簿記2級の独学合格は可能?勉強時間や勉強方法・合格までのスケジュールを徹底解説!
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簿記
公認会計士たぬ吉
「日商簿記2級の取得を目指してるんだけど、独学で合格を目指せるの?」
「独学で勉強を進めるときの注意点は?どんなスケジュールで進めればいいの?」
このような疑問をお持ちの方は、多いのではないでしょうか。
日商簿記2級は独学でも合格を狙えるレベルの資格試験ですが、勉強の仕方を間違えるといつまでも合格できずに苦労することも多いです。
色々試した結果、独学よりも予備校や通信教育を利用した方がコストも時間も少なく済んだ、というケースは多々あります。
そこで、ここでは日商簿記2級の勉強法や学習スケジュールについて、具体的に解説していきます!
簿記2級の独学ついてざっくり説明すると
- 350〜500時間の勉強時間が必要
- 独学する場合、テキストは一冊を完璧にする
- 学習スケジュールは半年ほどを目安に設計する
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簿記2級は独学で合格できる?
日商簿記2級は人気の資格であり、税理士などの上位資格にも繋げることが可能です。
果たして、独学で合格できるものなのでしょうか?資格の概要や難易度について、詳しく解説をします。
そもそも簿記2級ってどんな資格?
簿記試験は、経理の能力を証明する資格で3級から1級まで難易度別に級が設けられており、日本商工会議所が毎年2月、6月、11月の3回試験を行っています。
簿記検定2級は簿記の「実用資格」であるため、実務に直結する内容を学ぶことができ、仕事に活かしやすい資格となっています。
簿記検定2級の合格点は7割に当たる70点で、合格率は試験ごとにブレが大きいものの、平均すると20~25%程度です。
「比較的簡単に取得できる」という声もありますが、実際は大半の人が不合格になっている試験であることを理解してください。
初心者は3級からがオススメ
簿記の試験の中でも比較的簡単な簿記3級は、合格率が約40%と高く、独学で合格する人も多いです。
これまでに簿記に関する勉強をしたことがなく、経理や財務に関する知識がない初学者の人は、いきなり2級の勉強を始めるのではなく3級の勉強をすることで基礎固めを行っていくことをオススメします。
3級は2級の勉強の土台となるため、3級の受験をするしないに関わらず、まずは無理をせずに3級の範囲から着手すると2級の勉強をする際の助けになります。
3級をマスターするために必要な勉強時間も150時間ほどで、1週間程度でも合格できる難易度なので、モチベーションが維持しやすいのも特徴です。
まず2級のテキストを見てみて、躓きそうだったら3級のテキストから始めるというやり方がオススメです。
独学での合格は簡単ではない
簿記2級の合格率は、行政書士や社会保険労務士などの国家資格と比べると高い水準にあります。
しかし、パーセンテージを見ると4~5人に1人しか合格できないため、取得しやすいとはいえ簡単な試験ではありません。
独学で合格を目指すのであれば、しっかりと基本を理解して知識の土台を作り、その上で正しい対策や勉強法でコツコツと努力を積み重ねていく必要があります。
以下、なぜ簿記2級の独学が簡単ではないか説明します。
「工業簿記」など新たな分野の学習に苦労
特に、2級は3級とは違って新たに「工業簿記」というイメージしづらい分野が範囲に入ってきます。
工業簿記は工場などの経理処理を行う分野であり、一般的な会社の商業簿記よりも内容が難しくなるため、独学だと行き詰まる人が非常に多いです。
また商業簿記においても、3級で学習した商品売買や固定資産などをさらに幅広く学習する必要があり、リース会計や為替取引など新しい分野が加わってきます。
3級の内容の理解度が重要になる
簿記2級の学習は、簿記3級の知識がどれだけあるかで変わってきます。
2級の勉強をしていてわからない箇所があった場合、実は3級の内容が理解できていなかったのが原因・・・なんていうこともあります。その場合、2級の学習と同時に3級の内容の復習が必要不可欠になります。
通信講座や予備校であれば、プロの講師に自分がどこから勉強するべきか相談することができます。しかし独学の場合それができないため、3級の理解があやふやなまま2級の内容を中途半端に勉強してしまう恐れも出てきます。
