マンション管理士は取る意味がない無駄な資格？役立つ場面や必要性を徹底考察！

マンション管理士は「取得しても意味ない」と言われることもありますが、立派な国家資格であることに間違いありません。

インターネット上では「マンション管理士は全く役に立たない」「仕事がない」と意見する方もいますが、実際にはマンション管理士を取得するメリットは大きいです。

就職や転職で有利になる

取得メリットの一つ目として 「就職・転職で有利になる」という点が挙げられます。

具体的にはマンション管理会社・不動産会社での選考を有利に進めることができます。

また、マンションの販売職においては名刺に「マンション管理士」と印刷してアピールすることもできるため、顧客から厚い信頼を得ることができるでしょう。

結果として営業成績アップにも寄与するため、資格の価値は高いと言えるでしょう。

さらに、資格を持っていることで、専門的な知識を持っていると認識されるため、顧客とのコミュニケーション時にアドバイスや提案がスムーズに行えるメリットもあります。

将来性がある

マンション管理士は受験制限が設けられていないため、気軽に誰でもチャレンジできます。

しかし、難関資格である上に年々合格者は減りつつあるので、今後は1人あたりの仕事の増加が期待できるのです。

現在のマンション管理士の平均年収は400万程度ですが、将来的には800万円程度の年収が期待できます。

マンション建設は増え続けていることを考えるとマンション管理士の需要も増えていると考えられるため、業務自体が無くなることはありません。

また、マンション管理に関する仕事は人間味が求められる場面が多く自動化などが難しい分野であることを考えると、AI等に仕事が取られる心配も少なく将来性が非常に高いのです。

他資格とのダブルライセンスの相性抜群

他資格とダブルライセンスすることで大きな恩恵を受けることができる点も、マンション管理士の魅力の一つです。

マンション管理士と管理業務主任者

管理業務主任者には独占業務があり、マンション管理組合と管理会社が管理委託契約を締結する際に重要事項説明や管理事務報告等を行うことができるようになります。

また、似ている資格に管理業務主任者がありますが、マンション管理士と管理業務主任者は試験範囲が似通っているのでダブル取得に最適です。

管理業務主任者に合格すればマンション管理士試験がは5問免除されるメリットもあるため、片方を取得できればもう片方の取得も目指すべきです。

マンション管理士と弁護士

マンションには老朽化や住民間のトラブルという問題が常につきまといます。

また、居住者の高齢化の影響による修繕などの問題も発生するなど、様々な課題を抱えているのです。

そこで、管理組合を守るためにも、法律に強い弁護士資格を取得できれば非常に役立つでしょう。

弁護士資格を取得するのは容易でありませんが、マンション管理士と弁護士のダブルライセンスを実現できれば各方面から頼られる存在になれるでしょう。

マンション管理士と一級建築士

一級建築士はマンション以外の一戸建ての設計業務を中心に活躍しており、マンションに関しては専門分野外です。

そのため、一級建築士資格を単独で持っていてもマンションに不具合があった際に役立てることはできません。

しかし、マンション管理士資格を取得していれば建築士としての知識も活かしながら課題を解決できるでしょう。

不動産は特に重要

不動産に関する資格は多くありますが、複数取得できれば相乗効果が期待できます。

特に、不動産管理会社や不動産系のコンサルティングを展開している会社では、マンション管理士と併せて管理業務主任者・宅地建物取引士などの不動産関連資格取得のメリットが大きいです。

