保育士の平均年収はどれくらい?給料が安い理由からボーナス事情まで解説!

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「保育士の年収は低いって本当?」

「なんで保育士の給料や月給は安いの?」

このような疑問をお持ちの方、いらっしゃいませんか?

保育士は仕事がハードな割には年収が低く、残念ながら待遇が良いとは言えません。

とはいえ、今後は改善の動きがあったり保育士ならではの楽しい面もあるため、辛いことばかりではありません。

こちらの記事では、保育士の年収や給料などの事情や今後の待遇の改善について詳しく解説していきます!

保育士の給料事情についてざっくり説明すると

  • 年収は一般的な水準を下回っている
  • 仕事がハードな割には待遇が恵まれていない
  • 国も保育士の処遇改善に動いている
  • 私立保育園や公立保育園など、種類によって待遇は異なる

そもそも保育士とは

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保育士の仕事内容

保育士は、保育園や保育所などの児童福祉施設で勤務し、0歳~6歳までの未習熟児を預かり保育や保護者への保育指導を行っています。

共働き世帯にとって、保育士はなくてはならない存在と言えます。

業務内容は子どもの保育の他にも、保育園の運営や事務作業など多岐にわたります。

子どもの保育では、基本的な生活習慣を身に着けるための支援や、子どもの身の回りのお世話を行っています。

また、集団生活を通して社会性を養うサポートもしており、子どもの健やかな成長には欠かせない存在です。

保護者対応の仕事では、連絡帳などを通して子どもに関する情報交換を行ったり、保護者に対して子育てに関する適切なアドバイスをしています。

子どもだけでなく保護者ともしっかりとコミュニケーションを取ることで、子供の成長を身近に感じてもらうサポートをしているのです。

さらに、遠足や運動会などの行事の際には参加者が楽しめるような準備や運営を行うことになります。

保育士になるためのルート

保育士になるためのルートはいくつかあります。

  • 保育士養成課程のある専門学校や短大・高校を卒業する

  • 大学や短期大学を卒業した方であれば、保育士試験を受けて合格する

  • 高卒や中卒の方の場合は児童福祉施設での実務経験を積み、受験要件をクリアして試験に合格する

このように、学歴によってルートは異なるため自分が保育士になるための手段はしっかりと確認しておきましょう。

一般社団法人保育士養成協議会のホームページで詳しく見ることができるため、不安な方はぜひ目を通しておいてください。

保育士の年収はどれくらい?

