心理カウンセラーの将来性・需要は?資格の現状や就職先ごとの年収まで徹底解説!

この記事は専門家に監修されています

医師

安藤広真

「心理カウンセラーって将来性はあるの?」

「心理カウンセラーの資格を取ろうか迷っているんだけど、取った方がいいの?」

心理カウンセラーに興味がある方は、このような疑問を持つのではないでしょうか。

今回は、心理カウンセラーの将来性、需要、年収事情など、心理カウンセラーの現状を詳しく解説します。

心理カウンセラーを目指したい方はぜひ参考にしてみてください。

心理カウンセラーの将来性についてざっくり説明すると

  • 必要な資格や条件はなく、誰でも心理カウンセラーになることができる
  • 心理カウンセラーの需要は高まりつつある
  • 心理カウンセラーの求人は多くはないのが現状

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心理カウンセラーの将来性

止まる

心理カウンセラーとは、利用者の人間関係や仕事などでの悩みやストレスに対して的確なアドバイスをしたり、利用者の心の支えになったりする仕事です。

一見需要が高そうな仕事ですが、将来性はどうなのでしょうか。

心理カウンセラーの将来性は高まっている

心理カウンセラーは老若男女全ての人に必要な職業であり、日本でも心理カウンセラーの将来性は高まっています。

かつてカウンセリングは少し敷居が高いものでしたが、昨今は以前よりもカウンセリングを利用する人は増えています。

また、ストレス社会と言われる現在、精神的ストレスや心の病を抱える人は増加しています。また、SNSが発展することなどにより、今後さらにカウンセリングの利用者は増えていくでしょう。

このような人たちのためにも、心理カウンセラーの必要性は高まっていくと考えられます。

心理カウンセラーの需要

心理カウンセラーの需要は少しずつ高まっていますが、需要は大きいと言い切れないのが現状です。

需要は決してないわけではありませんが、現在の日本では、心理カウンセラーが働ける場所がたくさんあるわけではありません。

そのため、心理カウンセラーの求人は、他の職業と比較すると多くはないのです。

また、求人があっても未経験者が常勤で採用されることはほぼありません。そのため、多くのカウンセラーは非常勤として働いています。

心理カウンセラーの現状

海外のドラマなどでよく見られるように、アメリカなどでは多くの人がカウンセラーを定期的に利用しています。

カウンセリングでは、学校や職場などでの悩み以外にも日常生活についてのことなども話し、気軽にカウンセリングを利用するのが一般的です。

一方、日本では、カウンセラーを利用する人はあまり多くありません。最近は日本でもカウンセラーの利用者が増えてきてはいますが、アメリカなどと比べると、カウンセラーに対する敷居はまだ高いと言えます。

心理カウンセラーの就職

レポーター

心理カウンセラーは決して需要が低い職業ではありませんが、求人はまだ少ないのが現状です。主な就職先はどこになるのでしょうか。

主な就職先

カウンセラーの就職先は多岐にわたります。例えば学校では、いじめ、パートナーとの悩み、性の悩みなどで利用することが多いです。

企業では、カウンセリングルームがある企業は珍しくなく、利用者も少なくありません。

老人ホームでは、医師とカウンセラーを兼任している人が多い傾向があります。

病院は、精神的に病んでしまう人が多いためカウンセラーの需要は高いところだと言えます。

児童相談所は、家庭での問題など、児童の悩み全般の相談に乗る業務をしているところです。

また、その他にも、ひきこもり・ニートの相談所個人のカウンセリングルームなど、さまざまな場所でカウンセリングが行われています。

カウンセラーと言っても職場によって仕事の内容が違うため、就職先は自分に合った性質の職場を探しましょう。

カウンセリングルームを開く

自分に合った就職先がない場合、専門性の高いカウンセリングを行いたい場合などに、個人でカウンセリングルームを開くという方法もあります。

個人でカウンセリングを行っていくため、自分が質の高いカウンセリングを行って利用者からの評判が高くなれば、カウンセリングルームは有名になり利用者は増えていきます。

心理カウンセラーになるには、多くの場合どこかの施設やカウンセリングルームに勤務して経験を積むのが一般的です。

しかし、自分の能力を活かしてカウンセラーとして活躍したい方には、個人での開業もおすすめです。

給料はどれくらい?

