FP2級は無駄で意味ない資格なの?需要の実態や必要性を徹底考察!

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ファイナンシャルプランナー

FPこう

「FP2級を取得しても意味ないって本当?」

「FP2級は取得しても役に立たない資格なの?」

このような疑問や不安をお持ちの方、いらっしゃいませんか?

金融や資産運用などに精通しているFPですが、残念ながら巷では「役に立たない」「需要がない」と言われることがあります。

取得しても無駄に終わるであれば勉強する意欲も減退してしまいますが、実際のところどうなのか気になる方も多いでしょう。

こちらの記事では、FP2級の需要の実態や必要性について、詳しく解説していきます!

FP2級の価値についてざっくり説明すると

  • 決して役に立たない資格ではなく、取得する意義は大きい
  • 取得しても意味ないと言われることがあるが、必ずしもそうではない
  • 他の難関資格と比較すると、価値が劣ってしまうのは否めない

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FP2級が意味ない資格ではない理由

プランニング

FP2級は、本当に取得しても無駄に終わってしまうのでしょうか?

まず、こちらのトピックでFP2級を取得するメリットについて紹介していきます。

自分に有利な制度の存在に気づける

世の中には「知っているだけでもらえるお金」「申請しないと受けられない優遇措置」が多く存在します。

これらの制度はそもそも存在を知らないと利用できないものなので、FPの勉強を通してその存在を知ることができ、豊かな生活に寄与してくれるでしょう。

市役所やハローワークなどに申請するだけでもらえるお金や給付金は多く、知らないだけで損している制度は実際に多いため、そのような制度の存在に気付ける点は大きなメリットと言えるでしょう。

金銭面での教養知識が学べる

「金融」と聞くと小難しいイメージを持たれる方も多くいますが、日本人は金融リテラシーが低いと言われています。

これは、欧米と違い学校で資産運用やお金の正しい使い方に関する授業が行われないことが原因と言われており、仕方のないことと捉えることもできます。

しかし、社会人になり投資や保険という存在が身近になってくると、否応なく金融に関する知識を学ぶ必要が出てきます。

FPの資格取得を目指して、自発的に勉強しなければ得ることができないような知識も得ることができることから、金融リテラシーや教養を高めることができる点も大きなメリットと言えるでしょう。

FP2級で学ぶ内容は実生活にも役立つものが多く、教養を習得するという意味では大きな意味を持つため、お金や家計に興味がある方は積極的に勉強するべきです。

自分に適した分野が把握できる

FP2級では特定の分野を専門的に勉強するわけではなく、お金に関する知識を広く浅く勉強することができます。

つまり、不動産や税金・株式投資などお金に関する項目の全体像について知ることができるため、幅広く役立つ知識を得ることができるのです。

なお、宅建士や証券アナリストなど、FP2級と関連が深く相性の良い資格は多くあるため、FP取得後に自分が興味を持っている分野をより深く勉強するきっけかにすることも可能です。

自分に適した範囲を把握してその道を極めることで、就職や転職の際に大きな武器となるでしょう。

プラスアルファの資格として役立つ

FPは知名度が高い資格であり、毎年多くの方が受験している人気の資格です。

前述したように、FP2級の取得を足がかりにして他の資格への挑戦をする方も多くいることから、プラスアルファの資格としても役立つのです。

例えば、社会保険労務士の資格を持っている方がFPを取得できれば、社会保険労務士の独占業務にプラスしてお金に関するコンサルティングができるようになります。

このように、仕事の幅が大きく広げられることで自分の市場価値を高めることができるため、FP2級は非常に有意義な資格と言えるのです。

自分の能力ややる気の証明になる

FP2級の取得を通して得た経験は、就職や転職の際のアピール材料となります。

単に取得しているだけでは大きな武器とはなりませんが、「なぜ取得しようと思ったのか」「どのような工夫をして合格を掴み取ったのか」をアピールすることで、企業側に熱意を伝えられるでしょう。

無資格者よりも高い評価を得られるのは間違いなく、また合格することで自分に自信を持つことにも繋がります。

自分に自信を持てれば堂々と面接にも臨めるようになるため、相手に好印象を与えることができるでしょう。

自分の金銭問題を改善できる

FP2級として独立して稼いでいくのは難しいですが、自分の家計問題や金銭問題の解決などに生かすことができます。

例えば、家族のイベントに合わせて支出・収入・資産等の推移を表した「キャッシュフロー表」を作れるスキルが身に着くため、将来に渡るマネープランの構築に役立ちます。

さらに、FPの勉強を通して「リボ払いは恐ろしい仕組みである」「複利で運用できれば雪だるま式に資産が増える」といったことも理解できるでしょう。

このように、お金に関する知識を豊富に知っておいて損することは全くないため、少しでも金融リテラシーを高めたい方は積極的に勉強するべきです。

また、お金に関する勉強をしておくことで投資を始める際に基礎知識のある状態から着手できるアドバンテージがあるため、有利に運用できる可能性が高まるでしょう。

FP2級が無駄な資格だと言われるのはなぜ?

