登録販売者は外部研修への参加が義務?集合研修とeラーニングの違いまで解説

更新日時 2020/05/16

「登録販売者の外部研修ってどんなことをするの?」

「外部研修は絶対に参加しないといけないの?」

このような疑問をお持ちの方、いらっしゃいませんか?

登録販売者試験に合格して、一般用医薬品の販売に従事している人は外部研修と呼ばれる勉強会に出席する必要があります。

医薬品は次々と新しいものが市場に出回るため、自分の知識をアップデートしていくためにも、積極的にこのような研修を受けることが望ましいです。

こちらの記事では、登録販売者の外部研修やセミナー、eラーニングに関して解説していきます!

登録販売者の外部研修などについてざっくり説明すると

  • 医薬品に関する最新の知識を仕入れるためにも、研修への参加はマスト

  • 参加しないことによる罰則などは無いものの、非常に有益な知識が学べるため登録販売者は参加するべき

  • 勉強会でスイッチOTCなど、まだまだ世間に浸透していない制度や商品を研修で学ぶことができる

  • 外部研修を行っている団体はいくつかある

登録販売者になったら

ビリヤードの玉

登録販売者の資格があれば、医薬品の内第二類医薬品と第三類医薬品の販売ができるようになります。

登録販売者の実務経験

一人前の登録販売者になるには、直近5年以内で通算2年以上の実務経験が必要となります。

この条件をクリアしなければ、登録販売者として名乗ることができません。

実務経験の要件を満たすまでは、あくまでも研修中の身分として働くことになります。

実務経験の要件を満たして正式な登録販売者になることができれば、店舗管理者にもなることができ、キャリアアップの道が拓けます。

登録販売者の外部研修

一般用医薬品の販売に従事している登録販売者は、外部研修を受ける必要があります。

この研修は最低でも毎年12時間以上、定期的かつ継続的に受講する必要があり、この研修を受けることにより自分の医薬品に関する知識を最新のものにできます。

キャリアアップを目指し、多くの人から信頼される登録販売者を目指すためにも面倒臭がらずに参加すると良いでしょう。

登録販売者の外部研修(継続研修)とは

パソコンと作業机

外部研修への参加が義務化

2012年に厚生労働省より「登録販売者の資質向上のための外部研修に関するガイドライン」が発表され、登録販売者の外部研修の受講が義務化されました。

ただし、義務化されたとはいえ受講しなくても罰則は特に設けられておらず、資格が剥奪されることもありません。

この外部研修は社内の勉強会とは違い、ガイドラインの条件を満たしている都道府県が指定した外部機関によって運営されています。

試験に合格していても登録販売者として働いていない人は、ガイドラインで示された外部研修を受講する義務はありません。

同じような制度が以前にもあった

薬事法が改正される前の薬種商の時代にも「生涯教育研修」として年間30時間の研修を受けることが定められていました。

この研修への参加実績は各都道府県の薬務課に伝えられており、研修を終えると修了証をもらうことができました。

以前は店舗の新規開設にあたってこの修了証が必要だったため、研修への参加は半分義務のような扱いでした。

なぜ外部研修が必要なのか

外部研修を行っている目的は、主に以下の3点です。

  1. 登録販売者の質を向上させるため

  2. 消費者が医薬品を安全に適正使用出来るようにするため

  3. 薬局などに勤めるにあたって、常に進化する医薬品の新しい知識を身につけるため

この研修に参加することで、資格取得のために学んだ事を復習したり、進化する医薬品についてや変更された薬事法について学ぶことができます。

また、近年は医薬品がドラッグストアでも処方箋なしで購入できる「スイッチOTC」として販売されることが増えています。

このような理由もあり、登録販売者が正確な知識を身に着けることがますます必要になってきているのです。

外部研修の参加方法

この外部研修は登録販売者の資格があれば誰でも参加でき、オープン募集などを利用して自由に参加することができます。

受講費用は、研修を運営する団体や企業によって異なるため、事前に調べておきましょう。

なお、目安としては集合研修で1回2000円程度+教材費、eラーニングで1回1500円程度となっています。

外部研修は2種類ある

紅葉の写真

外部研修には、集合研修とインターネットを使ったeラーニングの2通りがあります。

修了証明書を取得するには

研修の修了証明書を取得するためには、合計8単位以上(1単位=1.5時間)を取得しなければなりません。

6時間の集合研修+6時間の集合研修か、6時間の集合研修+6時間のeラーニングの2コースがあるため、自分の都合の付きやすいコースを選ぶと良いでしょう。

なお、途中でコースを変更することも可能です。

集合研修

集合研修では年に最低1回、6時間以上は参加してテストを受験する必要があります。

このテストを受けることで4単位以上取得する必要があります。

集合研修はどれくらいかかるの?

