保育士の面接での質問内容とは?事前の対策方法から本番気を付けるポイントまで解説!

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「保育士の面接ではどのような質問がされるの?」

「面接の対策はどのようにしておけばいいの?」

このような疑問をお持ちの保育士へ就職を目指している方、いらっしゃいませんか?

保育士として働きたいと考えている人にとって、採用試験の面接でどのような質問がされるのかは特に気になりますよね。

どのような回答を準備しておくべきか、入念にチェックしておけば本番も慌てずに済みます。

こちらの記事では、保育士の採用試験における面接での質問内容や就職の準備などについて解説していきます!

保育園の面接対策についてざっくり説明すると

  • 頻出の質問を把握して、入念に対策することが大切
  • 保育園に関する情報をしっかりと集めよう
  • 相手に好印象を与えることを常に意識しよう
  • 何度も口に出して練習することが大切

面接の対策は入念に行うのがベスト

笑顔の女性

保育士の面接は、転職活動において合否に直接関わるとても重要な要素であるため不安に感じる人も多くいます。

事前に面接に関する情報を集めておくことで、本番でも対応できるようになります。

まずは保育園の事前調査を行う

まず、正規職員やパートに関わらず、事前に面接を受けようとしている保育園についてしっかりと情報収取を行い、確認しておくようにしましょう。

特に、その保育園の子どもがどのように過ごしているのか、園の教育方針や理念はどのような感じなのかを理解しておくと、園のイメージがつきやすくなります。

また、面接の前にしっかりと確認しておくべき事項は、以下のようなものが挙げられます。

  • 保育園のホームページをチェックしておく

  • 保育園の所在地をチェックしておく

  • 持参するべきものを確認する

  • 面接のスケジュールや形態を確認する

このような手段で情報を集めて、面接で対応できるようにしておきましょう。

面接官が見るポイントを把握しよう

面接官が見ているポイントとしては主に5つあり、それぞれ解説していきます。

コミュニケーション能力は必須

保育園で仕事をしていく上では、子どもだけでなく保護者とも信頼関係を築くことが大切になります。

そのため、面接においても対人でのコミュニケーション能力が評価対象とされ、大きなポイントと言えるでしょう。

コミュニケーション能力の有無の具体的な評価方法としては「笑顔で受け答えができているか」「自分の意思を相手にしっかりと分かりやすく伝ることができているか」が見られます。

