【税理士試験】財務諸表論は独学で合格できる?勉強時間やおすすめテキストまで徹底解説!

更新日時 2019/12/02

「税理士の財務諸表論は独学で合格をめざせる?」

「おすすめの勉強法とテキストも知りたい!」

このようなお悩みや疑問をお持ちの方、いらっしゃいませんか?

税理士は近年受験者数は減ってきてはいるものの、相変わらず人気は高い難関資格です。

税理士試験の中で財務諸表論は必修科目ですが、実際どれくらい難しいのでしょうか?

ここでは税理士試験の財務諸表論について、難易度や必要な勉強時間、独学合格ができるのかまで徹底解説していきます

税理士の財務諸表論についてざっくり説明すると

  • 必須科目であるため、避けて合格することは基本的にできない

  • 計算問題と理論問題の2つで構成されている

  • 合格率は例年18%前後

  • 勉強時間は500時間程度は見込んでおく

財務諸表論という科目の特徴

ビジネスの現場

財務諸表論は税理士試験の会計科目であり、2科目ある必須科目の1つです。

税理士試験では科目ごとに合否判定がされるので、1年に1~2科目ずつ合格を目指す人が多いのが特徴です。

財務諸表論は必須科目ということもあり簿記論と共に最初に勉強する人が多く、税理士試験の登竜門的な存在です。

財務諸表論の学習内容

財務諸表論では、法人の帳簿を作成する際の計算方法や財務諸表の作成方法について学習します。

財務諸表とは企業の財政状況や経営成績を記したもののことであり、決算などのタイミングでその企業と利害関係のある人物に読まれることを想定して作成するものです。

簿記論で学ぶ計算の理論的な背景を学ぶことになるので、簿記論と並行して学習を進める人が多いです

財務諸表論の出題形式

財務諸表論の出題形式は、理論問題が50点・計算問題が50点の100点満点で、計算問題がほぼ全てを占める簿記論とはかなり違った出題となっています。

例年3問出題され、第一問と第二問が理論問題で配点はそれぞれ25点、第三問が計算問題で50点となってます。

制限時間は2時間で、時間配分に気を付けながら確実に得点できる計算問題から優先的に取り組んでいくと良いでしょう。

計算問題は配点が高いので、確実に得点を目指すようにしましょう。

また、理論問題はそれぞれ学者試験委員が担当、計算問題は実務家試験委員が担当しています

財務諸表論の合格ライン

合格ラインは、公式には満点の6割の得点で合格と言われており、名目上は絶対評価の試験です。

しかし、絶対評価は全く事実と異なるというのが税理士受験生の常識であり、実際には合格率が18%前後になるように配点などが調節されていると言われています。

つまり、結局は受験生の中で上位18%前後に入らなければいけない相対評価の試験なのです。

ここで気になるのは財務諸表論のおおよその合格ラインですが、財務諸表論は5~6割ほど得点できれば合格ラインに達することができると言われています。

財務諸表論の難易度はどれくらい?

膨大な勉強量

財務諸表論は税理士試験の11科目の中でもかなり難易度が高く、選択必須科目の法人税法・所得税法に次いで3番目に難しいです。

ほぼ同一の難易度である科目として簿記論がありますが、簿記論の難易度の高さは簿記1級以上であるため、そこそこの勉強程度では合格はできません。

そのため、財務諸表論の合格を目指す際は、気を引き締めて勉強に集中する必要があります。

財務諸表論の合格率の推移

では、財務諸表論の合格率はどの程度なのでしょうか?

