メンタルヘルスマネジメント検定の合格率は高い?難易度から試験の基本情報まで解説!

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医師

安藤広真

「メンタルヘルスマネジメント検定とはどういう検定なの?」

「メンタルヘルスマネジメント検定に合格したらどんな仕事に就けるの?」

このような疑問をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。

近年、精神面での病について問題視されることが多くなっています。それに比例して、心の病に特化した資格が注目を集めています。メンタルヘルスマネジメント検定も、そのような検定の一つです。

ここでは、メンタルヘルスマネジメント検定について詳しく解説します。試験の基本情報はもちろん、難易度や合格率などについても紹介しますので、参考にしてください。

メンタルヘルスマネジメント検定についてざっくり説明すると

  • メンタルヘルスマネジメント検定にはⅠ種・Ⅱ種・Ⅲ種がある
  • 合格率や難易度はⅠ種・Ⅱ種・Ⅲ種によって異なる
  • メンタルヘルスマネジメント検定は国家資格ではない

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メンタルヘルスマネジメント検定の合格率

ノートに書きこむ人

近年、精神面での疾患は大きな問題となって取りざたされることが増えてきています。21世紀以降の罹患者数は急激に増加し、2010年には「現代特有の病」と呼ばれ、300万人以上が罹患していると言われています。

メンタルヘルスマネジメント検定の正式名称は「メンタルヘルス・マネジメント(R)検定」です。働く人たちの心の健康に特化した知識やスキルを磨き、そのレベルを測るための検定です。

2006年に認定が開始され、2019年には3万人を超える受験者数が存在します。この背景には、精神面での疾患の広がりと社会的関心が高まっているからでしょう。

メンタルヘルスマネジメント検定はⅠ種・Ⅱ種・Ⅲ種の3つが存在します。合格率はⅠ種が10~20%と最も低く、Ⅱ種・Ⅲ種は50%以上と比較的高くなっています。

詳しい受験資格の違いや更に深堀したそれぞれの合格率について、以下の項目で解説します。

Ⅰ種・Ⅱ種・Ⅲ種の種類の違いと合格率

Ⅰ種・Ⅱ種・Ⅲ種の種類の違いや合格率、受験資格の違いについて解説します。

コースごとの違いや受験資格

コース種 Ⅰ種(マスターコース) Ⅱ種(ラインケアコース) Ⅲ種(セルフケアコース)
想定対象 人事労務管理スタッフ・経営幹部 管理監督者(管理職) 一般社員個人
目的 社内のメンタルヘルス対策の推進 部や課などの職場における上司→部下のメンタルヘルス対策の推進 組織における従業員自らのメンタルヘルス対策の推進
到達目標 自社の人事方針をふまえ、メンタルヘルスケア計画、産業保健スタッフや他専門機関との連携、社員教育に関する企画・立案・実施ができる。 部下が不調にならないよう日常的に配慮すると共に、部下に不調が見られた際は安全配慮義務にならった対応ができる。 自身のストレスの状況を把握すること不調に早期に気付いて自らケアを行い、必要な際は助けを求めることができる。

上記は、検定試験公式サイトに定められているコース種別の目的や到達目標を一覧表にしたものです。

メンタルヘルスマネジメント検定対象や目的や対象目標別にⅠ種・Ⅱ種・Ⅲ種の3種類に分けられています。

受験資格はありません。想定対象も、受験者がその職位についていなければならないというわけではないので、自分にとって必要だと思われるコース種を受験することが可能です。

国家資格との混同に注意

メンタルヘルスマネジメント検定は、国家資格ではありません。Ⅰ種・Ⅱ種・Ⅲ種とコース種別があるため、国家資格だと勘違いする人も一定数存在します。しかし、国家資格ではなく、団体が認定する民間資格です。

メンタルヘルスマネジメント検定は、大阪商工会議所や施工商工会議所の主催で行われています。国家資格ではありませんが、信頼のおける団体が認定しているので、大変価値ある資格と言えるでしょう。

