米国弁護士になるには?難易度や日本の弁護士との比較・受験資格まで徹底解説!

更新日時 2020/04/05

「米国弁護士になるにはどうすれば良い? 米国弁護士の受験資格とは?」

最近、様々なメディアでコメンテーターを紹介する際に、米国弁護士と言う肩書きを目にする機会が増えてきているように感じます。

この米国弁護士という資格。気になる方も多いと思います。

名前の響きから、日本での司法試験に合格して弁護士資格を持ち、尚且つ、米国の弁護士資格を併せ持つ士業の方が使っている肩書きだと思われがちです。

しかし、実際には、米国弁護士と呼ばれる米国での包括的な弁護士資格は存在しません。

なぜなら、米国(アメリカ)は共和制を敷く連合国家として存在しており、国としての意味合いを持つ州と呼ばれる単位の国家群が集まった組織体制を持つ、小さな国の集合体として形作られているからです。

そのため、各州ごとに有する法体系が異なる部分があるため、司法に関わる弁護士の資格も、それぞれの州ごとに異なる弁護士資格が求められるのです。

そんな不思議な魅力を持つ米国弁護士資格に興味を覚える方も少なくないと思います。そこで米国弁護士になるための受験資格を得るための方法から、合格までの難易度を含め、わかりやすく解説します。

米国弁護士資格についてざっくり説明すると

  • 米国弁護士という米国内全域で認められた弁護士資格は存在しない
  • 米国での弁護士になるにはそれぞれの州ごとに試験への合格が必要
  • 米国での司法試験の受験資格はそれぞれの州ごとに個別の審査で判断される
  • 米国弁護士資格を得ると高い英語力の証明になり幅広い仕事が受けられる

米国弁護士資格とは?

椅子に座って本を読む青年

米国弁護士資格とは、米国(アメリカ)のそれぞれの州が定める弁護士資格試験に合格した弁護士資格者に対して、日本で紹介する呼び方として広まった名称です。

実際には、ニューヨーク州弁護士や、カリフォルニア州弁護士と呼称する方が適切なのですが、分かりやすく伝えるために、米国弁護士という表現に至ったと考えられています。

昨今のグローバル化した社会では、日本の製品やサービスを諸外国に提供することも珍しくなくなり、お互いの輸出入の手続きに関しても、必然的に相手国となる国での法律に明るい人材が求められています。

そこで日本国内でも人気を集め始めているのが、米国弁護士資格です。

それぞれの州ごとに弁護士資格を取得する必要がありますが、それ故に、現在のステータスを証明する国際的な資格として、米国内外を問わずに人気の高い資格といえます。

特に米国内では、事業の種類を問わずに人材のキャリアアップに欠かせない資格という位置づけにあり、優秀さを示すためにも、複数の州の弁護士資格を持つことが成功への近道と考えられています。

日本の弁護士と米国弁護士との相違点

大きな違いは、二つあります。まずは米国において、合衆国を構成する州ごとに弁護士になるための司法試験『Bar Exam』の受験資格を得なければなりません。

この司法試験『Bar Exam』に合格し、それぞれの州で弁護士としての資格を得ることで、合格した州において米国弁護士としての業務を行うことができるようになります。

日本では司法試験に合格することで、日本国内のいずれの地域であっても弁護士として活動することができます。

ところが、米国では州ごとに異なる法体系を持つため、それぞれの州での米国弁護士試験に合格することが求められるのです。

また、米国内で弁護士としての業務を始めると、日本の弁護士が担当する業務範囲と比べて、遥かに幅広い分野について専門的な見地からの知識が求められていることに気づきます。

これは弁護士が職務として関わることのできる範囲が、日本の弁護士法よりも広く解釈されているためです。

そのような慣習を築くに至った経緯が米国にあるため、今日現在も、米国弁護士は企業、個人を問わずに必要とされ続けています。

それぞれの州で弁護士試験に合格する必要がある

日本の弁護士と、米国弁護士との最大の違いは、それぞれの州で弁護士試験に合格する必要があることです。

日本では、弁護士資格は国家資格ですので、司法試験に合格すれば、日本国内のいずれの都道府県であっても、弁護士として、弁護士法に基づく業務を行うことができます。

しかし、米国(アメリカ)では、米国を包括する弁護士資格は存在しないため、米国に属する、それぞれの州ごとに弁護士資格を得るための試験に合格しなければ、その州での弁護士資格を有しているとは見做されません。