効率の悪さやモチベーションの低下
独学のデメリットとして効率の悪さがあげられます。なぜなら、自分で学習計画を立てるので無駄な勉強をするリスクがあり、かつ間違った理解をしていてもそれに気づけないことがあるからです。
またモチベーションを保つことも難しくなります。通信講座や塾と違って、困ったときに頼れる先生やお互いに励まし合う仲間がいないため、やる気を失ってしまいやすくなるのです。
難易度は年々上昇傾向にある
簿記2級では、近年の社会情勢の変化に合わせて、適宜出題範囲の見直しが行われ、多くの場合、範囲の拡大につながっています。
学習範囲が年々広くなっているため、簿記2級の独学は年々難易度が高くなっているのです。
また、連結財務諸表に代表されるように、難易度の高い範囲も続々と試験範囲に追加されており、これも試験を難しくする大きな要因です。
簿記2級がどれくらい難しいのかについてより詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
簿記2級独学合格に必要な勉強時間
簿記2級の合格に必要な勉強時間は一般的に350〜500時間と言われています。
しかし、実際のところは簿記3級取得者と未経験者とで大きな開きがあることも事実です。
3級取得者と未経験者、それぞれの場合の勉強時間についてご紹介します。
簿記未経験者の勉強時間
簿記未経験者が簿記2級の合格をするためには、6〜8ヶ月程度の期間で、400時間〜500時間程度の勉強が必要だと考えられます。
簿記についてまだ慣れていない段階ですので、まずは「適切な教材を選ぶこと」「正しい勉強の進め方を把握すること」から始めると良いでしょう。
また、初歩の部分でつまづかないように、できる限り丁寧な解説がなされている教材をまずは選ぶことがおすすめです。
勉強時間の配分としては、簿記2級で学習をスムーズに進められるよう、簿記の基礎を一通り叩き込む3級の範囲にしっかりと時間をかける意識で学習を進めていくことをおすすめします。
簿記3級取得者の勉強時間
簿記3級取得者の場合は、4〜6ヶ月程度の期間で、300〜350時間程度の勉強が必要と言えるでしょう。
3級取得から日が浅い場合は、250時間などのより短い時間で合格できる場合もあります。
工業簿記の対策を重点的に行い、無理のないスケジュールを組んで学習を進めるのがおすすめです。
簿記2級合格に向けた学習スケジュール
こちらのトピックでは、試験までのスケジュールについて説明します。
独学で合格を目指す際には、綿密な学習スケジュールを立て、それに沿って勉強を継続することが大切です。
スケジュールは逆算してたてる
一般に350~500時間程度の勉強が必要であるため1日2~3時間の勉強をすると計算したら、半年ほど前から勉強を始めるのが良いでしょう。
普段の仕事などが忙しく、1日に1時間程度の勉強しか出来ない、という人であれば余裕を持ってもっと前から試験の対策に着手するようにしてください。
スケジュールは以下の案を参考に自身のライフスタイルや自由時間に応じて修正を加えてください。
また、ただ闇雲に500時間の勉強をクリアしても質が低ければ全く意味がありません。
勉強の質を高めるためにも、無理のないスケジュールで、体調不良などのアクシデントがあってもリカバリーできるような余裕を持つことを意識すると良いです。
具体的なスケジュール案
こちらで、6ヶ月の勉強期間をモデルとしたスケジュール案を示しますので、参考にしてみてください。
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最初の2か月は工業簿記のテキスト勉強+テキストの基本問題で知識を定着させる
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次の2か月は商業簿記のテキスト勉強+テキストの基本問題で知識を定着させる
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次の1か月は問題集を3回繰り返しひたすらアウトプットする。わからない問題があれば解説を丁寧に読み込んで不明点を潰していく
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ラスト1か月は過去問題演習
