宅建試験の偏差値は?資格のレベル・難しさを他資格と比較しつつ徹底解説!
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宅建士
関口秀人
「宅建の資格を取りたいけれど、難易度はどのくらいなんだろう?」
「宅建試験は簡単だと聞くけれど、実際のところどうなの?」
皆さんの中にはこのような疑問をお持ちの方はいらっしゃいませんか?
宅建は比較的難易度の低い資格として挙げられますが、実際どの程度の難易度なのか、いまいちイメージがつかめない人も多いでしょう。
そこでこの記事では宅建試験の難易度を偏差値を用いて他の国家試験と比較しながら解説します!
これを読めば宅建試験の難易度が明瞭になり、試験への向き合い方がつかめるはずです!
宅建試験についてざっくり説明すると
- 宅建試験の偏差値は56ほどであり、国家試験の中では比較的易しい
- 取得までには半年程度の学習が必要
- 合格率は15パーセントの狭き門である
宅建試験とは?
宅建試験は毎年約20万人が受験する、国家資格の中でもたいへん人気のある資格です。受験資格がないので学歴などによらず誰でも受験することができます。
宅地建物取引業を行うには、決められた人数以上の宅地建物取引士(宅建士)を置く必要があります。この宅建士に認定されるための資格が宅建試験です。
受験者には不動産業界や法律業界に従事する人や希望する学生が多いようです。こういった分野で仕事をする予定の人にはうってつけの資格ですね。
宅建試験の合格率は?
宅建試験の合格率はおおよそ15パーセントほど。倍率で表すと6.7倍です。難関大学の入学試験くらいですね。
一方で宅建士と同じく士業系の国家資格の中には合格率3パーセントくらいのものもあるので、極端に低いとは言えないでしょう。
宅建合格に必要な勉強時間は?
個人差が大きいのですが、宅建試験に求められる勉強時間は200時間から400時間と言われています。毎日1時間から2時間の勉強を半年ほど行えば手が届く数字ですね。
もちろん、実務経験のある人や法律に詳しい人ならもっと短い時間で済むでしょう。逆に言えば、知識ゼロからの受験ならもっと長めに見積もった方が賢明です。
宅建試験の概要
宅建試験は毎年一回、50問の択一式形式で行われます。年度によって変動はありますが、50問中36問ほどを正解すれば合格です。
試験では宅建業法や関連する法令、宅地建物の権利や価格などに関して出題されます。
宅建の難易度を偏差値で表すと?
宅建試験は偏差値でいえば56です。これは国家試験の中でどの位の難易度なのでしょうか。
以下の表は宅建試験と関連する国家試験をランキングで表したものです。これを見てわかる通り、宅建試験は国家試験の中では決して難しい部類ではありません。
比較的易しい難易度の部類に入っていることがわかるでしょう。
資格名 | 偏差値 | |
---|---|---|
弁護士 | 75 | |
不動産鑑定士 | 68 | |
中小企業診断士 | 63 | |
一級建築士 | 63 | |
社労士 | 62 | |
マンション管理士 | 60 | |
行政書士 | 60 | |
宅建士 | 56 | |
二級建築士 | 55 | |
危険物取扱者(甲種) | 54 | |
キャリアコンサルタント | 51 |
不動産関係の資格と宅建の難易度比較
宅建試験の難易度を、他の不動産関連の資格と比較してみましょう。関連資格の中には、宅建取得後にチャレンジするのにおすすめな資格もありますよ。
不動産鑑定士
不動産鑑定士とは不動産の鑑定評価を行うことのできる唯一の資格です。宅建試験からステップアップにチャレンジする人もいるほど親和性の高い資格です。
試験は短答試験と論文試験の二段階で行われます。内容的には宅建試験よりも複雑な計算が多く、偏差値68の難関資格です。
学習時間は2000から5000時間ほどと言われています。合格率は、一次試験の短答試験で30パーセント、二次の論文試験で10パーセント程度です。
マンション管理士
マンション管理士とはマンション管理に関するコンサルティングを主な業務とする資格です。マン管という略称で呼ばれています。
