司法試験の出身大学別合格率は?合格者数ランキングから大学別合格方法まで紹介!
「司法試験合格者はどういう大学を卒業しているのだろう?」
「出身大学の偏差値がそんなに高くないけれど、司法試験に合格できるだろうか・・・」
このような疑問を抱えている方も多いのではないでしょうか?
司法試験は国家資格の中でも最難関に位置する資格試験です。
出題範囲が圧倒的に広いということもありますが、予備試験合格もしくは法科大学院卒業といった受験資格を取得するハードルの高さが試験の難しさに関わってきます。合格するために必要な勉強時間は一般に3,000~8,000時間と言われています。
そんな司法試験ですが、実際のところどんな大学出身者が合格しているのでしょうか?
やはり東京大学や京都大学といったトップクラスの大学出身者ばっかりではとイメージされる方も多いと思います。
この記事では、大学別の司法試験合格者数・合格率についてランキング形式にしてまとめました。それぞれの大学別の学習傾向や対策についても解説していますので是非参考にしてみてください。
司法試験合格者の出身大学についてざっくり説明すると
- ランキング上位の大学出身者も予備校を活用して学習している
- MARCHや関関同立クラスでも合格実績あり
- 司法試験学習は大学入学後なので条件は皆同じ
司法試験合格者の出身大学の実態
司法試験に合格する手段としては、予備試験に合格するか法科大学院を卒業するかの2つがあります。
大学別に予備試験合格者数・合格率と法科大学院の司法試験合格者数・合格率を把握することで、大学別にどこが司法試験合格に強いのかを判断することができます。
例を挙げると、 東京大学・慶應義塾大学・京都大学・中央大学・早稲田大学・一橋大学などは司法試験において高い合格実績を持っています。
大学別予備試験合格者数・合格率ランキング
以下の表は令和3年度の大学別司法試験予備試験合格者数・合格率の1位から25位までランキングにしたものをまとめたものです。なお、合格者数順にランキングにしており、同数の場合は合格率順にて並べています。
ランキング | 大学 | 合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|
1位 | 東京大学 | 99人 | 12.9% |
2位 | 慶應義塾大学 | 50人 | 6.4% |
3位 | 早稲田大学 | 29人 | 4.0% |
4位 | 中央大学 | 26人 | 2.8% |
5位 | 一橋大学 | 22人 | 12.6% |
6位 | 京都大学 | 22人 | 7.1% |
7位 | 大阪大学 | 9人 | 5.7% |
8位 | 同志社大学 | 9人 | 3.8% |
9位 | 名古屋大学 | 5人 | 6.9% |
10位 | 神戸大学 | 5人 | 4.0% |
11位 | 明治大学 | 4人 | 1.4% |
12位 | 千葉大学 | 3人 | 4.1% |
13位 | 東北大学 | 3人 | 2.6% |
14位 | 東京外国語大学 | 2人 | 8.0% |
15位 | 広島大学 | 2人 | 5.3% |
16位 | 大阪市立大学 | 2人 | 3.3% |
17位 | 九州大学 | 2人 | 1.8% |
18位 | 北海道大学 | 2人 | 1.4% |
19位 | 法政大学 | 2人 | 1.3% |
20位 | 立命館大学 | 2人 | 1.0% |
21位 | 大阪電気通信大学 | 1人 | 50.0% |
21位 | ハーバード大学 | 1人 | 50.0% |
21位 | 明海大学 | 1人 | 50.0% |
25位 | 信州大学 | 1人 | 11.1% |
26位 | 新潟大学 | 1人 | 5.9% |
27位 | 香川大学 | 1人 | 5.3% |
28位 | 熊本大学 | 1人 | 4.2% |
29位 | 成蹊大学 | 1人 | 3.4% |
30位 | 創価大学 | 1人 | 2.9% |
31位 | 國學院大学 | 1人 | 2.6% |
32位 | 青山学院大学 | 1人 | 1.2% |
32位 | 立教大学 | 1人 | 1.2% |
33位 | 上智大学 | 1人 | 1.1% |
34位 | 関西大学 | 1人 | 0.8% |
35位 | 日本大学 | 1人 | 0.6% |
1位である東京大学が99人と頭一つ抜けています。合格率も12.9%と高い水準となっています。次いで、慶應義塾大学、早稲田大学、中央大学が続き、一橋大学、京都大学が上位にランクインしています。
