FP3級は取っても意味ない無駄な資格なのか?取るメリットや必要性を徹底解説!

更新

この記事は専門家に監修されています

ファイナンシャルプランナー

FPこう

「FP3級が役に立たない資格だって聞いたけど本当?」

「FP3級の勉強をしようと思ってたけど意味ないの?」

インターネットなどで「FP3級は役に立たない」という情報を見て、勉強したり資格取得するのを迷っている方はいませんか?確かにせっかく勉強しても無駄になるなら、わざわざ勉強したくありませんよね。

そこで今回はFP3級は本当に役に立たない資格なのか、なぜ無駄だという声が出てしまうのかについて、分かりやすく丁寧に紹介していきます。

この記事を読めばFP3級の勉強や資格を取得するメリットやデメリットが分かり、資格取得を目指すべきかの判断に役立つはずです。

FP3級が無駄な資格なのかについてざっくり説明すると

  • FP3級の勉強をするメリットは十分にある
  • FP3級の試験は簡単で合格率が高いため需要がない
  • 仕事で活用したいならFP2級を目指すのがおすすめ

このページにはプロモーションが含まれています

FP3級が意味がない資格ではない理由

FPの人

「FP3級は役に立たない無駄な資格」だと言われることがありますが、決して意味のない無駄な資格ではありません。ここではFP3級の勉強や資格取得をするメリットについて紹介します。

金銭面で有利な制度があることを知れる

個人年金保険料控除やセルフメディケーション税制など、金銭面で有利な制度はたくさんあります。しかし存在を知らなければなかなか利用できず、知らず知らずのうちに損をしてしまう可能性があります。

FP3級の勉強をすれば、こうのような利用価値が高い制度についても学べるため、利用すべきときにしっかりと活用できるようになれます。

「世の中には制度がたくさんなる」ということさえ知っていれば、なにかあったときに「今回のケースに合う制度はないかな」と気付いて調べるきっかけになるでしょう。制度の具体的な知識がない場合でも、制度を利用しやすくなるはずです。

お金に関わる資格の最初の一歩になる

FPは行政書士・税理士・不動産鑑定士・保険募集人・証券外務員・宅建取引士・相続士などの知識にも繋がる幅広いことを学びます。お金のことを広く浅く勉強することで、お金に関する資格の全体像を把握できます。

上記のようなさまざまな資格に関することを勉強するため、勉強しながら総合的に評価でき、どの分野が自分に一番合っているかという判断にも役立つはずです。

お金に関する資格の第一歩としてFP3級を勉強して、FP3級で学ぶ知識の中から自分がもっとも興味があると感じた分野を深く勉強していくのもおすすめです。

お金に関わる教養的な知識が身に付く

お金に関する知識は生きていくうえで非常に重要なはずなのに、なぜかなかなか勉強する機会がありません。しかしFP3級の学習内容には、資格を取ろうと思って勉強しなければ知る機会がないような知識もたくさん含まれます。

FP3級の勉強をすることで身に付くお金の基礎教養は、私生活に生かすことで収入アップやコストカットなどに繋げられるはずです。

お金の専門家になりたい人だけでなく、教養を身に付けたいと思っている方にも非常に役立つ資格だといえます。

資格取得という目標が学ぶモチベーションに

FP3級は難易度が低く簡単な資格なため、資格を取得したからといって就職や仕事などの面で特別役立つことは少ないです。そのため、試験を受けなくてもコツコツと勉強できるなら、資格取得にこだわる必要はありません。

しかし、目標もなく勉強を続けることは簡単ではありません。そのため、資格取得いう具体的な目標を持つことでモチベーションに繋げることをおすすめします。

試験日が決まっていれば勉強しなければいけない締め切りが決まるため、怠けたり挫折したりするのを防げるはずです。

お金の問題を自分で考えられるようになる

FP3級の資格では、人からお金がもらえるような仕事をするのは難しいのが現実です。しかし、自分の問題を解決したり、生活を見直したりするのにはとても役立ちます

FP3級では、今後の家族のライフイベントに合わせて支出収入資産などがどのように推移するかを表す「キャッシュフロー表」を作れるようになります。お金の使い方を振り返り、今後の貯蓄や節約を計画的に考えるのに欠かせません。

また、リスクマネジメントや金融資産運用についても学ぶため、知識や自分の考えを持ったうえで保険を選んだり、投資を始めたりできるようになります。

仕事で強みになるFP2級につながる

FP2級を取得すれば副業として仕事がもらえたり、履歴書に書いてアピール材料としてに役立てたりできます。しかしFP2級は当然FP3級よりも難しく合格率も低いため、いきなり挑戦すると挫折してしまう恐れがあります。

その点、FP3級はお金の基礎的な内容であるため挑戦しやすく、さらにFP2級にステップアップするための土台になります。

またFP3級には受験資格がありませんが、FP2級は実務経験や研修の修了などの受験資格が必要になります。もし、実務経験などがない方でも、FP3級の資格を取得することでFP2級が受験できるようになります。

