危険物取扱者ってどんな資格?乙4の難易度や申し込み方法まで解説!

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危険物取扱者ってどんな資格?

具体的にどのような種類が存在するの?

危険物取扱者に興味が出てきた人の中には、このような疑問を抱いている人も多いのではないでしょうか。

こうしたこともあり、「険物取扱者資格や試験のことをもっとよく知りたい!」いう人は多いようです。

この記事では「危険物取扱者とは」「危険物取扱者試験の基本情報」などを、分かりやすく紹介します。

危険物取扱者資格をざっくり説明すると

  • 危険物取扱者の資格は8種類
  • 乙種は第1~第6類の6つの資格で構成
  • 人気資格「乙4」の正式名称は乙種第4類危険物取扱者免状
  • 資格は失効しないが更新は必要

危険物取扱者ってどんな資格?

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危険物取扱者とは、消防法で定められた危険物を取り扱える国家資格取得者のことをいいます。

一定量以上の危険物を貯蔵または取り扱う施設には、この危険物取扱者を配置しなければなりません。

危険物取扱者になるには、取り扱える危険物の種類で8つある危険物取扱者試験のいずれかに合格し、都道府県知事から免状の交付を受けることが必要です。

種類ごとに取扱いできる危険物は異なる

危険物取扱者試験は甲・乙・丙の3種類に分かれており、次表のように取り扱える危険物の種類に違いがあります。

取り扱える危険物の例
甲種 全種類の危険物
乙種 第1類 塩素酸塩類、過塩素酸塩類、無機過酸化物など
第2類 硫化リン、赤リン、硫黄など
第3類 カリウム、ナトリウム、アルキルアルミニウムなど
第4類 ガソリン、灯油、軽油など
第5類 有機過酸化物、硝酸エステル類、ニトロ化合物など
第6類 過塩素酸、過酸化水素、硝酸など
丙種 ガソリン、灯油、軽油、重油など

種類ごとの特徴

甲種・乙種・丙種のそれぞれ扱える危険物や実務経験などが異なります。

ここでは詳しい詳細を一つずつ解説していきます。

甲種はすべての危険物を取り扱える

甲種の受験には、大学で化学の学科を修めるか乙種資格を取得しているなどの受験資格があります。

甲種危険物取扱者は消防法に定めるすべての危険物を取り扱かえ、立ち会うことで無資格者の危険物の取扱いも可能になります。

なお、6カ月以上の実務経験で「危険物保安監督者」になれ、「甲種防火管理者」の資格も認められます。

乙種は免状ごとに扱える危険物が異なる

乙種危険物取扱者は、第1~第6類までの各類のプロとして位置付けられる資格です。

乙種は免状を取得した類の危険物に限り、取り扱いや立ち合いができます。

6カ月以上の実務経験があれば危険物保安監督者になれますが、甲種防火管理者には認められません。

なお、甲種を取得するには、乙種の免許取得後に2年以上の実務経験が必要です。

丙種は取扱種類が少ない

丙種危険物取扱者は、第4類危険物のうち特定の危険物についてだけ取り扱えます。

甲種や乙種に比べて取り扱える危険物の幅が狭いのが特徴です。

また、無資格者への立ち合いや危険物保安監督者になれない点も、甲種や乙種との違いと言えます。

どれを受験するべき?

取得すべき資格は個々人の状況や実力によります。

例えば大学で化学を専攻していない場合は乙種か丙種を受験するといいでしょう。

また、多くの危険物を取り扱える甲種の取得を目指している場合には、ステップアップとして乙種を受験することがおすすめです。

この乙種には1~6種類まで存在し、どれを受けるか迷う人も多いはずです。このように迷っている場合には、乙4の受験をおすすめします。

理由としては

  • 乙種資格を取得していると、大学で化学を専攻していなくても甲種を受験できること
  • 乙4はさまざま企業や職場からの求人需要が高いこと
  • ガソリンスタンドなどは、乙4を取得すると時間単価が高くなること

のようなものが挙げられます。

毎年25万人以上が受験する超人気資格となっていることからも、多くの人が受験するべき資格であるといえるでしょう。

危険物取扱者の受講義務

危険物取扱者は、危険物取扱者の免状が交付された日または保安講習の受講日から3年以内ごとに、都道府県実施の「保安講習」を受ける必要があります。

保安講習は正式名称を『危険物の取扱作業の保安に関する講習』といい、危険物取扱作業に従事している者だけに義務付けられた講習です。

受講サイクルは3年以内ですが、新たに危険物取扱作業に従事する人は従事開始の日から1年以内に受講し、その後は3年サイクルで受講します。

危険物取扱者の仕事

車

危険物取扱者の資格者を求めているのは、危険物を扱っている次のような業界や職場です。

  • 消防署
  • ガソリンスタンド
  • 化学工場
  • 石油プラント
  • 薬品会社
  • 運送業
  • 設備管理会社
  • ビルメンテナンス
  • 自動車整備工場
  • 交通安全施設会社
  • 焼却前処理業務

