危険物取扱者資格の履歴書への書き方は?甲種や乙4資格の特徴まで解説

更新日時 2020/06/04

危険物取扱者資格って履歴書にはどう書けば良いの?

複数資格を持っているけどどうすれば良い?

などと疑問をお持ちの方もいるでしょう。

履歴書に資格を書く際は、正しい書き方で記載することが重要です。危険物取扱者は資格の種類が多いため、履歴書への書き方に関しては不安な点も多いでしょう。

今回は危険物取扱者資格の履歴書への書き方について、複数取得している場合の記載方法や甲種・乙4資格の特徴なども含めて解説します。

これを読めば、危険物取扱者資格の履歴書への書き方に迷うことはなくなるでしょう。

危険物取扱者資格の履歴書への書き方をざっくり説明すると

  • 「甲種危険物取扱者免状 取得」などと記載
  • 甲種を持っている場合は他の資格は書かなくて良い
  • コスパの良い乙4資格の取得が特におすすめ

危険物取扱者の資格は履歴書にどう書けばいいの?

パソコンを見る女性 危険物取扱者を履歴書へ記載する際は、以下の内容を参考にして下さい。

履歴書への具体的な記載の仕方

危険物取扱者を履歴書に記載する際は、以下のように書くと良いでしょう。なお、日付欄には都道府県知事から免状を交付された日付を記載します。交付年月日は免状に記載されているので確認しておきましょう。

区分 資格欄での表記
甲種 - 甲種危険物取扱者免状 取得
乙種 第1類 乙種第1類危険物取扱者免状 取得
第2類 乙種第2類危険物取扱者免状 取得
第3類 乙種第3類危険物取扱者免状 取得
第4類 乙種第4類危険物取扱者免状 取得
第5類 乙種第5類危険物取扱者免状 取得
第6類 乙種第6類危険物取扱者免状 取得
丙種 - 丙種危険物取扱者免状 取得

履歴書には正式名称を記入するのが原則です。「乙4」などの略称は採用側に悪い印象を与えるリスクがあります。

乙4を履歴書に書く場合は以下のように記載しましょう。

免許・資格
令和元 1 乙種第4類危険物取扱者免状 取得

複数所持している場合

甲種の資格があれば、全ての危険物を取り扱うことができます。そのため、甲種を持っているなら他の危険物取扱者資格を記載する必要はありません。

一方で乙種・丙種の場合は資格ごとに扱える危険物が異なるため、複数保有しているなら全てを記載するようにしましょう。

ただし、丙種が扱える危険物に関しては乙4に含まれるため、丙種と乙4の両方を取得している場合は、乙4のみを記載すれば十分です。

複数の資格を履歴書に書く場合は、取得した年月日が古いものから順に記載しましょう。

全ての資格を保有している場合

甲種・乙種・丙種の全てを保有している場合は、「甲種危険物取扱者免状 取得」だけを記載すれば十分です。

一方で乙種・丙種の全てを保有している場合は、全ての資格を記載するようにしましょう。

また先述したように、乙4は丙種が取り扱える危険物を網羅しているため、丙種に関しては記載しなくても構いません。他に書くことがないなら、記載しても良いでしょう。

そもそも危険物取扱者ってどんな資格試験?

腕を組む少年 危険物取扱者は、消防法で定められた危険物の扱いに関する国家資格です。甲種・乙種・丙種では、取り扱える危険物の種類や受験資格などが異なります。

区分別の取扱いできる危険物

甲種・乙種・丙種のそれぞれが扱える危険物は以下の通りです。

区分 取扱いのできる危険物
甲種 - 全種類の危険物 -
乙種 第1類 酸化性固体 塩素酸塩類・過塩素酸塩類・無機過酸化物など
第2類 可燃性固体 硫化りん・赤りん・硫黄など
第3類 自然発火性物質及び禁水性物質 カリウム・ナトリウム・アルキルアルミニウムなど
第4類 引火性液体 ガソリン、アルコール類、灯油など
第5類 自己反応性物質 有機過酸化物・硝酸エステル類・ニトロ化合物など
第6類 酸化性液体 過塩素酸・過酸化水素・硝酸など
丙種 - ガソリン・灯油・軽油・重油など -

