宅建試験は1週間で合格できるの?最短合格の裏話や勉強を開始すべき時期を解説!

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宅建士

関口秀人

「宅建試験に1週間で合格なんて本当にできるの?」

「1週間で合格したって人を見かけたけど、どうやって勉強したんだろう…」

そんな疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。

宅建試験に必要な勉強時間は300時間前後だと言われており、毎年受験生の8割が不合格になる難易度の高い資格です

そんな難易度の高い試験であるにも関わらず、一週間で合格したという人が出てくるのは何故なのでしょうか。

ここでは宅建試験の最短合格に関する様々な噂や宅建の本当の難易度について分かりやすくお伝えします

宅建試験の超短期合格の噂についてざっくり説明すると

  • 宅建試験は決して簡単な試験ではなく、1週間で合格はほぼ不可能
  • 実務経験や事前知識があれば通常よりも短期間で合格が狙える
  • 効率的な勉強法は確かに存在するが、楽に合格できる魔法の勉強法は存在しない
  • 最短合格にこだわることはデメリットが非常に多い

宅建試験に1週間で合格はできるのか

知識を学ぶ 宅建士の資格を取りたいと思った時に、まずはインターネットなどで試験の概要や取得期間の目安などを確認する方も多いかと思います。

そんな時「2週間で合格!」とか「1日○○時間で合格した!」といったブログを目にすることもあるでしょう。

結論から言えば、こうしたブログの多くは極めて誇張されたものであるか、或いは全く事実ではないものが殆どです

基本的に1週間で合格は不可能だということをまずは頭に入れておきましょう。

世の中には数週間という超短期間で合格される方も実際にいらっしゃいますが、それにはいくつもの条件が必要であり、一般の方には基本的に当てはまりません。

以下では超短期間で合格するために必要な条件を紹介していきます。

事前知識や実務経験が必要

不動産業界で働いた経験のある人であれば不動産関係の法律や用語に慣れているので、経験のない方に比べて短い時間の勉強で済む場合が多いです

また、宅建士の試験で特に苦労するのが民法ですが、行政書士などの資格をお持ちの方であれば、既に民法は学習済みなのでほとんど勉強しなくても得点できるでしょう

一方でこれらの条件を満たしていたとしても、1週間で合格はまず無理です。

これに加えてかなり勉強が得意な人であり、さらに一日10時間近くの勉強時間を確保できる人であれば、運が良ければ1週間で合格できるかもしれない、というレベルになります。

宅建初学者の人だったり、長い間勉強から離れていた人が目指せるようなものでは到底ありません。

2週間や3週間での合格も同様

1週間で合格とまでは言わず、2週間から3週間で合格しましたという意見ならどうでしょうか。

もちろんこれも一週間で合格と同じで、信憑性の面ではかなり怪しいと言えます

このような期間で合格するためには、やはり上記のような前提条件が必要となります。そしてもちろん、上記のような前提条件に加えて運が良いことも必要です

厳しい条件付きで、なおかつ運が良くないと合格できないようなものが合格体験記として参考になるはずもありません

できるだけ効率よく勉強したいと考えるのは極めて一般的な感覚ですが、資格試験のプロである予備校や通信講座が「300時間前後の勉強時間が必要」と表現している試験です。

独学という非効率になりがちな学習法であれば、なおさらじっくり時間をかけて合格を目指すべきでしょう。

試験直前1週間のおすすめ勉強法

おススメいろいろ とはいえ試験までの残り日数が1週間しかないという方もいらっしゃるかと思います。

そこで以下では試験一週間前に少しでも得点アップが期待できるよう、現実的な直前対策の方法をお伝えします。

暗記科目を中心に復習する

多くの人が事実として認識している通り、1ヶ月前に暗記したものよりも、1週間前に暗記したものの方がよく覚えています。

もちろん反復学習を行うことで記憶定着率は改善するのでそこまで単純な話でもありませんが、少なくとも試験直前でこの事実を利用しない手はありません。

暗記科目の法令上の制限を中心に、直前に知識を詰め込む勉強法は試験直前の得点アップにはかなり有効な手段です

期末試験を直前に控えた大学生のような勉強法であり、あまり褒められたものではありませんが、実際得点アップに直結するので侮れません。

よって、覚えていない科目や頻出分野を中心に狙いを定めて、一気に暗記してしまうのがよいでしょう。

過去問と予想問題を繰り返し解く

宅建試験は過去問からの出題が非常に多い科目です。

試験直前に過去問演習を十分におこなっておくことで、本番試験の形式に慣れるのはもちろん、類題が出題された場合にほぼ確実に正解することができます

本番試験と同じ形式で問題を解くために、直前期は年度別にまとめられた過去問集がおすすめです。また、各予備校・通信講座が出している予想問題を解くのも同じく効果的です。

