登録販売者は研修中に何するの?実務経験や見習い期間について解説!

更新日時 2020/05/11

「登録販売者ってどうすればなれるの?」

「登録販売者は実務経験が必要って本当?」

登録販売者の仕事に興味がある方は、登録販売者について調べる中でこのような疑問を持つ方も多いと思います。

この記事では、登録販売者の研修期間、実務経験など登録販売者になるために必要な条件について解説しています。

登録販売者は法律が変わったことで取得しやすい資格となりました。この記事を読んで、ぜひ登録販売者を目指しましょう!

登録販売者の研修についてざっくり説明すると

  • 登録販売者試験に合格後、見習いとして薬剤師や実務経験のある登録販売者のもとで研修をしなければならない
  • 研修は月80時間以上、かつ直近5年以内を合算して2年に達することという条件がある
  • 研修期間が終われば、正規の登録販売者になれる

登録販売者の研修期間と月80時間の条件とは?

チェックリスト 登録販売者とは、2009年にできた比較的新しい資格です。

販売者は、合格後に薬剤師や実務経験のある登録販売者のもとで働き、研修中の登録販売者としての実務経験を積んでいく必要があります。

それでは、次に登録販売者の実務経験について詳しく解説します。

受験資格から実務経験がなくなった

登録販売者試験は2009年にできた資格で、当初は受験資格が設けられており、1年以上医薬品販売の実務経験をした人しか受験することができませんでした。

しかし、2015年の法改正で、実務経験が必要だという受験資格が撤廃され、誰でも受けられる資格になったのです。

その代わり、資格取得後に実務経験を求められるようになりました。具体的には「直近5年の間に2年分の実務経験」が必要です。

ただし、2年分の実務経験とは「月に80時間以上を満たしていること」、「直近5年以内を合算して2年に達すること」という2点に当てはまればよく、2年間が連続していなくとも問題ありません。

なお、80時間の考え方は「同一月に同一店舗内(業者内)にて80時間以上従事した場合」に認定という厳しい取り決めがあります。

この実務経験については、正社員ではなくアルバイトの身分であっても「月に80時間以上」「直近5年以内を合算して2年に達する」という条件に当てはまっていれば問題ありません。

直近5年の間に2年分の実務経験がない場合

直近5年以内に2年分の実務経験がない場合は、まず勤務先の店舗がある都道府県にて販売従事登録を行う必要があります。

そして「研修中の登録販売者」として薬剤師や実務経験を積んだ登録販売者のもとで販売に従事し、月に80時間、通算2年間の勤務をすることが必要です。

ちょっとだけ実務経験がある場合

直近5年の間で2年分の実務経験があるわけではなくとも、登録販売者試験を受ける前にドラッグストアで働いていたなどの事情があり、少しだけ実務経験がある方もいます。

その場合、研修中の登録販売者としての勤務が合計24ヶ月になるようにする必要があります。

例えば、1年前まで6ヶ月間ドラッグストアでアルバイトなどをしたことがあるという人は、残りの18ヶ月分の実務経験を積めば大丈夫です。

ただし、アルバイトの場合「月に80時間以上」という条件を満たさない場合もありますので、実務経験の条件にあてはまる勤務状況だったのかはしっかりチェックする必要があります。

なお、ドラッグストアなど、実務経験を積んでいた勤務先を退職してしまったという人は、勤務していたところに実務証明書を発行してもらえば、実務経験の証明をすることができます。

実務経験があれば研修せずに働ける

直近5年の間に2年分の実務経験がない場合には、登録販売者試験合格後は研修中の登録販売者となります。

しかし、直近5年の間に2年分の実務経験があるという人は、研修中の登録販売者ではなく、すぐに正規の登録販売者として働き始めることができ、店舗の管理者になることができます。

研修が終わったら実務従事証明書を申請しよう

2年以上の実務経験を積み終わったら、見習いは終了です。研修終了後には、正規の登録販売者としての証明書である「実務従事証明書」を申請します。

そして、証明書を受け取ってようやく正規登録販売者として認められるのです。正規の登録販売者になれれば、一人で医薬品を販売することができるようになります。

申請書は都道府県のHPから入手することができます。申請書では実務経験の記録を記載しなければなりませんが、その箇所については実務経験を積んだ勤務先に記入してもらいます。

