【合格者に聞く】司法試験・予備試験の勉強法と実際の学習スケジュール
「司法試験を目指してるけど、どうやって勉強したら良いか分からない…」
「実際の合格者の勉強法が知りたい!」
このような疑問をお持ちの方も多いかと思います。
確かに司法試験は勉強すべき内容が多すぎて、何をどのように進めれば良いか分からなくなってしまいますよね。
そこで今回資格Timesでは、実際に予備試験と司法試験の両方に合格されたむとう様に、予備試験・司法試験の勉強法について伺ってきました!
具体的な勉強時間や学習スケジュール、試験対策に使っていたテキストなど、ここでしか聞けない情報が満載です!
ぜひ皆様の司法試験対策の参考にしてください。
合格者の予備試験・司法試験対策
- 予備試験は1800時間以上、司法試験は2500時間ほど勉強した
- 予備試験には半年+αで合格、その翌年に司法試験にも合格
- 論文式試験の対策を重視した
- 短答式・論文式対策共に過去問演習が中心
- 地頭の良し悪しよりも、いかに本気で取り組み「量」をこなすかが重要
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司法試験合格までの道のり
まずは簡単に自己紹介をお願いします。
むとうと申します。高校から現役で京都大学法学部に進学したのち、大学4年時に予備試験に合格、その翌年の令和二年に司法試験に合格しました。
いつから司法試験合格を目指されていたんですか?
弁護士への憧れ自体は中学2年の頃からありました。ちょうど足利事件の冤罪が発覚し、司法のあり方に対して自分なりに考え始めていました。
その後大学に進学し、1年の秋から予備校に入学したものの、なかなかエンジンがかからず、、。単に講義を聞いているだけであまり真剣に勉強はしていませんでした。
予備校に通ってはいたものの、最初はあまり勉強に身が入らなかったのですね。本格的に試験対策を始めたのはいつ頃でしたか?
大学3年生の夏からです。学部の友人と「勉強会」を始めたことがターニングポイントでした。
また、秋に京大ロースクールの飛び級入学試験を受けたのですが、定員25名のうち26位でギリギリ不合格になってしまったことも、真面目に勉強を開始するきっかけとなりました。
この頃からは、もちろん時期によってムラはあるものの、基本的に毎日10時間以上は勉強していたと思います。
司法試験合格までの勉強時間
予備試験の勉強時間は1800時間以上
勉強時間について、もう少し詳しくお伺いさせてください。
まずは予備試験を目指されたと思うのですが、学習期間や合計勉強時間はどれくらいでしたか?
年明けから予備試験の勉強を本格的に始めて、論文式試験が終わる7月中旬まで1日10時間ほど勉強を続けていました。
短答式試験の直後は少し息抜きをしたので一日7時間ほどだったり、論文式試験の直前は10時間よりも勉強したりと差はありましたが。
そうなると、ちょうど半年ほど1日10時間の勉強を続けられていたということになりますから、約1800時間も勉強されたということですね!
そうですね。
ただ、あまり勉強に身が入ってなかったとはいえ大学1年次から予備校には通っていましたので、実際には1800時間よりも多いと思います。
やはりプライベートある程度犠牲になってしまいましたか?
旅行とかは全然行けてなかったですね。
基本的に勉強は大学の図書館で行っていたのですが、朝8時の開館から夜22時の閉館まで図書館に籠っていることも多かったです。
予備試験は1年で合格可能?
むとう様からみて、予備試験に1年で合格するのは現実的だと思いますか?
不可能ではないと思います。
ただし、かなり詰め込んで勉強する必要があると思います。また、勉強のベクトルを間違えずに進められる(間違った勉強法をしない)のは前提となるのではないでしょうか。
司法試験の勉強は2500時間ほど
司法試験対策時のことについても、学習期間の観点からお伺いしたいです。
私の司法試験対策のスケジュールは少しややこしくて。。
司法試験対策は予備試験の論文式が終わった後に2ヶ月間だけ行って、その後は予備試験の口述試験対策や京大ロースクールの入試対策をするため司法試験の勉強は一旦ストップしていました。
その後、予備試験の最終合格が分かった11月以降に司法試験の学習を再開しました。
私の年の司法試験はコロナの影響で延期して8月に試験が行われたので、司法試験の勉強はざっくり11ヶ月ほどしたことになると思います。
司法試験の勉強は1日どれくらいされていたのですか?
