【社労士試験】選択式対策のポイントは?3点を死守する勉強法を紹介
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社労士
のんびり社労士いけい
「社労士試験選択式対策ってどれくらい難しいの?」
「どのくらいの点数をとればいいの?」
このような疑問をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
選択式は択一式と比べて点数を上げるのが難しく、対策に長い時間がかかってしまう受験生が多いです。
そこで、今回は社労士試験の「選択式」に焦点を当てて、試験の内容や対策のポイント、勉強法などについて紹介していきます!
社労士試験選択式対策をざっくり説明すると
- 択一式の勉強が選択式にも繋がる
- 基礎的な問題を解けるようにする
- 救済が積極的に実施されることを知っておく
- 模試や教材を活用して知識をアウトプットできるようにする
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社労士試験の選択式対策が不適切だと起こる悲劇
社労士試験における選択式とは文章中の空欄に当てはまる語句を用意された語群から選んで解答する、穴埋め問題のことを指しています。
まずここでは、この選択式試験に対して闇雲に対策をすると陥りがちな悲劇を紹介します。
問題を解いても知識が全く入ってこない
選択式試験の問題演習は択一式と比較して覚えた内容が頭に入って来にくいです。
選択式試験では穴埋め型の試験となっているので、知識が不十分な状態で空欄の回答を見たとしても前後の繋がりが正確に掴めないことが多いからです。
結果として、結局その空欄で何が聞きたかったのかが分からず、論点が曖昧なまま問題演習を続けることになってしまいます。
択一式の勉強の時間がなくなる
事前知識がない状態で選択式対策を行なっていても、新しい知識がなかなか入って来ないです。
選択式対策で非効率な知識の吸収をしていると、試験範囲を終える頃には既に本番試験が目前に迫って来てしまうことも多いです。
最悪の場合、択一式試験の対策が不十分なまま本試験に臨み足切り不合格になってしまいます。
社労士試験の選択式の対策方法の基本
社労士試験の選択式は単なる穴埋め問題ではあるものの、試験対策をする上では厄介な存在です。
なぜこの選択式が厄介なのかというと、出題ポイントが絞りにくいことにその理由があります。
社労士試験は各科目とも出題範囲がとても広いので、それぞれ満遍なく勉強する必要があります。そのため、各ポイントを押さえ、できるだけ少ない勉強量で各科目とも合格基準点である3点を取ることが大切となってきます。
まずは択一式の勉強をする
「選択式の対策なのに、なぜ択一式の勉強?」と思われた人も多いかもしれませんが、選択式の対策を行うにあたっても、択一式の勉強が重要となってきます。
選択式はどうしても運に左右されてしまう面があり、運に頼らずに合格を目指すとなると、選択式対策に膨大な時間を費やすことになってしまい、しかもそれが実を結ばない可能性も完全には否定できません。
一方で、社択一式で合格レベルの力をつけること自体は、要領よく学習を進めていけばそれほど難しいことではありません。そして、択一式が合格レベルになると、選択式においてもそのほとんど問題は対応できるようになります。
また、選択式の中には、社労士の知識ではなく日本語の問題として問われているものも含まれているので、その場で考えることで答えを導き出すことが可能です。
択一式の問題を解くにあたっては、 1つ1つ選択肢や解説をしっかりと読むことで、文章を読む訓練になり、それが選択式の対策にも繋がっていきます。
また、学習に余裕が出てきたら、問題集などで択一式の問題を解いている時にも、このキーワードが空欄になったら正答できるか?と自問自答しながら解く癖をつけると良いでしょう。
その後で選択式対策をする
しかしながら、択一式の対策だけではカバーできない部分も当然出てきます。そこで、これらについては選択式対策として穴埋めする必要があり、代表的な対策部分としては以下の項目が挙げられます。
- 目的条文
- 法律に出てくる数字
- 労働統計
- 厚生労働白書
- 最高裁判例
- 法改正
これらの項目については、テキスト等で一通り勉強し、ある程度覚えたと思ったら問題集を解きながら確認していくと良いでしょう。
みんなが取れる問題は正解する
選択式においても、総得点での合格基準点のほか、科目ごとに合格基準点が設けられています。
その合格基準はそれぞれの科目の得点率が60%を超えることです。
出題される問題数は科目ごとに5問出題されるので3問以上正解出来ていれば良いということです。
しかしながら、実際にはこの60%という数字よりも、受験生のみんなが解ける問題を解けるようにすることが大切になってきます。
なぜなら、選択式においては合格基準点の補正、いわゆる「救済」が頻繁に行われ、この救済の基準が受験生の得点率によって決まっています。そのため、みんなが解けなかった科目ほど救済が入る可能性が高く、逆に他の受験生がある程度解けている科目には救済が入り辛いのです。
こうした傾向を踏まえると、みんなが解けないような難しい論点ばかり覚えるよりも、みんなが正解するような基礎的な論点を落とさないようにすることの方が重要だといえます。
選択式と択一式の対策の違いを知ることがポイント
選択式のポイント
社労士試験の選択式は、1科目ごとに5つの空欄があり、20個の語句・数値などの選択式から解答する出題形式です。
全部で8科目で、それぞれ5点の計40点満点となっており、合格基準点を満たすには原則として総得点が40問中28問の70%前後を正解する必要があります。
また、それに加えて各科目すべてで5問中3問を正解する必要があります。
一部の科目には救済が入る傾向にあり、ほぼ毎年何らかの科目で救済が行われています。複数の科目に救済が入る年も多いです。
択一式のポイント
社労士試験の択一式は、1問あたり5つの選択肢が設けられており、その中から「正しいもの」や「誤っているもの」を1つ解答することを基本とする出題形式です。
1科目あたり10問、全部で7科目ですので、全部合わせて70点満点となっており、合格基準点を満たすには原則として総得点が70問中49%と、こちらも約70%正解する必要があります。
また、各科目とも10問中4問を正解すると合格となります。
択一式についても救済は一応存在しますが、選択式と比べると救済されにくいです。
択一式試験の違いは以下の記事を詳しくチェックしてみてください。
対策法の違いは?