主催団体は「商工会議所法」のもとに設立された地域総合経済団体です。大阪信用金庫や日ハムなど、多くの大手有名企業から指示されている団体です。

国家資格ではなく民間資格と知ってがっかりした人もいるかもしれません。しかし、大手有名企業から指示されている団体が行っている民間資格なので、国家資格と同じくらいの信頼性や知名度が得られる資格です。

Ⅰ種・Ⅱ種・Ⅲ種それぞれの合格率

コース種/実施日程 2023年3月 2022年11月 2022年3月 2021年11月 2021年3月 2020年11月 2019年11月
Ⅰ種 - 17.6% - 19.8% - 21.3% 15.6%
Ⅱ種 54.1% 58.2% 69.8% 46.4% 68.2% 56.5% 43.3%
Ⅲ種 79.3% 69.4% 64.4% 71.2% 81.9% 86.4% 66.7%

データ出典:結果・受験者データ

※2020年3月試験はコロナ感染症の影響で中止

※Ⅰ種は年に一度の実施

上記は、2023~2019年までに実施された試験の合格率を、Ⅰ種・Ⅱ種・Ⅲ種別で一覧表にしたものです。

一覧表から見てわかるように、Ⅰ種の合格率は19%前後、Ⅱ種は40~70%と変動が大きく、Ⅲ種は65~85%で半分以上は合格していることがわかります。

Ⅰ種の合格率だけが極端に低いことから、難易度が高いことが予想されます。一方のⅡ種は、年度ごとに大きなブレがあります。これは、難易度にも大きなブレがあるということであり、決して難易度が低いとは言えません。

Ⅲ種はⅠ種やⅡ種に比べると合格率は比較的高めです。受験者の半分以上が合格しているということですから、難易度はⅠ種やⅡ種ほど高くないと考えられます。

しかし、Ⅲ種の合格率はⅡ種の合格率同様に年度ごとにブレがあります。これは、試験の難易度にも大きなブレがあるということですから、しっかりした対策が必要でしょう。

関連資格との仕事内容・難易度比較

メンタルヘルスマネジメント検定に興味を持っている人は、メンタルヘルスケアの分野に関心を持っているでしょう。

メンタルヘルスケアに関する他の資格は、産業カウンセラーや心理相談員、ケアストレスカウンセラーなどが挙げられます。これらとメンタルヘルスマネジメント検定の大きな違いは、専門知識がなくても受験できるという点です。

しかし、違いはこれだけではありません。資格の難易度や仕事内容においても大きな違いがあります。ここでは、それらについて解説します。

産業カウンセラー

産業カウンセラーは、働く人たちが抱える悩みや問題を自分で解決できるようにサポートすることが役目です。働く人と職場の両方を支援することを目的としています。

試験は一般社団法人日本産業カウンセラー協会が実施しています。誰でも受験できるわけではなく、「協会の講座修了者」または「大学院の研究科にて心理関係の特定分野を専攻し、修了した者」という受験資格が設けられています。

わかりやすく言い換えるなら、産業カウンセラーの試験を受験するためには、心理学やカウンセリングの専門知識やスキルを一定水準保持していなければならない、ということです。

試験は学科と実技の2部で構成されており、その内容はかなり専門的です。合格率は2018年で64.2%と発表されています。受験者が専門的な知識やスキル保持者と限定されていることを考えると、難易度は高いと言えるでしょう。

試験は決して簡単ではありません。心理系の資格の中では、難易度が高い試験に分類されます。試験を受験するまでには相当な時間と努力が必要ですから、受験を目指すのなら覚悟をして挑戦しましょう。

心理相談員

心理相談員は、職場のメンタルヘルス対策の知識を、心身に配慮した健康づくりを理解している人に伝えることが役目です。厚生労働省管轄の中央労働防止協会が認定する公的な資格であり、独占資格でもあります。

取得するには、認定条件を満たす必要があります。その上で、協会が提供している心理相談専門研修を修了することで、取得することが可能です。

具体的な認定条件は、大学で心理や福祉や保健系の学校を卒業した者、または保健師や看護師などの資格保持者です。健康に関する相談やカウンセリング経験、心理や産業保健に関する専門知識を保持している人に限定されています。