また、コミュニケーション能力以外にも、人柄の良さや人に好かれる人かどうかも採用の決め手となります。

相手に対して「一緒に働きたい」と思ってくれるようなアピールを心掛けましょう。

若手の場合は特に積極性が大切

若手の最大の魅力は、フレッシュさや積極性です。

特に、経験のない場合は今後の頑張り具合や伸びしろを図るため、選考過程において仕事に対する熱意や積極性が重視されます。

具体的には、今後どのように成長していきたいのか、将来のキャリアプランはどのようにイメージしているのかなどが問われるでしょう。

このような質問を受けたときに、魅力的にアピールできると将来性を評価してもらえて、採用されやすくなります。

また、相手に好印象を与えることができるため、若手の人は元気の良さや仕事への熱意をアピールしましょう。

職場とマッチするか

保育園としては就職した後も長く勤めてもらいたいと考えているため、その保育園の雰囲気と働く人の考えがマッチしているかどうかをチェックしています。

もし思考がミスマッチだった場合は、お互い気持ちよく働くことができないと判断されるため、採用されにくいでしょう。

そのため、事前に保育園の教育方針や求める人物像を把握しておき、自分がその風土に合いそうかを確認しておきましょう。

予めどのような職場なのかを把握するためにも、情報収集は細かく行っておいてください。

今までの経験・知識

これまでに保育士としての経歴があるのかどうかも、よく聞かれる質問です。

面接官としては、選考対象の人が必要なのは能力やスキルを身に着けているかどうかを確認する目的で、このような質問をしてきます。

そのため、正規職員かパートに関係なく経歴がある人は、具体的にどのような仕事をしてきたのか、どのような経験を積んだのかをアピールしていくと良いでしょう。

逆に、未経験の人は不利になってしまうため、熱意があることや伸びしろがあることを積極的にアピールするべきです。

当然、採用側としては即戦力となれる人が欲しいので、自分をどのようにアピールしていくのかよく考えておきましょう。

以前の職場をどう退職したかの理由

前職がある人の場合は、以前の職場をどのような理由で辞めたのかを聞かれることが多いです。

このような質問は、その人がどのようなキャリアを考えているのか、短期間で離職を繰り返していないかを確認する目的で聞いてくることが多いです。

もし、正当な理由や相手を納得させることができる離職理由を伝えられると、良いアピールとなります。

逆に、前の職場の悪口ばかり言っていると「社会不適合者かもしれない」「うちもすぐに辞めてしまうかもしれない」と思われてしまいます。

そのため、離職理由を伝えるときには細心の注意が必要と言えます。

事前にされる質問を準備

面接対策では、想定される質問を押さえておくことも大切です。

保育士の面接においては大抵の場合質問リストが作成されているため、答えに困るような意地悪な質問をされることはあまりありません。

また、聞かれる内容にはパターンがあるため、そのパターンさえ押さえてしまえば対策は容易になります。

しっかりと対策を考えておけば質問を受けて頭が真っ白になることはないため、面接が苦手な人も得意な人もよく聞かれる質問に関してはしっかりと対策しておきましょう。

逆質問への対応も考えておく

面接では、多くの場合「なにか質問はありますか?」という逆質問がされます。

この逆質問がされたら自分の熱意や本気度をアピールするチャンスなので、ぜひ有効活用しましょう。

逆に、準備ができていないとパニックになってしまうため、「必ず逆質問がされる」と覚悟して準備しておきましょう。

逆質問を考える際には、調べれば簡単にわかる基本的な情報や、給料などの待遇面の質問などは避けるべきです。

自分の熱意がアピールでき、具体的な答えの返ってくるような質問を準備しておきましょう。

口に出して面接練習することが大事

イメージトレーニングも重要ですが、しっかりと話すべきことを口に出して練習しておきましょう。

質問に対する答えを準備しておくだけだと、本番で緊張してイメージ通り話すことができず、肝心の内容が伝わらないという勿体ない事態になりかねません。

せっかく考えた答えをしっかりと伝えるためにも、話したい内容をイメージしながら何度も声に出して練習することが大切です。

実際に喋ってみることで自分の喋る際の弱点やクセを発見でき、実践で役立つ改善点を把握することができます。

また、できれば実際に自分が答えている姿を録画して、客観的に見るようにしてくでさい。

面接官は喋るときの表情や仕草などもチェックしているため、しっかりと自分の姿を確認しておいてください。

このようなセルフチェックを行うことで、より自信を持って面接に臨むことができるでしょう。

実際にどんな質問が来るの?

大きな疑問

保育士の面接において特に聞かれやすい質問としては、以下のようなものが挙げられます。

  • 保育士を目指したきっかけは何ですか?

  • なぜこの園を選んだのですか?(志望動機)

  • 自己紹介をお願いします

  • 自分の長所と短所を教えてください

  • 持っている資格はありますか?

  • あなたの特技は何ですか?

  • 保育士としての経験はありますか?

  • 転職理由は何ですか?

  • どんな保育士を目指していますか?

  • 保育士として心掛けていることは何ですか?

  • 他の園にも応募していますか?

  • これまでの経歴を教えてください

こちらのトピックでは、これらの質問をしてくる相手側の具体的な意図と解答例を解説していきます。

保育士の志望動機に関する質問

質問の意図

保育士という仕事の志望動機はほぼ必ず聞かれるため、しっかりと準備しておきましょう。

保育士を目指した経緯を聞くことで、保育士という仕事に対する熱意やその人の性格を聞き出そうとしているのです。

この質問の答えによって「保育士という仕事に向いているか」「保育士の仕事を理解できているか」をある程度判断することができます。

解答例

「保育士を目指すきっかけとして、幼少時代に通っていた保育園の先生がとても自分に優しくしてくれたので、自分も同じように子供に接することができたらいいなと思ったからです。子どもに対して一人の親のような優しさをもち、思いやりをもって接することで優しく接することのできる保育士を目指せたらいいなと思っています。」

以上のような回答をすると、保育士を目指したきっかけを明確に分かりやすく伝えることができます。

その経験を踏まえて「自分がどのような保育士を目指しているか」も述べているため、熱意も伝わりやすいでしょう。

保育園を選んだ理由

質問の意図

多くの保育園がある中で、なぜこの保育園を志望したのかを聞く質問も定番です。

しっかりと園の特徴などを調べておき、準備しておきましょう。

具体的には、保育園の教育方針や特徴などを把握しておき、これまでの自分の経験などを絡めながら回答することで説得力が増します。

そのため、事前の保育園の情報収集がとても重要になります。

解答例

「貴保育園は行事の豊富さに特徴があり、様々なイベントを通じて園児の成長に関われることが大変魅力的だと思いました。以前はイベントの少ない保育園に勤めていたため、行事を通じた子供の成長を実感する機会が不足していました。この保育園で子どもたちと協力して行事の準備を行う中で子供たちの成長を後押しできたらいいなと思っています。」