履歴書にかける場合も

就職活動においてあまり需要がないFP3級ですが、保険会社や証券会社などの場合は、FP3級でも履歴書に記載すると評価してもらえるケースがあります。

特にFP3級の取得後にFP2級の取得を目指している場合には、併せて 「FP2級勉強中」と記載することでよりやる気がアピールできるため、好印象を与えられる可能性が高くなります。

また、単に「FP2級勉強中」と記載するよりも、FP3級を取得していた方が説得力が生まれるためおすすめです。

FP3級の資格はどうして無駄な資格だと言われるのか

少し困っているFPの人

上述のように、FP3級は勉強したり資格取得したりするメリットが多い資格ですが、なぜ役に立たない資格だという評価をされてしまうことがあるのでしょうか? 役に立たないと言われてしまう要因を見てみましょう。

合格率がとても高く簡単すぎる

FP3級の試験は2つの組織が開催しています。学科試験の内容は共通していますが、実技試験は出題される問題や解答方式などがそれぞれ異なります。合格ラインも異なり、日本FP協会の実技試験は6割正解すれば合格できます。

試験の難易度には大きな差はなく、中学生・高校生でも合格できるくらいの難易度です。人気がある資格なため受験者が多いですが、それでも合格率は70%程度で推移していることからも、試験の内容が簡単であることが伺えます。

学科試験と実技試験の同時受験者の具体的な試験結果は以下のとおりです。

問題によってはあまり出来が良くない

FP3級で学習する内容は実用的なものが多いため、試験の内容も実用的であるはずです。しかしFP3級の試験問題は過去問を使い回すことも多く、数字を暗記しておけば解けてしまう問題もあります。

FP3級の試験で必要となる数字は、実生活であれば簡単に調べられるものが多いため、試験として適切とはいえません。

また、日本FP協会の試験はすべてマークシート形式で、学科試験・実技試験ともに6割以上の得点で合格できます。そのため、FP3級の内容や問題を完璧に理解していなくても合格できてしまうのです。

FP2級以上を持つ人が増えている

FP3級の上位資格であるFP2級の取得者が増えていることも、FP3級の価値が低くなる要因の一つとなっています。

3級と比べると2級は受験者数が少なく、合格率も低いです。しかし、それでもFP2級合格者は年間2万人近く増えています

2級を持つ人が増えれば、FP3級の需要が小さくなるのはやむを得ないと言えるでしょう。

なお、FP2級の受験資格を満たすためにまずはFP3級を目指す人もいますが、最近ではFP3級を受験せず、「日本FP協会認定の通信講座を受講」してFP2級の受験資格を得る人も増えています

FP2級が目指せる通信講座については、以下の記事で紹介しています。

FP3級のみでは実用的でない

FP3級を取得しただけでは仕事などで十分に資格を生かすことは難しいため、実用的な資格であるとはいえません。詳しく見てみましょう。

FP3級は名刺に記載できない

FP3級を名刺に記載してはいけないという明確な決まりはありません。しかしファイナンシャルプランナーの資格を生かして仕事をする場合は、名刺に記載するのはFP2級以上という暗黙の了解があります。

FP3級の内容が簡単すぎるために、仕事としてお金のアドバイスをするのは難しいと判断されるためです。胸を張って名刺にFP3級と記載すると、恥をかいてしまう恐れがあるので注意しましょう。

就職や転職の役には立たない

FP3級を取得したからといって、就職や転職、収入アップに役立つことも期待できません。FP3級の内容が簡単なため、取得しても「お金に関する知識を多少持っている人」程度の評価しか得られないためです。

残念ながらFP3級を取得しても、他人からお金の相談業務を依頼されてお金を得られるほどのスキルは身に付きません。しかしFP2級まで取得すれば周りの評価は変わり、選択肢も広がります

FP2級の足掛かりとするならFP3級の資格取得も決して意味がないわけではありませんし、むしろあった方が良いといえるでしょう。

独立開業できない

こちらも上記のふたつとほぼ同じ理由ですが、FP3級を取得したからといってファイナンシャルプランナーとして独立開業することは難しいです。

将来、ファイナンシャルプランナーとしての独立開業を視野に入れている場合は、最低でもFP2級の取得を目指しましょう。

しかし、実際に独立しているファイナンシャルプランナーには、FP1級の方も多くいます。できればFP1級も目指しましょう。行政書士や社労士などとのダブルライセンスを目指すのもおすすめです。

FP3級が無駄な資格なのかまとめ

FP3級の価値まとめ

  • お金の基礎知識や制度などが学べるため、役に立たない資格ではない
  • FP3級を仕事や就職で生かすのは難しい
  • 仕事として生かしたいなら、FP3級を足掛かりにしてFP2級の取得を目指すのがおすすめ

FP3級の勉強をすれば、金銭面で有利な制度や教養などを幅広く身に付けられます。まずはFP3級でお金の基礎的な勉強をしてから、FP2級や行政書士、税理士などの資格取得を目指すのもおすすめです。

FP3級はすぐに就職や収入アップに繋がる資格ではありませんが、だからといって役に立たない無駄な資格であるということは決してありません。

お金のことを勉強してみたい方や、今後お金に関する仕事や資格取得をしてみたい方は、まずFP3級の勉強から始めてみてはいかがでしょうか?

資格Timesは資格総合サイト信頼度No.1