そのため、特例を受けられた場合を除いては、試験に合格して資格を得た州でのみ、弁護士として活動することができます。

日本の弁護士よりも幅広い業務範囲を持つ

もう一つの日本の弁護士との大きな違いは、業務範囲の広さです。

日本では、法律に関わる業務を行う他の士業として、司法書士、行政書士、弁理士などのいくつかの資格が存在します。

しかし、米国(アメリカ)では、日本のような業務範囲の制限が少なく、それらすべてをそれぞれの州の弁護士資格を持つ弁護士が行う傾向にあります。

そのため、様々な状況に応じて、多岐にわたる専門性が求められることから、要求される力量の水準を満たすための勉学が必要不可欠と言えます。

日本で米国弁護士資格は役立つ?

絵の上に載せられた青い紙

日本国内において業務を行う場合であっても、米国弁護士資格を持つ意味は、いくつかあります。

特筆すべきは、米国弁護士資格がいずれの州の弁護士資格であった場合でも、米国との取引を考えている依頼主にとって、米国弁護士資格はなくてはならない資格と言えることです。

そのため、日本の弁護士であり、かつ、米国内でも弁護士として活躍することができるならば、とても強い信頼関係を構築することができるでしょう。

それは高い知識と行動力を持っていることを示すことに役立ちます。

加えて、日本の特有とも言える社内事情を相手に納得が得られるように説明することができるプロの法律家として、多大な助言を求められる立場で仕事を受けることになることが予想されます。

これは米国(アメリカ)の企業との取引を検討している日本国内の企業のみならず、多国籍の企業とも同様の契約を結ぶことができる高い可能性を秘めています。

世界の国際通貨が米ドルであることと同じように、米国内で有効な弁護士資格を有しているということは、世界的な立場での交渉が可能であると同時に、一定水準以上の英会話の素養を持っていることを表します。

それは英語圏のみならず、米国との取引を希望する様々な国に対して、必要となる交渉の場に立ち会うことを期待される職務にあることを意味します。

米国弁護士資格の稀少性

日本において弁護士業務を続けながら、米国内の弁護士資格を有する人財は極めて希少です。

そもそも、日本国内での弁護士資格者の人数は、2018年現在において、約4万人と言われています。当時の日本の全人口が1億2,600万人であったことからも、いかに希少な人材であることかが伝わってきます。

その上で、米国弁護士資格を有する日本国内の弁護士となると、改めて、その希少性が伺える話です。

米国内での弁護士人数

それぞれの州により、弁護士資格を個別に受ける必要があるため、一人の弁護士が複数の州の弁護士として登録しているという実情もありますが、米国内での弁護士の人数は約135万人と言われています。

米国内での人口が約3億2,700万人であることを考えると、その人数の多さに驚かされます。

しかし、米国(アメリカ)の大企業においては、企業を守る壁としての役割を果たす企業内の法務部で業務に当たる従業員のほとんど全員が弁護士資格を有する企業内弁護士であると言われています。

そのため、日本と比べると遥かに多い人数を要しながらも、任される業務の幅が日本とは比べ物にならないほど多岐に渡るため、優秀な弁護士は不足気味だと言われています。

年収やキャリアアップは目指せる?

優秀な弁護士が不足気味であるという点からも、気になるのは年収や、キャリアップについてですが、これはもう読んで時の如しです。

日本の弁護士の平均年収が1,000万円ほどと言われていますが、米国弁護士は就労する州にもよりますが、ニューヨーク州であれば少なくとも同等か、それ以上の年収を得られる資格ということができます。

その理由はいくつかありますが、世界通貨としての立場を守っている米ドルを扱う諸外国からの依頼を受けることができる強みは大きいと言えます。

そのため、取引先から要求される力量の水準を満たすことができれば、それに応じた年収を得ることができる理想的な資格だと言われています。

米国弁護士としてのキャリアアップ

さらに米国弁護士として仕事を通して経験を積むことで、将来の展望は大きく開けることでしょう。

米国弁護士は、それぞれの州ごとに弁護士試験を受ける必要があります。

例えば、ニューヨーク州での試験に合格し、米国弁護士としての活動を始めた後に、他のカリフォルニア州や、日本に近いハワイ州での試験を受けて合格することで、弁護士としての活躍の場を広げることができます。