心理カウンセラーの年収は、勤務先や常勤・非常勤かによっても変わりますが、2~500万円ほどです。

心理カウンセラーの年収は勤務先や勤務形態によって低くも高くもなるため、求人に応募する際には条件をよく見て、この条件でよいのかよく検討するようにしましょう。

独立してカウンセラー業を行う場合、有名になって人気カウンセラーになると年収は1,000万円を超える場合もあります。

ただ、全く稼げないこともありますので、独立を希望する場合には、確実に一定の額が稼げるのかどうか十分に考えることが重要です。

増えてきている職場

最近増えているカウンセリングルームは、オンラインでのカウンセリングを専門とするものです。

メールやLINEで行うカウンセリングもありますが、最近ではZoomを利用したカウンセリングを行うカウンセリングルームもあります。

このように、最近カウンセリングルームの形がさまざまになってきているため、カウンセラーの需要はだんだん増えてきていると言えます。

求人を探している方は、オンラインのカウンセリングルームも検討してみてはいかがでしょうか。

資格がなくても心理カウンセラーになれてしまう

覆面

心理カウンセラーになるだけであれば、資格や条件は必要ありません。そのため、カウンセリングや心理学に関する資格を持っていなくても心理カウンセラーになることはできます。

カウンセラーを名乗ればカウンセラーになることができ、個人でカウンセリングルームを開業することも可能です。

もちろん、資格やスキルを持っていれば、その分カウンセラーとしての知識を得ることができ、信頼度も上がります。

カウンセリングの知識を本格的に学ぶためには大学や大学院もありますが、民間のカウンセリングスクールに通うと短期間で学ぶことができます。

心理士が多すぎる

心理カウンセラーになるために資格や条件が必要ではないことはデメリットにもなります。誰でもなれることから、心理カウンセラーが増えすぎているのが現状です。

心理カウンセラーの需要は低くはないものの、必要になる人数はもともとあまり多くはありません。

現在も心理カウンセラーの求人は少ないままであり、それに対し心理カウンセラーの人数は多い状況なので、求人が見つからないこともあります。

カウンセラーの需要はなくならない

現在の心理カウンセラーは需要に対して供給が多い状況ですが、今後もカウンセラー自体の需要はなくならないと言えます。カウンセラーが今後も需要のある職業である理由を解説します。

永久に必要な仕事

どれだけ時代が進んで技術が発展していっても、人々の悩みやストレスがなくなることはありません。

むしろ、時代が進むにつれて人々の働き方、家庭環境、人間関係などは複雑になって行きさまざまな悩みが生じるため、ストレスを抱える人々は増加している傾向にあります。

そのため、カウンセラーを利用する人は今後も増えていくと考えられます。また、現在カウンセリングに対する意識は日本の社会でも高まっていますので、カウンセラーは永久に需要がある仕事であると言えるでしょう。

人間にしかできない仕事

将来的にさまざまな仕事をAIが担うようになると考えられていることから「カウンセリングもAIが行うようになるのではないか」と思う方もいるかもしれません。

しかし、ロボットでは人間の悩みを解決できないでしょう。カウンセリングでは、カウンセラーの傾聴や共感が重要ですので、ロボットでは代替できません。

カウンセラーは人間でないと出来ない仕事であると言えるため、今後もカウンセラーの仕事がなくなることはないと言えます。

心理カウンセラーを目指すのはおすすめできる?