このように、自分の希望や考えを伝えながら、園の特徴と繋げることで相手も納得できる回答となります。

長所・短所に関する質問

質問の意図

長所や短所に関する質問は、自分を客観的に把握できているかをチェックするために行われます。

長所については、人柄や生まれ持った性格について話すと良いでしょう。

また、それを裏づけるような具体的なエピソードも話すことでより魅力的になります。

短所を話す場合は「短所は長所の裏返し」という言葉があるように、長所と一貫性を持たせましょう。

短所を聞かれているからといって自分を卑下する必要はなく、ネガティブな印象を与えないようにすることがポイントです。

解答例

「私の長所は、周りへの気遣いができる点です。前職の保育園では子どもの困っているサインを感知した際にはいち早く声をかけて、悩みなどを聞いてあげるようにしていました。また保育士の中で疲れている人がいた場合には声をかけて業務を手伝ってあげるなどしました。短所としては気遣いが少し度を過ぎておせっかいになってしまう点です。よって相手が今自分の助けを求めているかよく観察することで克服する努力をしています。」

気遣いができる点とおせっかいである点は、うまくリンクしていることが分かります。

このように、短所を述べつつもそこまでマイナスイメージにならないような回答を考えておきましょう。

自己PRに関する質問

質問の意図

園によっては、自由に自己PRをさせてもらえるところもあります。

自分をアピールするチャンスなので、遠慮せずに自分の長所となるポイントを話していきましょう。

なお、その人についてより深く知るためにこのような質問をすることが多いです。

基本的には、自分が評価されている事項やその理由、裏付けとなる具体的なエピソードを述べ、最後にどのように仕事に生かしていけるかを説明すると、綺麗な回答になります。

解答例

「私はコミュニケーション能力が高いねと周りからよく言われます。子どもたちとは頻繁にコミュニケーションを取って信頼関係の醸成に努めていました。また保護者の人たちとも気持ちのいいコミュニケーションを心がけていました。」

保育園ではコミュニケーション能力が必須なので、その点をアピールすることが素晴らしいです。

また、前職で気をつけていたことも述べているため「この人なら安心して一緒に働ける」という印象を与えることができます。

自己PR作成に関して詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。

保育士としての価値観に関する質問

質問の意図

保育士として心掛けている価値観を聞かれる質問は、その人と保育園の教育方針にミスマッチが無いかどうかを確認するために聞かれます。

この質問を受けたら、自らの保育の理想を盛り込んで回答すれば問題ありません。

無理に園の方針に合わせる必要はなく、具体的なエピソードを交えながら話すことを心掛けましょう。

解答例

「私が心掛けているポイントは一人一人に合わせたきめ細かい保育です。子どもごとに保育の答えは異なるため、一人一人に合わせた教育を行っていくことが大切です。初めは大変なものがありますが、それを乗り越えて子どもと真剣に向き合うことで子供たちはその熱意に必ず答えてくれます。その過程を通じて私自身の成長につながっている点が非常に魅力的だと思います。」

まず自分の保育や育児に関する考えを述べ、その後に具体的なエピソードを述べることで説得力が増しています。

どの質問にも言えることですが、このように結論→理由の順番で述べることを意識しましょう。

転職理由を聞く質問

質問の意図

転職理由に関する質問は、新卒以外の人であればほぼ必ず聞かれる質問と覚悟しておきましょう。

前職の悪口を言ったりして、相手に悪い印象を与えないように答えることが大切です。

必ず正当な事由や正当な原因でやめたことを伝えるようにしてください。

解答例

「以前の保育園は大規模な保育園であったため、子ども1人1人に対して深くかかわる時間を持つことが難しかったです。このような状況の中で子どもとの時間をしっかりと確保できて声量を後押しできる少人数制の保育園への転職を決意しました。」

このように、「前職ではできなかったけどこの園ではできる」ということを伝えると良いでしょう。

この回答だと相手に悪い印象を与えることはないため、自分の熱意もアピールできています。

他の保育園を受けたかに関する質問

質問の意図

他の保育園を受けているかどうかの質問は、自分たちの保育園が第一希望なのかをどうか確認するために聞いてきます。

応募している場合は、隠すことなく正直に他の保育園にも応募している旨を伝えましょう。

その中で、面接を受ける園で働きたい理由を明確に説明できるようにしましょう。

解答例

「今はほかの保育園にも応募しています。しかし私は貴保育園の少人数にきめ細かい指導を行うという指導に感銘を受けています。よって、自分が以前いた保育園で培った子ども一人一人に対して思いやりをもって接する能力がここで生きると思っています。」

正直に他の園にも応募していることを伝えたうえで、面接を受けている園を強く志望していることが伝わります。

このように「その園じゃなければできないこと」に着目して、自分の熱意を伝えることを心がけましょう。

こんな質問にも注意が必要

以上の他にも、聞かれる可能性がある質問を紹介します。

  • 友人と一緒にいるとき、あなたはどのような役回りですか?