1日7〜8時間くらいです。コロナで受験が長期化していたこともあって、1日10時間を続けるのはキツかったので。なので、合計すると2500時間ほど勉強したことになると思います。
司法試験の勉強時間は予備試験よりも長いのですが、キツかったのは予備試験の方ですね。
やはり予備試験は合格率が非常に低いので、狭き門をくぐり抜けるために必死に勉強しました。
また、司法試験は試験が延期したために勉強時間が予想外に延びてしまったところがあるので、例年通りの日程であればもう少し短い勉強時間で試験に臨んでいたと思います。
予備試験合格までの勉強法
予備試験の学習方針
それでは、具体的な勉強方法についてもお話をお伺いしていこうと思います。
まず予備試験を受けるにあたって、どのような学習方針を持たれていましたか?
まず前提として、予備試験は論文試験を突破できれば基本的には合格できるという試験となっています。そのため、学習方針も必然的に論文式合格を目指したものとなります。
また、論文式の中でも特に「法律実務基礎科目」で周りと差をつけることが合格のポイントだと考えていました。
もちろん、他の基本7科目で確実に点を重ねることも大切ですが、実務科目で点を稼ぎ周りと差をつけることができればかなりのアドバンテージになるのが実情です。
短答式試験の勉強法
論文式対策を重点的に行っていたとのことですが、それでは短答式対策にはあまり時間をかけなかったのでしょうか?
そうですね。2ヶ月くらい短期集中でガッツリ勉強した感じです。
私が実践していた勉強法を具体的にお伝えすると、2006年から2018年までの過去問13年分を2周しました。
また、予備試験の短答の過去問だけでなく、司法試験の短答の過去問も一緒に解いていました。
ということは、過去問26年分を2周したということですか!凄まじい量ですが、これを2ヶ月でやり切れるものなのでしょうか…。
予備試験と司法試験の短答は出題がほとんど同じなので、言うほど大変ではないんですよ笑。
個人的にはもっと(過去問を)回しても良かったかなと考えています。短答はとにかく量をこなすことが大切なので、余裕を持って合格したいのであれば3周することをおすすめします。
もちろん、過去問演習だけではダメで、演習後は参考書や基本書に立ち返って出題されていた内容付近を読み込むことも大切です。とにかく「過去問→参考書・基本書」のサイクルを繰り返す感じですね。
論文式試験の勉強法
論文式試験の対策はどのようにされていたのでしょうか。
まず、予備試験の論文の過去問は当然回します。「過去問→参考書・基本書」のサイクルは論文対策でも大切です。
ただ、論文の過去問演習で大切なのが、本番と同じように過去問に向き合うことです。解答用紙を準備して、実際に時間を測りながら解くことが大切だと思います。
解答用紙は法務省HPから誰でもダウンロードできるので、ぜひ皆さん活用してください。
他にも、「旧司法試験」の過去問が予備校から配布されていたので、そちらも解いていました。
旧司法試験には今では出題されないような論点も多いのですが、予備校が現在でも問われる論点だけを抽出したものを提供してくれました。この演習も力になったと感じています。
ちなみに、この時は「新司法試験」の論文過去問はやっていませんよ。
取り組み方などに差はありつつも、論文式の対策も短答式対策と同じく過去問演習がメインなのですね。
他に、市販の教材等を使った勉強はされていましたか?
はい。実際に使っていた教材は後ほどまとめてご紹介させていただければと思うのですが、基本書や市販の演習書も使っていました。
予備試験の論文対策だと「判例百選」などを使っていましたね。
一般教養の対策はしたの?
予備試験に臨まれる方から、よく「一般教養の対策は必要なのか」という質問をいただきます。
実際、一般教養について何か対策はされましたか?
私は完全にノータッチでした。一般教養は全然良い点数でなくとも予備試験合格は可能なので、私は対策はしなくて良いのではないかと思います!
むしろ、一般教養で点数が取れなくてもしっかり合格できるくらい、他の科目の実力を身につけた方が、後に控える司法試験合格にも活きると思います。
なお、今後は予備試験で一般教養が廃止され、これまでは司法試験に出題されていた「選択科目」が登場するとのことなので、予備試験対策はこれまで以上に難しくなったと思います。
口述試験の体験談
口述試験の対策はされていましたか?