ケアストレスカウンセラー

ケアストレスカウンセラーは、心理学や精神医学、対人コミュニケーションに関する知識を習得するための資格試験です。一般財団法人職業技能振興会により、実施される、民間資格です。

主な仕事内容は、心理的手法を用いて相談者の心理面を重視し、心の問題や悩みの改善をサポートすることです。カウンセリングも行いますが、心の病やストレスのマネジメント知識も必要です。

ケアストレスカウンセラーを取得すると、その上位に位置づけられている「企業中間管理職ケアストレスカウンセラー」を受験することが可能です。こちらはより専門的な知識を得ることができます。

試験はコンピュータで行うCBT形式を採用しているので、時間の制約が少ないという特徴があります。ただ、ケアストレスカウンセラーの受験料は9,000円と手頃ですが、企業中間管理職ケアストレスカウンセラーは50,000円です。

合格率は非公開ですが、合格点は7割に定められています。自分以外の受験者の出来に関わらず、70%以上を正答することで合格できます。また、一部を除き選択式なので、難易度はあまり高くないでしょう。

Ⅱ種・Ⅲ種の合格率が高い2つの理由

木でできたはてなマーク

Ⅰ種に比べてⅡ種やⅢ種の合格率は高いことがわかります。その理由はどこにあるのでしょう。

Ⅱ種やⅢ種について詳しく知ることで、Ⅰ種との明確な違いも見えてくるでしょう。Ⅰ種についても知ることにつながるので、参考にしてください。

解答は全て四肢択一のマークシート形式

Ⅱ種とⅢ種の試験形式は、選択式です。マークシートのみなので試験対策がしやすいという特徴があります。必然的に難易度も低くなるので、合格率は高くなっているのです。

一方のⅠ種は論述式問題が出題されます。自分の言葉で書かなければならないという点で、多くの受験者が苦しみます。そのため、難易度が高くなり、合格率が低くなっているのでしょう。

7割が合格点

合格点の基準は「試験において7割以上得点」です。選択式問題の演習量を増やすことで、問題傾向を掴むことが可能です。試験対策として大変有効なので、合格する可能性を高めることができるでしょう。

しかし、油断はできません。Ⅲ種は独学で取得することができますが、Ⅱ種は最近の合格率が40%ほどに下がっています。これは試験の難易度が高くなってきているということです。

Ⅰ種を受験しようとする人は、試験の難易度が高いということがわかり、油断せずに対策をしっかり立てようと思ったことでしょう。Ⅱ種やⅢ種も、合格率に幅があることから、しっかりした対策が必要なので注意してください。

メンタルヘルスマネジメント検定の合格率は下がっている?

黄色いスマイルボール

合格率を示した一覧表を見ると、メンタルヘルスマネジメント検定の合格率は年々下がってきているように感じるかもしれません。合格率が下がっているということは、難易度は反比例して上がってきていると想像するでしょう。

これからメンタルヘルスマネジメント検定を受験しようと考えている人は、合格率の低下から不安に感じるかもしれません。しかし、必要以上に不安を感じる必要はありません

合格基準は7割と固定されています。また、公式テキストがあり、試験はこの公式テキストから出題されるがあります。

しっかり試験対策を行えば、充分合格する確率を高めることが可能です。特にⅡ種やⅢ種は、演習量を増やして問題の傾向を掴む努力をしましょう。繰り返し問題を解くことで問題に慣れ、自身の合格率が上がるでしょう。

メンタルヘルスマネジメント検定の本当の難易度

頭をかく男性

メンタルヘルスマネジメント検定の本当の難易度はどれくらいなのでしょう。他の資格との比較や、勉強方法などから紐解いていきます。

メンタルヘルス資格の中では依然として比較的易しい

メンタルヘルスマネジメント検定は、メンタルヘルス系の資格の中では比較的易しい試験に位置づけられています。その理由として受験資格がなく、誰でもチャレンジできる点が挙げられます。

誰でも受験できるということは、就職や転職での資格としての効力は低くなってしまうかもしれません。しかし、未経験者がスキルアップを目指すには大変良い資格と言えます。

メンタルヘルスマネジメント検定を足掛かりにして、更なる専門的な知識を必要とする資格に挑戦することも可能です。その意味では、メンタルヘルス系資格の入り口に当たる資格試験と言えるでしょう。