偏差値60と難易度はやや高めですが、独占業務がないのでこの資格単体ではあまり取得するメリットがありません。宅建士取得後のチャレンジがおすすめです。
学習時間はおおよそ600時間ほど。合格率は10パーセント弱となっています。
二級建築士
二級建築士は三階建て位までの木造建築物の建築が可能になる資格です。大型建築物や鉄筋コンクリートの建物は別の資格が必要になります。
大学での履修科目など受験資格の制限が厳しく、一般人が気軽に受験できる資格ではありません。
偏差値は55と宅建試験とほぼ同じです。合格率は学科試験で40パーセント、製図試験で50パーセント、総合では20パーセント前後となっています。
その他の資格と難易度比較
社労士
社会保障分野のプロである社労士は難易度の高い国家試験として知られています。その偏差値は62と宅建試験よりも数段上です。
学習時間の目安はおおよそ1000時間と言われ、働きながら目指す場合には少なくとも1年間の準備が必要になると言われています。
合格率は6パーセントほどであることが多く、年によっては3パーセントを切ることもあります。
中小企業診断士
中小企業診断士は経営コンサルティングに関する唯一の資格です。企業経営のプロとして、経営診断や助言を主な業務としています。
難易度は難関資格である社労士試験とほぼ同じで、偏差値は63となっています。学習時間も同じく1000時間ほど必要です。
試験は選択式の一次試験と、記述及び口述試験の二次試験からなります。合格率はどちらも20から30パーセントほどで推移しています。
行政書士
「街の法律家」として知られる行政書士。独立開業もできる自由度の高さから人気のある資格です。
偏差値60と難易度はやや高めですが、民法など出題範囲の一部が重なっているので宅建とのダブルライセンスにはおすすめです。
全くの初学者が受験する場合、1000時間ほどの学習が必要と言われています。ある程度法律に詳しい人で半分の500時間です。合格率は10パーセント台です。
宅建は“国家試験の中で”簡単な方なだけである
これまで見てきたように、宅建試験よりも難易度の高い国家試験はいくつもあります。この点、ちまたで言われているように宅建試験は簡単な部類の試験であると言えます。
とはいえ、それはあくまでも”国家試験の中で”簡単な方であるというだけにすぎません。国家資格とは国が認定する格式ある資格です。当然、民間資格よりも難しくなるでしょう。
実際、宅建試験の合格率はたったの15パーセント。これは6人受験しても1人合格できるかどうかという高倍率です。この点をはき違えて受験しては合格はままならないでしょう。
独学で合格を目指す方も多いのですが、資格予備校や通信講座を利用して勉強する人も多いです。知名度の高い資格なので選択肢も広く、自分に合ったものを選びやすいのはありがたいですね。
資格取得に必要とされる300時間の学習時間を独学でカバーするのが難しいと感じる方には、こういった方法を利用するのも一つの手です。
通信講座はフォーサイトが特におすすめ
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2022年度の実績では、全国平均の4.41倍の合格率を誇っており、この数字は他の予備校と比較してもかなり高い数字であるといえるでしょう。
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宅建の難易度まとめ
宅建の難易度まとめ
- 宅建の偏差値は56と、国家試験の中では易しい方。
- 合格率は低いので、しっかりとした対策が必要。
- 独学や通信講座など様々な方法がある。
今回は宅建試験の難易度について紹介してきました。偏差値によるランキングでも説明した通り、他の国家資格よりは易しい試験であると言えます。
とはいえ、あくまでも国家資格なので片手間で合格できるようなものではありません。試験に臨む際は十分な対策が必要です。
もしこの記事が皆様の宅建取得の一助になれば、これ以上の喜びはありません。