3時間なら:開始時期は試験実施日の約100日以上前=約3カ月前

このように、受験勉強の開始時期は、1日当たりの勉強時間によって異なります。

短い勉強期間を達成するにはいつから

短い勉強期間で資格を取得することは、ある意味では簡単です。

1日当たりの勉強時間を長くする、土日祝日などの勉強時間を大幅に増やす、といった方法をとれば短い勉強期間での達成が可能です。

しかし社会人にとっては、モチベーションを維持しながら資格試験に取り組める限度は「1日2時間」と言われています。

社会福祉士の試験に合格するための勉強時間として必要と言われる300時間は、1日2時間の勉強で5カ月かかり、1日1時間の勉強で10カ月かかるのです。

社会福祉士の試験は毎年2月上旬に実施されることから、8月下旬頃から5カ月間、毎日2時間勉強すれば、当該年の資格試験までに300時間の勉強ができます。

また、3月下旬頃から10カ月間、毎日1時間勉強することでも、当該年の試験日までに300時間の勉強が可能です。

このように、短期間で受験勉強を完了させるための勉強開始時期は、目安とする勉強時間に達するまでの1日当たりの勉強時間によって異なります。

社会福祉士試験で勉強する内容

ツリー

以下では、社会福祉士試験の内容や試験の難易度・合格率などについて解説します。

そもそも社会福祉士試験ってどんな試験?

「社会福祉士」は、「介護福祉士」「精神保健福祉士」とあわせて福祉・介護分野の「3福祉士」と呼ばれる3種の国家資格のうちの1つです。

社会福祉士は病気や障害、生活環境などのさまざまな問題を抱える人の相談を受けて、問題解決に向けたサポートをすることをメインの仕事にしています。

社会福祉士は名称独占資格であることから、国家試験に合格した人でなければ「社会福祉士」を名乗れません。

しかし医師や弁護士などのような業務独占資格ではないので、社会福祉士の資格がなくても業務を行うことはできます。

そのことから、資格を取得せずに相談業務をしている人がいますし、実務経験を積んだ後から資格取得を目指す人もいるのです。

なお、近頃、社会福祉士については、病院では「医療ソーシャルワーカー」・老人福祉施設では「生活相談員」・児童相談所では「児童福祉司」といった呼称が使われています。

この社会福祉士の仕事は高齢者介護、障害者支援、生活保護、児童福祉といった福祉分野のすべてが対象です。

また、相談内容も介護保険制度、補助金制度、福祉施設の入居など多岐に渡ります。

こうしたことから、社会福祉士試験では、仕事や相談業務に必要な広範囲で専門的な知識と経験が求められるのです。

試験科目とその配点

社会福祉士試験の試験科目は福祉系資格の中で最も多く、18科目もあります。

しかし、実際の試験では「就労支援サービス」と「更生保護制度」が区分して出題されることから、19科目とも言えそうです。

科目数は多いのですが全科目で得点を取らなければならないため、捨て科目を作ることはできません。

なお、福祉に関連する社会状況の変化に対応して制度内容や法律も頻繁に改正されているため、それにあわせて社会福祉士の試験内容や出題傾向も変更されるのです。

ここでは、試験科目と配点・問題数を一覧表で紹介しておきます。

なお、試験は1問1点ですから「配点」と「問題数」は同じ値です。

科 目 名 問題数 配 点
人体の構造と機能及び疾病 7 7
心理学理論と心理的支援 7 7
社会理論と社会システム 7 7
現代社会と福祉 10 10
地域福祉の理論と方法 10 10
福祉行財政と福祉計画 7 7
社会保障 7 7
障害者に対する支援と障害者自立支援制度 7 7
低所得者に対する支援と生活保護制度 7 7
保健医療サービス 7 7
権利擁護と成年後見制度 7 7
社会調査の基礎 7 7
相談援助の基礎と専門職 7 7
相談援助の理論と方法 21 21
福祉サービスの組織と経営 7 7
高齢者に対する支援と介護保険制度 10 10
児童や家庭に対する支援と児童・家庭福祉制度 7 7
就労支援サービス 4 4
更生保護制度 4 4

