登録販売者の販売従事登録とは?申請手続きや合格後にやるべきことを解説

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登録販売者試験は受験資格がなく、誰でも受験できる資格です。そのため、スキルアップの手段として資格取得を検討する方もいます。

しかし、登録販売者は試験に合格しただけではその資格を活かせません。

ここでは登録販売者として働くのに必要な販売従事登録について解説します。

登録販売者の登録についてざっくり説明すると

  • 登録販売者になるには、試験の合格と登録が必要
  • 登録販売者の登録には、必要書類や登録手数料がかかる
  • 登録後は研修中扱いになり、実務経験を積む必要がある
  • 登録販売者は年に1度外部研修を受けなくてはならない

登録販売者になるには

文字を書く少年 登録販売者になるには、登録販売者試験に合格した上で販売従事登録の手続きを行わなくてはなりません。試験と販売従事登録について解説していきます。

試験を受験する

まず、登録販売者として働くには、登録販売者試験に合格しなくてはなりません。

試験は年1度行われており、受験条件がないため誰でも受けられます。

誰でも受けられる試験ではありますが、勉強をしっかりしていないと合格は難しいです。登録販売者試験に合格していない方は、まずは試験勉強を行い、試験に挑戦する所から始めましょう。

登録販売者になるまでにかかる費用

登録販売者試験の受験と合格後の販売従事登録には、お金がかかります。 試験と登録は都道府県別に行われるため、金額は都道府県によって異なりますが、受験料と登録料で大体2~3万円程かかります。

これに加え、試験勉強のための費用も必要です。通信講座や対策教室の授業料や、テキスト代がかかってきます。

勉強法別の試験対策費用

登録販売者試験は受験資格が設けられていないため、通信講座や通学講座、独学喉の方法でも受験可能です。

それぞれ費用が掛かりますが、勉強方法によってかかる費用の金額が変わります。

勉強方法 かかる費用
テキストを購入して独学 2万5,000~3万5,000円程度
通信講座を利用する 5万5,000~7万5,000円程度
通学講座を利用する 9~10万程度

費用としては、独学で勉強するのが一番費用を抑えられます。その分、分からない所を聞く等はできません。

通信や通学講座は費用が掛かりますが、分からない所があれば質問ができる、講座独自の対策や情報を得られるなど大きなメリットがあります。

試験に合格したら販売従事登録が必要

階段を上る男性 登録販売者試験に合格しても、すぐに登録販売者になれるわけではありません。試験に合格したら、登録販売者として勤務する店舗が所属している都道府県で、販売従事登録が必要になります。

登録を得て、販売従事登録証が発行されて初めて登録販売者として働けるのです。この登録には勤務先の決定が必要ですから、まずは登録販売者として働ける勤務先を探す必要があります。

まず就職先を決めよう

登録販売者として働けるお店はたくさんあります。働くお店だけでなく、求人の探し方も色々な手段があります。まずは就職先の探し方を知りましょう。

登録販売者はどこで働くの?

登録販売者として働けるお店は実にたくさんあります

主にドラッグストアや薬局が多いですが、最近は医薬品を販売しているお店が増えた影響から、その他のお店でも登録販売者の募集広告を見かけるようになりました。主な店舗は以下の通りです。

  • コンビニ
  • スーパー
  • ホームセンター

この他にも、製薬会社の営業やエステサロン等、薬や化粧品等を取り扱う所でも登録販売者として働ける場合があります。

登録販売者の給料はどれくらい?