また、危険物取扱者が活躍できる具体的な仕事には。次のようなものがあります。

  • 消防士
  • ビルの設備管理スタッフ
  • ガソリンスタンドのスタッフ
  • タンクローリーのドライバーまたは同乗者
  • 発電所の保守員
  • 危険物保安管理者

以下ではその中でも多くの人が気になる職種について詳しく解説していきます。

ガソリンスタンドの店員

ガソリンスタンドは危険物を取り扱っていますが、危険物取扱者資格がなくてもスタッフとして勤務することは可能です。

しかし、危険物を扱う際には、資格をもったスタッフが立ち会わなければなりません。

そこで多くのスタンでは、危険物取扱者資格を取得すると時間給アップや祝い金を出すことで、無資格者の資格取得を推奨しています。

タンクローリーの運転手

タンクローリーで危険物を運搬する際には、運転手または同乗者のいずれか一方は危険物取扱者でなければなりません。実際には、危険物取扱者の資格所有者が運転することが多いようです。

必要な危険物取扱者資格の種類は、運搬する危険物の種類によって異なります。

なお、危険物取扱者が運転する際には、運転免許証と危険物取扱者免状の携帯が必要です。

危険物保安監督者

危険物保安監督者とは、危険物の取扱作業において保安の監督業務をする者のことを言います。

事業所に危険物施設がある場合には危険物保安監督者の選任が必要ですし、危険物施設が複数の場合は施設ごとに選任しなければなりません。

危険物保安監督者になるには、甲種もしくは乙種の危険物取扱者の資格取得後に6カ月以上の実務経験が必要です。

危険物取扱者は取得するべき

指さす男

危険物取扱者は危険物を扱う企業や会社では必須の資格なので、安定的して求人需要のある役立つ資格です。

更に、中高年や女性でも就職につながりやすい国家資格でもあります。

危険物取扱者資格を取得する

  • 専門性の高い仕事ができる。
  • 就職や転職に有利になる。
  • 就職先の幅が広がる。
  • 昇進や昇格につながる可能性がある。
  • 資格取得手当や祝い金をもらえる可能性がある。

国家資格としては難易度が低い

危険物取扱者試験は8種類ありますが、偏差値は甲種が55で難易度は「普通」・乙種が46~48で難易度は「簡単」・丙種が43で難易度は「簡単」と判定されています。

危険物取扱者試験は理系資格の入門的な資格と位置付けられており、比較的短期間で合格を目指せる試験です。

収入アップが可能

危険物を取り扱かう企業や会社の多くは、さまざまなインセンティブを準備して危険物取扱者資格の取得を推奨しています。

具体的には祝い金支給、資格手当支給、バイトの時間単価アップなどです。 また、昇進昇格の条件や役職の任用条件に設定しているケースもみられます。

このように、危険物取扱者資格は収入アップにつながる可能性があるのです。

乙4資格の特徴

分析

危険物取扱者は甲・乙・丙の3種に分かれていますが、資格取得を目指す人の圧倒的に多くは、乙4の受験を考えています。

令和元年の危険物取扱者試験の総受験者数は約33万人(乙種の受験者は28万人)で、乙4の受験者だけでも22万人です。

受験者数が多いのは、乙4が取り扱える危険物は生活に身近なガソリン・灯油・軽油で、求人需要も高いことがあげられます。

以下で詳しい内容を解説していきます。

乙4資格の合格率は30%~40%

平成30年と令和元年の乙種の類別の受験者・合格者・合格率を示しておきましょう。

区分 1類 2類 3類 4類 5類 6類 乙種計
令和元年 受験者 11,465 11,114 12,535 221,867 12,862 12,573 282,416
合格者 7,786 7,618 8,545 85,669 8,836 8,421 126,875
合格率 67.9 68.5 68.2 38.6 68.7 67.0 44.9
平成30年 受験者 12,333 11,620 13,045 240,102 13,362 13,894 304,356
合格者 8,256 7,936 8,834 93,667 8,829 8,949 136,471
合格率 66.9 68.3 67.7 39.0 66.1 64.4 44.8