半年以内で合格したい場合のスケジュールでも、これと同じ割合で計画するとバランスがとれた勉強ができます。
工業簿記は初めて勉強する人がほとんどであるため、まずは工業簿記の基本を捉えて苦手意識を持たないようにすることが大事です。
ふんわりと全体像を捉えつつ、問題集でアウトプットしていけば自然と理解できるようになります。
簿記2級の効率的な勉強方法
簿記2級は基礎知識のインプット→問題集を用いたアウトプット→過去問演習の3ステップで進めるべきです。
どのステップにおいても工業簿記と商業簿記のバランスを意識しながら進めていきましょう。
【ステップ1】基礎知識のインプット
まずは簿記の基礎知識を学んでいくにあたり、参考書は何種類も使うのではなく、厳選した1冊を確実に理解して仕上げていくようにしましょう。
1回読んで終わりにするのではなく繰り返し読んだ方が定着するので、最低でも3周はするようにしましょう。
1周目は細部にこだわらず簿記2級の全体を把握することを意識して読み、分からない箇所があっても深入りする必要はありません。
2周目では仕訳・財務諸表・精算表・工業簿記仕訳・原価計算などの重要ポイントを理解しながら読みましょう。
3周目は全てを通して理解できていないところがないかを確認しながら読み進めてください。この段階で分からない箇所が有れば、徹底的に読み込み、理解するようにしましょう。
それぞれの仕訳がどのような会計事象を表すためになされているものなのかを一つずつチェックしながら読み進めていくことで、仕訳の理解を大きく深めていくことができます。
先に工業簿記をやるのがオススメ
工業簿記は新たに2級から加わる分野であり、馴染みが無く理解するのは時間がかかるため、後回しになりがちです。
工業簿記を先に勉強することで、その後焦らずに済むため、先に勉強しておく勉強方法が良いでしょう。
【ステップ2】問題集を繰り返そう
問題集によるアウトプットも、参考書と同様に1冊に絞り何度も繰り返し演習を行うようにしましょう。
最初はヒント無しで解くことは難しいので、まずは参考書を見ながら解いていきつつ問題に慣れることが大事です。
慣れてきたら時間を測るなど本番に近い状況を想定しながら、より実践的な取り組み方をすることが重要です。
問題集に取り組む中で、自分の苦手分野を分析して重点的に取り組むと苦手意識が無くなり自然と得点が伸びるようになります。
また、2周目以降は分からないからといってすぐに解答を見るのではなく、ギリギリまで自力で解けるかどうか試すようにしてください。
問題集の答えを覚えてしまわないよう注意
問題集を繰り返す際によく陥る罠として、問題の答えを覚えてしまい、途中の回答プロセスの理解が曖昧でもなんとなく感覚で正解してしまい、それでできた気になってしまうことが挙げられます。
この罠にハマると、いくら問題集を頑張って解いても実力が伸びづらくなるため、繰り返す時は、答えに至るまでのプロセスをきちんと納得感を持って説明しながら問題を解くことをおすすめします。
この際、知らない人でもそのプロセスを理解できるように丁寧に説明できているか、という点を意識して説明を行うようにすると良いでしょう。
これによって、各問題への理解が大きく深まることはもちろん、次に似たような問題が出てきた時にもきちんと対応することができるようになるのです。
【ステップ3】過去問にチャレンジ
問題演習を繰り返し、基礎をしっかり身に付けて多くの問題を解けるようになったら、次は過去問5年分くらいにチャレンジしてみましょう。
過去問に取り組むときは、実際の試験と同じ時間(2時間)で区切って取り組み、実践力を養っていくと良いでしょう。過去問を解いてみて8~9割程度の得点が取れそうだと実感出来たら、勉強量は十分と言えます。
過去問を解いてみて半分程度、もしくは半分も解けなかった場合は明らかに勉強不足です。改めて参考書を読み込みつつ、「なぜ解けなかったのか」「なぜ理解できていないのか」分析しながら復習しましょう。
また、簿記2級は試験範囲が頻繁に変わるため、過去問のみに頼らずに最新の試験情報を自分自身で調べることを忘れないでください。
さらに詳しい勉強方法を知りたい人は
さて、ここまで読んでみてこのトピックのテーマである「簿記2級の独学勉強法」について理解することはできたでしょうか?