登録販売者の給料ですが、お店によって金額は様々です。平均的な1年目の年収としては、300~400万円程度となります。パートやアルバイトだと、時給850円~1,000円が相場です。

正社員、パートやアルバイト共に、登録販売者試験に合格していると無資格よりも給料が高い傾向にあります。

これは、登録販売者を募集している企業が、資格保持者や合格者に対して、手当てを出したり、無資格者よりも高い給与を出す傾向にあるためです。

登録販売者の就活方法

登録販売者としての就活方法で一般的なのが、求人サイトや求人雑誌から登録販売者の募集を見つけ、応募する方法です。

近くに薬局やドラッグストア等、登録販売者が働けるお店があれば、そこに直接募集が無いか聞くのもいいでしょう。

登録販売者の転職につよい転職サイトやエージェントを活用すれば、自分の希望に沿った募集を見つけやすくなります。働く際に譲れない条件がある場合は、転職サイトやエージェントを活用しましょう。

申請の際に必要なもの

登録販売者として就職や転職出来たら、お店のある地域を管轄する保健所で販売従事登録を行います。この申請には必要な物がたくさんあり、準備が必要です。申請に必要な物を一つずつ解説していきます。

販売従事登録申請書

販売従事登録の申請書は、登録販売者試験の合格通知書に同封されています。

申請の際に必要ですので、取っておきましょう。この他、都道府県のホームページや保健所で手に入れられます。

申請書が無い場合は、ホームページから申請書を印刷するか、保健所まで取りに行きましょう。

登録販売者試験合格通知書

販売従事登録には、登録販売者試験の合格通知書も必要です。合格通知書は大切に保管しておきましょう。

合格通知書は再発行が可能ですが、手数料がかかる上に、再発行されるまでに日数もかかります。合格通知書の原本は申請時に回収されてしまうので、コピーを取っておくことをおすすめします。

戸籍謄本、戸籍抄本、戸籍記載事項証明書、本籍の記載のある住民票の写し、本籍の記載のある住民票記載事項証明書のうちいずれか一つ

申請の際には本籍の記載がある住民票記載事項証明書の内、いずれか一つが必要です。

この証明書は発行されてから6カ月以内のものが有効になります。コピーは不可ですので、住まいのある地域の市町村役場で発行してもらいましょう。

証明証として使える書類は以下の書類です。

  • 戸籍謄本
  • 戸籍抄本
  • 戸籍記載事項証明書
  • 本籍の記載のある住民票の写し
  • 本籍の記載のある住民票記載事項証明書

なお、登録販売者試験の申請から氏名や本籍に変更があった場合は、以下の書類を提出しなくてはなりません。

  • 戸籍謄本
  • 戸籍抄本
  • 戸籍記載事項証明書

外国籍の方の場合

外国籍の方の場合は、提出する書類は以下の2つのどちらかになります。どちらも提出するのに必要な記載がありますので注意して下さい。

提出書類 提出書類の条件
住民票の写し 住民基本台帳法(昭和42年法律第81号)第30条の45に規定する、国籍等を記載しているもの
住民票記載事項証明書 住民基本台帳法(昭和42年法律第81号)第7条第1号から第3号までに掲げる事項及び、同法第30条の45に規定する国籍等を記載しているもの

これらの書類はマイナンバーが記載されていないものを求められる場合があります。役所で書類を作成してもらう場合は、マイナンバーを記載しないようにお願いすることも忘れないで下さい。

医師による診断書

販売従事登録には、医師の診断書が必要です。内容は以下の障害や中毒者でないことを示すものが必要です。

  • 精神機能の障害
  • 麻薬中毒
  • 大麻中毒
  • あへん中毒
  • 覚せい剤中毒

診断書は発行から3か月以内のものが有効となります。病院や医師の指定はありませんので、かかりつけ医に診断書を書いてもらいましょう。診断書はネットで用紙をダウンロードできますので、そちらを利用すると便利です。

診断書は保険証が使えない自由診療として扱われます。診断書の金額は病院によって違いますが、大体3,000~4,000円位の価格が多いです。心配な場合は、先に病院へどれ位かかるか確認しましょう。

使用関係を示す書類

こちらの書類は勤務先に記入してもらう書類です。登録販売者として働く場合、企業側が用意してくれます。申請の際は、忘れずに持っていくようにしましょう。

企業によっては使用関係を示す書類の準備に時間がかかる場合もあります。 住民票や診断書等、提出できる期限が決まっている書類を先に用意していた場合は、提出可能期限に注意して下さい。