この表から分かるおり、乙4の合格率は30~40%です。

また、乙4はほかの種類に比べて圧倒的に合格率が低くなっています。この理由は主に以下の通りになっています。

  • 4類以外を受験する際には、すでに乙4に合格した人が科目免除を利用して受験するから

  • 乙4は仕事で忙しい中高年が多いため、勉強時間を作りづらく対策が不十分

乙4資格合格の難易度は高くない

合格率の低さと試験科目に「物理学および化学」を含むことから、乙4の難易度は高いと言われることがあります。

しかし、乙4は初学者でも十分合格可能な難易度であり、資格の難易度をランク付けしているサイトでは、乙4の偏差値は48・難易度は「簡単」と判定しています。

取得しやすい理由としては、まず他の類と比較して受験者数が多いため勉強教材が豊富にあり、対策しやすい点が挙げられます。

また、試験回数が多くチャレンジの機会が豊富な点も、難易度が高くない理由の一つです。

乙4資格の勉強時間は20時間程度

乙4の資格試験に必要な勉強時間は、一般的に20時間(1日2時間で10日間)程度が目安と言われます

この勉強時間で合格するためには、広い出題範囲の中でも頻出分野を把握して、そこで確実に点数を取りきることが必要です。

注意点としては、この勉強時間はあくまでも目安であるという点です。個人ごとに勉強の得意不得意やもともとの知識が異なるので、この勉強時間を目安として自分の実力に合った勉強に必要な時間を算出することが必要でしょう。

乙4資格の受験メリットは豊富

今すぐに必要かどうかに関係なく、乙4資格は受験するべきです。

とくに、現在危険物を取り扱っている企業や職場で働いている人には、下記のようなメリットにつながる可能性があります。

また、現在取得の必要がない人も、自己啓発の一環で挑戦することで国家資格の取得が可能です。

  • 収入が上がる。
  • 昇進や昇格要件の1つを満たす。
  • 転職や就職に有利になる。

乙4資格は他の乙種試験で役に立つ

乙4の受験者が圧倒的に多いのは、この資格が他の乙種試験で次のとおり役に立つからです。

  • 乙4資格者が乙種の他の類を受験する際は、「法令」と「物理学と化学」の試験科目が免除される。
  • 乙種免許を持つ人が乙種の他の類を受験する際、複数受験ができる。

危険物取扱者のおすすめ勉強法

勉強

危険物取扱者は試験範囲が広く、暗記の要素が強い試験です。

暗記だけでは対応できない計算問題なども出題されますが、問題数が限られます。

したがって、危険物取扱者資格を取得するための勉強法は、「理解することよりも暗記することを優先すること」が必要です。

まずは試験科目を押さえよう

危険物取扱者は種類が豊富であることから、勉強法を学ぶ前にまずは自分の受験する種類の試験科目をきちんと把握する必要があります。

危険物取扱者試験の種別の試験科目は次表のとおりです(〇印が試験科目)。

試験科目 甲種 乙種 丙種
危険物に関する法令(法令)
物理学及び化学(物化)
基礎的な物理及び基礎的な化学(物化)
危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法(性消)
燃焼及び消火に関する基礎知識(燃消・物化に代わる科目)

甲種の場合

甲種の試験科目別の問題のレベルと問題数は下表のとおりです。

試験は「五肢択一」・マークシート方式・時間は2時間30分で実施されます。

試験科目 問題のレベル 問題数
(法令) 危険物取扱者の責務を果たすために必要な程度 15
(物化) 大学の一般教養課程程度 10
(性消) 大学の一般教養課程程度 20

乙種の場合

乙種の試験科目別の問題のレベルと問題数は下表のとおりです。

試験は「五肢択一」・マークシート方式・時間は2時間で実施されます。

試験科目 問題のレベル 問題数
(法令) 危険物取扱者の責務を果たすために必要な程度 15
(物化) 高等学校卒業程度の基礎的なレベル 10
(性消) 高等学校卒業程度 10