もし、「簿記2級の勉強法についてもっと詳しく知りたい」「簿記2級を独学する時のコツが知りたい」という方は、以下の記事で簿記2級の独学勉強法について詳しく解説しておりますので、そちらをご覧ください。
独学で受かるために必要なことは?
それでは、独学で簿記2級に受かるために必要なことは、いったい何なのでしょうか?
独学のメリットデメリットを把握
まずは独学の場合のメリットとデメリットを把握し、自分に独学が適しているかどうかを確認しましょう。
独学の主なメリットとして、
- 自分のペースでできる
- 教材費などの費用が安く済む
の2点が挙げられます。
デメリットとしては、
- 分からない所が出てきても質問できる相手がいないためそのまま放置されてしまう
- スケジュール管理もすべて自己責任になるため、スケジュール通り勉強を進めるのが難しくなることがある
ような点が挙げられます。
独学が向いてるかをチェック
「合格までに時間制限がない人」や「自分で自分の予定管理ができる人」「わからないところがあっても自分で調べて解決できる人」であれば、独学でも十分合格ラインに到達できるでしょう。
また、例えば他の資格を独学で取得した経験があり、そもそも勉強することに慣れている人や、地頭が良い人は独学で対応できる可能性が高いです。
逆に独学に向いていないと感じたり、不安があると感じたりする人は無理せずに通信講座などを利用することを検討しましょう。
資格を取る目的も重要
資格を取得して、「どのように生かしていくのか」イメージすることも大事です。
独学だと、合格できても「資格を持っているのに実務で何をすればいいか分からない」という状況に陥ってしまうケースがあります。
そのため、仕事に簿記検定2級の資格を活かしたい人は論理や基礎を実践で使えるレベルまで深く理解することが必要なので、独学はあまりオススメできません。
自分で勉強を進める
独学で合格するためには、自発的に勉強を進められることが必要条件です。
「空いた時間に勉強する」という考えでは、質の高い勉強をすることができず、なかなか知識として定着しない上に、モチベーションも下がってしまいます。
そこで、朝出かける前に勉強する・家に帰る前に1時間カフェに行って勉強する、などといった毎日のルーティーンを作ることが学習の継続には必要です。
大事なのは自発的に「短い時間でも毎日勉強すること」であり、勉強をしない空白の日ができてしまうと、せっかく勉強した内容もすぐに忘れてしまいます。
スキマ時間を有効活用しよう
仕事や学校と両立しながら勉強する場合、なかなか勉強時間を確保しづらいでしょう。
その場合、通勤・通学中や昼休みなど、スキマ時間を活用するのがおすすめです。例えば毎日60分の電車の時間に勉強すれば、1ヶ月で30時間程度の勉強時間を確保することができます。
電車の中で分厚いテキストを用いるのは大変なので、薄くて小さめのテキストやスマホアプリを利用するのがおすすめです。おすすめのアプリは「パブロフ簿記」で、電卓機能や進捗管理機能もついています。
完璧を目指さない
簿記に合格するためには、満点は必要ありません。合格点は70点なので、完璧を目指さずに8~9割程度を得点できる勉強方法で進めていけば十分です。
完璧に仕上げた状態で何の不安もなく試験に臨むという状況は現実的ではありません。特に、独学の場合は全てを完璧に理解しようとすると勉強が止まってしまう恐れがあり、挫折しやすいのです。
そのために、試験では70点取ればよいという割り切りも重要です。どうしても理解できない問題が出てきたら、思い切って捨ててしまうのも一つの選択肢と言えるでしょう。
できるだけ苦手分野を作らず満遍なく得点できるようになるのが理想ですが、難しいと判断した場合は自分で上手に取捨選択をしていきましょう。
工業簿記で高得点を目指すのがおすすめ
工業簿記は新しい範囲で苦戦しやすい一方、出題範囲が狭く、出題パターンも少ないのが特徴です。一方で商業簿記は出題範囲が広く、1級から論点が追加されることもあります。
ですので、工業簿記で満点の40点近くを取る戦略を採用するのがおすすめです。
ただし工業簿記は、一部の解答を間違えると後の解答も間違ってしまうこともあります。間違えなければ高得点を取りやすいので、特に最初の問題は細心の注意を払って解くようにしましょう。
理解と暗記のバランスを取る
簿記はただ暗記するだけでは合格することが難しく、理屈を理解することも必要です。
独学の場合は、全てを暗記で片付けようとしたり、逆に完璧に理解しようとしたりと両極端になりやすいため注意が必要です。
分野や内容によっては、理解が難しい部分は暗記してしまう、という判断が大事になることもあります。
暗記で得点できる論点はあまり時間をかけずに暗記し、理屈を理解していないと解くことが難しいようなトピックは時間をかけてでも理解するように努めるなど、うまく勉強の緩急をつけていきましょう。
初心者が勉強を始める前に準備すべきことは?
