【最短合格者に聞く】宅建の勉強法と実際の学習スケジュール|独学一発合格のコツは?

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この記事は専門家に監修されています

宅建士

関口秀人

「宅建の資格を取りたいけど、どうやって勉強すれば良いのかな?」

「合格した人の勉強法を具体的に知りたい!」

このようにお考えの方も多いかと思います。

せっかく宅建資格を取得しようと思っても、正しい勉強法が分からないとなかなか勉強に踏み出せないですよね。

そこで今回資格Timesでは、実際に宅建試験に独学で合格されたPOPPO様に、宅建の勉強法について伺ってきました!

科目別の対策法やリアルな学習スケジュール、実際に使っていたテキストなど、ここでしか聞けない情報が満載です!

宅建試験を受験される皆様はぜひ参考にしてください!

合格者の宅建勉強法

  • 独学で一ヶ月半で宅建試験に合格
  • 試験までに範囲を3周した
  • ヤマを張ったり捨て分野を作ったりせず、王道の勉強法を貫いた

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宅建合格までの道のり


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資格Times

まずは簡単に自己紹介をお願いします。

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POPPO様

POPPOと申します。現役で東京大学に合格し、現在は東京大学3年生です。

大学2年の夏に宅建の勉強をしようと思い至り、その年の宅建試験に合格しました。

7月の申し込み期限ギリギリに受験を決意し、学校の授業やサークルが落ち着いた9月から勉強を開始しました。予備校などは特に利用せず、独学で対策を進めていました。

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資格Times

宅建試験は10月中旬に行われますから、わずか一ヶ月半という短い期間で合格を果たされたんですね。

POPPO様は現役東大生ということで、あまり学習期間等は参考にならないかもしれませんね。笑

合格までの勉強時間と学習スケジュール

合計勉強時間は45時間!?

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資格Times

宅建試験合格までの合計勉強時間はどれくらいでしたか?

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POPPO様

恐らく45時間ほどだと思います。特に勉強時間を意識したことはなかったので、正確かどうか不安ですが。

勉強できる日はして、できない日はしないと、ある程度割り切って進めていました。

普段の勉強は電車内などで無理のない程度に進め、休日など予定のない日にまとまった時間勉強した、という感じですね。

ただ、結果的に合格はできたものの、正直最後まで勉強量の不足は感じていて、直前期はかなり詰め込んで試験に臨むことになってしまいました。

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資格Times

資格Timesが過去に行ったアンケートでは、合格までに300時間以上勉強されている方がほとんどでしたので、45時間というのはかなり異次元ですね。。

東大生が宅建試験を目指すと45時間で合格できる、ということがわかりました。笑

勉強は9月スタート、わずか一ヶ月半で合格

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資格Times

宅建合格までの学習スケジュールをお伺いしたいです。

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POPPO様

9月の勉強開始から10月頭まではテキスト(教科書)で勉強を進めました。

過去問は直前数日からスタートしたのですが、流石に遅かったなと思います。

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資格Times

教科書でのインプットが終わり次第過去問に移ったということですね。

一般的には学習開始1ヶ月後に過去問をスタートしていますから、決して遅くはないと思いますが、POPPO様は開始の時期が遅かったですからね。

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POPPO様

おっしゃる通り、満足に勉強できていないまま本番を迎えてしまいました。

確実に合格したい人は、もっと早いうちから対策を始めた方が良いと思います。

試験の合格点と自己採点の点数

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資格Times

当日の試験結果はいかがでしたか?

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POPPO様

自己採点で37点でした。その年の合格点は35点でしたので、少し危なかったです。

自分が受験した年は例年よりも難化していたのですが、基本的に相対評価の試験なので、本番で問題が難しいと感じた時も焦る必要はないと思います。

とにかく自分の知識で納得のいく答えをつくることに集中すると良いと思います。

また、宅建試験は時間が少々シビアなので、悩みたい問題に時間をかけるためにも、サクサク解ける問題を増やした方が良いと思います。そのためにも、確実な知識を身につけることが大切かなと感じています。

実際にしていた勉強法

基本的な学習方針

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資格Times

それでは、具体的な勉強方法をお伺いしたいと思います。

まず宅建対策をするにあたって、どのような学習方針で臨まれましたか?

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POPPO様

基本的には「テキスト→過去問」という流れで勉強しました。

テキストの大事なところを具体例などを活用しつつ、「理解して」覚えることからスタートしました。

大事なところの量はそこまで多くはないので、思ったより大変ではないと思います。

ただ、表で与えられる内容や、重要な数字などは愚直に覚えるしかなかったので、それは少し苦労しましたね。

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資格Times

テキストによるインプットの後は、問題集などは解かずにすぐに過去問に取り掛かられたのですか?

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POPPO様

宅建の問題は知識があれば解けるので、問題集を使った問題演習の重要性は比較的低いのかなと思います。

答え方や選択肢のクセ、試験の時間配分などは過去問でも十分学べるので、過去問を解く練習をすれば問題集を挟まなくても本番で通用する力は身につけられると思います。

なお、出題傾向などを過去問で掴むという人も多いと思いますが、実際にはテキストに載っている例題などからも傾向が見えてきたりするので、上手に活用されると良いのではないでしょうか。

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資格Times

知識の定着が怪しい人は問題集を使ったアウトプットも効果的だと思いますが、テキストだけで十分理解できているのであれば、問題集を経由せずにそのまま過去問演習に移るのが早そうですね。

ちなみにPOPPO様は恐らく最短で合格をされていると思うのですが、捨て分野などは作っておられましたか?