登録手数料

登録の際は登録手数料を保健所に支払わなくてはなりません。 手数料は都道府県によって違います。都道府県別の金額をまとめたのが、以下の図です。

都道府県 登録手数料
北海道 10,300円
青森県 10,000円
秋田県 10,000円
岩手県
宮城県
山形県
福島県 9,000円
東京都 7,300円
神奈川県 7,600円
千葉県 7,500円
埼玉県 8,700円
茨城県 8,000円
栃木県
群馬県 8,600円
山梨県 7,600円
長野県 8,100円
新潟県 7,600円
富山県 10,000円
石川県
福井県 7,100円
愛知県 10,000円
静岡県
岐阜県
三重県
大阪府 7,100円
滋賀県 7,500円
京都府 7,100円
兵庫県
奈良県
和歌山県 7,100円
鳥取県
島根県
岡山県 7,130円
広島県 7,100円
山口県 7,120円
徳島県 7,100円
香川県
愛媛県 8,600円
高知県 7,100円
福岡県
佐賀県
大分県
長崎県
熊本県
宮崎県
鹿児島県 7,100円
沖縄県

これに加え、販売従事登録証を郵送で受け取る場合は、郵送にかかる費用が必要になります。郵送を希望する場合は、郵送にかかる切手を先に購入しておきましょう。 保健所では切手の販売はしていないので、注意して下さい。

販売従事登録の手順

次に、販売従事登録を行う際の手順を解説していきます。必要な書類とお金を用意しておけば、簡単な手続きです。しっかり覚えておきましょう。

1.試験合格後、合格通知書が届く

試験合格後一定の期間が経つと、合格通知書が送られてきます。合格通知書に同封されている受領書に以下の内容を記載・押印します。

  • 受け取った年月日
  • 氏名
  • 印鑑

記入と押印が終わったら、受領書に記載されている送付先に返送するかFAXで送信します。

2.必要書類を準備する

持ち物の項目で上げた書類を準備します。書類の中には使用可能期限が定められている書類や、発行に時間がかかる書類もあります。 試験前に慌てて、用意すると、書類漏れの原因になりますので、計画的に用意しましょう。

勤務先がある都道府県に申請する

用意した書類を勤務先の都道府県、性格には勤務先を管轄している保健所に提出します。この時、登録手数料が必要になりますので、忘れずに準備して下さい。手数料分の収入印紙を購入し、手続きを行います。

販売従事登録証を郵送で受け取りたい場合は、郵送にかかる切手をあらかじめ用意しておきましょう。

販売従事登録証が届く

手続きが終われば、販売従事登録証が手元に届きます。登録の際登録証の原本は回収されてしまいますので、コピーを取っておきましょう。手元にコピーを残しておきたい場合は、複数枚コピーしておくことをおすすめします

保健所で販売従事者登録を行う

登録証が届いたら、保健所で販売従事者登録を行います。この時、販売従事登録の原本とコピーを使用しますので、忘れずに持っていくようにして下さい。

勤務登録は企業で行う場合がほとんどです。企業側で登録を行ってもらえる場合は、登録証の原本とコピーを会社に渡して下さい。

全ての手続きが終わったら、登録販売者として勤務が開始できます。登録販売者は勤務後も研修の参加や学習が必要です。登録が終わったからと気を抜かないようにしましょう。

提出方法

販売従事登録が届いたら勤務先を管轄する都道府県へ提出します。受験した都道府県とは違うので、注意して下さい。

提出方法は持参か郵送のどちらかになります。詳しい内容は各都道府県や保健所のホームページに掲載されているので、確認しましょう。

販売従事登録証を受け取る

販売従事登録証は、発行まで大体2週間位時間がかかります。受け取り方は窓口と郵送の2つのパターンがあります。それぞれの受け取り方について解説します。

窓口での受け取り

窓口で受け取る場合、申請する際に伝えられる交付日以降に保健所へ向かい、受け取る必要があります。保健所の薬事免許担当の方が交付してくれますので、交付日や交付可能な時間帯をあらかじめ知っておきましょう。