合格ラインを見ると簡単ではない

社会福祉士試験には合格基準として次の合格ラインが設定されており、それをクリア出来ないと合格は認められません。

社会福祉士試験に合格するには、設定されている次の2つの合格ラインを満たす必要があります。

  1. 総得点150点(1問1点で全150問)に対し、60%以上程度の得点であること

  2. 18科目のすべてで、最低1問は正解すること

上記「60%以上程度」の実際の運用は、実施年度の問題の難易度によって次のように補正されます。

例えば2018年は99点、2019年は89点、2020年は88点といったとおりです。

また、たとえば総得点が8割を超えていても、18科目中1科目でも0点であれば合格できません。

いずれにしても、簡単にクリアできる合格ラインとは言えず、18科目全てをシッカリと学習しておくことが必要といえます。

合格率は低め

社会福祉士試験の合格率は、この数年は26~30%で推移しています。

合格率は国家資格としてはやや低めと言えますが、それほど難易度が高い資格とは言えません。

社会福祉士資格の偏差値は「57」、難易度は「普通」と判定されており、簿記能力検定上級・宅建士(宅地建物取引士)・放射線取扱主任者第1種などと同レベルの資格です。

高難易度試験の勉強の仕方は?

ここまでの記事で解説したとおり、社会福祉士試験では18科目中1科目でも0点であると、その時点で不合格が決定です。

逆に、苦手科目や十分な勉強を出来なかった科目でも、1問さえ正解すれば18科目で得点するという条件を満たせます。

このことから、社会福祉士試験では、時間が足りずに最後の科目の問題までたどり着けなかったといったことがないように、すべての問題に取り組まなければなりません。

総得点の合格ラインは試験の難易度によって補正されますから、「150問中50問のミスをしても合格できる」といった程度の気持ちで勉強にも試験にも臨むことが重要です。

社会福祉士試験は試験科目が多いうえに0点は許されないのですから、すべての科目について徹底的に受験勉強に取り組むことが勉強のポイントと言えます。

1問にかけていい時間は1分30秒

社会福祉士の試験時間は、240分なので余裕があるように感じるかもしれませんが、1問に割ける時間はわずか1分30秒程度です。

具体的に言えば、午前は11科目の83問を135分・午後は7科目の67問を105分で解答しなければなりません。

1問に数分間もかけて丁寧に解いたり解答に悩んだりしていると時間との戦いになり、焦ってケアレスミスをする可能性が高くなます。

試験が始まったら、とにかく最後まで問題を解くことを意識して試験に臨むことが重要です。

社会福祉士試験合格のための勉強法

勉強

社会福祉士に限らず、資格試験に向けた勉強法は大きく分けて次の3つがあります。

  1. 独学:書店などで参考書や問題集を購入し、1人で勉強する方法です。

  2. スクール:同じ目的を持つ仲間と一緒に、専門講師から学びます。

  3. 通信講座:ある程度マイペースで勉強でき、直接ではないが専門講師のサポートを受けられます。

社会福祉士試験は科目数が多いことから、学習計画を立てるだけでも簡単なことではありません。

また、長い時間と期間の勉強が必要な試験ですから、モチベーションを維持することも大変です。

そうしたことから、独学だけにこだわるのではなく複数の方法での勉強をおすすめします。

年1回しかない社会福祉士試験の受験チャンスで合格を勝ち取るためには、計画的で質の高い勉強することが最も大切です。

専門家や専門教育機関を利用することで質の高い勉強が可能ですし、失いがちなモチベーションを維持できます。

難しい用語はすぐに調べる

社会福祉士試験の勉強をする際、最初に苦労するのが「専門用語」や「理解の曖昧な用語」です。

これらをそのままにしていると、過去問を見ても問題の意味を正しく理解できませんし、解答を読んでもなぜそれが正解かがわかりません。

勉強している際にそうした用語を目にしたら、テキストや社会福祉用語辞典で調べるだけではなく、すぐに暗記してしまうことが重要です。

そうしたことの繰り返しも、効果的な受験対策の1つと言えます。

アウトプットも忘れない

インプットに重点を置いた勉強は、決して質の高い勉強とは言えません。

テキストの情報をインプットすることは重要ですが、そのことと問題を解けるかどうかは無関係です。

何がインプットすべき情報なのかは、アウトプットすることで確認できます。

つまり、問題を解き、知らなかったこと・誤って理解していたことを、テキストに戻ってしっかり確認・暗記することが重要なのです。