しっかりとした勉強時間の確保が必要

メンタルヘルスマネジメント検定に合格するためには、120時間程度の勉強時間が必要と言われています。これは、公式テキストを読み込むために必要な最低の勉強時間です。

合格するためには、テキストを読み込むだけでは不充分です。問題演習を繰り返し行い、問題そのものに慣れる必要もあります。

120時間程度と言われている勉強時間には、問題演習の時間は含まれていません。演習時間は自分の進捗状況やレベルに合わせて、別に設定する必要があります。

120時間にプラス問題演習の時間も加えた場合、それなりの勉強時間が必要だと得います。計画的に勉強を進めることが合格につながるということです。

独学では勉強のモチベーション維持が難しい

どのような資格試験においても、独学で学習を進めた場合に重要なのは、モチベーションの維持です。学習を進めるにしたがって、モチベーションが下がってしまう人が一定数存在します。

メンタルヘルスマネジメント検定においても同じで、独学で学習する場合にはモチベーションの維持が重要です。必要な勉強時間が長くなればなるほど、モチベーションの維持は困難になり、途中で挫折する人もいます。

独学でメンタルヘルスマネジメント検定に挑戦するのなら、モチベーション維持の工夫をしましょう。テキストの読み込みと問題演習を交互に行う、1週間ごとに総まとめの演習を行う、などのようにメリハリをつけると良いでしょう。

また、学習環境を変えるなどもおすすめです。自宅ではなく、静かなカフェを活用したり、移動中などのスキマ時間を活用したりすると、モチベーションを維持したまま学習を進めることができるでしょう。

受験の流れは?出題内容や試験対策を紹介

丸印がついたカレンダー

ここからはメンタルヘルスマネジメント検定の試験の流れや出題内容、さらには試験対策についても紹介します。

基本情報を押さえる①試験日程・受験料

実施日 11月第2週日曜日 3月第3週日曜日
実施コース Ⅰ種・Ⅱ種・Ⅲ種 Ⅱ種・Ⅲ種
申込 <一般受付>9月中旬~下旬
<団体受付>8月下旬~9月上旬
1月中旬~2月中旬
WEB合格発表 <Ⅰ種>12月下旬
<Ⅱ種Ⅲ種>:12月上旬
4月下旬

上記は試験の実施日と申し込み方法、合格発表の時期を示した一覧表です。Ⅱ種とⅢ種は年に2回試験が実施されますが、Ⅰ種は年一回のみの実施です。Ⅰ種の受験を考えている人は、受験日に注意してください。

また、受験料はⅠ種は11,000円、Ⅱ種は6,600円、Ⅲ種は4,400円です。Ⅰ種の受験料がかなり高くなっているので、その点も注意が必要です。

Ⅰ種は年に1回しか試験が実施されない上に、受験料も高額と言って良いでしょう。軽い気持ちで受験するような試験ではないことが、この辺りからもうかがうことができます。しっかり対策をして望んでください。

基本情報を押さえる②出題内容

コース種 試験形式 試験時間 出題内容
Ⅰ種(マスターコース) 選択式
論述式
選択式:120分
論述式:60分
① 企業経営におけるメンタルヘルス対策の意義と重要性
② メンタルヘルスケアの活動領域と人事労務部門の役割
③ ストレスおよびメンタルヘルスに関する基礎知識
④ 人事労務管理スタッフに求められる能力
⑤ メンタルヘルスケアに関する方針と計画
⑥ 産業保健スタッフ等の活用による心の健康管理の推進
⑦ 相談体制の確立
⑧ 教育研修
⑨ 職場環境等の改善
Ⅱ種(ラインケアコース) マークシート式 120分 ① メンタルヘルスケアの意義と管理監督者の役割
② ストレスおよびメンタルヘルスに関する基礎知識
③ 職場環境等の評価および改善の方法
④ 個々の労働者への配慮
⑤ 労働者からの相談の方法(話の聴き方、情報提供および助言の方法等)
⑥ 社内外資源との連携と労働者のプライバシーへの配慮
⑦ 心の健康問題をもつ復職者への支援の方法
Ⅲ種(セルフケアコース) マークシート式 120分 ① メンタルヘルスケアの意義
② ストレスおよびメンタルヘルスに関する基礎知識
③ セルフケアの重要性
④ ストレスへの気づき方
⑤ ストレスへの対処、軽減の方法

