保育士に将来性はある?現状や今後の需要・給料・仕事内容まで詳しく解説!
「保育士の仕事に将来性はあるの?」
「保育士の需要は今後どうなっていくの?」
このような疑問や不安をお持ちの方、いらっしゃいませんか?
保育士は共働き夫婦にとっては非常にありがたい存在で、実際に多くの保育士が活躍しています。
保育士を目指している人にとって、保育士の現状や今後の需要・将来性は気になるのではないでしょうか?
こちらの記事では、保育士の将来性や仕事内容などについて解説していきます!
保育士の将来性についてざっくり説明すると
- 保育士の将来性は非常に高く、AIに仕事を奪われる可能性も低い
- 最近は保育士に求められる専門性などが高まっている
- 活躍の場は広く、保育士の取得メリットは大きい
- 保育士の待遇は改善されつつある
保育士に将来性はあるの?
待機児童が社会的な問題になっていることもあり、保育士需要はかなり高いです。
特に、東京などの都市部では保育士不足が顕著で、有効求人倍率も非常に高い水準にあります。
ちなみに、2017年度の数値にはなりますが、東京都の保育士の有効求人倍率は6.00倍でした。
共働きが増加して保育園の需要が増えたことが背景にあり、国や自治体が「子育て支援」を積極的に実施しているため、保育士の必要性はますます高まっていくでしょう。
保育士になる需要は大いにある
保育士の中には、現在保育士として働いている人と、資格は持っているものの働いていない潜在的な保育士の2種類があります。
2013年の時点では現役保育士の数が42万人、潜在保育士の数が76万人という結果が出ています。
保育士は人手不足で有効求人倍率が非常に高く、政府が2020年末までに約32万人分の保育の受け皿を作る政策をしていることから、今後も需要が高まっていくことが予想されています。
これから必要になるスキル
保育士には多様性・専門性が求められており、以前よりもプロ意識が高まっています。
子供一人一人と真摯に向き合い、それぞれの子どもの体調や成長に合わせた保育サービスの提供が社会的に求められています。
また、保育のみならず社会性などの教育的な面でのサポートも求められており、保育士が必要とするスキルや知識のレベルは高まりつつあるのです。
保育士の活躍の場は様々
基本的には、保育士の多くは保育園・無認可保育園で勤務することになります。それ以外の場合は福祉施設、民間の保育施設、認定こども園などで勤務します。
福祉施設
福祉施設は、通常の保育園よりも子どものケアや親のケアに気を遣う必要はあまりありません。
具体的には、児童厚生施設や児童養護施設、知的障害時施設などがあるため、一般的な保育園よりも専門的な知識が求められます。
このような福祉施設でも、保育士資格は生かすことができます。
民間の保育施設
待機児童の問題を抱えている自治体は多くあり、今の保育園だけでは受け皿としての限界があります。
そのため、民間の保育施設の需要が高まっており、様々な保育施設が保育事業を展開しています。
具体例としてはベビーシッターや学童保育、企業内託児場などが挙げられ、学校や企業と協力して事業を展開しているところが多いようです。
認定こども園
現在は幼保一元化の影響により、幼稚園と保育園のデメリットを解消することが目指されています。
その中で、認定こども園が注目されています。
認定こども園とは幼稚園と保育園を合わせたもので、主に地域のサポートをしている施設を指します。
認定こども園で働くためには保育士資格と幼稚園教諭の2つの資格が必要であるため、かなりハードルは高いと言えます。
しかし、2資格の内どちらかを取得していればもう一方の資格は比較的簡単に取れるため、ぜひダブル取得を目指してみると良いでしょう。
AIによる保育士需要
保育士の仕事の重要な要素に、子どもの要求を理解したり保護者との意思疎通をするなど、相手の気持ちを汲み取るということがあります。
AIは優れた能力を持っているものの、得意分野は事務処理であり実際の人の気持ちを親身に理解することは不可能です。
そのため、今後ますます発達していくであろうAIに仕事を全て奪われる恐れはほとんどありません。
今後、多くの仕事はAIに取って代わられる可能性があると示唆されていますが、このように保育士は相手の心情を慮ることが必要不可欠なので、AIが発達しても将来性は非常に高いと言えるでしょう。
保育士の仕事は代替可能なの?