試験のスピードに慣れる

社会福祉士試験の問題数は150問で、試験時間は240分です。

ですから、1問につき1分30秒程度で処理しなければなりません。

せっかく問題が解ける知識を身に付けても、1問に1分30秒のスピードについていけないのでは、勉強してきた意味がなくなってしまいます。

過去問や予想問題を利用し、実際の試験どおりに問題を解く練習が必要です。

なお、科目別の処理時間を把握できると、今後重点を置いて勉強すべき科目が明らかになりますし、試験当日の240分の使い方の練習にもなります。

過去問は絶対に解く

過去問を解くことのメリットとして、試験の出題傾向がわかってくるので対策が立てやすくなる、ということが言われます。

しかし、過去問は解くだけでは、あまり意味がありません。

もっと大切なことは、知らなかったことや誤って理解していたことが明らかになるので、テキストに戻って正しい情報を暗記すること

です。

「過去問を解く・知らなかったことや誤解していたことを確認・テキストで正しい知識を暗記」、このサイクルを5~10年の過去問で何回も繰り返します。

3~4周目には、確実に100点を取れるまでの知識が頭にインプットされるのです。

通信講座の利用がおすすめ

社会福祉士試験は、上記でも説明したように長期にわたる勉強時間の確保と、まんべんなく範囲の内容を習得していくことが求められます。

よって、やることが多く自分にできるか不安に思っている人は通信講座を利用して学習を進めていくことをおすすめします。

特にユーキャンの講座は分かりやすい内容のテキストのもと、効果的に合格ラインを突破できる講座内容となっており、社会福祉士の対策の際にまずチェックしておきたい講座であるといえます。

講座の実績も申し分なく、2004年~2018年までの年間で累計6,615人もの合格者を輩出していることから、講座の質の高さも裏付けられているといえるでしょう。

今から対策を始めたいと考えている人は、ぜひ一度ユーキャンの講座をチェックしてみてください。

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隙間時間はノートを読む

ノート

資格試験勉強の効果的・効率的な勉強法の1つとしておすすめするのは、ノートの作成です。

このノートは、絶対に忘れてはならないことや必ず暗記すべきことをメモし、隙間時間や移動時間などに常に目を通します。

ですから、常に持ち運べるサイズのノートで、暗記を促進するために、自分で丁寧に記入しなければなりません。

社会福祉士試験の場合は18もの科目があり、得意な科目でいくら高得点を取っても、1科目でも0点を取ると不合格になってしまいます。

ですから、苦手な科目であっても、絶対にあきらめるわけにはいきません。

忘れてはならないことや暗記すべきことはノートに書き込み、何度も繰り返し目を通して覚えることが必要なのです。

なお、ノートに記載したことで暗記できたことや理解できたことにはチェックを入れるなどすると、モチベーションを維持する上にも役立ちます。

また、隙間時間の活用方法として。集中できる環境ならカフェなども問題を解く受験者も珍しくはないようですが、試験の際と同じ試験時間数で解答する練習を忘れないでください。

スマホアプリの活用もおすすめ

スキマ時間を活用した勉強の際には、スマホアプリの使用もおすすめです。

ちょっとした時間の活用に適応した機能が豊富に備えてあるので、通勤時間や外出時のスキマ時間に効果的に知識の確認を行うことができるでしょう。

「社会福祉士 スマホアプリ」と検索すると、1問1答や過去問対策の機能が備わったアプリをダウンロードすることができるので、いつでもどこでも学習をしたいという方はぜひ一度試してみてはいかがでしょうか?

社会福祉士資格取得の勉強法についてのまとめ

社会福祉士資格取得の勉強法について

  • 質の高い勉強ができれば受験までに300時間
  • 偏差値は57で難易度は普通なので、質の高い勉強ができれば資格取得は可能
  • 1日当たりの勉強時間は社会人なら1~2時間
  • 勉強(準備)期間は1日1時間なら約10カ月、1日2時間なら約5カ月

社会福祉士は、試験科目が多く合格率の低めの試験です。

しかし偏差値は57で難易度としては「普通」であることから、質の高い勉強ができれば、資格取得はそれほど難しくありません。

合格に向けた勉強法を参考に、あなたの資格取得への挑戦を期待しています。

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