21位以下の大学は合格者がいずれも一人となっています。大学の講義レベルというよりも個人能力による影響が大きいので合格率はアテにしないほうがいいでしょう。
法科大学院別司法試験合格者数・合格率ランキング
令和3年度の法科大学院別司法試験合格者数・合格率の1位から51位までランキングにしたものを表にまとめましたのでご覧ください。なお、こちらの表でも合格者数順にランキングしており、同数の場合は合格率順にて並べています。
ランキング | 大学 | 合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|
1位 | 慶應義塾大学 | 125人 | 55.1% |
2位 | 早稲田大学 | 115人 | 49.8% |
3位 | 京都大学 | 114人 | 61.6% |
4位 | 東京大学 | 96人 | 48.2% |
5位 | 中央大学 | 83人 | 31.8% |
6位 | 一橋大学 | 64人 | 58.2% |
7位 | 神戸大学 | 47人 | 41.6% |
8位 | 大阪大学 | 47人 | 40.9% |
9位 | 同志社大学 | 39人 | 35.5% |
10位 | 名古屋大学 | 25人 | 45.5% |
11位 | 首都大学東京 | 24人 | 29.6% |
12位 | 明治大学 | 22人 | 21.6% |
13位 | 東北大学 | 20人 | 51.3% |
14位 | 筑波大学 | 19人 | 31.7% |
15位 | 九州大学 | 17人 | 29.3% |
16位 | 日本大学 | 17人 | 23.9% |
17位 | 北海道大学 | 17人 | 25.4% |
18位 | 岡山大学 | 16人 | 48.5% |
19位 | 立命館大学 | 15人 | 19.2% |
20位 | 創価大学 | 12人 | 30.8% |
21位 | 関西学院大学 | 10人 | 29.4% |
22位 | 専修大学 | 10人 | 27.8% |
23位 | 大阪市立大学 | 8人 | 18.6% |
24位 | 法政大学 | 8人 | 14.5% |
25位 | 甲南大学 | 7人 | 21.2% |
26位 | 上智大学 | 7人 | 11.7% |
27位 | 広島大学 | 6人 | 25.0% |
28位 | 関西大学 | 6人 | 11.8% |
29位 | 横浜国立大学 | 5人 | 17.2% |
30位 | 学習院大学 | 5人 | 13.2% |
31位 | 金沢大学 | 4人 | 22.2% |
32位 | 青山学院大学 | 3人 | 15.8% |
33位 | 福岡大学 | 3人 | 13.0% |
34位 | 立教大学 | 3人 | 10.3% |
35位 | 千葉大学 | 3人 | 6.0% |
36位 | 愛知大学 | 2人 | 66.7% |
37位 | 山梨学院大学 | 2人 | 50.0% |
38位 | 獨協大学 | 2人 | 40.0% |
39位 | 南山大学 | 2人 | 16.7% |
40位 | 熊本大学 | 2人 | 15.4% |
41位 | 西南学院大学 | 2人 | 10.5% |
42位 | 桐蔭横浜大学 | 2人 | 8.0% |
43位 | 琉球大学 | 2人 | 7.7% |
44位 | 駒澤大学 | 2人 | 7.1% |
45位 | 東洋大学 | 1人 | 50.0% |
46位 | 関東学院大学 | 1人 | 25.0% |
47位 | 神奈川大学 | 1人 | 20.0% |
48位 | 北海学園大学 | 1人 | 14.3% |
49位 | 近畿大学 | 1人 | 6.7% |
49位 | 大東文化大学 | 1人 | 6.7% |
51位 | 成蹊大学 | 1人 | 5.6% |
慶應義塾大学、早稲田大学、京都大学は合格者数100人を超えており、そのうち慶應と京都大学の合格率は50%を超える結果となっています。
大学群から考える司法試験
予備試験ルートの合格者の多い大学
東京大学、慶應義塾大学、中央大学、早稲田大学、一橋大学などランキング上位に位置している大学の学生は、在学中に予備校に通うなどして司法試験の対策を既に始めている人が一定数存在しています。こうした対策を取っている人たちは、大学在学中に予備試験に合格して4年生や大学卒業1年目のタイミングで司法試験に合格しているパターンが多いです。