甲種・乙種・丙種の違い

甲種・乙種・丙種にはそれぞれ以下のような特徴があります。

甲種の特徴

甲種危険物取扱者試験には受験資格が存在します。乙種・丙種に関しては受験資格はありません。以下のいずれかに該当する場合は甲種の受験資格が与えられます。

  • 大学等において化学に関する学科等を修めて卒業した者

  • 大学等において化学に関する授業科目を15単位以上修得した者

  • 乙種危険物取扱者免状の交付を受けた後、2年以上の実務経験を積んだ者

  • 第1類または第6類・第2類または第4類・第3類・第5類の中から4種類以上の乙種危険物取扱者免状の交付を受けている者

  • 修士や学士の学位を有し、化学に関する事項を専攻した者

甲種危険物取扱者の資格があれば、無資格者の危険物の取り扱いに立ち会うことが可能です。また「危険物保安監督者」として危険物の取り扱いを監視することもできます。

さらに甲種防火管理者や防火管理者としても認められます。講習を受ける必要はありません。

乙種の特徴

乙種危険物取扱者に関しても、無資格者の危険物取り扱いに立ち会うことが認められています。また取り扱える危険物に関しては、危険物保安監督者として監視を行うことも可能です。

一方で防火管理者の資格条件である「学識経験者」とは認められません

丙種の特徴

丙種は危険物取扱者試験の中で最も難易度の低い試験です。丙種には危険物の取り扱いの立ち合いや保安監督などの権限はありません

扱える危険物も一部に限られます。丙種を取得する人のほとんどは、ガソリンスタンド勤務での利用が目的です。

また丙種から始めて、乙種、甲種へと進んでいく人も大勢います。

甲種・乙種・丙種の評価

甲種・乙種・丙種を取得すれば、それぞれ以下のような評価を受けるでしょう。

種類 評価
甲種 危険物を取扱う全ての職場で高く評価される
乙種 研究施設など一部を除いて危険物を取扱うほとんどの職場で評価される
丙種 あまり評価されない

甲種は全ての危険物を扱うことができるため、あらゆる現場で重宝されます。また乙種も乙4を中心に評価の高い資格です。

そのため、甲種・乙種の資格を保有している場合は、履歴書に記載すれば良いアピールになります。

危険物を取り扱う職場でなければ特に書く必要もありませんが、書いて損になることはありません。

危険物取扱者資格はどこでアピールできる?

危険物取扱者資格は、危険物を扱うあらゆる現場で重宝されます。

アピールできる職場

以下のような職場では、危険物取扱者の資格があれば良いアピールになるでしょう。

  • ガソリンスタンド

  • ビルメンテナンス

  • 危険物を運搬する車両(タンクローリーなど)の運転手

  • 化学メーカー

  • 製造メーカー

これらの職場では危険物取扱者がいなければ業務が行えないため、有資格者が必要とされます。

ガソリンスタンドでは特に有利

危険物取扱者資格を活用する職場として、最もポピュラーなのがガソリンスタンドです。ガソリンという危険物を常時取り扱うため、危険物取扱者がいなければ営業できないというルールがあります。

そのため危険物取扱者の有資格者は、正社員・アルバイトを問わず、ガソリンスタンドの採用においては有利です。

その他にも危険物を常に取り扱う現場や少人数で危険物の取り扱う現場では、危険物取扱者の資格を持っていると良いアピールになります。

乙4資格は特にオススメ

パソコンを見る二人 乙4資格は受験資格がなく、難易度もそれほど高くないため、比較的取得しやすい資格です。その割には需要が高く、活用できる機会が多いので、コスパの良い資格と言えるでしょう。

乙4資格は役に立つ資格

乙4資格を保有していれば、様々な現場で役立てることが可能です。

就職・転職に役に立つ

乙4資格があれば、ガソリンや灯油、軽油、重油などの身近な危険物を取り扱うことが可能です。また乙4が取り扱うことのできる危険物は全体の約80%に及びます。そのため、大変需要の高い資格です。

乙4資格があれば、危険物の扱う業界への就職・転職を有利に進められるでしょう。具体的な職場としては、化学工場や金属製錬工場、半導体工場、印刷工場などが挙げられます。薬品会社や化粧品関連企業などへ就職・転職の際も有用です。

さらには石油コンビナートや石油精製工場、タンクローリーなどで働くこともできます。特にタンクローリーは、大半の危険物の輸送業務を行えるようになるため、乙4資格は非常に役立ちます。

