宅建は意味のない無駄な資格なのか?役に立たないと言われる理由や需要の実態を解説!

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宅建士

関口秀人

「宅建って取得しても意味ない資格なの?」

「宅建をとっても役に立たないって聞いたことがあるけど、実際はどうなの?」

このような疑問をお持ちの方、いらっしゃいませんか?

不動産業界で働く上では欠かすことのできない宅建士資格ですが、「取得しても無駄」「取得しても意味ない」と言われることがあります。

しかし、実際にはそんなことは無く、活用の仕方次第では人生において大きな財産にとなります。

こちらの記事で、宅建が意味のない無駄な資格と言われている理由や、需要の実態について詳しく解説していきます!

宅建の需要についてざっくり説明すると

  • 「取得しても意味ない」という意見は誤り
  • 不動産業界では必須で、将来性も高い
  • 不動産業界では資格よりも営業成績が重視される点に注意
  • 試験は難化傾向にあるため、早めの取得が吉

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宅建が無駄でも意味ない資格でもない理由

さまざまな意見

社会人生活を送る中において宅建士資格は実用的で、特に不動産関係業界で働いている方にとっては必須と言えます。

不動産関係者の中に「宅建の資格が無駄」だという方が稀にいますが、その情報は残念ながら間違っています。

就職や転職で有利になる

資格を取得していることで宅建に「合格できる程度の勉強ができる」ということの証明になるため、アピール材料になるのは間違いありません。

なお、宅建は合格率が15パーセント程度の比較的難関な国家資格なので、毎年のように受けても不合格を繰り返す方も実際にいます。

つまり、資格取得に向けて継続して頑張れない人間は宅建士試験に合格できないことを企業側は知っているので、難関資格である宅建士に合格できた方は努力を続けることができる人材と評価してもらえます。

このように、就職や転職で有利になるメリットは非常に大きいでしょう。

独占業務がある

不動産業界には宅建士取得者にしか行うことができない独占業務があるため、常に需要があります。

また、従業員5人につき1人以上は宅建士を事務所に置かないといけないというルールもあるため、会社としてはある程度宅建士を確保しておきたい思惑もあります。

なお、この基準を満たせない事務所は不動産取引を行うことができないため、宅建士取得者は不動産業界において貴重な存在なのです。

資格手当がもらえることも多い

宅建の資格を持っていると、企業によって差があるものの月5,000円~30,000円程度の資格手当がもらえるケースが多いです。

年間で換算すると6万円~36万円の資格手当をもらうことができるため、長い目で見た場合非常に大きな金額となります。

この資格手当は「資格を持っているか否か」で支給が決まるため、宅建士資格を取得するだけで大きなリターンがあることが分かるでしょう。

少子高齢化が進み賃金の大きな伸びが期待できない昨今において、資格手当のように自分の努力次第で年収アップが実現できる仕組みを使わない手はありません。

優先して教育してくれる

能力に大きな差は無いものの、宅建を取得している新入社員と取得していない新入社員がいた場合、会社としては取得している社員を優先的に教育するでしょう。

なぜなら、宅建取得者の方が持っている知識が豊富で即戦力になれる可能性が大きいためです。

例えば、不動産の賃貸契約を締結するにあたり重要事項説明書の説明は必須の業務ですが、この業務は宅建取得者しか行うことができません。

つまり、まだ宅建を取得していない社員を育てたとしても、単独で重要事項の説明をすることができません。

そのため、企業収益や人材育成という面から考えても、宅建取得者の方が有利なのです。

独学でも取得可なのでコストが小さい

宅建は簡単な資格ではありませんが、試験範囲はそこまで広範囲ではないため独学で取得することも可能です。

200~400時間程度の勉強を積めば合格レベルに到達できるため、勉強のモチベーションが続きやすい難易度と言えます。

独学であれば、スクールに通うのために発生する時間とコストも削減できるため、気軽に始めやすい点も魅力です。

市販の教材の充実しているため、興味がある方は手始めに参考書を購入してみると良いでしょう。

ダブルライセンスにもつながる

宅建は行政書士や司法書士などの資格との相性が良く、ダブルライセンスを実現している方も多いです。

ダブルライセンスを実現することで自分の業務の幅が広がり、その結果として自分の価値を高めることができます。

例えば、官公署に対する書面の作成や提出などを行う行政書士の業務の中には不動産に関連するものも多く、宅建士で学んだ不動産の知識が大いに役立ちます。

また、不動産登記に関して独占業務を持つ司法書士を取得できれば、宅建士としての仕事で不動産取引を成立させた後に、そのまま自分が司法書士として登記の仕事を受けることが可能となります。

なお、行政書士も司法書士も独立開業に繋がる資格なので、宅建士と併せて取得できれば高い相乗効果が期待できます。

将来性は高い

近年はAIの導入やテクノロジーの進化に伴って、人間の仕事が奪われると言われています。

実際に、不動産業界を見てみても物件を探す際に過去の検索データを参考にしてAIが「あなたにおすすめの物件」を表示してくれることがあるでしょう。

しかし、実際に不動産の売買を行う際には大きな金額が動くため、すべてをAIに任せることに心理的な違和感を持つ方が多いです。

また、物件に関する様々な情報を人間の手により伝える必要があるため、宅建士の将来性は高いのです。

宅建の将来性についてより詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。

宅建士はなぜ役に立たないと言われるのか

たくさんのはてな 前述したようなメリットがあるにも関わらず、なぜ「宅建は食えない資格」「宅建は役に立たない」という悪評が多いのでしょうか?