上記は、それぞれのコース種における試験形式と試験時間、そして出題内容を一覧表にしたものです。

一覧表を見るとわかるように、コース種が上がるにつれて出題内容が増えています。Ⅲ種は5つの項目の中からの出題に対して、Ⅱ種は7つの項目、Ⅰ種は9つの項目が出題範囲です。

合格率は、コース種が上がるにつれて下がってきています。その理由は出題内容や範囲が広くなっているから、ということも一つの理由として挙げられるでしょう。

メンタルマネジメント検定の具体的な試験対策方法

メンタルヘルスマネジメント検定に合格するためには、どのように勉強すれば良いのでしょう。具体的な勉強方法は、コース種によって異なります。

ここでは、独学で合格を目指す人を前提にして、コース種別の試験対策方法を紹介します。独学で目指す人はもちろん、そうではない人も参考にしてください。

Ⅱ種Ⅲ種の勉強方法

Ⅱ種やⅢ種はⅠ種に比べると合格率の点では高くなっています。しかし、合格率が高いからと言って、難易度が低いというわけではありません。しっかりした対策をしなければ、合格は難しいでしょう。

Ⅱ種もⅢ種も試験はマークシートの選択式なので、おおまかな勉強法は共通しています。具体的な勉強法として挙げられるポイントは、以下の2点です。

  1. テキストを熟読して、試験全体を掴む

  2. 過去問を繰り返し解いて演習量を増やす

テキストについては、試験の主催団体である大阪商工会議所から公式テキストが出ています。実際に行われる試験も、この公式テキストから出題されるので、必ず購入しましょう。

公式テキストを隅々まで学習すれば、実際の試験に必要な知識やスキルを身につけることが可能です。しかし、公式テキストは大変分厚く、その分厚さを見て挫折感を感じる人も一定数存在します。

そのため、公式テキストとは別に要点だけをまとめたテキストも購入しましょう。こちらは、試験で特に重視されている点だけがまとめられています。テキスト自体もそこまで分厚くないので、モチベーションの維持にも役立ちます。

テキストはインターネットで購入することが可能です。しかし、出版社によって内容や構成が異なるため、一度は書店を訪れて中身を確認してください。自分に合ったテキストを選ぶことで、学習を進めやすくなります。

また、試験には法律が関係しているため、法律関係の問題も出題されます。テキストを選ぶ際には、最新の法改正に対応しているかも必ずチェックしましょう。

テキストと同じくらい重要なのが、過去問題集です。演習量を増やすことは、合格への近道になるからです。

メンタルヘルスマネジメント検定では、毎回過去問と似たような問題が出題されます。過去問を数多く解いておくことで、意識せずに出題傾向を掴むことが可能です。可能な限り演習量を増やしてください。

Ⅲ種は比較的独学での合格が容易です。出題範囲や内容も限られていますし、深い専門知識を要する問題はあまり出題されません。

しかし、Ⅱ種は深い専門知識を問う問題が多く出題されます。大阪商工会議所では対策講座を提供しています。2020年度はオンラインで講座が実施されています。

無理に独学で合格を目指すのではなく、自分の生活スタイルを考慮して、講座の受講を活用するなどの勉強法を取ることをおすすめします。

Ⅰ種の勉強方法

Ⅰ種は、選択問題が100点満点、論述問題が50点満点の2構成で実施されます。合格ラインは2種類の合計得点105点以上で、論述問題は25点以上得点です。

選択問題はあらかじめ解答の選択肢が用意されているため、比較的得点は取りやすいと言えるでしょう。しかし、論述問題は自分の言葉で書かなければならないため、難易度は高めと言えます。