前述したように、AIの登場により人間の仕事がどんどん奪われてしまうという議論や懸念が生まれています。
実際に、行政書士の仕事のほとんどはAIに代替されると言われています。
しかし、保育士は子どもの気持ちや感情を読み取ったり、保護者の気持ちも汲み取って指導やお世話しなくてはならないため、この分野にAIが介入することはできません。
現段階のAIは人間の感情や思想に関与することは不可能なので、保育士の仕事は安泰と言えます。
したがって、AIが登場しても保育士需要が無くなることはなく、むしろ需要は高まっていくでしょう。
AI登場後も保育士需要はある
AIは、遠足や発表会などのイベントの際の写真を取ることや、その選定などの雑務を行うために導入される可能性があります。
つまり、あくまでAIがこなすのは雑用で、保育士の負担を減らすという面では大いに役立つでしょう。
保育士は人とのコミュニケーションに基づいた専門性の高い業務が要求されるため、これらの業務はあくまでも機械に過ぎないAIにはこなすことはできません。
AIには保護者か喜んでくれるような連絡帳を書いたり、相手の感情を読み取るという社会行為としてのコミュニケーションを行うことはできないため、保育士需要が今後なくなることは考えられません。
保育サービスの多様化
保育士も多様性や専門性などプロの意識が高まってきており、保育サービスは多様化しています。
子どもにも個性があるため、それぞれの子どもに合わせた対応が現場では求められているのです。
保育のみならず、教育の面でのサポートができる保育士が求められているため、これらの面でもAIの介入は非常に難しいのです。
将来的にも保育士として仕事を続けるためには?
保育士の現状
保育士の人手不足は深刻で、保育士の仕事の負担はかなり重くなっています。
子どもの怪我を防ぐために絶え間なく見守る必要があることに加えて、工作の手伝いや着替えなどの身の回りの世話などもこなさなくてはなりません。
また、子育てに悩んでいる親に対しての子育て支援も、保育士の大切な仕事です。
日々の指導報告書や子どもの様子を伝える連絡帳を書く作業もこなさなくてはならないため、保育士の仕事は非常にハードなのが実態なのです。
このような保育士の現状を知り、理想と現実のギャップを生まないようにすることが保育士として仕事を続ける上で重要です。
保育士の仕事の大変さを詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
保育士の仕事内容
AIが導入されることにより、保育士の業務内容の内、簡単な事務作業や地道な作業をAIが負担してくれるようになるでしょう。
これにより、単純作業はかなり簡素化されるでしょう。
具体的には、シフト作成や残業要請などの事務作業はAIに任せることができ、多少は保育士の負担が軽減されることが期待されます。
しかし、子どもの身の回りのお世話は全て人間が行うべきと考えている人も多いです。
そのため、保育士の世界においてはAIが導入されたとしても革新的な効果は起こらない可能性が示唆されています。
対話能力は保育士に必須な能力
保育士は、子どもが感じていることや感情を読み取り、寄り添いながら理解する必要があります。
つまり、子どもや親、保育士同士とのコミュニケーション能力が必須であるため、対話能力を磨いておくと実務で役立つでしょう。
特に、子どもと同じくらい保護者とも信頼関係を築くことが大切です。
保護者と信頼関係を築くことで子どもの健やかな成長に貢献できるため、園内での子どもの様子やその日に起こった出来事を分かりやすく説明するスキルは欠かせません。
コミュニケーション能力が高い保育士は信頼を得やすいため、この点は常に意識するようにしてください。
保育士を続けるメリット
保育士はAIに取って代わられるリスクが非常に低いことから、将来に渡って高い需要がある点が魅力です。
また、人手不足を解消するために以前より待遇は良くなりつつあり、実際に保育士の年収も上がってきています。
また、国の政策の中でキャリアアップサポートも充実しました。
かつては役職が「役職なし」「主任」「園長」の3種類のみで主任になるまでにかなり年数が必要でしたが、「保育士処遇改善等加算Ⅱ」という制度により副主任保育士、専門リーダー、職務分野別リーダーのような新しい階級が誕生しました。
つまり、キャリアアップのチャンスが増え、保育士のモチベーションの向上に繋がりやすい環境が整備されているのです。
保育士の現在と将来の給料は?