勉強を続けることで、いくつかの州での米国弁護士資格を得ることを目指すことができるようになります。

また、取引先からの依頼を果たすことで、共同で新しい事業に挑戦する機会に巡り合えるかもしれません。

いずれもが、米国弁護士としてのキャリアアップにつながることでしょう。

米国弁護士の魅力や資格習得のメリットとは

スマートフォンを操作する女性

米国弁護士の魅力は、何と言っても自分の力量の高さを証明することのできる資格であることです。

高い英語力はもちろんのこと、法務についての確かな知識を持っていることを裏付ける資格と言えます。

そして、資格習得のメリットは、あげればきりがありません。その一つとしては、グローバルな世界で通用する資格であるため、多くの顧客からの依頼を受けることができるようになります。

これは将来的に事務所を開くまでの間、どのような企業で法務担当として働くとしても、とても有益な時間を過ごすことができることを意味します。

その時間を自分の更なる成長に充てることができるでしょう。

米国弁護士資格を取るメリットは?

自分の限界に挑戦するのであれば、米国弁護士ほど理想的な資格はありません。米国(アメリカ)のどの州での試験を目指すのかによって、若干の勉強内容の違いはありますが、総じて、高い英語力を求められます。

米国での日常の生活に直結する話題や、専門的な法律知識について学ぶことで、今後の将来的な仕事の視野を大きく広げることができます。

資格取得後は、米国での仕事はもちろん、日本国内でも米国弁護士として、国際的な案件を取り扱う業務に就くことができるようになります。

就職活動を行うとすれば、大きな仕事をなそうとしている企業を選ぶこともできるでしょう。例えば、M&Aなどの企業の将来に関わるビジネスに参画することができるかもしれません。

米国弁護士におすすめなのは?

自己実現欲求が高く、また、強い行動力を発揮できる人におすすめの士業と言えます。

日常の業務を通して、更なるキャリアアップ、ステータスアップを図りたい方や、社会との関わりを強く持ちたい大学生や、大学院生にもおすすめできます。

法律への知識を求める方や、語学が堪能な方も、その知識を社会に活かすための最適な手段として、米国弁護士資格を目指すのも、大きな目標として意欲がかき立てられる話です。

特に、自分の将来を見据えて、国際社会を活躍の場とするグローバル人財となることを目指しているのならば、米国弁護士資格への挑戦は、良い経験をもたらしてくれることでしょう。

米国弁護士資格の合格率・難易度

積まれた書籍

米国弁護士試験の合格率は、州によって試験内容が異なるため一律で比べることはできませんが、ニューヨーク州を例にとると、およそ70%ほどだと言われています。

実際、過去には約74%の合格率であった年もありました。

しかし、そのうちに占める外国人の合格率はそれほど高くはなく、50%ほどだと言われています。

当然ながら出題される内容は、すべて英語で行われるため、英語圏以外の言語を母国語として育った場合、問題を読み進めるために時間が必要となることが予想されます。

結果として日本人の合格率は、やや低めの傾向にあり、ネイティブと同等の英語の読解力を身につけることが、合格率向上の条件となっているのが現状です。

米国での合格率は約74%で難易度は高くない?

合格率の約74%を高いと表現するのか、低いと考えるのかによって見解の異なるところですが、法律に対する問題もさる事ながら、出題されている問題文の内容を正確に把握するための英語の読解力が求められています。

これも米国弁護士となるには避けられない試練として、合格に向けて、より現実的な会話ができる水準まで自らの英語力を磨く必要があります。

英語圏ならではの言い回しに対して、相手に誤解を与えることなく、適切に答えを示すことができる知識と言語力が試されています。

米国弁護士の受験資格

米国弁護士になるには、まず、米国での司法試験にあたる『Bar Exam』の受験資格を得なければなりません。

この『Bar Exam』の受験資格を満たすか否かについては、受験申請者ごとに個別の審査が行われ判断されます。

そのため、日本人が米国弁護士試験の受験資格を得るために選ぶことができる一般的な方法としては、日本国内の大学を卒業して、まずは法学士の資格を得ることです。

ただし、近年の情勢の変化から、旧来であれば法学士を示すLL.B. (Bachelor of Laws)を取得していることを証明することができれば、米国ニューヨーク州の司法試験にあたる『NY Bar Exam』を受験することができた時期もありました。