6時間の集合研修は1日で終了します。

1講座につき1時間15~30分程度で、1日に4講座ほど行われるスケジュールが組まれています。

なお、講座の後に10分程の小休憩が挟まれ、丸1日かかる研修なので1時間程度の昼食休憩があります。

全ての講座が終了した後に認定試験が行われ、一日のカリキュラムは終了となります。(認定試験は解説も含めて1時間程度です)

集合研修の講習内容

集合研修のカリキュラムには、厚生労働省のガイドラインに示された7項目が盛り込まれています。

7項目は以下の通りです。

  • 医薬品に共通する特性と基本的な知識

  • 人体の働きと医薬品

  • おもな一般用医薬品とその作用

  • 薬事に関する法規と制度

  • 一般用医薬品の適正使用と安全対策

  • リスク区分等の変更があった医薬品

  • その他登録販売者として求められる理念、倫理、関連法規等

研修は、教材やDVDを用いた講義が行われ、ほとんどが座学となっています。

一般用医薬品の販売経験のある薬剤師や経験豊富な登録販売者が講師として講義を行います。

なお、この研修の講師になるためには講師認定の研修に参加し、テストを受けて合格しなければなりません。

認定試験とは

研修の最後に行われる認定試験では、20問ほどの選択問題が出題されます。

研修内容をしっかり聞いていないと回答することができないため、真剣に講義は聞くようにしましょう。

ただし、問題自体は比較的簡単で、登録販売者試験と出題形式が同じとなっています。

テストの採点は厳密に採点されるのではなく、隣の人と解答用紙を交換して互いに採点した後に回収されます。

研修終了時には紙媒体で参加証明がもらえるため、自宅で大切に保管しておきましょう。

実際の集合研修の様子

集合研修は、多くの机と椅子が並べられた広い会議室のような場所で行われることが多く、受講者数は多い場合70人以上で女性が男性より多い傾向にあります。

年齢問わず活躍ができる資格なので、20代から50代以上まで幅広い年齢層の人が受講しています。

受講に当たっては、カジュアルすぎる服装は原則禁止で、スーツ着用が義務づけられる場合もあります。

一般的な社会人としてのマナーを逸脱していなければ問題ないでしょう。

自分の仕事に生かしていくために受講者は講師の話を真面目に聞いており、緊張感のある雰囲気と言えるでしょう。

集合研修の注意点

開催日は主催団体や年度によって変わるので、ホームページなどでしっかりとスケジュールを確認するようにしましょう。

なお、原則として事前にインターネットなどで申し込んでから参加するケースが多いです。

早退や遅刻をした場合は、受講時間が足りずに認定証を貰えないことがあるため、時間に余裕をもって行動することを心がけましょう。

多くの人が受講するため、着脱がしやすい上着を持参するなど温度調節しやすい服装で参加すると集中できます。

細かいところでは、会場によっては近くにコンビニなどがなく昼食を持参する必要がある可能性もあるため、会場近くの環境も確認しておくと安心です。

eラーニング

集合研修ではなくeラーニングでは、6時間相当の教材を閲覧することになります。

年4回のwebテストを受験し満点を獲得することで、最大4単位まで取得できることが可能です。

eラーニングの内容

学習していく内容は毎月更新され、最新情報が盛り込まれているため非常に有意義です。

厚生労働省のガイドラインに示された7項目を含んだ「新規製剤の適正使用」「基礎学習」「医薬品相談応需学習」「一般用医薬品の類似製剤の添付文章比較事項の解説」などを学ぶため、実務にも生かしやすい講習となっています。

毎月閲覧すると1年度で6時間相当の閲覧となり、テストに合格すると電子データで修了証明が発行されるので、印刷しておくと良いでしょう。

なんでこのような外部研修があるの?

