大学生が司法書士資格を取ると就活で有利?取得メリットや活躍できる業界まで解説!

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「大学生でも司法書士って取得できるもんなの?」

「就活がうまくできるか不安なんだけど、大学生が司法書士を取得すると就活で活かせるの?有利になるの?」

このような疑問をお持ちの大学生の方、いらっしゃいませんか?

司法書士は難関の法律系資格として知られています。

司法書士は大学生のうちに取得することで就活の時だけでなく、その後の人生においても大きく可能性を広げてくれるため、取得メリットが非常に大きい資格と言えます。

しかし、当然簡単に取得できる資格ではないため、綿密なスケジュールや学習計画の立案が重要となります。

こちらの記事では、大学生が司法書士を取得するメリットや就活での生かし方、活躍できる業界などをわかりやすく解説していきます!

大学生が司法書士を取得するメリットをざっくり説明すると

  • 法律に精通することができ、高い専門性が得られる
  • 大学生司法書士は極めて希少価値が高いので、就活でとても有利になる
  • 将来的な独立開業も狙える

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大学生で司法書士資格は取得できる?

女性の疑問

司法書士は非常に人気のある国家資格であり、毎年受験者数はおよそ1.6万人います。

司法書士試験には受験資格がありませんので、大学生のうちに司法書士の資格を取得すること自体は可能です。

このように人気資格であるがゆえに学生でも知っている人は多く、就職活動を有利に進めるために取得を目指す大学生も多くいます。

しかし、司法書士の国家試験は年1回ですので、取得の時期には気をつける必要があります。

試験日は筆記試験が7月初旬、口述試験が10月中旬であり、合格発表は11月初旬ですので、4年生の就職活動に間に合わせるためには、3年生のうちに取得を目指すべきと言えるでしょう。

司法書士試験に合格するためには早い人でも1年近くの勉強が必要になるので、取得を目指す場合は2年生のうちに動き出しておきたいです

司法書士を持つ大学生は就活で非常に有利

はしゃぐ女性

それでは、司法書士の資格が就活で有利になる魅力的な理由について、それぞれ解説していきます。

学生で司法書士合格は圧倒的に希少

1つ目は、学生で司法書士合格者が圧倒的に希少であるという点です。

令和3年度司法書士試験の合格者を年代別割合で示した表が以下のとおりです。

年齢 合格者割合
24歳以下 3.6%
25歳~29歳 7.3%
30歳代 29%
40歳代 33.8%
50歳以上 26.3%

この表を見ても分かるとおり、20歳代、特に20歳代前半の合格者割合がかなり低くなっています。

仮に24歳以下で取得する人が全員大学生だとしても、学生のうちに司法書士資格を取得する人は全体の3%しかいないことになります。

司法書士の合格者は毎年600人前後なので、単純計算でも司法書士資格をもつ大学生は20人前後しかいないこととなります。

このように、司法書士を取得すれば非常に希少価値の高い人材となれるので、就活の際に人事や面接官に自身を覚えてもらいやすく、非常に良いアピール材料となるでしょう。

法律のエキスパートとして一目置かれる

2つ目は、司法書士の資格を持っていることで法律のエキスパートとして認められ、周囲から一目置かれるという点です。

司法書士の試験勉強を行う過程で学ぶこととなる法律の知識はとても幅広く、それゆえに様々な法律に精通していることを周囲にアピールすることができます。

司法書士については、法律系資格の王様である弁護士と比べると流石に同程度の専門性とは言えませんが、普通の学生のレベルでは比べ物にならないほど高いことは間違いありません。

また、法律以外にも不動産関連の知識にも強くなります。実際に司法書士事務所の多くは宅建業者と提携して不動産登記を行っている事務所が多いです。

不動産及び法律と関連性が全くない企業は全くと言っていいほど存在しませんので、結果として司法書士はあらゆる業界で求められ、活躍できるフィールドがが多岐にわたることになります。