最近では、それぞれの国での法曹資格の所持の確認が実施される傾向にあります。

ここで言う法曹資格とは、それぞれの国での裁判官、検察官、弁護士のいずれかの資格を有し、場合によっては、その実務経験が問われることがあります。

しかし、これでは何らかの経験を有する者にしか門戸が開かれていないことになってしまい、閉鎖的と言わざるを得ません。

何より、経験年数を重ねると言うことは、技術の保証と引き換えに受験希望者の高齢化を招くと言うことであり、若者の挑戦を拒む体制を築くことになってしまいます。

そこで、現在では、全米法曹協会(通称、ABA:American Bar Assosiation )が認定するロウスクール(法学校)のLL.M.コースを受講によって代替することができる州がほとんどです。

ロウスクール(法学校)のLL.M.コースの受講によって、満足できる結果を残して修了することで、米国司法試験の受験資格を取得することができる仕組みになっています。

同様に、日本の法学部大学院を卒業し、法学修士を示すLL.M. (Master of Laws)を取得しているならば、別の方法で自身の力量を示すことを認める州もあります。

それは米国の各州が要求する『米国の司法試験の受験資格が得られる法教育を受けていることを証明する文書』を卒業大学院が発行することができる場合、その試験資格を与えると言うルールが設けられているからです。

ただし、これらの受験資格についての判断は、それぞれの州ごとに異なるため、いずれの場合も、事前に最新情報の確認が必要となります。

米国弁護士の試験内容

米国のそれぞれの州ごとに行われる米国弁護士の試験では、その出題傾向も州ごとに異なります。

日本人が多く受験することで知られるニューヨーク州の『NY Bar』では、三つの形式での問題が出題されています。

  • MPT:Multistate Performance Test(法律文書を起案する試験)
  • MEE:Multistate Essay Examination(米国連邦法に関する記述式試験)
  • MBE:Multistate Bar Examination(米国全州共通の四択一式試験)

それぞれ配点が異なり、MPT:Multistate Performance Test(法律文書を起案する試験)からは2問出題、MEE:Multistate Essay Examination(米国連邦法に関する記述式試験)からは6問出題となります。

最後のMBE:Multistate Bar Examination(米国全州共通の四択一式試験)からは、200門が出題され、配点の50%を占めることになります。

ニューヨーク州での合格の基準となる採点結果は、400満点中の266点以上とされています。

試験を行う州によっても採点基準が異なる

試験資格の基準が異なるのと同じように、『Bar Exam』では、実施される州によって採点基準が異なります。

ニューヨーク州と同様に、日本人の受験人数が多いカリフォルニア州では、次のような配点で行われています。

  • Performance Test(法律文書に関する起案試験)
  • Essay Questions (カリフォルニア州法に関する記述式試験)
  • MBE:Multistate Bar Examination(米国全州共通の四択一式試験)

それぞれ配点が異なり、Performance Test(法律文書に関する起案試験)からは1問が出題され、Essay Questions (カリフォルニア州法に関する記述式試験)からは5問の出題となります。

最後のMBE:Multistate Bar Examination(米国全州共通の四択一式試験)からは、200門が出題されます。

また、配点の50%を占めることにも変わりはありませんが、全体の配点様式が異なるため、カリフォルニア州司法試験『CA Bar』での合格の基準となる採点結果は、2,000満点中の1,440点以上とされています。

試験合格後は弁護士登録が必要

難題である英語による出題を乗り越えて、米国司法試験『Bar Exam』に合格した後は、その次の試験であるMPRE(Multistate Professional Responsibility Examination)を受けることになります。

  • MPRE:Multistate Professional Responsibility Examination(法曹倫理に関する試験)

一般的に、MPREは年に3回行われ、60門の複数選択式の問題を2時間で回答することになります。こちらも、各州ごとに定める採点基準に従った評価を受けます。

一部の州では、MPREの代わりに、より高度な専門性を要求されるロウスクールの修了を求めている州もあり、州ごとに最新の情報の確認が必要となります。

高い英語力も必要?