大きな疑問

近年は医療技術の発展などもあり、様々な医薬品が開発されています。

このように新しい医薬品が出てくることで、効能や副作用などに関して確実な知識を仕入れておかなければなりません。

また、新しい医薬品などはよくCMなどで流されるため、一般消費者の目に留まることが非常に多いです。

人の目に触れる回数が多ければ質問される機会も増えるため、質問されたときにしっかりと答えることができるように研修などを通して学んでおく必要があります。

また、薬の服用頻度をしっかりと読まずに服用している人は多いため、しっかりとリスクなどの説明をして用法用量を守るように指導しなければなりません。

お客さんから医薬品について聞かれたときに正確に回答することが登録販売者としての責務なので、このような実務に生かせる知識やスキルを向上させるためにも外部研修への継続的な参加はマストと言えるでしょう。

外部研修を実施している機関

ここで、外部研修を実施している機関を紹介します。

ホームページなどを見てスケジュールや申し込み方法を確認するようにしてください。

  • 日本ドラッグチェーン会
  • 公益社団法人東京都医薬品登録販売者協会
  • 一般社団法人イオン・ハピコム人材総合研修機構
  • ネットパイロティング株式会社
  • 株式会社アトモスコンサルティング
  • 一般社団法人日本医薬品登録販売者協会
  • 一般社団法人日本薬局協励会
  • 公益社団法人東京都薬剤師会
  • アポプラスステーション株式会社
  • 一般社団法人東京都医薬品配置協会
  • 特定非営利活動法人 医薬品ライフタイムマネジメントセンター
  • 公益社団法人全日本医薬品登録販売者協会

今後求められる知識

学ぶ男性

研修に参加することも重要ですが、最新の動きなどに関して自分でもしっかりと勉強しておかなければなりません。

セルフメディケーション

セルフメディケーションとは、「自分自身の健康に責任を持ち、軽度な身体の不調は自分で手当てすること」と定義されています。

つまり「すぐに医者にかかるのではなく、軽度な症状であれば市販薬で対処しましょう」ということです。

この制度が生まれた背景には、国の社会保障費の増大があります。

医療費は自己負担3割、公費7割の負担であるため、多くの人が不必要に医療機関を受診してしまうと国の財政を圧迫してしまうのです。

そこで、通院回数を減らして国民医療費の増加を防ぐために、セルフメディケーションが創設されました。

このセルフメディケーションが浸透することで、社会保障費と各家庭の出費が抑えられるメリットがあるのです。

また、2017年からセルフメディケーション税制が始まり、しっかりと健康診断などを受けている人がスイッチOTC医薬品と呼ばれている市販薬を購入した際に、所得控除を受けられるようになりました。

このセルフメディケーション税制の対象になるスイッチOTC医薬品かどうかは、登録販売者として勤務していると頻繁に質問されるので、しっかりと理解しておきましょう。

このように、最近創設された制度やお金の還付などに関わってくる仕組みは日常生活に密着しているため、正確な知識を仕入れておかなければなりません。

ジェネリック医薬品への興味が高まっている

CMでもよく「ジェネリック」というフレーズを聞きますが、国の社会保障費を削減するためにも、家庭の出費を抑制するためにもジェネリック医薬品の活用は今後重要になってきます。

ジェネリック医薬品とは、「効能は後発品と大差はないけど、後発品と比べると価格が安い先発品」のことです。

一般人は、あまり医薬品に関して知識を持っていないケースが多いので、ジェネリックを医薬品を提案されても「後発品と比べると効果が薄いんじゃないか?」「期限切れみたいな薬なのでは?」という認識を持ちがちです。

厚生労働省のホームページでも「後発医薬品は、先発医薬品と同じ有効成分で同じ効能・効果をもつ医療用の医薬品」と紹介しているため、非常に信頼できる医薬品であると言えるでしょう。

一般家庭においても国庫負担の面でも今後ジェネリック医薬品の重要性は高まっていくため、しっかりと理解しておくと良いでしょう。

登録販売者の外部研修などのまとめ

登録販売者の外部研修などのまとめ

  • 登録販売者として働く上で必須の知識が身に着くので、ぜひ参加しよう

  • eラーニングを活用することも可能なので、確認すると良い

  • 最新情報や今後の展望などを学ぶためにも非常に有意義な研修である

  • 研修に出るだけでなく、自分でも勉強を継続しよう

登録販売者としてのスキルを高めていくためにも、外部研修には必ず参加するようにしましょう。

この研修は、自分では勉強しきれない最新の情報や薬事法の内容についても効率よく勉強できるため、非常に有意義な研修です。

試験に合格した後はこの研修に継続して参加し、登録販売者としての能力を伸ばしていきましょう!