試験前日は早めに寝る

試験前日も詰め込み勉強をしてしまいたくなりますが、本番試験で本来の実力を発揮できなければ合格は遠のきます。

特に直前期は無理して勉強して体調を崩しやすくなっているので、試験前日はもちろん勉強をしつつも、コンディションを万全に整えることを重視しましょう

前日に夜遅くまで勉強してしまうのはあまり良くありません。寝坊して試験に遅刻してしまう恐れもあるので、早めに休んで明日の試験に備えましょう

最短合格を目指さない方が良い理由

一度立ち止まれ

試験勉強をするとなるとどうしても最短合格を目指してしまいがちですが、基本的に短期間の勉強で合格を目指すメリットはほとんどありません。

以下では短期合格を目指さない方が良い理由についてお伝えします。

不合格になってしまう可能性が高い

宅建士の試験には、通常4∼5ヶ月の勉強期間が必要と言われています、

そのような試験に対して1ヶ月未満で合格を目指しても、合格する確率はかなり低いのは明白です。

1ヶ月で合格しようが半年しっかり勉強して合格しようが、合格という結果は何も変わりません

宅建士の試験は一年間に1回しかありませんので、不合格になってしまうと転職機会や資格手当がもらえる期間が減ったりと、非常に大きな機会損失になります

確実に一発合格できるように、できるだけ万全の状態で試験に臨むのが一番でしょう。

早く覚えたことは早く忘れる

一週間・二週間で覚えた知識は、確かに試験対策としては有効かもしれませんが、実務で使えるかはどうかまた別の話です

一週間程度で覚えた知識は、本当の意味で身についていないので、試験が終われば直ぐに忘れてしまうでしょう。

国家試験は、その仕事をするために必要な資格、つまり専門家になってもらうための資格試験です。

試験を受ける前に「プロフェッショナルになるために資格を取る」という資格試験本来の目的を忘れないようにしましょう。

どうしても試験まで時間がない場合

試験までの期間が1~2ヶ月しかなく十分に時間が取れない場合は、無理せず通信講座を受講するのがおすすめです。

通信講座であれば宅建試験のプロによる最適な勉強法で合格が目指せるので、独学よりも遥かに効率的に勉強を進められます

スマホ学習機能など隙間時間を使った学習システムも豊富なので、短い期間でも最大限に活用することができるでしょう

以下ページでは宅建向けの通信講座を分かりやすく紹介しています。

圧倒的に合格率の高いフォーサイトや独学とほぼ変わらない値段で受講できるスタディングなど、通信講座にも様々な種類があるので、ぜひ一度チェックしておきましょう。

宅建試験の勉強はいつから始めるべき?

勉強はいつから 宅建士試験の合格までに必要な勉強時間は約300時間といわれています。

1日2時間の勉強時間だと5∼6ヶ月必要になります。300時間の勉強を一週間でやるのは、時間的にかなり無理があるのは明白ですね。

1日の勉強時間が比較的取りやすい方であれば、3ヶ月程度でも合格は目指せます。ただし、確実に合格するためには半年くらいの余裕を持って勉強した方がいいでしょう。宅建試験が毎年10月中旬に行われるので、勉強開始時期としては5月ごろがおすすめです。

普段仕事や家事で忙しい方の場合は、一日2時間の勉強時間もなかなか難しいという方も多いかと思います。

その場合は更に余裕を持って3月ごろにスタートさせれば、勉強時間が足りないという事態には陥りにくいです。

勉強期間がそんなに取れない場合は、独学にこだわりすぎず上述のように通信講座等を利用して効率よく勉強を進めるのが良いでしょう

宅建試験は1週間で合格できるのかまとめ 

宅建士試験の開始時期まとめ

  • 宅建試験は事前知識がある人でも一週間で合格はほぼ不可能
  • ネット上の意見は信憑性がほぼ無いので気にしない
  • 短期間で合格を目指すことそのものに意味はなく、しっかりと準備の上で合格を目指すべき
  • 勉強開始は5~6ヶ月前の5月ごろがおすすめ

何事も急がば回れと言います。あまり短期合格に拘り過ぎても良い結果はでません。

それに、現場で使える資格でなければ意味がありませんから、知識がしっかり身に付くように、じっくり時間を掛けて勉強した方がいいでしょう。

みなさんが適切な学習計画のもとで宅建の学習を進め、無事に試験合格を勝ち取ることを祈っています。

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