丙種の場合

丙種の試験科目別の問題のレベルと問題数は下表のとおりです。

試験は「四肢択一」・マークシート方式・時間は1時間15分で実施されます。

試験科目 問題のレベル 問題数
(法令) 危険物に関する法令 15
(燃消) 高等学校卒業程度 5
(性消) 高等学校卒業程度の基礎知識 10

始める前に学習計画を立てる

受験に向けてテキストや過去問を入手したら、まず、次の2点を押さえた学習計画を立てなければなりません。

まずは全力の70~80%レベルで取り組める計画を立てることが大切です。

計画を立てているときは資格取得に向けて一番気合が入っているため、頑張りすぎの計画を立てがちです。

しかし、それでは長続きしないので、懸命に頑張るときの70~80%レベルで計画を立てることがおすすめでしょう。

2点目は週に1日は、スケジュールなしの日を設定することです。

これは勉強をしない日を設定するためではなく、仕事や家庭の都合で計画をこなせないことによる計画の遅れを取り戻すためです。

3科目を一通り学習し終える

危険物取扱者試験の勉強は「理解よりも暗記」ですが、勉強を開始して最初にやるべきことは、テキスト全体に一通り目をとおすことです。

自分がこれから勉強することの全体像を把握し、何を学ぶのか・時間のかかりそうなテーマはどれかといった視点で目をとおします。

これを終えると、過去問を解くことで『知らなかったことや誤って記憶していたことを発見し、テキストで正しい知識を記憶する』ことを繰り返すのです。

物理と化学から勉強する

甲種・乙種の勉強は「物理学および化学」・「基礎的な物理学および化学」から始めるのがいいとされています。

これ試験範囲が、小中学校の理科や高校の物理や化学で学んだ基礎的なレベルの問題がメインであることから、受験勉強をスムーズにスタートできるのです。

なお、「物化」に続いては、関連性のある内容が多い「性消」の勉強がおすすめします。

具体的な勉強法としては、間違った部分や所見の知識を中心に学習を進めて、それらの部分を学習ノート等を作成してまとめておくことがおすすめです。

危険物の性質の暗記は必須

危険物取扱者は暗記の要素が強い試験です。

具体的には危険物の種類ごとの性質・状態・特徴・代表的な品名を徹底的に暗記することが必要です。

ネット上でよく紹介されていますが、「危険物の種別ごとの性質、状態、特徴、代表的な品名」「第4類危険物の指定数量」「イオン化傾向」「第1~第4類の引火点」等の内容暗記が必須です。

また、計算問題に出題される指定数量も併せて覚える必要があります。

計算問題は頻出なので、頻出数量を中心に覚えるとよいです。

法令は最後に学習する

法令以外の科目は関連性のある内容が多いことから、連続して学習するべきことはすでに紹介したとおりです。

しかし、法令は暗記すべきことが多く知識の定着が大変なことから、時間がかかる可能性があります。それでは法令以外の関連性の多い2つの科目に割り当てる時間が少なくなってしまうのです。

そのことから、一般には「法令は最後に学習するのがいい」と言われています。

試験直前の勉強方法

試験直前の勉強方法は、これまでの勉強の進捗状況で異なります。

準備が完了している人は、記憶状況を確認する意味で模擬問題や練習問題を解くことです。

そのうえで、回答に困った事項についてだけテキストで再確認し、あらためて記憶します。

準備が完了していない人は、受験を取りやめるか残っている勉強を何としてもやりきることです。

試験当日の問題の解き方

危険物取扱者試験の問題を解く際には、次の点に注意してください。

  • 解ける問題から処理し、難しい問題は後回しにする。
  • 後回しにした問題には必ず再トライする。
  • マークミスに十分気をつける。
  • 明らかに誤りである選択肢を除いてから正解を選択する。

特に解ける問いから着実に解くことは、試験全体の点数を取りこぼさないためにも大事になります。

また、マークミスなど実力以外の要因でこれまでの努力を水の泡にしないよう気を付ける必要があります。

危険物取扱者試験の概要

プラン

危険物取扱者試験とは、消防法に定める「危険物」を取り扱う場合に必要な資格を取得するための試験です。

試験は各都道府県で行われ、毎年40万人近くが受験しています。

ここでは、危険物取扱者試験の概要を解説しましょう。

試験の申し込み方法

危険物取扱者試験の申し込み方法は2つあり、「書面申請」と「電子申請」です。

「書面申請」は、各道府県消防試験研究センター(東京都は消防試験研究センター中央試験センター)で入手した願書を利用して申し込みます。

まず手数料を払い込み、受験に必要な書類をそろえたうえで願書を入手した窓口へ申請します。

「電子申請」は、インターネットを利用した申込方法です(携帯電話、スマートフォンからは不可)。

なお、電子申請にはさまざまな条件が設定されていますから、事前に窓口に確認が必要です。

手数料はどれくらい?