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私立保育園の保育士の平均年収は342万円

私立保育園の保育士の平均月収は23万円で、年収は342万円となっています。

なお、給料事情は職場によって差があるため、一概には言えません。

なお、平成30年の国税庁が発表しているデータによると、女性の平均年収は20~24歳で249万円、25~29歳で326万円という結果でした。

つまり、私立保育園で働く保育士の年収は平均的な水準と言えるでしょう。

保育士の給料が安い理由

新卒保育士の給料は全国平均と変わらないものの、年齢による給料の上昇が他業種と比べると緩やかなため、なかなか伸びないのが実態です。

そのため、長く働いていると仕事がハードな割には給料が安いと感じる保育士が多いのです。

特に、20代〜30代の保育士で年収に関して不満を持っている人の割合は80パーセントに昇っています。

休みが取りづらく仕事もハードであるにも関わらず、決して給料が高いとは言えない現実に不満を持っている保育士が非常に多いのです。

実際に、保育士の主な転職理由も給料や待遇の面での不満によるもので、少しでも良い待遇を求めて保育士は離転職を繰り返すことが多いです。

保育園の財源は利用者から支払われる保育料と自治体からの補助金であり、保育士の給料はそこから運営費用を引いた分が支給されることになります。

保育料や補助金には規制があり、各保育園は限られた資金で運営しなければならないため、保育士の給料はなかなか上がりづらいという背景があります。

子供の人数によって資金は変化するものの、働いた量によって給料が上がることはないため、働くモチベーションを維持することも難しいと言えるでしょう。

保育士の年収は公立保育園が高い

公立保育園は、私立保育園よりも待遇や給料が恵まれています。

公立保育園で働く保育士の月収は30.3万円で、年収363.7万円です。

主任クラスにるとは月収56.1万円で、年収674万円程度になり、園長にもなると月収は63.2万円で、年収は759.5万円程度まで上がります。

このように、私立保育園と比較すると年収に大きな差があることが分かります。

また、公立保育園で働く場合は地方自治体が母体となるため、給料も昇給も公務員と同じように安定しているメリットがあります。

コツコツと長く勤めることで安定して給料が上がることが期待できるため、公務員保育士を目指す方は多くいます。

保育士の年齢別月給とボーナス・年収

保育士の年収も、他の職業と同様に年齢と共に増加する傾向にあります。

年齢 月給 ボーナス 年収
20代 21万円 48万円 303万円
30代 24万円 77万円 371万円
40代 28万円 89万円 432万円

以上の表を見ると分かるように、年齢とともに給料も増加しています。

しかし、一般企業と比べると年齢による年収の増加は緩やかであるため、途中で頭打ちとなるケースが多いです。

特に、40代になっても400万円台前半の年収にとどまっている点は、かなりネックと言えるでしょう。

ただし、この表の数値はあくまで平均値であり、より良い待遇の求人は多くあるため辛抱強く求人を探すと良いでしょう。

男女別保育士の年収

男性と女性の保育士の年齢別平均年収は以下の表の通りです。

年代 男性 女性
20〜24歳 226万円 226万円
25〜29歳 260万円 257万円
30〜34歳 287万円 252万円
35〜39歳 297万円 260万円
40〜44歳 226万円 289万円
45〜49歳 266万円 337万円
50〜54歳 306万円 381万円
55〜59歳 302万円 377万円
60〜65歳 181万円 232万円