それでは、実際に勉強を始めるときに何をするべきか、お伝えします。
独学で使うべきテキストは?
独学の場合は、自分にとって分かりやすい問題集・参考書を使うことが最も重要です。
口コミを見るだけでなく、実際に書店で何冊か立ち読みしてみて、自分が最も分かりやすいと感じた参考書・問題集を選びましょう。
また、簿記は出題区分の改定が起こるため、最新版の参考書を必ず買うようにしましょう。
参考書・問題集は何冊も買って量をこなすよりも、一冊を厳選して完璧に仕上げる方が学習効率は良いです。
市販のどのテキストも特段目新しいことが書いてあるわけではなく、重要論点などは共通しています。
そのため、一冊のテキストを完璧に仕上げる方がコスト面でも学習効率の面でも有益なのです。
おすすめ独学用テキスト
簿記2級を独学する上でおすすめの参考書は「スッキリわかる」シリーズと 「簿記の教科書」シリーズです。
「スッキリわかる」シリーズは、テキストの内容をストーリー仕立てにすることにより簿記2級の範囲を理解しやすく説明しているので、初学者でもわかりやすい構成になっています。
市販の問題集によくある文字だけのテキストよりも理解しやすい書き方になっているため、重要なポイントを押さえることも簡単にでき独学の勉強に非常に役立つことでしょう。
「簿記の教科書」シリーズは、巻頭の「ザックリ講義」という特別企画と各章末にある復習用問題で知識の習得・定着までを丁寧にサポートしてくれる優秀な参考書です。
ザックリ講義を読めばテキスト1冊の概要が見わたせますし、各CHAPTER末の基本問題を解くことで理解度のムラがわかるようになっています。
また、フルカラーの図が多く使われているため、初学者であってもとっつきやすく、暗記すべきことが頭に入ってくるので、どんどん読み進めることが出来ます。
実は電卓が重要
簿記の勉強をする上で、電卓は欠かせないアイテムであるため、使いやすく使い慣れている電卓を用意する必要があります。
試験本番でも電卓を用いて問題を解いていくため、本番までに慣れるためにも早めに性能の良い電卓を購入した方が良いでしょう。
スマホの電卓は通信機器の扱いになるため本番で使えません。そのため、日頃の勉強でもスマホは使わずに市販の大きめの電卓を準備しましょう。
オススメの電卓は、見やすくスベりにくく、押しやすく早打ちにも対応したCASIOのJS-200W-Nです。
非常に操作性が高いと評判なため、電卓選びに迷ったらこの電卓を選ぶと失敗しません。
効率的な電卓の使い方
電卓の操作は左手で行い、右手でメモを取るようにすると処理速度が格段に速くなります。
電卓の操作と筆記を同じ手で行うと、いちいち持ち替える動作が必要になるため、貴重な時間をロスしてしまいます。
考えたり解く時間を増やすという意味でも、電卓の操作法は合格を大きく分ける要素となるため重要です。
簿記試験のおすすめ電卓とは
簿記試験に使う電卓を選ぶ際には、表示桁数の多さやキーロールオーバー機能の有無など見るべきポイントはたくさんあります。
さらに、簿記試験には持ち込める電卓について「スマホ電卓禁止」以外にも「関数計算や特殊計算用の電卓(いわゆる関数電卓)は使わないこと」などの細かな制限が多数存在します。
これらの基準をクリアした「使いやすい」電卓を見つけるのは、簿記初学者の方には難しいミッションになって来てしまうのではないでしょうか。
資格Timesでは、そんな簿記初心者で電卓をお探しの方に向けて、以下の記事で電卓の選び方のコツや簿記試験用のおすすめ電卓について紹介しているので、ぜひご参考ください。
試験でのポイント
本番の試験で問題を解くときに注意すべきことは何なのでしょうか?