ただし、危険物の輸送業務に携わるには、大型免許や牽引免許が必要になる場合もあるでしょう。

収入アップが可能

乙4資格を取得すれば、収入アップも期待できます。例えばタンクローリーの運転手なら、車両総重量が同じトラックの運転手よりもはるかに高い給料を得ることが可能です。

特に化学薬品を運搬するタンクローリーの運転手は高収入で、年収は600万円と言われています。タンクローリーなら荷物の積み下ろしをする必要もないため、割りの良い仕事と言えるでしょう。

ただし、事故を起こし危険物が流出すると大変なことになるため、大きな責任を伴う仕事です。

乙4資格が役に立つ職場

乙4資格は以下の職場で役立てることが可能です。

ガソリンスタンド

ガソリンスタンドは、ガソリンや灯油、重油などを扱える乙4の有資格者が活躍しやすい職場と言えるでしょう。

丙種でもそれらを扱うことは可能ですが、無資格者の危険物取り扱いの立ち合いや保安監督の権限を持つ乙4資格の方が有用です。

工場

食品や薬品、化粧品などの工場では、アルコールをはじめとする様々な危険物が製造に用いられています。

一般に危険物とは認識されていなくても、化粧品などの含有成分の中には危険物に分類されているものが多く存在するため、乙4資格があれば工場への就職・転職には有用です。

タンクローリーの運転手

先述したようにタンクローリーの運転手は、高年収が期待できる仕事です。タンクローリーで危険物を運ぶ際は、運転手もしくは同乗者が危険物取扱者資格を有していなければなりません。

危険物取扱者の資格を有しているタンクローリー運転手は不足しているので、乙4資格を取得すれば引く手あまたの存在になれるでしょう。

志望動機の書き方

資格はただ保有しているだけでは意味がありません。それをアピールすることが重要になります。

履歴書や職務経歴書では志望動機が重視されるため、資格欄に加えて志望動機にも資格のアピールを盛り込みましょう。

資格をどんな場面で活用したいか、どのように企業へ貢献したいかなどを魅力的に伝える工夫をするべきです。

面接でのポイント

乙4資格を面接で活用したい場合は、以下の内容を参考にしてください。

面接での受け答えのポイント

面接においても履歴書同様、正式名称を用いるべきです。乙4資格とは言わず、「危険物取扱者乙種第4類」もしくは「乙種第4類危険物取扱者」と言いましょう。

また乙4資格の試験内容や受験理由を尋ねられることもあります。すぐに答えられるように準備しておきましょう。受験理由はスキルアップと関係付けるのが無難です。

面接では資格以外にも、仕事への意欲や礼儀・マナー、コミュニケーション能力も重視されるため、それらのアピールも合わせて行う必要があります。

受験理由の例

例えばタンクローリーの運転手の場合、以下のような受験理由が考えられます。

例①
車の仕事が好きなため、物流の仕事に就きたいと考えていた。危険物の運搬を行えるようになれば、より人々の生活に貢献できるようになる。そう思って「危険物取扱者乙種第4類」を取得した。
例②
幼い頃から特殊車両、特にタンクローリーの運転手に憧れていた。タンクローリーでは危険物を取り扱うことが多い。そのため、事故がないよう安全な取扱方法を身に付けるために「危険物取扱者乙種第4類」を取得した。

まずは希望する職種や企業への熱意や憧れをアピールすることが大切です。その上で、危険物取扱者の資格を仕事で役立てたいと思って取得したという流れにするのが良いでしょう。

乙4資格と共に保有するとよい免許

こちらを見る女性 乙4資格を危険物の運送業務に活用したい場合は、以下の免許を合わせて取得すると良いでしょう。

自動車免許の区分

2020年現在、自動車免許には普通免許や(準)中型免許、大型免許が存在します。実は中型免許は2007年6月の道路交通法改正によって新設された免許です。

以下では道交法改正前後の各免許の特徴についてまとめました。

  • 2007年6月の道路交通法改正以前
免許の種類 自動車の種類 車両総重量 最大積載量
普通免許 普通自動車 8t未満 5t未満
大型免許 大型自動車 8t以上 5t以上
政令特定大型自動車 11t以上 6.5t以上
  • 2007年6月の道路交通法改正以後(現在)
免許の種類 自動車の種類 車両総重量 最大積載量
普通免許 普通自動車 3.5t未満 2t未満
準中型免許 5t限定 5t未満 3t未満
中型免許 準中型自動車 7.5t未満 4.5t未満
8t限定 8t未満 5t未満
大型免許 中型自動車 11t未満 6.5t未満
大型自動車 11t以上 6.5t以上