口述試験はほとんどの人が合格する試験なので、直前だけ対策をしました。参考書や基本書の読み込みをしたのと、過去問の出題内容を口で答えられるように練習もしました。
私は語りになると緊張してしまう性格だったので、論文では当然に書けるようなことでも詰まってしまうことがありました。
そのため、緊張しやすい人はインプットだけでなく、語りの練習を重視して行うと良いと思います。
口述試験ではどんな内容が聞かれましたか?
口述試験は「民事」と「刑事」でそれぞれ1日ずつ行われます。
民事では不動産の物権的請求と債権的請求をポイントにした出題がされました。判例の理解など、実体法についての理解が問うものだったと認識しています。
刑事では同時傷害の特例に関する諸問題が問われました。刑法は各論の細かな知識だけでなく、総論についての理解を問うのが近年の傾向なのだと感じました。
司法試験の勉強法
司法試験と予備試験の共通点と違い
それでは次に、司法試験に向けてどのように対策をされたのかをお伺いさせてください。
司法試験も予備試験と同様、論文式試験が配点のほとんどを占める(1575点満点中1400点が論文)ので、当然ながらこちらも論文対策をメインに行いました。
その配点ですとほとんどの方が論文対策しかしないことになりそうですが、短答対策を重視する方もいるのでしょうか。
短答式は「足切り」が存在し、得点が低すぎると論文の採点をされることなく不合格になってしまうので、配点が小さくても対策に時間をかける人もいらっしゃいます。
実際、直前期は短答対策を詰め込む人も多いのですが、私は最後まで論文がメインでした。
というのも、私のように予備試験ルートで司法試験に臨む人は、短答の形式や試験対策に慣れているのもあって、あまり対策が必要ないんですよね。実際、司法試験の短答対策は予備試験のものとほとんど同じです。
この点は、ロースクールから司法試験を受験される人よりも有利なところだと思います。
予備試験上がりの受験生はロースクール生と比べて短答対策が比較的楽なのですね。
反対に、予備試験から司法試験の対策に移るにあたって大変だったことはありますか?
司法試験には「選択科目」という予備試験には出題されない内容が登場するので、こちらの対策が大変でした。予備試験の合格発表から司法試験までは例年半年ほどしかないので、なかなか時間が足りないのです。
ただ、私の年はたまたまコロナの影響で試験が延期したので、選択科目の対策も余裕を持って行うことができました。
論文式試験の対策法
短答対策は予備試験と司法試験とで変わらないとのことでしたが、論文対策は予備試験の時と違いはありましたか?
過去問演習がメインなことに代わりはありませんが、いくつか違いがあります。
論文の過去問は14年分を3周行ったのですが、2006-2011年のものは出題傾向が異なるので、完全な解答は作成せず「答案構成」を作るのに止めました。
それ以外の過去問については、時間を測りつつしっかりと答案を作成しました。この辺りは予備試験の時と同じですね。
ちなみに、「過去問14年分を3周」というのは予備試験ルートの人からすると結構多めだと思います。私の年は試験が延期したので十分な準備ができましたが、通常通りの日程であれば1周+αしかできないと思います。
暗記のコツは?
予備試験も司法試験も、とにかく暗記量が膨大ですよね。何か暗記するにあたってコツなどあったりしますか?
とにかく復習を繰り返すことが大切だと思います。
また、復習のタイミングとして、有名な「エビングハウスの忘却曲線」を意識していました。勉強の1日後、1週間後、1ヶ月後に復習するやり方です。
定期的に復習をすることで、知識を定着させることを心がけました。
【時系列順】勉強開始〜合格までの学習スケジュール
予備試験対策の始めから司法試験合格に至るまでの学習スケジュールを、時系列で並べていただきたいです!