同意を示す写真

心理カウンセラーの求人は多いとは言えない現状ですが、今後心理カウンセラーを目指すのはよい選択と言えるのでしょうか。

有資格者は重宝される

心理カウンセラーは誰でもなることができますが、もちろん専門的な知識やスキルを持つ有資格者は重宝されます。

また、カウンセリングルームを開く際にも、無資格者より有資格者の心理カウンセラーの方が、利用者は多くなるでしょう。

カウンセリングルームの求人でも、応募条件を有資格者とするものが多いです。カウンセラーとして経験を積んでいくためには、資格の取得はするべきであると言えます。

カウンセラーになるメリット

カウンセラーになると、どのようなメリットがあるのでしょうか。

人の意見を聞くことができる

これまで相談を受けるのは友人や家族といった一部の人だったのが、カウンセラーになると全く知らない多くの人が相談に来ます。

そのため、カウンセラーになると、今まで知らなかった多くの人のさまざまな考え方・意見に触れることになります。

このような経験は自分を大きく成長させてくれるでしょう。そして、自分自身の考え方にも影響し、物事の見方が変わるなどのきっかけにもなります。

多くの人に触れることができる

心理カウンセラーほど人の話を聞く職業はないでしょう。その分、人の裏の面や悪い部分も見ることになりますので、カウンセリングを通して世の中の本当の姿を知ることができます。

心理カウンセラーをする上で、このような人間の真の姿に接することはメリットでもありデメリットにもなりますが、世の中の事情を知ることはカウンセラーとして重要な経験値になると言えるでしょう。

また、カウンセラーとして経験を積みながら、同時に社会経験を積んでいくことができるとも言えます。

発展する可能性がある

カウンセラーは人の話を聞くだけの仕事のようにも思えます。しかし、仕事としてはカウンセリングだけでなく、さまざまな方面に仕事を発展させていける職業です。

独立をすれば、収入面や将来性などが最初のうちは安定しないこともありますが、有名になれば、どこかに勤務するカウンセラーよりも何倍も稼げるようになります。

また、有名になったら本を出し、本の売上で稼ぐこともできます。カウンセリングの利用者から人脈を得られ、そこから新たなビジネスチャンスに発展することもあるでしょう。

このように、カウンセラーの仕事がさまざまな方向に発展していく可能性は大いにあります。

心理士になるデメリット

メリットがたくさんある心理カウンセラーですが、繊細な仕事であることから、デメリットが生じることもあります。

人間関係を壊す可能性がある

カウンセラーをする上で多いのが、友人やパートナーに関する相談です。カウンセラーの言葉やアドバイスによって、利用者の友人関係、パートナーとの関係は壊れてしまうこともあります。

カウンセラーはそれだけ責任を伴う仕事です。人間関係は些細なことでも壊れてしまいますので、利用者へかける言葉は慎重に選ぶ必要があります。

友人からの相談が減る

カウンセラーを始めれば友人から相談が増えると思いがちですが、友人は、普段仕事で相談に乗っている人に対して気軽には相談しにくく感じ、相談してこなくなることもあります。

「人の相談に乗ることやアドバイスすることが好きだから」という理由でカウンセラーを目指すと、友人からの相談がなくなり物足りなさを感じるようになるかもしれません。

友人からの相談に活かせるからという理由だけでカウンセラーを目指すのはやめた方がよいでしょう。

心理カウンセラーの将来性についてまとめ

心理カウンセラーの将来性についてまとめ

  • 学校、企業、病院などさまざまな就職先があるが、自分でカウンセリングルームを開くのも方法の一つ
  • 最近はオンラインのカウンセリングルームが増えており、心理カウンセラーの需要が高まっている
  • カウンセリングは人間にしかできないので将来性がある仕事だと言える

心理カウンセラーになるための資格や条件はないため、誰でも心理カウンセラーを名乗ることはできます。

ただ、求人は有資格者限定であることも多いですし、専門的な知識や経験があることを示すためにも、資格は取っておいた方がよいでしょう。

心理カウンセラーの資格を取得したりセミナーに参加したりするなどして専門性を高め、活躍できる心理カウンセラーを目指してみてください。

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