危険物取扱者試験の試験手数料(消費税不要)は次のとおりです。

危険物取扱者試験 試験手数料
甲種 6,600円
乙種 4,600円
丙種 3,700円

書面申請と電子申請の試験手数料は同額ですが、書面申請の場合は振込手数料と願書送付費用も自己負担です。

試験日と受験地

試験日と受験地は各都道府県で異なっており、居住地や勤務地に関係なく希望の場所での受験が可能です。

危険物取扱者試験に関する事務は、消防法に基づき都道府県知事から委任を受けた『消防試験研究センター』が行っています。

したがって、危険物取扱者試験に関して不明な点は、消防試験研究センターのホームページで確認してください。

受験資格は存在する

受験資格は甲種のみに設定されており、乙種・丙種に関しては設定されていません。よって、甲種を受験する場合には詳しい条件を知っておく必要があります。

甲種は5つの条件を満たせばよい

危険物取扱者試験の甲種には次のような受験資格が設定されており、以下の5つの条件のうちのいずれかを満たすことが必要です。

対象者 願書資格欄の記入略称 証明書類
大学等において化学に関する学科などを修めて卒業した者 大学等卒 卒業証明書の写しまたは卒業証書の原本
大学等において化学に関する授業科目を15単位以上修得した者 15単位 単位修得証明書の原本または成績証明書の原本
乙種危険物取扱者免状交付後、2年以上の実務経験を有する者 実務2年 乙種危険物取扱者免状の写しおよび実務経験証明書
次の4種類以上の乙種危険物取扱者免状を有する者 ●第1類又は第6類●第3類●第2類又は第4類●第5類 4種類 乙種危険物取扱者免状の写し
修士・博士の学位を授与され、化学に関する事項を専攻した者 学位 学位記など

受験票に写真を貼る

危険物取扱者試験の際には、受験票を持参しなければ受験できません、

この受験票には、指定された写真(縦4.5cm×横3.5cm・正面・無帽・無背景・上三分身像・申請前6カ月以内に撮影)を貼付する必要があります。

また、試験当日には受験票の写真と本人の照合が行われます。受験票以外の身分証明書の提示が求められるので、この際には運転免許証などを持参するといいでしょう。

試験当日の流れ

試験当日の流れは次のとおりです。

  • 受験票、鉛筆やシャープペンシル、消しゴムを持参
  • 集合時間の15分ほど前には試験会場に到着
  • 受験票の写真と本人確認
  • 受験票に指定されている教室と場所に着席
  • 試験開始前に受験上の留意事項などの説明

なお、試験開始時間から30分以降の遅刻者の受験は認められません。

免状交付申請

危険物取扱者試験の合格者が危険物取扱者として作業に従事するためには、都道府県知事に免状交付申請書を提出して免状の交付を受けなければなりません。

免状交付は、受験地の消防試験研究センター(東京都は消防試験研究センター中央試験センター)を通じ、都道府県知事に対して申請します。

なお、手数料は全国一律の2,900円ですが、都道府県によって支払い方法が違うので注意してください。

合格後は免状の更新制度にも注意

カレンダー

危険物取扱者資格の免状の更新は「書換え」と呼ばれます。

書換えは2つあり、定期的に必要となる「写真の書換え」と変更の都度必要になる「本籍等の書換え」です。

ここでは、危険物取扱者資格の免状の更新(書換え)について解説します。

免状自体は失効しない

危険物取扱者試験に合格後は、取扱作業に従事するために免状が必要になります。

更新の手続きをしなかったからといって免状自体が失効してしまうわけではなく、危険物取扱者であることを証明する免状としての効力を失います。

危険物取扱者であることを証明できない状態で危険物取扱者として仕事をすることは認められないので、そのまま仕事を続けることはできません。

免状の有効期限

免状に関しては、有効期間についての定めはありません。

しかし、写真の書換えと免状記載事項の変更にともなう書換えは必要です

免状の写真は10年以内に撮影されたものでなければなりません。そのため、最低でも10年に1回は写真の書換えが必要になります。

注意しなければならないのは、危険物取扱者として作業に従事しているかどうかに関わらず書換えが必要なことです。

そのため、本籍を変更した場合や結婚などによって氏名が変更になった場合は、本籍等の書換えが必要になります。

危険物取扱者の資格についてのまとめ

危険物取扱者資格についてのまとめ

  • 危険物取扱者資格は8種類で構成
  • 取り扱える危険物は資格で異なるが、甲種だけは全危険物の取り扱いが可能
  • 資格試験の偏差値は49~55で、難易度は「簡単」~「普通」
  • 資格試験の合格ラインは3科目それぞれに60%以上

危険物取扱者資格についてさまざまな側面から解説してきました。

危険物取扱者資格取得のための試験は8種類もありますが、甲種を除けば決して難易度の高い試験ではありません。

この記事を読んでぜひ危険物取扱者資格にチャレンジしてみてください!

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