  • 友人からどんな人だと言われていますか?

  • 前職で一番学んだことは何ですか?

  • 仕事上のでの成果や成功体験を教えてください。

  • 好きな絵本は何ですか?

  • ピアノはどの程度弾けますか?

  • パソコンはどの程度使えますか?

  • 保育の事故防止のために何をすればいいですか?

  • 今後のキャリアプランを教えてください。

絵本やピアノに関する質問は、保育士ならではと言えるでしょう。

実際にこのような質問がされているため、準備しておいてください。

実際の面接で気を付けるべきポイント

握手する人

こちらのトピックで、面接で気をつけるべきポイントについて解説します。

最低限のマナーを厳守

当然のことながら、最低限のマナーは守らなければなりません。

特に、転職で社会経験のある人の場合は注意しましょう。

服装や髪型などのマナーに関しては厳しくチェックされていると思いましょう。

身だしなみへの気遣いは基本

身だしなみへの気遣いは、社会人として基本です。

スーツを着用することはもちろんのこと、スーツはヨレヨレじゃないか、しっかりとクリーニングに出しているかなど確認しておきましょう。

靴もチェックされるため、事前に磨いておき清潔感をアピールすることがポイントです。

基本的な身だしなみができていないと第一印象が悪くなるため、注意しましょう。

髪色は落ち着いたものに

髪色については、園によって方針は異なります。

しかし、一般的な常識として落ち着いた髪色で面接に臨む方が安心です。

無難な髪色にしておくことで、無意味なリスクを抱えるリスクを回避することができるため、もし不安を感じている人がいれば落ち着いた髪色にしておきましょう。

面接を受ける園が明るい髪色を禁止していた場合は、志望動機や熱意などと関係ないところで落とされてしまうため注意しましょう。

はきはきしゃべると好印象につながる

最初の挨拶から面接での受け答えは、しっかりとした声で堂々としゃべることが大切です。

小さい声でボソボソと話すと元気がない印象を与えてしまい、保育園向きではないと評価されてしまいます。

元気良くしっかりと話すことで、保育園側から保護者や子どもとしっかりとコミュニケーションを取れて信頼関係を築ける人材であると評価してもらえます。

また、話すときの姿勢にも意識を向けてみましょう。

背筋を伸ばして座ることで堂々とした印象になるため、猫背の人は意識的に背筋を伸ばしてみてください。

目線も大切です。話す際に相手の目をしっかりと見ることで、自信や誠実さを伝えることができます。

柔軟な対応が重要になる

面接では、柔軟性も大切になります。

保育園の働く上では、なかなか言うことを聞いてくれない子どもを相手にするため、そのような際の対応力をチェックする意味合いもあります。

そのため、単に知識があるというアピールをするよりも、様々な出来事に対して臨機応変に対応できるスキルを磨いておくと良いでしょう。

実際の経験を元に、柔軟に対応したエピソードを話すことで、面接官にあなたの対応力をアピールすることができます。

面接でのNG行動例

面接中に以下のような行動をとってしまうと、不合格となってしまうため注意が必要です。

  • 笑顔がなく暗い顔で話す

  • ネガティブな話題ばかり喋ってしまう

  • 質問の要求と異なる回答をしてしまう

  • 相手の話をよく聞いていない

  • 答えが抽象的である

  • 自分の考えを明確に表明しない

  • うそをつく

  • 話題展開が論理的でなく、わかりづらい

このように、保育園で働く上でふさわしくない言動をとってしまうと面接で落ちます。

まず、ネガティブな雰囲気を出してしまうと、一気に印象が悪くなってしまうので注意してください。

また、相手の話をよく聞かずに、一方的に自分の話を進めるのもコミュニケーションの観点から見ると論外です。

保育園で働くためには子どもの世話だけでなく、周囲と協力しながら物事を進めていかなけばなりません。

そのため、暗かったり信頼関係が築けなかったりして「この人と一緒に働きたくないなぁ」と思われてしまうと、就職は難しいでしょう。

保育園の面接対策まとめ

保育園の面接対策まとめ

  • 質問の把握や保育園の基本情報など、しっかりと下準備は行っておこう
  • コミュニケーション能力は非常に重要な評価ポイントなので、相手の話をしっかり聞いて分かりやすい回答を意識しよう
  • 客観的に見てどのように見えるかを意識することも大切
  • 身だしなみや髪色など、一般的なマナーにも気を付けよう

正規職員やパートなどの形態に関わらず、面接での評価は採用試験で大きなウェイトを占めています。

こちらで紹介した頻出の質問をしっかりと押さえておき、魅力的なアピールができように準備しておいてください。

保育士は大変でありながらもやりがいが大きくとても社会的意義も高い仕事なので、興味がある人はぜひ保育士の就職を目指してみてください!

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