8t限定中型免許とは

2007年6月の道交法改正以前には、普通免許で車両総重量8t未満の車を運転できました。一方で改正後は中型免許の登場によって、普通免許で運転できる車の車両総重量は3.5t未満に限定されています。

ただし従来の普通免許を保有している場合は、現在も8t未満の車を運転することが可能です。道交法改正以後、従来の普通免許は「8t限定中型免許」に区分されています。

履歴書の従来の普通免許を記載する場合は、「普通免許」ではなく「中型8t限定免許 取得」と記載しましょう。

中型免許のメリット

中型免許を取得すれば、4tトラックを運転できるようになるため、物流関係の仕事で活躍することが可能です。倉庫・運輸関連業で使用されるのはほとんどが4t車と言われるため、中型免許の取得者は重宝されます。

またマイクロバスも運転できるため、送迎バスなどの運転手として働くことも可能です。

ただし、タンクローリーは大型自動車に分類されるため、タンクローリーの運転手になるには大型免許が必要になります。

履歴書には取得年と共に「中型自動車免許 取得」と書きましょう。

大型免許のメリット

大型免許があれば、大型自動車、中型自動車、準中型自動車、普通自動車の全てを運転することが可能です。

そのため、タンクローリーの運転手としても採用されやすくなります。収入アップを狙う人にはおすすめです。

ただし、大型車の運転は死角が多くなるため、特に危険物を運送する場合は細心の注意で運転しなければなりません。

履歴書に書く際は「大型自動車免許 取得」と記載しましょう。

けん引免許とは

けん引免許とは、タンクローリーやトレーラーなどの貨物自動車の運転に必要な免許です。

けん引免許は3種類ある

けん引免許には以下の3種類が存在します。

免許の種類 内容
けん引免許 トレーラーなど車体と運転席を連結させて移動させる車両の運転に必要です。非常に需要の高い免許で、取得すれば就職・転職では良いアピールになるでしょう。
けん引二種免許 トレーラーバスなど旅客運送に使用するけん引車両を運転する際に必要です。
けん引小型トレーラー限定免許 750〜2,000kgの小型トレーラーのみをけん引できる免許です。

けん引免許の履歴書への書き方

それぞれのけん引免許を履歴書に書く際は、以下を参考にして下さい。

免許の種類 資格欄での書き方
けん引免許 けん引免許 取得
けん引二種免許 けん引自動車第二種運転免許 取得
けん引小型トレーラー限定免許 けん引小型トレーラー限定免許 取得

履歴書への書き方を気を付けたい資格

スマホを見る女性 履歴書へ資格を書く際は、正式名称を用いる必要があります。危険物取扱者資格の書き方は、「甲種危険物取扱者免状 取得」や「乙種第4類危険物取扱者免状 取得」などです。

以下では様々な資格の正式名称をまとめています。履歴書への書き方の参考にして下さい。なお、複数の資格を所有している場合は、希望する職種や企業に関わりの深いものを優先的に記載するようにしましょう。

資格 正式名称
MOS Microsoft Office Specialist
FP ~級ファイナンシャル・プランニング技能士
マン管 マンション管理士
管業 管理業務主任者
宅建士 宅地建物取引士
シスアド ~級システムアドミニストレータ
漢検 日本漢字能力検定
英検 実用英語技能検定
簿記 日本商工会議所簿記検定
P検 ICTプロフィシエンシー検定試験
秘書検 秘書検定
珠算 日本商工会議所珠算能力検定・全国珠算教育連盟珠算検定

危険物取扱者資格と履歴書まとめ

危険物取扱者資格の履歴書への書き方まとめ

  • 「乙種第4類危険物取扱者免状 取得」などと記載
  • 甲種以外の資格を複数持っている場合は全ての資格を記載
  • 乙4資格を取得すれば収入アップが期待できる

危険物取扱者資格の履歴書への書き方について解説しました。

危険物取扱者資格を履歴書に書く場合は、「甲種危険物取扱者免状 取得」や「乙種第4類危険物取扱者免状 取得」などと記載しましょう。

また甲種を持っている場合は他の資格を記載する必要はありません。甲種以外を複数保有しているなら、全ての資格を書きましょう。

危険物取扱者資格の中では乙4資格がおすすめです。全体の約80%の危険物を扱えるため、様々な現場で活用することができます。収入アップも期待できるでしょう。

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