現在、保育士は激務の割には給与が少ないと言われています。
しかし、人手不足の解消や現場の声に応えるを目指し、待遇の改善が徐々に進んでいます。
実際に、平成26〜30年間の保育士の平均給与額は9400円増加しており、成果は少しずつ出ていると言えます。
保育士の認知度や社会的な価値が高まっている現在の状況を鑑みると、今後も待遇面の改善は続いていくでしょう。
保育士処遇改善等加算制度とは
保育士の給料を改善することを目的として、保育士処遇改善等加算制度が設けられました。
この制度は、保育士の処遇改善を行った保育園に対して国が補助金を支給する制度であり、処遇改善に積極的に取り組む保育園は年々増加しています。
保育士の雇用を守るためにも役立っており、保育士処遇改善等加算制度は社会的に大きな役割を果たしています。
保育士としてのキャリアはどうなるのか
保育士資格を生かしたキャリアは非常に幅広いです。
保育士として働いて一定の経験やスキルを積んだ後に、独立をしてベビーシッターとして働き始めることも可能です。
また、自分の家庭の都合に合わせてパートなどの短時間勤務をすることも可能です。
どの保育園でも保育士資格の保有者は貴重な人材であるため、働き口に困ることは無いでしょう。
保育士処遇改善等加算制度II
保育士処遇改善等加算制度IIの導入により、保育の現場で専門リーダー、副主任保育士、職務分野別リーダー、若手リーダーという新たな職種が誕生しました。
専門リーダーには月4万円、若手リーダーには月5000円の処遇改善がされ、キャリアアップすることにより金銭的なメリットを享受できるようにしたのです。
なお、処遇改善を受けるためにはキャリアアップ研修が必須となり、この研修を受けることで保育の質を高めることにも役立っているのです。
常に将来を視野に入れた選択を
AIに仕事を奪われないことや、今後も続いていくであろう待機児童問題などから、保育士の仕事は今後ますます需要が高まっていくでしょう。
そのため、将来性は非常に高く活躍できるフィールドは広がっていくと予想されます。
保育士になるためには、専門学校に通う以外にも大学に通って資格を取ることも可能です。
これらのカリキュラムや取得過程を経ることで、対話能力などの保育の現場で必須となる様々なスキルを身に着けることができます。
なお、保育士を目指すにあたっては、自分のキャリアアップに関して役立つのかどうかをしっかりと考えましょう。
公立の保育園以外にも保育士資格を生かせる職場は多くあるため、資格を取得した後にどのように生かすのかをイメージすることが重要です。
現在保育士として働いてる人の本音や口コミ
こちらのトピックで、実際に保育士として働いている人の本音や口コミを見てみましょう。
現状を知ることで、今後の需要や待遇の改善について理解を深めることができます。
給料が正直安い
保育士は激務でありながら、残念ながら給料は高くありません。
平均的な月給は、一般的なサラリーマンの平均値を下回っています。
このように「激務の割に安月給」という悪い評判が広がってしまい、保育士を目指す人が減ってしまっている現状があります。
今後は待遇に改善が加えられていくと考えられますが、現状の就労条件は必ずしも恵まれていないという点に留意しましょう。
保育士の給料事情のリアルな声を知りたい方は以下の記事を参考にしてください。
人手が足りておらず休みが取りづらい
保育士はかなり深刻な人手不足の状況にあり、このこともあって待機児童問題も発生しています。
人手不足であるため、保育士一人あたりの業務量も増えてしまい気軽に休むことができない状況となっています。
待機児童の数が増えると女性の社会進出が阻害され国の活力も失われてしまいます。
このような現状を改善するために、国は保育士の数を増やしたり待遇を改善して少しでも多くの人に保育士になってもらおうと努力しているのです。
現状はこのように厳しい環境で働いている保育士ですが、今後どうなっていくのか注目です。
保育士の人手不足問題の実態について気になる方は以下の記事をご覧ください。
保育士の将来性まとめ
保育士の将来性まとめ
- 保育士の需要は高く、将来性も非常に高い
- 保育士の現状はかなり厳しいが、国も保育士のサポートに動き出している
- AIが発達しても仕事が奪われることは無い
- AIにはないコミュニケーション能力を高めておくと、自分の価値が高まっていく
保育士は、需要が高く将来背も抜群であることがお分かりいただけたと思います。
保育士は人手不足の状況にあるため、多くの保育園などで求められています。
現在の待遇は決して恵まれているとは言えませんが、国も保育士の待遇改善や人手の確保を目指しています。
AIが発達しても失職する恐れが少ない魅力的な資格なので、子どもが好きな方はぜひ積極的に保育士資格の取得を目指してみてください!