また、大学在学中に予備試験に合格した人は、司法試験もストレートで合格する確率が極めて高くなっています。ランキング上位の大学生は、試験合格に向けて計画的かつ意欲的に学習していることが分かります。
予備試験の難易度や受験者層については、以下の記事で詳しく解説しています。
GMARCHや関関同立の法科大学院にも注目
司法試験合格者ランキングでは、関関同立やGMARCHといった大学もランキング上位に位置していることが分かります。また、法学部があり、これまでも司法試験の受験者が多かった大学についても合格者の人数は多いです。
GMARCHの法科大学院出身者が司法試験合格者全体に占める割合は10%程度といわれています。関関同立の法科大学院出身者についても全体の3~5%程度いると考えられています。
もちろんGMARCHも関関同立も学歴は低くありませんが、一般的なイメージとして考えられているほど超高学歴層ばかりが司法試験に合格しているわけではないということがわかるでしょう。
大学ごとにみる司法試験事情
司法試験合格者を多く輩出している大学にはそれぞれに特徴があります。こうした特徴を把握して勉強を進めることで司法試験に合格しやすくなります。
東京大学
上記ランキングでも示している通り、東京大学は予備試験合格者数においてトップを走っています。中でも法学部出身者は、特に優秀な司法試験受験者層となっています。
しかし、東京大学では前期教養課程がカリキュラムとして組み込まれており、学部1・2年生の間は大学で法律の勉強を本格的にできないという点がネックとなっています。
そのため在学中に司法試験に合格したい人や本格的に司法試験に合格したい人は、アガルートや資格スクエア、伊藤塾といった司法試験対策予備校で勉強をしている人が多いです。
京都大学
京都大学は関西圏において予備試験合格者数トップとなっています。法科大学院司法試験合格者数においても同様です。
京都大学では省庁などで働こうという志向の学生が比較的少ない傾向にあります。これは省庁希望の多い東京大学の学生志向とは大きく異なっています。
そのため、司法試験合格を目指す優秀な学生が多く存在しています。司法試験合格者を多く輩出している大学は東京都内に多いですが、伊藤塾などの司法試験対策予備校は京都にも校舎を構えており、こうした予備校に通学する学生が多くいます。
慶應義塾大学
慶應義塾大学は私立大学の中では多くの司法試験合格者を輩出しています。慶應義塾大学の特徴は、付属高校からの内部進学者が多いことです。
中には高校在学中から伊藤塾などの司法試験対策予備校に通う学生もいるようです。トップクラスの大学だけあって勉強の意識も高い傾向にあります。
慶應義塾大学の法学部には法律学科と政治学科の2学科が存在しています。特に法律学科へ進学し、アガルートや資格スクエア、伊藤塾といった講座を利用して、在学中から予備試験を受験するといった学生が多くいます。
早稲田大学
早稲田大学では、法学部を中心に多くの司法試験受験生が在籍しています。早稲田大学も慶應義塾大学に並び、私学ではトップクラスの合格者を輩出しています。
早稲田大学でも他の学校の傾向と同様、ほとんどの司法試験受験生は司法試験対策予備校に通って勉強をしています。
また、伝統的に法律サークルが存在し、司法試験受験生のコミュニティーの場として機能しています。同じ境遇の面々と情報交換することができるのは、試験合格にも大いに役立つことでしょう。
一橋大学
一橋大学の司法試験受験者も、司法試験対策予備校に通う学生が多いです。
こうした予備校での講義は、大学の法学部の定期試験対策としても有効であるという意見が多く、司法試験対策をしながら大学の単位取得もこなしているという学生が多いといえます。
また、一橋大学法科大学院は、全国トップクラスの司法試験合格率を誇っています。
その合格率は59.82%と、東京大学や慶應義塾大学を上回った合格率となっています。法科大学院への進学者のレベルも全国トップクラスとなっています。
中央大学
中央大学はこれまで数多くの司法試験合格者を輩出してきた名門大学です。
一般的にGMARCHという大学群として語られることが多い中央大学ですが、司法試験の受験事情で考えると頭一つとびぬけた存在となっています。
予備試験司法試験受験生が特に多い大学でもあり、2018年には出願者数第2位の早稲田大学を大きく引き離す1,144人が予備試験に出願しています。
こうした恵まれた環境を生かして、勉強仲間や司法試験に合格した先輩に刺激を受けながら勉強をしていければ、自ずと高いモチベーションで学習を継続していくことができるでしょう。