疑問

ここまで見てきたように、FP2級が無駄とされる道理はほとんどないと言って良いでしょう。

にも関わらず「意味ない資格」という扱いをされることがあるのはなぜでしょうか。

以下では有用なFP2級の資格がどうして無駄と言われることがあるのかについて、解説していきます。

就職や転職にはあまり役に立たない

FP2級は価値のある資格ではありますが、就職活動が決定的に有利になるほどのものではありません。

また、宅建や税理士といった資格と比べると収入アップに直結することも少ないので、「必要ない」「取得しても意味ない」と言われてしまっているのです。

名刺や履歴書でアピールすることはできる

保険会社や証券会社などの金融系の業界においては、履歴書にFP2級と書くことでプラスに作用することはあります。

FP2級を取得していれば「必要最低限の知識は備えている」という評価をしてもらえるため、無資格者よりも高い評価を得られるはずです。

とはいえ、前述したように決定的な採用の決め手になることは多くないため、その点は留意しておきましょう。

FPの知識のみではあまり実用的でない

FPは特定の分野を専門的に学ぶわけではありません。

そのため、FP資格を単独で活かすのではなく、複数の資格を取得してアピールするのが仕事上では有効です。

FPには独占業務が存在しない

独占業務とは、その資格の取得者しか行うことができない業務のことで、残念ながらFPには独占業務がありません。

最高レベルであるFP1級を取得しても独占業務は存在しないことから、「必要ない」「取得しても役に立たない」と言われてしまっているのです。

そのため、FP資格を活かすためには自分にしかできない強みを持ったり、オリジナリティを出してアピールしなければなりません。

FPには専門分野が存在しない

FPの勉強で身に着けることができる知識は、他の専門資格の要点を広く浅く抑えた内容となっています。

つまり、税理士や社会保険労務士の勉強で学ぶ内容のさわりの部分しか勉強しないため、専門家にはなれない点も「取得しても意味ない」と言われてしまう理由です。

前述したように、特定の分野に強くなり、自分ならではのオリジナリティを出すことが重要と言えるでしょう。

独立開業が難しい

FP資格を取得して独立する方も実際にいるますが、独立した場合は年収にかなりの差が出ます。

FPとしての実力や信頼度だけでなく、経営に関するノウハウや知識も必要になってくるため、事務所運営に慣れていない場合はなかなか独立開業しても事業が軌道に乗りません。

つまり、FPの知識だけで独立するのは難しく、税理士や社会保険労務士などと比較すると需要がない点は留意しておくべきです。

FPを名乗るのに資格は必要ない

実際に資格を取得していなくてもFPを名乗ることが可能です。

ファイナンシャル・プランニング技能士・AFP・CFPという表記を使ってはいけないというルールはありますが、それ以外であればFPを名乗るのは法的に抵触しないのです。

このような点も、FP資格を取得するのは無駄であり、必要ないと言われる理由の一つです。

比較的簡単に取得できる

FP2級の難易度はそこまで高くなく試験の合格率はおよそ40%程度で推移しています。

他の難関国家資格の合格率が1桁台のパーセンテージであることを考えると、取得のハードルが低く見えるのは否めません。

やはり取得のハードルが高い難関資格の方が対外的な評価も高いので、FP2級の価値は低く見られがちなのです。

希少価値は下がっている

FP2級は毎年20万人近くの人が受験する超人気資格となっています。2020年度の受験者数は約21万人、2021年度はなんと約28万人です。合格率を考えると、毎年5〜10万人がFP2級の資格を取得していることになります

つまり、資格の希少価値はそこまで高くないため、誰でも持っている資格という認識をされてしまうことがあるのです。

ただし、逆に考えれば「幅広い知識が身に着く上に合格率が高いのはコスパが良い!」と捉えることもできるでしょう。

FP2級の価値まとめ

FP2級の価値まとめ

  • 日本人に欠けている金融リテラシーを身に着けることができるなど、取得メリットは多くある
  • 採用の決め手になることは滅多にないが、アピール材料にはなる
  • 取得する意義や目的を明確にすることが大切

FP2級は、他の難関資格と比較すると価値が劣ってしまうのは否めませんが、取得するのは無駄という意見は誤りです。

しっかりと学ぶ目的をはっきりとさせて、高い意識を持って勉強することで、多くのメリットをもたらしてくれるでしょう。

「役に立たない」「需要がない」という意見があるのは確かですが、悪評に振り回されることなく、高い意識を持ってFPの勉強に着手してみてください!

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