こちらのトピックで、そのような悪評が出回ってしまう理由について紹介していきます。

宅建の知識自体は実用的ではない

残念ながら、宅建の勉強を通して得ることができる知識は民法や宅建業法など、法律の基礎的なことに関連するものばかりです。

つまり、社会生活を送る上で実用性は低く、実生活でも役に立たない内容が多いのが実情です。

このような点にフォーカスした方が「宅建は取得しても意味が無い」という意見を発信して、巷にも広がってしまっているのです。

また、宅建は暗記系の試験であるため、テストが終わるとせっかく仕入れた知識が抜けてしまうことが多い点も影響しています。

不動産会社の成績にはあまり関係ない

不動産業界に勤める場合は、成績や評価は「契約を何件とれるか」「どれくらいの金額で制約できるか」でほぼ決まります。

完全な実力社会でありますが「宅建資格を持っている=契約を多く取れる」というわけではありません。

つまり、不動産業界で高い評価を得るためには営業力やトーク力の方が重要で、資格の有無はあまり関係ありません。

宅建を取得していても契約が取れない社員と、宅建を取得していないが契約を取れる社員であれば、後者の方が圧倒的に重宝される世界なのです。

このような現実もあり、不動産業界で勤めている方の中には宅建士資格を保有することに対する意識が低い方も多いのが実情です。

独立開業が難しい

「将来的に独立したい!」と考えている方も多いと思いますが、宅建はそもそも独立開業向きの資格ではありません。

宅建資格を生かして宅建協会に登録後に独立する方も実際にいますが、独立した場合は営業力などもあり、年収に大きな差が出ます。

不動産売買は参入障壁が低く競合となる会社も多いため、独立開業が難しいという点は注意しておくと良いでしょう。

ただし、独立開業したい場合は、宅建取得後に行政書士や司法書士を取得してステップアップを目指すルートも考えられるので、しっかりとキャリアの展望をイメージしておくと良いでしょう。

取得難易度があまり高くない

宅建は国家資格の中でも難易度はそこまで高く無いため、半年ほど勉強すれば取得を狙えるケースが多いです。

行政書士や社会保険労務士などは合格率が1ケタ台の年がありますが、宅建は毎年概ね15~17%程度で推移しているので、しっかりと勉強すれば取得を十分狙うことができます。

しかし、他の難関国家資格と比べると難易度は劣るとはいえ、実際には何回受験しても連続で不合格になる方は多くいます。

油断しているといつまでも合格できない資格なので、不動産業界で活躍したいと考えている方であれば取得する価値は十分にあると言えます。

士業化によりさらに格上の資格に

平成27年度に宅地建物取引業法が改正され、資格の名称が「宅地建物取引主任者」から「宅地建物取引士」に変更されました。

「名前が変わっただけで何か影響があるの?」と思われる方もいるかもしれませんが、この改正に伴って宅建士が式に弁護士や司法書士と並ぶ「士業」の仲間入りを果たしました。

つまり、これは高い専門性を持っている人材として認められたことを意味しており、実際に資格の権威や価値を守るために試験の難易度は上昇傾向にあります。

今後ますます試験の難化が進んでいくと考えられるので、早い段階で取得を目指す方針が賢いと言えるでしょう。

宅建の士業化については、以下の記事で詳しく解説しています。

宅建士の数は意外と多い

宅建士試験には受験資格は設けられていない気軽さもあってか、宅建士の数は非常に多いです。

不動産売買の事務所にいるスタッフが全員宅建士という会社もあるくらいなので、宅建士の数は多いことが分かります。

「宅建士の人数が足りていない会社であれば高く評価されるのでは?」思う方もいるでしょうが、そのような会社は雇用条件が劣悪であったり社員教育をおろそかにしているケースが多く、おすすめできません。

ただし、前述したように士業化と試験の難化に伴って今後宅建士の価値は高まっていくとも予測できるため、積極的に取得を目指すと良いでしょう。

宅建は意味ない資格なのかまとめ

宅建の需要の実態まとめ

  • 独占業務があるので不動産業界での需要は常に高く、将来性も高い
  • ダブルライセンスを実現できればより効果的
  • 独学でも取得を狙えるが、本気で合格を目指す場合は通信講座などを使おう
  • 資格の取得が営業成績の向上に直結しない点には注意

宅建は不動産業界で働く上で必須の資格なので、「取得しても意味ない」「役に立たない」という意見は誤りです。

しっかりと宅建士の強みを把握して努力を重ねることで価値のある資格となるので、要実がある方は取得を狙うと良いでしょう。

将来性も高く魅力が多い資格なので、悪い評判に惑わされることなく宅建士の取得を目指しましょう!

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