日本の弁護士になるための司法試験でも同様のことが言えますが、限られた時間の中で多くの文章を読み、最適な答えを相手に伝わるように表現する必要があります。

そのため、英語力は高い水準で求められます。

また、日本の司法試験との違いとして、出題された問題に目を通すまでは、民法からの出題なのか、憲法からの出題であるのかも事前に把握することは困難なため、結果として、速読に近い英文の理解能力が求められます。

そこに法律の知識が加わることになるため、母国語が英語圏以外の国で育った場合の米国弁護士試験の合格率は低い傾向にあります。

『CA Bar』の出題内容

チェックリスト

実際の出題内容は、各州によって異なります。

そのため、日本での法曹資格を持つことで受験資格が得られるカリフォルニア州の『CA Bar』の出題内容について紹介します。

試験日数は、二日間。いずれも、午前3時間、午後3時間での受験となります。

初日は、Essay Questions (カリフォルニア州法に関する記述式試験)を中心に、1問だけ出題されるPerformance Test(法律文書に関する起案試験)に回答することになります。

二日目は、終日、Multistate Bar Examination(米国全州共通の四択一式試験)を解くことになります。出題数が多く、制限時間が短いため、効率良く解答するためにも、高い英語の読解力が求められることになります。

Performance Test(法律文書に関する起案試験)

時間内に提示された判例を理解し、指示された内容に従って、英字でまとめる形式の法律文書に関する起案試験です。

各州で類似する形式の試験が行われますが、州ごとに試験時間が異なるため、過去問題を用いて練習する必要があります。

過去の出題問題と優秀とされた回答例は、後述する公式ウェブサイトに公開されています。

しかし、英文の言い回しによって著しく分量が変わってしまうことがあるので、自分の考えを短い単語で表現し、相手に伝えることができるように英文法の練習を合わせて実施する必要があります。

Essay Questions (カリフォルニア州法に関する記述式試験)

詳細を表現する際の英文法に注意が必要な記述式の試験です。

出題される法律の範囲は、とても広いです。

共通内容として、翌日のMBEで出題される次の7つの法律の範囲と、出題範囲は一緒です。

  • Constitutional Law(合衆国憲法)
  • Contracts(契約法)
  • Real Property(不動産法)
  • Criminal Law and Procedure(刑法及び刑事訴訟法)
  • Civil Procedure(連邦民事訴訟法)
  • Evidence(連邦証拠法)
  • Torts(不法行為法)

ただし、これら7つの法律範囲に加えて、さらにカリフォルニア州の州法から以下の8つの分野まで出題範囲が及びます。

  • California Code of Civil Procedure(カリフォルニア州の民事訴訟法)
  • California Evidence Code(カリフォルニア州の証拠法)
  • Community Property(共有財産法)
  • Wills and Succession(遺言及び相続法)
  • Business Associations(事業組織法)
  • Remedies(救済法)
  • Trusts(信託法)
  • Professional Responsibility(法曹倫理)

言葉としては難しい表現が見受けられますが、日本の法曹資格の持ち主であれば、日本の法律との相違点を把握することで、正解を導き出すことができる問題が多い分野と言えます。

MBE:Multistate Bar Examination(米国全州共通の四択一式試験)

出題範囲の広さと、英文の速読が要求される問題です。

出題範囲は前日のカリフォルニア州の州法に関する分野を除いた次の7つの法律範囲です。

  • Constitutional Law(合衆国憲法)
  • Contracts(契約法)
  • Real Property(不動産法)
  • Criminal Law and Procedure(刑法及び刑事訴訟法)
  • Civil Procedure(連邦民事訴訟法)
  • Evidence(連邦証拠法)
  • Torts(不法行為法)

特に、Constitutional Law(合衆国憲法)は国の支えであることから、重点的な学習を心がけながらも、どのような表現が好まれるのかを知るためにも、過去問題からの学習が欠かせません。

不得意のないように全体を見渡しながらの学習が必要になります。

初日はパソコンを持ち込むことができる

日本の司法試験と異なり、初日のPerformance Test(法律文書に関する起案試験)と、Essay Questions (カリフォルニア州法に関する記述式試験)は、パソコンを持ち込むことができます。

当然のことながら、パソコンに事前に保存したデータを利用することはできません。

手書きで記述することを選ぶことは不可能ではありませんが、多くの受験者はパソコンを使用します。

試験専用のソフトの事前ダウンロードが必要となりますが、英語のスペルミスに赤いアンダーラインが引かれるソフトに励まされながら試験を受けることができます。

幸いなことに、スペルミスによる原点はないと言われています。

米国弁護士に独学合格は可能なのか

パソコンを操作する女性

不可能ではありませんが、まずはどのような勉強法を選ぶべきなのか研究する必要があります。

特に、どの州での米国弁護士資格を求めようとしているのかによって、準備すべき試験資格も異なるため、いくつか候補を絞って用意を始めると良いでしょう。

日本人に人気の米国弁護士資格は、ニューヨーク州と、カリフォルニア州です。

前者は、日本の法学士または法学修士の資格を持っていると、外国人向けのロウスクールで1年間の課程を修了することで試験資格を得ることができます。

後者は、日本での法曹資格の所持者に試験資格が与えられるため、受験しやすいと言われています。

また、いずれの州も日本との取引が多い州でもあり、米国弁護士資格を発揮してのビジネスを行うことが期待できる州と言えます。

どんな勉強法が効果的か?