Ⅰ種の受験者の多くは論述問題でつまずき、合格を逃しています。論述問題がⅠ種の合格率を下げていると言っても過言ではありません。

選択式問題については、以下のような勉強方法がおすすめです。

  1. 公式テキストを活用し、問題全体を掴む

  2. 過去問を繰り返し解く

  3. 公式テキストをさらに深く読み込む

選択式問題は、あらかじめ解答となる選択肢が用意されています。しかし、問題文や選択肢の分は長文であり、テキストの細かな部分から出題されます。テキストを深く読み込む必要があるということです。

さらに、出題範囲は広範囲なので、公式テキストを隅から隅まで読み込まなければいけません。Ⅱ種やⅢ種の場合は、要点だけがまとめられたテキストが活用できましたが、Ⅰ種はそうはいかないということです。

公式テキストはモチベーションが下がるほど分厚いという特徴があります。しかし、試験問題は公式テキストから出題されます。読み込めば読み込むほど、得点につながるので、妥協せずに読み込みましょう。

特に過去問で間違えた部分や、記憶があいまいな部分については、公式テキストを何度も読み込んでください。演習問題と公式テキストの熟読を繰り返すことで、合格点に近づけることができるでしょう。

論述式問題は、説明系と羅列系の2種類が出題されます。羅列系の問題は1つでもこぼすと得点が一気に下がるため、しっかり対策する必要があります。

説明系の論述問題については、自分で説明問題を作って演習量を増やすと良いでしょう。テキストを読み込み、オリジナルの説明問題を作りましょう。多くの説明問題を作ることで、試験本番で実力が発揮できるでしょう。

羅列系の論述問題は、数種類存在するものをすべてピックアップし、しっかり暗記してください。例えばパワーハラスメントの種類は複数種あるので、羅列問題として出題される可能性が高いと言えます。

論述式の問題は、公式テキストのみから出題されるとは限りません。社会的な関心の高まりや制度などの進展から、社会的なトピックが出題されることもあります。

最近のパワハラ対策やストレスチェック体制の義務化など、社会におけるメンタルヘルスの対策や問題についても、しっかり目を光らせてください。その上で、自分の言葉で説明できるようにしておきましょう。

メンタルヘルスケアマネジメントのおすすめ通信講座

メンタルヘルスケアマネジメントの試験対策には、通信講座を受講して学習をすることもおすすめです。

多くの講座が存在する中でも、「ユーキャンのメンタルヘルス・マネジメント講座」は費用が安めであるにもかかわらず質の高い学習を行うことができます。

また、教材のクオリティや学習サポートの両面でも優れているため、資格取得に適した勉強だけでなく、心理カウンセリングに役立つ知識も効率よく身につけることが可能です。

試験当日の流れ

試験当日は、会場が異様な空気に包まれています。受験者は当然合格を目指しているため、張り詰めた空気になっているでしょう。試験会場の空気に飲まれてしまい、必要以上に緊張する可能性があります。

また、当日は時間が限られているため、本格的な問題演習などはできません。緊張で頭の回転が鈍くなることも予想されるため、過去問を持ち込むということは控えた方が良いでしょう。

緊張をほぐすという意味でも、単語帳などを活用して言葉の意味を確認することをおすすめします。確認作業を行うことで自信になり、緊張も和らいでいきます。

また、試験本番は空欄をなくすことを目指してください。Ⅱ種やⅢ種はマークシートなので、空欄になることはないでしょう。

しかし、Ⅰ種は論述問題があります。自分で書くという形式問題に置いて、空欄は0点を意味しています。諦めずに何かを書けば、それが点数につながるかもしれません。必ず空欄はなくして、何か書いてください。

メンタルヘルスマネジメント検定についてまとめ

メンタルヘルスマネジメント検定についてまとめ

  • Ⅱ種やⅢ種はマークシート式だが、問題演習を多く行うことが重要
  • Ⅰ種は必ず公式テキストを熟読すること
  • 試験本番では空欄を作らないことを意識する

メンタルヘルスマネジメント検定について解説してきました。メンタル系の試験では、足掛かりとなる試験です。メンタル系の分野に興味がある人は、Ⅲ種から受験してみると良いでしょう。

Ⅱ種以上になると難易度は一気に跳ね上がります。公式テキストを活用し、しっかり学習計画を立てて試験に臨んでください。

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