能力の高さもアピールできる

3つ目は、司法書士という資格を持っていることで、種々の能力の高さをアピールできるという点です。

司法書士試験の難易度は国家資格の中でも最高峰の難易度であり、それゆえに合格までに5年以上かける方も数多く存在します。

そのような状況の中で、もし、大学在学中に合格を勝ち取ることができれば、知識の吸収力・応用力などといったものを存分にアピールすることができるでしょう。

また、誘惑の多い大学生活の中でも、コツコツ真面目に勉強に取り組んできたという姿勢は、企業に対して大変な好印象であるとも言えます。

以上のように、司法書士の資格を取得することで、単純に法律関係の知識をアピールするだけにとどまらず、その過程で培ってきた様々な能力についてもアピール材料にすることができます。

大学生司法書士が活躍する就職先

笑顔の男性

司法書士の独占業務を一般企業内で行うことは法律上できませんが、身につけた専門知識は様々な場面で生かすことができます。

ここでは、大学生司法書士が活躍する就職先について紹介していきます。

金融・不動産・ハウスメーカーなど

金融や不動産、ハウスメーカー業界など、特に不動産に関する知識が重要となってきます。そのため、これらの業界においては、司法書士が活躍する機会がとても多いと言えるのです。

また、このような業界では司法書士に様々な仕事を依頼している立場でもありますので、司法書士に対する理解も深く、その難易度や希少性といった資格の価値を正当に評価してくれます。

したがって、司法書士の資格を持って入社することができれば、他の人と比較しても大きなアドバンテージとなります。

以上から、これらの業界は大学生の司法書士が目指す就職先としては有力な候補と言えるでしょう。

企業の法務部

上記のような業界に限らず、その他の業界の企業においても活躍の機会がありますが、その中でも特に活躍の機会が多いのが企業の法務部です。

司法書士は膨大な法律知識を持っていますので、法律関係の仕事が多い企業の法務部でも活躍できることでしょう。

具体的な仕事としては、契約書の不備がないかをチェックしたりといった事務的なことから、株主総会といったイベント対応、取締役会などで経営の意思決定をサポートする仕事などを行うことができます。

また、司法書士は予防法務の専門家でもありますので、紛争対応の業務などにおいても力を存分に発揮できるでしょう。

司法書士事務所

司法書士という資格を存分に活かすのであれば、司法書士事務所に勤務するということも考えられます。

司法書士事務所に勤務する場合には、司法書士の独占業務を行うこともできるようになります。

司法書士事務所の求人は比較的多く、また、もし求人を公開していなくても基本的にどの事務所も人手不足となっている傾向にあるので、先輩や知り合いの司法書士に雇ってもらうことも容易と言えるでしょう。

さらに、司法書士事務所での勤務を通して、単なる法律関係の知識のみならず、独立のための知識を学ぶことができるので、将来的に開業したいと考えている方にも非常におすすめな就職先と言えるでしょう。

司法書士有資格者が働くまでの流れ

笑顔の職場

司法書士事務所に勤める場合

司法書士として働くためには試験に合格するだけでは足りません。

司法書士事務所に就職して司法書士の独占業務を行っていく場合は、試験合格後に司法書士登録を行う必要があります。

ただし、司法書士登録は未成年では行えない規定になっているため、19歳以下の方は20歳になるまで待つ必要があります。

司法書士登録には研修費用など合わせて総額30万円近くの初期費用がかかるのであらかじめ準備をしておく必要があります。

一般企業に勤務する時は?