受験時のスケジュール計画がメモに残っていたので、共有しますね(以下の表)。
ちなみに、予備試験は2019年5月に短答、7月に論文、10月に口述でした。合格発表は11月です。
司法試験は例年は5月に試験が行われるのですが、私の年はコロナの影響で試験が延期したので、8月に試験が実施されました。
また、私は京大のロースクールの受験もしていたので、予備論文試験の後はロースクール対策にも時間を割いていました。
年月 | 学習内容 |
---|---|
11月〜12月 (2018年) |
予備校答練2017 |
1月 (2019年) |
民訴、刑訴、行政法の旧司法試験過去問 予備校答練2018 民法潮見黄色本と改正民法の予備校テキストの読み込み |
2〜3月 | 予備校答練2018終了 民法物権・担保物権法(安永)教科書読み込み 民事実務対策として大島本(入門編)の読み込み 刑事実務対策として刑事実務基礎の定石の読み込み 短答の過去問を一周 |
4〜5月 | 短答の過去問を2.5周くらい 短答を回しながら知識を予備校テキストで補完 |
6〜7月 | 実務の教科書(大島本、刑事実務基礎の定石)をもう一周読む 旧司法試験過去問の全科目を見直し 刑事事例演習教材(黄色) 事例で考える会社法(オレンジ) 事例研究行政法 予備試験の過去問解き直し(答案構成のみ) 直前の予備校答練2018,2019 予備校ゼミの問題解き直し 論証を回す |
8〜9月 | 京大ローの過去問6年分 2016-2018の司法試験の過去問(実際に記述) 民法演習サブノート210 ロープラクティス民訴 基礎演習民事訴訟法 事例研究行政法(2周目) 事例で考える会社法(2周目) 改正民法予備校テキスト 基本刑法 |
10月 | 口述対策で一ヶ月が終わる 民事裁判実務の基礎 入門編(大島) 刑事実務基礎の定石 基本刑法 実務科目の予備校テキスト 口述試験の過去問を何周も。(2011-2018の8年分) 予備試験の実務科目を口で唱えながら解く 条文の素読 |
11月 | 京大ロー対策として(半月) 憲法の統治の出題対策で日本国憲法論を読む(佐藤) 商法の手形・小切手の出題対策で予備校テキスト 旧司法試験過去問の全科目を見直し 司法試験対策として(残り半月) 2015の司法試験の過去問(実際に記述) 労働法の予備校テキスト 労働法の教科書(水町) |
12〜1月 (2020年) |
法律事務所インターンで1、2週間潰れる 2014-2012の司法試験の過去問(実際に記述) 2011-2008の司法試験の過去問(答案構成のみ) |
2月 | 2008-2006の司法試験の過去問(答案構成のみ) 2019の司法試験の過去問(実際に記述) 2006-2019の司法試験の過去問の復習 憲法ガール 刑法の短答過去問(一部)(3月の模試に向けて) 論証の復習(3月の模試に向けて) |
3月 | 模試とその後の体調不良で二週間潰れる 模試及び模試の復習 予備試験の過去問の復習(延期前の5月日程を踏まえて) 憲法、民法の短答過去問(一部)(延期前の5月日程を踏まえて) 2006-2019の司法試験の過去問の復習(延期前の5月日程を踏まえて) |
4月 | 延期が決まり、1ヶ月ほどモチベーションが下がる 旧司法試験過去問の全科目を見直し <ここで司法試験の延期が発表> 事例演習労働法2周 ローの授業準備 |
5月 | ロースクールの授業開始、ローの勉強との両立が苦しい) 予備校ゼミ教材の見直し 民法演習サブノート210(2周目) 旧司法試験過去問の全科目を見直し ローの授業準備 |
6〜7月 | 先月と同じくローの勉強との両立が苦しい 2006-2019の司法試験の過去問(答案構成のみ) 憲法、民法、刑法の短答過去問 重要判例解説2018-2020の読み込み 事例演習労働法 予備試験の過去問の復習 民訴の百選を読み込む |
8月 | (試験までの10日間) 今までやってきた演習本、過去問等に全て目を通す。 |
試験直前の過ごし方
試験直前期の一日のスケジュールを教えてください。
大体以下のような感じでした!