準備は確実に
試験の準備や会場までのルート確認なとは、予め前日のうちに済ませておきましょう。
直前まで目を通す参考書やノートのページには付箋などを貼っておくと安心です。
試験に必要な持ち物や、試験会場への行き方などは前もって確認しておき、時間に余裕を持って行動することを心掛けてください。
余裕があれば、試験会場の近くのカフェなどでリラックスしながら直前の最終確認などができればベストです。
また、試験前日はあまり遅くまで勉強せず、しっかりと睡眠をとり本番にベストな体調で臨めるようにしましょう。
寝る前は本番の試験を思い浮かべながら時間配分などを考えておき、イメトレの一環として問題をスラスラ解ける状態をイメージしてみると、落ち着いて試験を受けることができるため有効です。
得意な分野から解き始める
解く順番も試験本番ではしっかりと考えておく必要があります。
本試験では、緊張しているためまずは解ける問題を解いて落ち着くことが大事です。
問題を始めから順番に解く必要はないため、まずざっと問題全体を見てから自分が確実に分かる問題や、解きやすそうな問題のチェックを行いその問題から解き始めると良いでしょう。
最初の1問を解ききることで精神的に落ち着くことができ、その後の解答もスムーズに進めることが出来ます。
しかし、得意な分野だからといって油断してしまうとつまらないケアレスミスや書き間違いなどで失点してしまう可能性があります。
そのため、慌てずに問題に取り組み、見直しも欠かさずに行うなど「取れる問題は必ず取る」という姿勢を持ちましょう。
周りが正解できていそうな問題を得点できないと、他の受験生と差を付けられてしまい合格が遠のいてしまいます。
分からない問題は一旦飛ばす
どんなに勉強量をこなしていたとしても、試験において分からない問題が出る可能性は十分にあります。
前述したように、簿記の試験は満点を取る必要は全くなく、7割取れば合格することが出来るため、分からない問題が出てきたとしても心配ありません。
難しい問題に時間をとられてしまい、解ける問題を時間不足で解けなくなるのは非常にもったいないため、このような事態は絶対に避けましょう。
実際は、後から落ち着いて見返すことで難問にも余裕を持って対処でき、思ったよりも簡単に解けてしまう場合がほとんどです。
そのため、パッと見て「後回しにした方がいいかな」と感じたら一旦後回しにして、残り時間をフル活用して取り組むと良いでしょう。
本番は緊張して当たり前!