米国弁護士になるには、避けては通れないのが英文法への理解力と、英文の速読の技術です。

これに法律の知識を加えた要素が求められる試験といえます。

自分の考えを相手に伝えるための確かな文章力は、日頃から意識して取り組むことでしか身につきません。

そのため、英語に慣れることと同時に、英語圏での物の考え方を知るために、米国でのロウスクール入学前から海外での生活を始めるのも一つの方法と言われています。

地道な努力に勝る練習はありません。

自分の性格にあった方法で、取り組むと良いでしょう。

  • 過去問題を参考に法律知識と英文法を学ぶ
  • 時間で答えるための速読法を身に着ける
  • 専門分野の法知識を身に着けるために英字の専門書を読む
  • ロウスクールの他に語学留学先を検討する

過去問題から学ぶ

難解な英字表現を読み解かなければ答えに結びつけることができない技術式内容については、優秀とされる回答が公式ウェブサイトに公開されています。

これを参考として、制限時間内に同等内容の文章を自分の英語能力で書き上げる練習をすると効果的です。

例えば、他の州で実施された『Bar Exam』であっても、自分で定めた時間内に英字を理解しながら解くという練習問題として取り組み続けることで、自分なりの理解を高めることが期待できます。

また、実際の試験では、与えられた回答時間のなかで、どの問題にどれくらいの時間を割り当てるのかの判断は、自分で行うことになります。

そのため、読むことに費やせる時間を増やそうとすれば、必然的に書くための時間や、考えるための時間を圧迫することになりかねません。この時間の使い方についての考え方は、日本の司法試験と同様です。

過去の問題から学ぶ際には、独特の言い回しに注意しながら、速読で内容を理解できるように英語力を高めるためのトレーニングと併せて行うと、効果的です。

パソコンの操作技術で差が出ることも

Performance Test(法律文書に関する起案試験)などでは、スペルの書き間違いは減点対象にはしていないと言われています。

しかし、実際のところ、スペルの書き間違い(英字における誤字)は、文章全体を読み難くするだけでなく、英語圏の文書に特有の、特定の単語すべてのスペルが間違えているという状態を招き易くなります。

最悪の場合、それは誤字という表現を通り過ぎて、読み手に誤解を与えてしまうほどの文書の間違いとなってしまうことがあります。

そのため、英字でのスムーズなブラインド・タッチ入力ができるように、英字でのスペルを意識しながら、パソコンのキーボードに触れた時の感触を体に覚え込ませる等、パソコンの操作技術を高める練習も必要です。

米国弁護士についてのまとめ

米国弁護士についてのまとめ

  • 米国弁護士という米国内全域で認められた弁護士資格は存在しない
  • 米国での弁護士になるにはそれぞれの州ごとに試験への合格が必要
  • 米国での司法試験の受験資格はそれぞれの州ごとに個別の審査で判断される
  • ニューヨーク州の試験合格の割合は約70%(そのうちの約50%が外国人)
  • 米国弁護士試験に合格するには高水準の英語力と法律知識が求められる

米国弁護士になるには、限られた試験時間の中で、出題されている英文の意味を正確に理解し、その指示に従った解答を示すことができるだけの英語の理解力が求められます。

加えて、目的としている州ごとに異なる州法を習得する必要があります。

独学で学ぶ際には過去問題を参考し、実際の試験時間を考慮した勉強方法を意識して取り組むと良いでしょう。

米国弁護士になるための司法試験にあたる『Bar Exam』の受験資格は各州ごとに個別の審査が行われ、判断されます。

必要となる試験資格を得るには、日本の大学での法学士または、法学修士の資格が要求されます。

日本の法曹資格を有している場合、その実務経験からカリフォルニア州米国弁護士試験のように受験資格が得られる州もあります。

米国弁護士試験を志す際に、事前に最新の情報を確認し、理想的な合格を目指してください。