ダブルライセンスを実現できれば、自分の知識の幅を広げることができる上に自分の価値も高まるため、こういった資格の取得を積極的に挑戦すると良いでしょう。

前述したように、マンション管理士を取得するメリットは多くあります。

では、なぜマンション管理士は「仕事がない資格」「価値のない資格」と言われてしまうのでしょうか？

資格取得に労力がかかる

マンション管理士試験の出題範囲は、民法やマンション特有の区分所有法など幅広い分野から出題されます。

特に、法律は小難しい条文や判例が多いため、法律の勉強をしたことが無い方はなかなか理解するのに手間取ってしまうでしょう。

また、試験の難易度も高いため、全くの初学者の方であれば1日2時間の勉強を継続しても取得までに1年程度かかってしまうことも十分にあり得ます。

このように、計画的に勉強する必要があり資格を取得するまでに労力がかかってしまうことから、取得難易度に対しての価値の高さが疑問視されている可能性があります。

しかし、その分取得した際の達成感や市場での価値は非常に大きく、資格を持つことで専門的な知識を有しているとの評価を受けやすくなります。

独占業務がない

マンション管理士は名称独占資格で、マンション管理士を名乗ることができるのは試験に合格し資格を持っている人だけです。

しかし、独占業務は無いため法的に守られているマンション管理士の仕事は存在しません。

実際に、マンション管理組合に対して助言やアドバイスをするという行為は誰にでもできてしまうため、資格の有無よりも実務経験の有無が重要視されているのです。

このため、試験合格だけでなく、実際の現場での経験を積むことがキャリアを築く上で非常に価値があると言えるでしょう。

実務経験が不足している人が多い

単に資格を持っているだけで実務経験がほとんど無い「ペーパーマンション管理士」は多く存在します。

実際に仕事をする上で重要なのは、資格を持っているか否かではなくこれまでの経験で得た知識やスキルをどのように活かしていくかです。

つまり、マンション管理に関する実務に慣れている方はあまり多く無いため、活躍している方が少ない点も「仕事がない」「取得しても意味ない」と言われてしまう要因と言えるでしょう。

ただし、逆に考えれば現在は競合が少ない状況なので、自分の実力次第で平均以上に稼ぐことも可能ということになります。

マンション管理士だけでは独立は少ない

マンション管理士はまだまだ認知度が低いため、単に資格を持っているというだけでは顧客探しが難しい点は否めません。

つまり、マンション管理士資格を生かして独立開業するのは現実的ではなく、多くの困難や壁にぶつかってしまうでしょう。

ただし、前述したようにマンション管理士と相性の良い資格は多くあります。

これらの関連資格を併せて取得できれば、独立開業することで業務の幅を広げることができ、営業活動などの労力が軽減できるでしょう。

せっかく価値のある資格を取得しても、自分との相性が悪かったら資格の価値を最大限引き出すことができません。

そこで、マンション管理士に向く方の特徴についても、しっかり確認しておきましょう。

自分がマンション管理士に向くかどうかを考えて、取得を目指すべきか判断してください。

社会経験が豊かな人

マンションの数は増えつつあり、それに伴ってマンション管理士の需要も高まっています。

マンションの数が増えると相対的に住民間のトラブルも増加してしまうため、このような場面では仲裁役としてマンション管理士が登場することになります。

このようなトラブルが起きた際には、社会経験が豊かで面倒見のいい方が活躍できるでしょう。

当事者の意見をしっかり聞きながら気持ちに寄り添い、すべての住民が納得できるような提案ができるのは社会経験が豊かな方でなければ不可能です。

マンション管理の求人に「60歳以上歓迎！」などの文言が多いのは、このような背景があることも理由なのです。

面倒見のいい人

マンションに住んだことのある方であれば分かると思いますが、マンションの管理人室にいる方は、面倒見の良いシニアの方が多いです。

マンションでは様々な方が生活を送っているため、マンション管理士は面倒見の良い方が向いています。

例えば、ごみの分別ができない住民の方に対して丁寧に指導し、改善してあげられるのは面倒見が悪く人との関わりを嫌う方では不可能でしょう。

このように、マンション管理士としての業務には人柄の良さが求められる点に留意しておくと良いでしょう。

マンション管理士は難関国家資格である分、取得できた際には大きなメリットがあります。

マンションの数だけ仕事があることを考えると常に需要があるため、将来性に関しても申し分ないことが分かるはずです。

取得を断念した方や資格の価値を最大限生かせていない方が「仕事がない」「取得しても意味ない」という意見を発信している場合が多いので、このような悪評に振り回されることなくマンション管理士の取得を目指しましょう！