上のグラフは必須科目である簿記論と財務諸表論の合格率の推移を示したものです。

財務諸表論は11科目ある税理士の試験科目の中でも飛び抜けて合格率の振れ幅が大きく、2017年には29.56%と異常とも言える合格率を記録しています。

振れ幅が大きいので平均合格率があまり参考にはならないですが、総じて合格率は高めで、平均合格率は約18%となっています。

同じく必須科目である簿記論よりも例年合格率は高く、難易度が高いとはいえ比較的合格がしやすい科目と言えます。

また、他の選択制科目の合格率は10%代前半の科目がほとんどなので、できれば財務諸表論は一発で合格したいところです。

財務諸表論の勉強時間

財務諸表論の合格までに必要な勉強時間は約500時間といわれています。

多くの場合勉強期間は半年以上必要になるため、計画的な勉強を心掛けましょう。

他の科目と比べても長い勉強時間が必要であり、難易度の高い科目であることがわかります。

また、特に理論分野で苦戦する人が多く、簿記論は得意でも財務諸表論は苦手という受験生も一定数います。

結局のところ相対評価の試験なのでいくら勉強時間を積んでも上位18%に入れなければ不合格となってしまうため、500時間をこなすだけでは意味がありません。

そのため、この勉強時間はあくまで6割を得点するための目安であり、合格するためにはさらに勉強が必要になるケースもあります。

財務諸表論は独学合格できるのか

大きな疑問

独学合格は修羅の道

財務諸表論の難易度や合格率は分かりましたが、独学で合格は目指せるのでしょうか?

結論から言うと、極めて困難だと言わざるを得ないでしょう。

そもそも、超高難易度の税理士試験に独学で挑む人はほとんどおらず、予備校や通信講座を利用するのが一般的です。

実際に現役で税理士として活躍されている方の話を聞いても、独学で合格した人はかなり少ないのが実情です。

つまり、仮に独学でチャレンジするとなると、競争相手はほぼ全員予備校や通信講座の受講生となります。

合格のためのノウハウを享受している受験生を相手に、その中で上位15%に食い込むのはあまりに困難な道のりであるといえます。

以上の理由から、基本的には独学で目指すのはおすすめしません。

税制改正の影響がないのが救い

実際に独学で合格する人は少数ですが、財務諸表論は税理士の試験科目の中で独学で勉強しやすい科目です。

理由は、財務諸表論と簿記論以外の科目は税法科目なので、毎年のように変更される税制改正に対応する必要があります。そのため、独学で十分な対策をとるのは不可能に近いのです。

ただし、独学で勉強しやすいとはいえ、「税法科目と比べたら」というレベルの話にすぎません。

全体的な難易度の高さを考慮すると、やはり予備校や通信講座を利用した方がベターでしょう。

独学合格を視野に入れられる人

上述のように独学での合格はとても難しい一方で、独学で挑戦しても無謀ではないという人もいます。

具体的には、以下のような方々であれば独学での合格を目指す価値はあります。

  • 既に簿記論に合格している人

  • 簿記1級取得者など会計についての知識が豊富な人

  • 財務諸表論の合格に数年を要しても問題ないという人

  • 東大卒などずば抜けて理解力の高い人

こうした方々であれば予備校や通信講座に頼らずとも合格できる可能性があります。

特に、あらかじめ財務諸表論に関する知識を有している人は、他の人と比べて当然有利になります。

自信がある人は独学でトライしてみるのも良いでしょう。

財務諸表論の勉強法のポイント

勉強の風景

各分野の詳しい勉強法は受講している税理士講座の講師の方が教えてくれるでしょう。

ここでは、根本的な財務諸表論の学習の基本をお伝えしていきます。

理論学習を重点的に行う

財務諸表論の勉強を進める上で、理論学習を重点的に行うと良いでしょう。

計算問題については、厄介なひっかけ問題や難解な出題は少ないので、基礎知識を身につければ安定して高得点を狙えます。

特に簿記論と並行して学習を進めれば、財務諸表論ので必要な計算力も身に付けることができるでしょう。

そのため、財務諸表論では計算よりもむしろ理論問題に対して苦手意識を持っている人が多いです。

初見では理解するのが難しい内容も多いので、まずは計算問題である程度概要を把握した上で、理論の理解に入るのが良いでしょう。

また、一度テキストを読んだり一度学んだだけで解答できるレベルまで理解することはなかなかできません。

復習を丁寧に行い、答え合わせの際に解説のページをしっかりと読み込むなど、繰り返し学習することが重要になります。

簿記論と一緒に勉強するのが一般的

財務諸表論では、簿記論で学ぶ計算の理論的背景を学ぶことができるため、この2科目は極めて親和性が高いと言えます。

片方の勉強がもう片方の理解や得点力の向上に直結するため、横断的に勉強をすることがより効率的な学習方法となります。

また、簿記論の計算と財務諸表論の理論を結び付けて勉強すると、会計の仕組みの理解がより進みます。

理論を勉強することで計算の流れが理解でき、より記憶に定着しやすくなるため、こうした理由からも財務諸表論と簿記論は一緒に勉強するのがおすすめです。

忙しく勉強時間を確保できないときなど、時間的に2科目同時合格が狙えないと判断した場合は、途中から片方の科目を重点的に学んで1科目だけでも合格する、といった柔軟な対応もできます。