正規の登録販売者になると店舗管理者に

正規の登録販売者になると店舗管理者になります。

店舗管理者とは、店舗内の薬剤師、登録販売者、その他の従業員を監督し、医薬品などの商品管理を行う、店舗のトップになる人です。

この店舗管理者がいないと店を開けることができません。そのため、店舗管理者とは大変重要な役職なのです。

店舗管理者になると就職・給与に有利

スーパーマーケット、ホームセンター、コンビニなどでは、売り場が小さいことからそもそも登録販売者の配置人数が少なくなっています。

そのため、このような店舗では店舗管理者は喉から手が出るほど採用したいと思われており、需要が高いのです。

実務経験を積んで正規の登録販売者、店舗管理者になっている場合には、このような店舗への就職はとても有利になります。

また、夜勤など正規の登録販売者が不足している時間帯では、給与が3~5万円アップする場合もあります。

正規の登録販売者、店舗管理者になると、就職や給与アップに大変有利だと言えるのです。

登録販売者の2020年問題

2015年に法改正がなされ、受験資格から実務経験がなくなった際には「登録販売者試験に合格さえすれば、何年ブランクがあってもずっと正規の登録販売者として認める」という移行措置がなされました。

法改正では資格取得後の実務経験が必須となり、その期間は「直近5年の間に2年分」とされています。

しかし、法改正後いきなり「直近5年の間に2年分の実務経験必須」というルールを設けてしまうと、正規の販売者がいなくなってしまう店舗が続出する恐れがあります。

そのため、移行措置が設けられたわけですが、この移行措置が終わるのは2020年の3月末です。これが終わると、法改正前の合格者にも「過去5年の間に2年分の実務経験」が必要とされるようになります。

登録販売者の研修中に接客はできる?

YESとNO 登録販売者の研修をしている間は、どのようなことができるのでしょうか。例えば、接客ではできることとできないことがあります。登録販売者の研修中の働き方について解説します。

登録販売者の研修中に接客することは可能

登録販売者の研修中は、薬剤師や正規の登録販売者のもとで研修することになります。

研修中は、店舗に出て接客することはできます。例えば、お客様への売り場の案内、商品の品出し、レジでの会計業務などです。

ただ、研修中ですので、店舗で勤務する際の名札には研修中であることが表記されます。そのため、お客様からは研修中のスタッフだということは知られての勤務となります。

登録販売者の研修中は一人での医薬品販売はできない

登録販売者の研修中は、医薬品の販売はできないことはありません。ただし、一人で医薬品を販売しすることは許されていませんので注意が必要です。

医薬品を販売するときには、必ず薬剤師か正規の登録販売者の指導を受けられる状態でなければなりません。

例えば、店内でお客様から医薬品について質問を受けたときには、必ず薬剤師や正規の登録販売者に意見を求めたり、接客を代わってもらったりしなければならないのです。

また、店舗独自の方針により、薬剤師や正規の登録販売者の指導があるかないかにかかわらず、医薬品については一切の接客ができないという場合もあります。

医薬品に関する接客については、研修を始める際に店舗管理者などに確認する必要があります。

登録販売者になった後の研修とは

男性とペン 研修が終わって実務経験を積み正式な登録販売者になればそれで終わりではありません。引き続き実務経験を積まなければならず、外部研修も受けなければならないのです。

ここからは、登録販売者になってからの研修について解説します。

休職が3年を超えると研修中に逆戻り

正規の登録販売者になってからも「直近5年の間に2年分」の実務経験がなければなりません。そのため、3年を超えて休職してしまうと、復職するときに正規の登録販売者としての資格は失われます。

一から研修中、見習いの登録販売者としてやり直さなければならなくなるのです。

そうならないためにも、登録販売者として勤める場合には、直近5年間の休職期間が合計で3年を超えないように注意しなければなりません。

外部研修を定期的に受けるべし

店頭に立って一般用医薬品の販売に関わっている登録販売者は、定期的に外部研修を受けなければなりません。

毎年4月1日~3月31日の間に、年2回、合計12時間以上の資格継続のための研修を受けるというものです。これは、厚生労働省によるガイドラインで定められているものですので、必ず守って研修を受ける必要があります。