択一式は正誤問題であり、どの科目も幅広く出題されますので、勉強量がそのまま得点に反映されやすくなります。
ですが、選択式は文章空欄補充型であり、出題論点もごく一部となりますので、勉強量が結果として現れにくいと言えます。
そのため、択一式においてはひたすら知識を蓄えていくことが必要です。
それに対して、選択式においては択一式の勉強で得た知識をベースにしながら、先述したような数字や条文、法改正などといった択一式の勉強ではカバーできない部分は新たに覚えていくことが大切となります。
選択式試験中の考え方
選択式においては、それまで積み重ねてきた勉強量も勿論大切ですが、社労士試験本番中の気持ちの持ち方が合否を大きく左右すると言えるでしょう。
ここでは、科目ごとの出来具合によって気持ちをどのように保てば良いかを紹介します。
確実に3点以上取れたと思える場合
先ずは安心して下さい。そして、マークミスが無いかをもう一度確認した上で他の科目に移りましょう。
その科目に長々と時間をかけている余裕はありません。見直しの際にも時間をかけすぎないように、問題用紙に何か印を残しておくのも有効です。
確実と思える得点が2点以下の場合
残りの分からない選択肢については、ただ記憶に頼るだけではなく、消去法などの論理的な方法で正解を導き出す方法や、国語の問題のように問題文の文脈から解く方法などを試してみて下さい。
また、冷静になって解いてみると意外に3点以上取れることが多いため、一先ず置いておいて後から解いてみるのも良いでしょう。
それでもなお、どうしても解けない場合は、「自分が解けなければ周りも解けないので、救済が入るだろう」と気持ちを切り替えてほかの問題に取り掛かりましょう。
選択式の回答のコツは模試で学ぶ
模試は、各予備校の資格商戦の看板商品と言えます。そのため、各校とも的中させるための努力を積み重ねています。また、未知の問題に対して、文章の前後や全体の流れ、あるいは社会通念上の常識的な考え方を駆使しながら空欄を正答する訓練にも最適です。
そのため、模試では、ただ知っているか知らないかという測定をするだけでなく、頭をフル回転させて、「全く分からないが、何となくこれ以外にない」や「これかこれのどちらかであることは間違いない」といった、一定の根拠に基づいた解答を導き出すという訓練も行いましょう。
以下の記事では社労士試験における模試の活用方法についてより詳しく解説しています。
選択式対策ができる問題集
選択式に特化した問題集の中で特にオススメな教材が、大手資格学校であるTACが出版する「みんなが欲しかった! 社労士 選択式対策」です。総計333問超の豊富な問題数で、重要な論点もしっかり網羅されています。
本シリーズは社労士テキスト・問題集で売上No.1という圧倒的な支持率を誇る大人気の問題集です。選択式の問題演習量を増やしたい人や、選択式の総仕上げを行いたい人に是非おすすめしたい一冊です。
社労士試験選択式対策のまとめ
社労士試験選択式対策まとめ
- 択一式の勉強を大切にする
- みんなが取れる問題は絶対に落とさない
- 模試を活用して解答を導き出す訓練行う
社労士試験の選択式の特徴と、その対策方法について解説しました!
社労士試験における選択式は出題範囲が広いですがその分勉強すればするほど得点しやすくなります。
今回ご紹介した対策を進めていくことで、選択式の合格レベルに少しでも近づけることが出来るでしょう。社労士試験受験生の皆さんが今回ご紹介した対策を活用し、社労士試験に合格することが出来ることを心より祈念しています。