旧帝国大学
旧帝国大学は司法試験合格者数では人口の多い首都圏の大学よりも少ない場合も多いですが、やはり法学部の学生を中心に司法試験合格を目指す学生が多く存在しています。
ただし、旧帝国大学では法科大学院卒業者の司法試験合格率が伸び悩んでいるのが現状です。そこで司法試験対策予備校の講座を利用して、予備試験・司法試験の合格を目指そうと考える人が増加してきています。
予備校の講義は校舎が近くになかったとしてもインターネットで受講ができるようになっているので、地理的なハンディを受けることなく司法試験・予備試験に合格することができるでしょう。
GMARCH
GMARCHと呼ばれる学習院大学・明治大学・青山学院大学・立教大学・中央大学・法政大学出身の司法試験合格者も一定数います。
確かにGMARCHの法科大学院の司法試験合格者は、トップクラスとされる大学の司法試験合格率に比べると若干劣っているといえます。
しかし、GMARCHの法科大学院出身者は司法試験全体の合格者のうちの10%程を占めています。そのため、実際に弁護士などになった際にはGMARCH出身という経歴は決して見劣りするものではないでしょう。
GMARCH出身の予備試験・司法試験合格者は毎年一定数存在しています。こうした学生は大学の法学部で学ぶだけではなく、アガルートや資格スクエア、伊藤塾など講座で優秀で意識の高い受験生と切磋琢磨していく場合が多いです。
関関同立
関西大学・関西学院大学・同志社大学・立命館大学は関関同立というランクとして分類されることが多いです。
これらのいずれの大学にも法学部があり、西日本出身のレベルの高い学生や京都大学や大阪大学といったトップクラスの大学に惜しくも合格できなかった学生も在籍しているため、学生のレベルは高いと言えます。
関関同立の法科大学院もありますが、他の大学同様に司法試験対策予備校などで法律の勉強をしている学生の合格率は特に高めとなっています。
司法試験合格率と出身大学の関係
出身大学よりも法科大学院が大切?
司法試験の受験資格を得るためには、司法試験予備試験に合格するか、法科大学院を卒業するかのどちらかの条件を満たす必要があります。
そのため、そもそも出身大学というものは司法試験において全く関係ないものであると言えます。なぜなら出身大学に関わらず司法試験の受験資格は取得することができるからです。
こうした試験制度を反映して司法試験の受験者は年齢や学歴などが実に多様で、大学卒業前の学生の方から高齢の方までが幅広く受験しています。
それゆえ、司法試験合格に大きく関係する要素としては、出身大学よりもどの法科大学院で学んだかが重要であると言われています。
出身大学と司法試験の合格はベツモノ
司法試験の試験内容と大学受験の試験内容は全く関係ありません。どんな大学に入学した人でも司法試験に向けて0から法律の勉強をしなければなりません。つまり司法試験の学習条件としては皆同じであるということになります。
そうはいってもやっぱり学歴の差が出るのではと考えている人もいるかもしれませんが気にする必要はありません。なぜなら、そもそも超高学歴層というのは全体の一部にしか存在しません。
一方で司法試験合格者は毎年1,500人以上もいるので実際には出身大学による差はつきにくいといえます。事実、上記で紹介した大学以外の多くの大学からも司法試験合格者は着実に輩出されています。
法学部の勉強よりも予備校での対策が重要
大学の法学部の授業というのは司法試験の対策用としてではなく、リーガルマインドの素養がある一般市民を育成することを主眼において設計されている場合がほとんどです。
そのため、法学部教授のこれまでの研究の集大成として提供される講義や基本書の購読は、リーガルマインドを育むという観点で考えると非常に価値があるものになります。
しかし、一方でこうした講義や基本書、大学の試験は大学教授個人の思想が反映されているため、司法試験合格に必要な論点や学説、判例を網羅的に学習することには不向きということになります。
そういう点で、司法試験を目指す人は勉強量の膨大な司法試験対策に最適化された予備校や通信講座の講義やテキストを中心に勉強をする法学部生がほとんどということになります。
また、予備校・通信講座で学んだ法律知識は司法試験対策だけではなく学部試験にも大いに役立ちます。法学部で優秀な成績を残すことができれば、よりレベルの高い法科大学院への進学に繋げることもできます。
独学で司法試験を突破することは可能か?