時間 | やること |
---|---|
6:30 | 起床 |
7:00 | 勉強開始 |
~8:30 | 旧司法試験の刑訴過去問(一部) |
~12:30 | 憲法と刑法の短答復習(一部) |
~13:00 | 休憩 |
~17:00 | 旧司法試験の行政法過去問 |
~18:00 | 休憩 |
~22:00 | 旧司法試験の民訴過去問 |
23:00 | 就寝 |
予備校や市販教材の活用法
予備校での学習
むとう様は大学1年次から予備校の講座を受講されていたとのことでした。
そこで、具体的な受講スタイルや予備校の良かった点、正直微妙だった点などについてお伺いしたいです。
私は通学形式ではなくWeb受講というスタイルで利用していました。そのため、講義は家や図書館で受けていました。
私の通っていた予備校の良かった点としては、まずは法律学業界の色々な学説を一元化してくれたことです。試験の現場で答案の書きやすい学説を紹介してもらえたり、答案の書き方のテクニックのようなものも教えてもらえるので、効率よく勉強ができたなと感じています。
また、予備校の主催する「ゼミ」の存在も、合格の大きな助けになりました。ゼミでは勉強仲間や様々なアドバイスをくれる塾講師(現役の弁護士の先生)とつながることができたのですが、優秀な勉強仲間と出会えたことでモチベーションになりましたし、塾講師の方の質問対応も手厚く助かりました。
総じて予備校には満足していますが、判例意識が弱いところは気になりました。判例の量が少なかったのと、論の展開(その判例のどこがポイントなのかの分析など)が甘いと感じました。
特に、憲法と行政法はその傾向がありました。
おすすめの基本書・演習書
むとう様が実際に使っていた教材の中でおすすめできるものがございましたら、お伺いしたいです。
あくまでも私個人の意見ですが、おすすめあります!
まずは初学者の方むけにおすすめの基本書です(たくさんあるので表にまとめました)。ちなみに、私の選択科目は労働法で、水町先生の教科書を使用していました。
科目 | 基本書 |
---|---|
民法 | 民法全、物権担保物権法(安永)、債権総論(潮見)、債権各論黄色本(潮見) |
会社 | 特になし。リークエが人気みたいです。 |
民訴 | 特になし。和田先生のが良いと聞きます。 |
憲法 | (強いて言えば)憲法II人権(日評ベーシックシリーズ) |
行政法 | 基本行政法、さらに深く学ぶなら大橋洋一先生の行政法 |
刑法 | 基本刑法一択 |
刑訴 | リーガルクエスト |
民事実務 | 民事裁判実務の基礎 入門編(大島) |
刑事実務 | 刑事実務基礎の定石 |
次に演習書のおすすめです。
科目 | 演習書 |
---|---|
民法 | 民法演習サブノート、ロープラクティス民法 |
商法 | 会社法事例演習教材、事例で考える会社法 |
民訴 | ロープラクティス民訴、基礎演習民事訴訟法 |
刑法 | 刑法事例演習教材 |
刑訴 | 事例演習刑事訴訟法 |
憲法 | 憲法ガール |
行政法 | 事例研究行政法 |
結局基本書って必要なの?
受験界隈では「基本書は必要ない」といった意見もみられますが、これについてむとう様のご意見をお伺いしたいです!
基本書はテキストの悪いところや不足を補うことができるので、私は有用だと思っています。市販のものでも予備校が配布するものでも、完璧なテキストはなかなかないと思うので。
ただ、基本書の中には試験では使いにくい学説をメインにしているものもあるので、基本書を使う際はいわゆる「王道」のものを選ぶことをおすすめします。
効果がなかった勉強や後悔していることは?
予備試験・司法試験の受験勉強を振り返って、正直効果がなかった勉強や、後悔している点などもしあれば教えてください。
予備校の答練(答案練習問題)に時間を割きすぎてしまったことは少し後悔しています。
答練はこれまでみたことがない新しい問題に触れられるという点では確かに良いのですが、やはり予備校が作る問題と実際の試験で出題される問題はクオリティの差が大きいと感じました。
答練をする時間があるなら、過去問演習をさらに繰り返した方が良かったと感じています。
また、後悔しているというよりはこれから受験する方にお勧めしたいことなのですが、ぜひ早めに勉強会を組むと良いと思います。
勉強仲間を見つけてモチベーションを維持することが、司法試験では非常に大切だと感じています。地方にお住まいの方などはなかなか難しいかもしれませんが、なんとか勉強仲間を探してみてください!
受験生に一言お願いします!
最後に、これから司法試験に挑戦される方々に一言お願いします。
司法試験は地頭が大事だと思われがちですが、実際には全然そんなことはありません。
私の周りでも、地頭の良さを過信して真面目に勉強していない人はなかなか伸びていませんでした。
地頭よりも、いかに本気になって取り組むかの方が圧倒的に大切です。
本気になっている受験生は想像の何倍も勉強しているものなので、ぜひ早めにエンジンをかけて頑張ってください!