郵送での受け取り

郵便での受け取りの場合、簡易書留で受け取ることができます。郵便で受け取りたい場合は、下記の内容を記入した角2形封筒に送付枚数に応じた返信用切手を貼り、申請時に渡す必要があります。

  • 送付先の郵便番号
  • 住所
  • 氏名

保健所の受付窓口では切手は販売していません。先に封筒と切手を用意した状態で保健所に向かうようにしましょう。

注意点

次に、登録の際の注意点を解説していきます。

まず、販売従事登録は、複数の都道府県での登録が出来ません。 勤務形態によっては複数の都道府県をまたいで仕事をする場合がありますが、移動や転職で勤務先が変わっても再登録の必要はありません。

ただ、販売従事登録に記載されている内容に変更があった場合は、書き換え交付を申請する必要があります。 申請が必要な変更内容は以下の内容です。

  • 本籍地
  • 氏名
  • 生年月日

また、紛失した場合は再発行する必要があります。再登録後に紛失した登録証を見つけた場合は返納が必要です。再発行と返納の手間が発生しますから、無くさないようにしましょう。

販売従事登録が終わったら

星を指さすビジネスマン

販売従事登録が終わった後も、登録販売者として行わなくてはならないことはたくさんあります。登録後に行う行動について解説します。

実務経験を積むことが必要

登録販売者は従事者登録をしてすぐに単独で働くことはできません。 実務経験を積む必要があります。

実務経験の要件は?

一人で医薬品を販売できるようになるには、過去5年間で通算して2年以上の実務経験が必要になります。

実務経験を積むまでは、店舗管理者又は管理代行者の要件を満たした薬剤師か、登録販売者の管理と指導の下、医薬品販売に従事します。

この時、実務経験の足りない登録販売者は名札に「登録販売者(研修中)」 と表記しなくてはなりません。

実務経験の種類について

研修中の登録販売者は以下3つの方法で実務経験を積んでいきます。

  • 一般従事者として、薬剤師または登録販売者の管理下で医薬品販売の実務に従事する
  • 登録販売者として、薬剤師または登録販売者の管理下で医薬品販売の実務に従事する
  • 登録販売者として、店舗管理者又は区域管理者の医薬品販売業務に従事した

この実務経験の条件に当てはまるには、1か月に80時間以上医薬品販売の実務に従事する必要があります。また、同一月・同一店舗において、又は同一月に同一業者の複数店舗にまたがって勤務する必要があります。

実務(業務)従事証明書の入手方法

実務経験の条件を満たしたら、実務従事証明書を申請・提出すれば、一人で医薬品を販売できるようになります。 証明書は各都道府県のホームページで入手できます。

証明書を記入、提出し、証明書を受け取れば、晴れて一人前の登録販売者として働けるようになるのです。

外部研修とは?

研修中、その後も問わず登録販売者は年に1度外部研修を受けなくてはなりません。これは厚生労働省の「登録販売者の資質の向上のための外部研修に関するガイドライン」に定められています。

外部研修は各都道府県で実施されます。店舗管理者から案内や受講の指示が出ますから、その指示に従って受ける形で受講します。集合研修又はネットを通じたeラーニングによって行われます。

集合研修の場合1回につき約2,000円、eラーニングの場合6時間につき約1,500円の費用が必要です。

登録販売者の登録まとめ

登録販売者の登録まとめ

  • 登録販売者は試験合格後登録の手続きが必要
  • 手続きに必要な書類があるので、あらかじめ準備しておく
  • 登録後は研修中として管理者の下実務経験を積まなくてはならない
  • 登録販売者は年に1度外部研修を受けなくてはならない

登録販売者として働くには、試験に合格しただけではできません。登録や実務経験を積む必要があります。しかし、研修を終えれば後はずっと使っていける資格です。

働く上で有効な資格が欲しいという方は、一度登録販売者試験の資格取得を検討してみて下さい。

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