上記にも記載している通り、司法試験合格を目指すのであれば大学の講義とは別に予備校や通信講座を受講することをオススメしておりますが、そんな資金が無いので独学で進めていきたいと考えている人もいるでしょう。
ただ、現実的にはやはり独学にはデメリットが数多くあります。
法律を理解するのに時間がかかる
司法試験のテキストは法律の専門用語がビッシリと記載されており、理解するのに時間がかかります。法律独特の言い回しがあったりするので、読んでも何が言いたいのか分からないといったケースも多々あります。
さらに難解な点として、同じ事柄であってもに学者よって言っていることが違う場合が存在します。特に法律学習初心者の方にとってはこうした点は混乱を招くポイントであるとも言えるでしょう。
試験範囲に対応したテキストが無い
大学教授らが書いた基本書などのテキストは、司法試験対策用に作成されているものではなく教授の研究成果をまとめたものになります。こうした基本書の通りに司法試験本番の問題も出題されることは少ないというのが試験の現実です。
むしろ判例集や論文、そして試験の過去問といった教材を中心に知識を蓄えていくことが合格への近道であるといえます。
出題優先度を探るには過去問を分析することが有効ですが、自力で解析していくにはとても労力がかかります。解析している間にも予備校講座を利用している受験生との差はどんどん広がっていきます。
論文試験には正解が無い
論文試験では、条例や判例をいくら暗記しただけでは問題を解くことができません。ほとんどの問題はそれらの知識を応用して解く必要があります。
過去の似た事案と結びつけて解答の構成を作り出す力が求められるため、論文添削指導を受けず自力で解答力をつけていくには至難の業です。
学習が続かない
独学で司法試験に挑む場合、上記で書いてきたように難解な内容の法律を手探りの状態で勉強していくことになります。また、独学の場合は今やっている勉強が正しいのか正しくないのかの不安を常に抱えながら学習を続けていくことになります。これを継続できるのは並大抵の精神力ではありません。
予備校を利用した場合と比較したら学習効率には雲泥の差があります。予備校講座受講費用を節約できても、学習効率が低く長年不合格を繰り返すことになった場合、費用対効果が非常に低いと言わざるをえないでしょう。
出身大学と司法試験合格後の関係
実務では大学よりも修習期が気にされる
司法試験の試験内容はそのまま実務で使えるような知識が出題されます。そのため試験の成績が良い人は、法律事務所や検察庁・裁判所への就職・転職や、仕事への取り掛かりがスムーズになる可能性が高いです。
また、別の手段として同じ出身大学のコネクションを生かして就職・転職していくケースもあります。しかし、多くの司法試験合格者は、こうしたコネクションに頼らずに就職活動や転職活動を行っているのが現状です。
法律家の世界では、出身大学の優劣よりも修習期や司法試験の合格順位によって上下関係が決まると言われています。そのため、出身大学を気にして仕事をする場面はほとんどありません。むしろ司法試験の結果を意識する方が重要であると言えます。
法律家は実力と人間性が大事
法律家として活動していくにあたり、司法試験合格後の行動が重要になります。弁護士であれば、依頼人から信頼を集め法律上のトラブルを解消していかなければなりません。検察官であれば真実を証明する証拠を集取しようとする熱意が必要ですし、裁判官の場合は真実に照らし公平な裁判を行わなければいけません。
どの法律家においても求められるものとは、対人スキルや誠実さ、仕事への熱意ということになります。優秀な法律家と評価される上で最も重要なのは、最終的にトラブル解決へ導いていく能力になります。出身大学を気にするのではなく、しっかりと仕事をこなせる法律家を目指すことが重要です。
出身大学は関係ない!司法試験は皆にチャンスがある資格!
司法試験と出身大学の関連性についてまとめ
- 司法試験学習は大学入学後のスタートなので条件は同じ
- 法律家の世界では、出身大学よりも試験結果と修習期が物を言う
- 司法試験対策では専門の予備校を受講するのがおすすめ
大学別の司法試験合格者数・合格率及び合格方法について解説してきました。
司法試験合格者において、超高学歴層と言われる大学の出身者は全体の中での一部にしか過ぎません。GMARCHと関関同立で全体の15%を占めているといった事情を踏まえれば、司法試験合格者は一部の超高学歴層しか合格できていな試験ではないといえるでしょう。
司法試験は大学入学試験とは内容が異なります。司法試験の学習は大学入学後に皆0からスタートしていくことになります。つまり出身大学が試験合格に影響を及ぼすことは全くなく、いかに効率良く司法試験学習を進めていけるかどうかがポイントになります。
大学の講義は各教授の色が強く出てしまう傾向にあります。司法試験に合格するための学習としては不向きと言わざるをえません。そのため、学部の授業や独学で司法試験合格を目指すのではなく、司法試験対策予備校や通信講座を受講することがおすすめといえます。
この記事を読んだ皆様が輝かしいキャリアを築かれることを心からお祈りしています。