一般企業に勤務する場合は、むしろ司法書士登録をしてはいけません。

その理由は、司法書士登録を行っていても一般企業内で司法書士業務を行うことは法律上認められていないためです。そのため、基本的には登録はしないで就活に臨むようにしてください。

司法書士登録をしなくても、試験に合格したことだけで十分法律知識のアピールになるので就活においてはなんの問題もありません。

大学生でも司法書士として独立開業できるのか

成功の標識

大学生であっても、もちろん独立開業という道はあります。

司法書士試験は「実務家登用試験」とも言われており、試験で学んだことが実務に直結しているため、大学生で就職せずにいきなり独立開業も不可能ではありません。

しかし、社会経験が全くない状態で独立はリスクが大きすぎると言わざるを得ません。ノウハウがない状態での事業は失敗する確率は非常に高いでしょう。

そのため、早くから独立を志していたとしても、半年以上は司法書士事務所などに勤めて開業や事務所経営のノウハウを学ぶのが今後の成功確度を高めるためにも無難といえるでしょう。

事務所運営は司法書士の実務力以外にも営業力や資金繰り、人を雇用する力など様々なスキルが必要になるので、一度司法書士事務所で経験を積んだ方がいきなり独立するよりもむしろ成功のスピードを早めることことができるのです。

司法書士の独立については、下記の記事をチェックしてください。

大学生が司法書士を目指すのがおすすめな理由

勉強する画像

大学生が司法書士を目指すにあたってオススメな理由がいくつかあるので、紹介します。

大学生の学習環境はこの上なく良い

司法書士の合格率は約4%と難関資格ですが、あらゆる資格の中でも非常に格の高い資格であり、取得しておくと箔が付くのは間違いありません。

法学部に在籍している方であれば、司法書士の試験に絡んだ講義を受けることができるため、他の受験生よりも有利に勉強が進められるでしょう。

法学部でなくても、正しい勉強法でしっかりとスケジュールを作って学習を進めれば、十分在学中の合格が狙える試験です。

何よりも、大学生の魅力はまとまった勉強時間を確保しやすいことです。大学生は長期の夏季休暇や春季休暇があり、また講義の間の空き時間など有効活用できれば非常に効率的に勉強できるのが強みとなります。

さらに、大学には図書館や空き教室など勉強するうえでもってこいの環境が多いため、質量ともに十分な勉強をすることができるのです。

実際、司法書士を目指す方の多くは30代から50代の社会人で、忙しい仕事の合間を縫って勉強している人がほとんどです。

大学生と違って社会人の方々はまとまった勉強時間を作ることができるのは週末くらいのもので、また集中して勉強できる場所や環境はなかなか無いのが実情です。

そのため、司法書士の興味を持っている大学生の方は、一日でも早く勉強を始めることで合格に近づくことができるのです。

生涯に渡って活きる資格である

司法書士試験に合格すればその効果は生涯有効です。

そのため、はじめは司法書士事務所に勤務して実務経験を積み、十分な経験を積んだらいずれは独立開業することも可能になります。

ここ最近は将来の年金問題が取り上げられることが多く、「年金以外の自助努力」が重要視されています。

そこで、生涯現役で働くことができる司法書士を持っていると大きな強みなるでしょう。独立開業すれば定年退職という概念がなくなるため、年金以外の収入源を確保することができるのです。

また、司法書士は司法試験へのへのステップアップとしても最適な資格であり、人生の選択肢が広がることにもつながります。さらなる高みを目指したい人は、司法試験に挑戦するのも良いでしょう。

大学生が司法書士を取得するメリットに関するまとめ

大学生が司法書士を取得するメリットに関するまとめ

  • 法務に詳しくなることで活躍できるフィールドが広くなる
  • 間違いなく就活においてはプラスになる
  • 独立開業をしたい人にとっては魅力的

大学生は勉強時間が多く確保でき、また勉強しやすい環境も身近にあることから、司法書士の取得を目指すのは非常におすすめです。

仮に在学中に取得できなくても、在学中に法律に関する知識の土台を築いておき、社会人になってから合格して司法書士になることもできるので、一日も早く勉強を始めましょう。

また、将来的にも可能性が大きく広がる資格ですので、司法書士を目指してみましょう!

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