自分で勉強している時と違い、本番の試験は緊張して当然です。
特に試験が始まって序盤の方は緊張がピークになり、ミスも多くなりがちなため、深呼吸などして少しでもリラックスしながら問題に取り組みましょう。
序盤で平常心を取り戻して緊張を乗り越えることができれば、その後の問題も支障なく解き進められるはずです。
本番の緊張感に慣れるために有効なのが、予備校などが主催している模試です。
本番さながらの雰囲気を感じながら本番と同じレベルの問題を解くことが出来るチャンスは多くありません。
また、結果を見ると周りのレベルや自分が集団の中でどの位置にいるのかなど、詳細なデータももらえるため勉強の指針になります。
日程さえ合えば、模試を受けてみることを強くオススメします。
簿記2級を取るメリット
これまで見てきたように、簿記2級の取得は決して楽な道のりではありませんが、取得した際のメリットは大きいです。
取得による恩恵を理解しておくことは、モチベーション維持の面で非常に重要となります。
あらゆる業界で生かせる知識が得られる
簿記は「つぶしが効く資格」であり、経理や財務以外の職種・業種でも簿記の知識は生かすことができます。
簿記の観点から事業の状況を分析できたり、損益や利益といった数字をベースにした考え方ができれば、企画や営業の際も重宝されるのです。
このように、簿記2級の資格取得により、ビジネスの場で活躍できる知識が得られ、活躍できるフィールドを広げることも出来るのです。
資格は就職でも転職でも生きる
簿記の資格を持っていることで、採用の場では即戦力として期待されます。
持っている級にもよりますが、履歴書に簿記の取得級を書くだけで周囲と差を付け、選考を有利に進めることが出来ます。
事務職のみならず、営業職志望でも簿記を持っていれば印象が良くなりますし、最近では新人内定者向けに簿記の講習を行う企業も増加しているため、就活終了後も他の内定者より優れていることをアピールできます。
ちなみに、大手転職サイトでは簿記による求人の絞り込みが可能となるため、試しに検索してみると良いでしょう。
昇格などによる収入増加にも繋がる
会社の規定によっては、簿記2級は資格手当がつくこともあるため収入増加に直結します。
また、資格を通じてキャリアアップをしたり、社内で昇格したりなど、間接的な収入増加も大いに期待できるのです。
簿記は自分のスキルを高めるだけでなく、収入の面でも多くのメリットが期待できる資格と言えるでしょう。
このようにメリットの多い簿記2級は、合理的かつ明快な発言で人気のひろゆきさん(2ch創設者)も「持っておくと良い」とコメントしています。
簿記2級は独学と通信講座どっちがおすすめ?
簿記2級の資格取得を考えた場合、独学と通信講座どちらが良いのでしょうか。
簿記2級からは通信講座
難易度の低い資格であれば、高い費用をかけて通信講座を受講するのは無駄が多く、不経済です。
しかし、簿記2級レベルの難易度になると独学は難しくなってきます。
そのため、通信講座を利用した方が合格する確率も上がり短期間で合格が目指せるのでオススメです。
さらに言えば、通信講座だと「簿記の知識の仕事への生かし方」など、実務的な内容も教えてもらえるので、後々のキャリアを含めて考えても通信講座に分があります。
そのため、単に費用を抑えたいという理由だけで独学を選ぶのは安易と言わざるを得ず、取得後のキャリアまで見据えた上で判断するべきです。
簿記2級の通信講座ならスタディング
簿記2級の通信講座での取得を考えた時に、一番おすすめの講座はスタディングの「簿記2級合格コース」です。
スタディングの「簿記2級合格コース」は、19,800円で受講可能と業界で一番リーズナブルな講座価格を実現しています。
簿記講座の相場価格が、50,000円〜60,000円であることを考えると、スタディングの「簿記2級合格コース」が破格の安さであることがご理解いただけるでしょう。
また、スタディングの簿記講座はスマホによる映像講義を重視しており、毎日スマホを触る機会の多い学生の方や、忙しくて座って勉強する時間が取れない会社員の方には非常におすすめの講座となっています。
ぜひ一度公式サイトを覗いてみてください。
簿記2級の独学に関するまとめ
簿記2級の独学についてまとめ
- 確実に合格を目指すなら独学はおすすめできない
- テキストは何冊も手を出してもあまり意味はない
- 効率的な勉強方法でじっくりと進めるべき
簿記2級を目指す上で欠かせないのは、ゆとりのある勉強時間と無駄のない効率的な勉強方法です。
試験の難易度を考えると、就活や転職を控えている人など、本気で合格を目指している場合は独学よりも通信講座などを利用する方がオススメです。
簿記2級は取得メリットも多く非常に魅力的な資格なので、ぜひ合格を掴み取ってください。