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POPPO様

捨て分野を作るといったことはしていません。1問2問で合否が変わる試験なので、ヤマを張ったりするのは辞めた方が良いと思います。

そもそも資格をとって仕事に繋げるのであれば、問題を解くための勉強よりも先につながる勉強の方が良いのではないでしょうか。

科目別の対策ポイント

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資格Times

科目別でどのように対策を進められたのかお聞かせください。

宅建業法

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POPPO様

まず宅建業法ですが、こちらは50問中20問を占める非常に重要な科目なので、重点的に勉強しました。

内容を学ぶ際は「原則を覚える」ことを意識しました。

権利関係(民法)

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POPPO様

次に民法ですが、こちらも実は原則に限れば覚えることは多くないので、先ほどと同様で原則の部分をきちんと覚えることを意識しました。

法令上の制限

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POPPO様

都市計画や農地法については、数字や表など、正確に覚えなければならない内容が多いので苦労しました。頑張って覚えましょう。

税・その他

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POPPO様

税・その他という分野ですが、まず税の計算については、計算の方法を理解するだけでOKでした。計算が苦手な人も、少し練習すれば問題ないレベルだと思います。

その他については、選択肢も簡単な一問一答に過ぎないので、過去問等で傾向を掴むことで割とすぐに網羅することができました。

使っていたテキスト・問題集

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資格Times

POPPO様が実際に使っていた教材を教えてください。

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POPPO様

テキストは「スッキリわかる宅建士 中村式戦略テキスト」を使っていました。

試験に頻出の内容がよく抽出されているので、短期合格を目指す方にはおすすめです。

過去問題集は、名前は忘れてしまったのですが、分野別ではなく1年分がそのまま載っているものを使いました。10年分ほど載っていたはずです。

本番想定で過去問を解くことを考えると、分野別よりも1年分が丸々載っているものが良いかと思います。

スッキリわかる宅建士 中村式戦略テキスト 2023年度
3190円
スッキリわかる宅建士 中村式戦略テキスト 2023年度
3190円

独学で一発合格できた秘訣

勉強のコツ

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資格Times

宅建試験における勉強のコツなど、もしあればお伺いしたいです。

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POPPO様

当たり前のことになってしまうのですが、やはり「内容を理解する」のが大事だと考えています。単なる暗記ではなく、理解を意識するということです。

初めて学ぶ内容を理解するためには、具体例や例題を活用するのが効果的です。これらを活用することで内容を腹落ちさせ、単なる暗記ではなく「エピソード記憶」として頭に入れることができます。

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POPPO様

また、試験までに範囲を3周はしておくことをおすすめします。

1周で全て覚えるのではなくて、1周目は理解に充てます。思考回路をエピソード記憶的に覚えていればラッキー、くらいですね。

2周目は、1周目の穴を復習しつつ、正確に覚えなければいけない表や数値を覚えます。

3周目は確認ですね。

2周目が終わったタイミングで過去問演習を開始すれば、3周目以降の学習をさらに効率よくスタートさせられると思います。

独学で大変だったこと

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資格Times

POPPO様は日本でトップクラスに勉強が得意だと思うのですが、そんなPOPPO様でも独学で大変だったと感じたことはあったのでしょうか。

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POPPO様

独学だと、やはりなかなかやる気が出ない日が多くなってしまいますね。

特に勉強開始から2週間くらいは、「今日はやりたくないな」という気分でサボってしまうことも多かったです。自律したいです。

予備校や通信講座は必要?

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資格Times

POPPO様は独学で合格されていますが、宅建取得を目指して予備校や通信講座を受講することについてはどのようにお考えですか?

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POPPO様

絶対に今年受かりたい!という人には、予備校や通信講座も全然おすすめだと思います。自分だけで完璧に仕上げるのはなかなか難しいと思うので。

また、仕事が忙しい方はわざわざ毎日予備校に通うのはきついと思うので、通信の方が良いのではないでしょうか。今はコロナの影響もありますし。

合格できない人はどんなミスをしているのか


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資格Times

私の知り合いには、毎年宅建に不合格になり続けている方もいらっしゃるのですが、なかなか合格できない人にはどのような特徴があると思いますか?

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POPPO様

原因は人それぞれだと思うので断定はできませんが、周りを見ていて思うのが語呂合わせなどで「覚える」ということを意識し過ぎている人が多いなと。

同じことの繰り返しになってしまうのですが、丸暗記ではなく理解した上で覚えることが大切なので、無意味に暗記を繰り返すのは非効率かなと思います。

「理解」を主軸においた勉強に慣れていない方は、宅建講座を受けて講師の方に教えていただくのもアリだと思います。無理に一人で頑張る意味はないので。

宅建試験に挑戦する意義


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資格Times

最後に、宅建資格を取得することに意味があるのかについて、POPPO様のご意見をお伺いしたいと思います。

POPPO様はなぜ宅建の資格を取得しようと思い至ったのですか?

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POPPO様

元々は家族が受けようとしていたので、同時に受けてみようと思った、というレベルの雑なきっかけです。笑

ですが、実際に宅建の学習をすることで、法律や権利関係など、社会の常識となる考え方を身につけることができました。

宅建では司法試験ほど完璧に法律を学ぶわけではありませんが、法律とはどういうものなのかを感覚的に理解するための動機付けとして、とても良いと思います。

また、不動産の貸し借りや売買は、人生において自分が契約者として行う中で最も大きなお金が動く契約の一つなので、それに関する知識を持っておけばいつか役に立つ日が来るのではないでしょうか。

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