研修の方法は、6時間の座学と6時間のe-ラーニング(ネットでの受講)か、または6時間の座学を2回受けることが必要です。

座学での研修は、研修を行う会場に行き講義を受けるという形で行われます。また、座学研修の最後には20問の問題からなる認定テストを受験しなければなりません。 座学研修が終わると、参加証明がもらえます。

e-ラーニングでの研修では、毎月最新の教材が配信され、それを毎月勉強することにより6時間研修したことになります。

さらに、最後には受講証明テストを受験しなければなりません。 受講証明テストを全問正解すると、修了証明がもらえます。

内部研修や勉強会

勤務先で内部研修を行っている場合もあります。この場合は任意参加なので義務ではありませんが、参加すると商品に関する知識を得ることができます。

外部研修だけではなく内部研修も積極的に参加することでスキルアップになりますので、ぜひ内部研修にも参加しておくことをおすすめします。

研修中の日誌は必須

登録販売者としての実務経験は、直近5年間で2年以上、かつ月の実務経験が80時間以上必要です。

実務経験の証明とするために、この80時間×24ヶ月の勤務詳細を記した日誌は必須となります。

日誌には、毎日の勤怠や、勤務時間中にどんな薬をどんな顧客に処方したかという薬事行為について書きます。

正規の登録販売者になる際に必要ですので日誌は欠かさずに書かなければなりません。

研修中は本で勉強しよう

数冊の本登録販売者の研修中は、本を使って勉強するとよいでしょう。このトピックでは、登録販売者として働く上で役立つ本について紹介します。

現場で使える新人登録販売者便利帖

『現場で使える新人登録販売者便利帖』は、薬を売る現場のこと、接客の仕方、薬の基礎知識まで、登録販売者として必要な知識を教えてくれる一冊です。

また、薬局やドラッグストアで買える医薬品を指す「OTC医薬品」を患者の症状から選ぶ方法などが載っており、実務的な内容の本になっています。

タイトル通り、新人の登録販売者で仕事について知識がない人でも、これを読めば登録販売者としての働き方を学ぶことができます。

医薬品販売実務コンパクトブック

『医薬品販売実務コンパクトブック』は、薬の作用と薬理効果がジャンル別にまとまっている本です。

OTC医薬品を販売するために、患者からどのようなヒアリングをすればよいかなどについても解説されています。

また、OTC医薬品を勧めた方がよいのか、使用を避けるべきなのかといった判断基準、見極めのポイントなどについても詳しく解説されているため、実用的な本であると言えます。

また、漢方薬まで網羅しているのもポイントです。漢方の理論など基礎的なことから学ぶことができます。

OTC医薬品の比較と使い分け

『OTC医薬品の比較と使い分け』は、解熱鎮痛薬、アレルギー性鼻炎薬(抗ヒスタミン薬)、鎮咳・去痰薬、総合感冒薬、点鼻薬、胃薬、便秘薬、下痢止め、水虫薬などさまざまなOTC医薬品の特徴について解説されています。

また、Q&A形式でそれぞれのOTC医薬品の知識を学ぶことができるため、学びやすい本であると言えます。

さらに、OTC医薬品を用いて自分で治すのではなく、病院の受診を勧めるラインが具体的に示されているため、使いやすい本です。

登録販売者の研修についてまとめ

登録販売者の研修についてまとめ

  • 実務経験を積み正規の登録販売者になると、従業員や医薬品などを管理し店舗のトップとなる店舗管理者になれる
  • 登録販売者は「直近5年間で2年分の実務経験」が必要であるため、正規の登録販売者になってからも実務経験を積んでいく必要がある
  • 正規の登録販売者になったあとは、資格を失わないように3年以上の休職は避けるべき

登録販売者の研修や実務経験など、登録販売者になるための条件について解説しました。

登録販売者は、試験に合格後研修として実務経験を積むことで正規の登録販売者になることができます。

試験に合格後に実務経験を積めばよいという点から言えば、目指しやすい資格であると言えるでしょう。

ただ、研修中は業務以外にも外部研修や本での独学などをしながらスキルアップを目指していかなければならないため、簡単な仕事ではありません。

しかし、お客様の健康に貢献できる登録販売者は非常にやりがいがある仕事です。興味がある方はぜひ資格合格を目指してみてはいかがでしょうか。