仮に2科目同時合格できなかったとしても、学習を進める上で効率的に知識を吸収できるので損失は少なく、 次の試験の際に2科目の合格を目指せば良いのです。

財務諸表論の効率的な解き方

参考書と眼鏡

試験本番のテクニック

上でも少し触れましたが、本試験において財務諸表論の問題を解く際には、計算問題に力を入れた方が効率が良いでしょう。

その理由は、計算問題の方が理論問題よりもに点数が取りやすいからです。

財務諸表論の計算問題は、例年出題パターンがある程度決まっているため、過去問を使って対策が立てやすいのです。

解く順番も、時間切れとなって失点してしまうのを防ぐために、計算問題から取り組むようにしましょう。

2時間の制限時間の内、半分以上使ってでも計算問題の解答を最後まで仕上げるべきです。

過去問を有効活用する

財務諸表論に合格する上で重要な計算問題ですが、対策をするに当たって過去問の活用法はとても重要です。

過去問をやり込むことで、試験の出題形式にも慣れることができ、また例年の出題傾向も掴めるため数多く過去問をこなすことをオススメします。

問題の解き方などもある程度パターン化しているため、過去問は最高の教材と言えるのです。

模試は受けておきたい

本試験に臨む前に、最低でも一回は模試を受けておきましょう。

模試を受けることにより、本番と同じ時間配分で解くことを体験でき、また本番同様の雰囲気を体感することができます。

日頃の勉強だけだとマンネリ化し、また刺激も少ないため大手予備校などが主催している模試は日程が合えば必ず受けるようにしましょう。

また、模試の結果を見ると全国の平均点や自分の順位を知ることができ、自分の勉強の進捗度や現在地を知る上でも役立ちます。

これは日頃の勉強では知ることのできない貴重なデータとなりますので、得意不得意を分析したうえで、その後の勉強のスケジュールに役立てることができます。

財務諸表論のおすすめの教材

教材のイメージ

先に簿記論に合格している人であれば、財務諸表論を独学で目指すことも視野に入るでしょう。

市販の財務諸表論対策の教材でおすすめは、TAC出版の「みんなが欲しかった!財務諸表論の教科書&問題集」シリーズです

ただし本シリーズは5冊存在し、1冊あたり3,300円なので合計16,500円かかります。独学だからといって費用がほとんどかからない、ということはないので気をつけましょう。

これから財務諸表論を簿記論と並行して進めようという方であれば、スタディングの簿財2科目コースがおすすめです

スタディングは非常に良質な通信講座であり、講義や教材のクオリティも極めて高いにもかかわらず、簿財2科目の講座を54,980円から受講可能です

大手予備校に通う場合は25~30万円ほど必要になるので、より費用を抑えて講座を受講したい方はチェックしてみると良いでしょう。

スタディングの公式サイトはこちら

税理士の財務諸表論に関するまとめ

税理士の財務諸表論に関するまとめ

  • 簿記論と親和性が高い科目であり、簿財2科目を同時に勉強する人が多い

  • 合格率は税理士科目の中では比較的高いものの、難関科目であることに変わりはない

  • 独学で合格を狙うのはほぼ非常に難しく、予備校や通信講座を利用して学習するのが一般的

税理士試験の財務諸表論について解説しました!

財務諸表論は簿記論と並行して勉強することで、1年あたりの勉強量は増えてしまうものの、それぞれの科目の理解が確実に進みます。

まずは簿財2科目に合格して、税理士合格への第一歩を踏み出しましょう!

合格時間割 合格時間割
人気記事