以上のように、男性の方が女性よりもやや年収が高い傾向があるものの、大きな差はありません。

40代になると女性の方が年収がアップしていますが、そもそも男性の保育士がまだまだ少ないためデータが不足しています。

50代まで緩やかながらも年収はアップしているため、コツコツと長く勤めることも重要です。

他の職業の年収と比較

ここで、保育士の他の職業の年収を比較してみましょう。

職業 年収
看護師 478万円
理学療法士 404万円
栄養士 345万円
保育士 342万円
美容師 295万円

このように、他の資格を要する専門職と比較しても保育士の年収は高いとは言えません。

近年は保育士不足による待機児童が社会問題になっていますが、年収の低さが保育士不足の一因になっているのです。

都道府県別保育士の平均年収

人口や雇用状況・経済力の差により、地域によって給料や年収は異なります。

まず、上位5位の保育士の都道府県ごとの平均年収を見てみましょう。

都道府県 年収
滋賀県 410.9万円
東京都 410.2万円
神奈川県 391.9万円
千葉県 388.7万円
広島県 382.1万円

このように、東京ではなく滋賀がトップという結果でした。

これは、滋賀は賞与が高めであることが影響していると考えられます。

トップの滋賀でも400万円ちょっとという結果でしたが、東京などの都市部を中心に近年は保育士の処遇改善の傾向が見られます。

保育士の処遇改善は国としての喫緊の課題であるため、今後は地方においても処遇改善されていくと考えられています。

保育士の給料は今後どうなる

気になる疑問

増加してくと考えられる

国も保育士不足による待機児童などの問題を受けて、事態の解決に動いています。

給料が低く待遇が悪いことから退職や転職してしまう保育士が多いことを問題視しており、処遇を改善することで少しでも保育士が働きやすい環境を整備しようとしています。

具体的には、保育士処遇改善等加算を行い、保育園に与える補助金を増やして保育士の給料アップを図っています。

実際に補助金は年々増加しており、さらにキャリアアップのための研修制度も新設され、保育士のモチベーションの向上に役立てようとしています。

また、保育料の無償化が行われましたが不足する分は国が補助する予定なので、保育士の給料には影響が出ない仕組みとなっています。

給料アップを目的とした2つの重要施策に期待

処遇改善等加算Ⅰ

処遇改善等加算Ⅰは保育士の給料を適切に把握し改善する目的として、平成27年に創立されました。

具体的な中身としては、勤務年数に応じて職員の賃金改善が期待できる内容となっており、保育士の離職を防ぐための施策と言えるでしょう。

処遇改善等加算Ⅱ

処遇改善等加算Ⅰに続いて、処遇改善等加算Ⅱも創立されています。

これまでは、保育士には園長と主任という役職しかなく若手がキャリアアップしにくい問題がありましたが、それを解消するために創立されました。

具体的には、新しく専門リーダーと副主任保育士、職務分野別リーダーと若手リーダーという役職を追加し、それぞれ月額4万円、5千円の手当が受けられるようにしたのです。

また、それらの役職に就くためのキャリアアップ研修が行われているため、保育士の働くモチベーション向上にも寄与しています。

なお、昇進の際には勤務年数や研修を受けたかどうか、マネジメント業務を行ったかどうかなどの条件が設けられています。

保育士の手取りを増やすためには

収入アップの方法

待遇の良い職場を探す

保育士は職場によって待遇が大きく異なるため、待遇の良い求人を探すのは効果的な方法です。

子どもを預かる施設は都道府県や私立、公立だけでなく以外にも認定こども園、小規模保育事業、事業所内保育事所など様々あります。

このように、どのような職場でどのような形態で働くかによっても、待遇は異なります。

保育士資格を生かすことができる職場は多くあるため、様々な求人情報を調べて給料が高く、福利厚生が充実している求人を探すと良いでしょう。

役職につく

役職がない一般の保育士の月給に比べて、主任保育士は13万円、施設長は26万円ほど月給が高いです。

昇級するためには、コツコツと真面目に働き各方面から信頼を得ることが大切です。

また、このような役職につくためにも、前述したキャリアアップ研修を受けることがおすすめです。

国も様々な施策で保育士の待遇改善を目指しているため、ぜひこのような制度を積極的に活用して手取り額アップを目指しましょう。

補助金を利用する

借り上げ宿舎制度や住宅補助があり、職員の生活補助が充実している園で働くと、手取りを増やすことができます。

借り上げ宿舎制度は主に都内で実施されており、保育園が保育士のために保育園名義でマンションやアパートなどを借りてくれる仕組みです。

その上で国が補助金を出すという制度で、本人負担が1〜2割程度に抑えることができる場合もあります。

一方で、住宅補助とは保育園に就職する際に、就職者の引っ越し代金や一時金を助成してくれる制度です。

直接給料が上がるわけではないものの、家賃を補助してくれるため生活費が浮き大きな助けとなるでしょう。

保育士の就職・転職

キャリアウーマンのイメージ

保育士の就職や転職事情はどのようになっているのか見ていきましょう。

保育士は需要が高い

保育士は待機児童が社会問題になるほど人手不足であるため、資格を取得しておけば就職や転職先に困ることはありません。

しかし、公務員保育士として働くことができる公立保育園は人気があり倍率も高いため就職するのは難しいでしょう。

また、業績が良く待遇が良い私立保育園なども人気があるため、なかなか狭き門となっています。

とはいえ、国も女性の社会進出を後押ししていることから、保育士資格を生かして働くことができるフィールドは広いです。

共働き世帯が増えていくであろう今後の状況を考えると、保育士の需要は高まっていくと考えられます。

保育士の雇用形態

保育士の多くは、正規職員としてフルタイムで働くことが多いです。

しかし、保育士は人手不足でパートや派遣社員として働くことも可能であり、自分の生活スタイルに合わせて働きやすいメリットがあります。

実際に、子育て中のママさんが短時間勤務したり、リタイア後の方がパートとして現場で活躍しているため、保育士の雇用形態は幅広いと言えます。

保育士の仕事のやりがい

保育士は大切な子どもを預かるので、大きな責任が伴います。

また、仕事量が多くストレスを溜め込みやすいですが、以下のようなときにやりがいを感じることができるでしょう。

  • 子ども達の笑顔や成長を見られたとき

  • 子どもと楽しい時間を過ごしているとき

  • 入園式や運動会などの行事が上手くいったとき

  • 保護者と信頼関係を築くことができて、感謝された時とき

このように、保育士としてやりがいを感じられる瞬間は多くあります。

特に、子どもと毎日楽しく過ごす中で成長が見られたり、子どもたちが保育園での日常を楽しんでいる姿を見られるのは、何事にも代え難いものです。

保育士に向いている人

かなりハードな保育士の仕事ですが、保育士に向いている人の特徴を紹介します。

まず、子どもが好きで明るい性格の人や、朗らかで元気な性格の人は保育士として適任です。

また、元気な挨拶をしたり子どもたちと毎日楽しく遊ぶことができる元気のある人や、子どもを喜ばせることが得意な人も保育士に向いています。

子どもは何から何まで一人でこなすことができないため、世話好きな人や面倒見のいい人も保育士に向いています。

子どものみならず保護者とも良い関係を築く必要があるため、気配りができる人も保育の現場に多くいます。

また、小さな子どもを預かることは大きな責任が伴うため、責任感がなくてはなりません。

子どもの健康状態の確認や危機管理を常に行い、ケガをしたりしないように責任を持って日々の仕事に取り組める人でなければ、保育士は勤まりません。

保育士の仕事の大変さ

楽しいことがたくさんある一方で、保育士の仕事には大変な面も多く存在します。

具体的には、出勤が朝早く子供たちが帰った後も掃除や事務作業をこなさなければならず、想像以上に忙しいです。

また、人手不足の影響でなかなか休みが取りづらいという面もあり、ストレスを抱えてしまい保育士同士の人間性で悩むこともあります。

また、話がわかる保護者だけとは限らないため、トラブルが起きたときの保護者のクレーム対応も時にはあります。

このように、心身ともに疲弊してしまいがちな仕事なので、うまくストレスを発散することも大切です。

ストレスを溜めないようにしよう

青い女性

保育士の仕事は大変で、様々なストレスを抱えることになります。

保育士として長く勤めるためには、ストレスとうまく付き合う方法を模索することも重要です。

例えば、休日は仕事のことを一切忘れて自分の好きなことや趣味に没頭したり、気のおけない知人とおしゃべりするなど、リフレッシュできる方法を見つけると良いでしょう。

また、職場内の人間関係で悩んでいる場合は、嫌な人とはうまく距離をとったり必要以上に絡まないなど、うまくやり過ごすようにするとストレスを軽減できます。

ストレスを溜め込んでしまうと子ども相手にもイライラしてしまったり、保護者から信頼を得られなかったりするため良いことが全くありません。

また、精神的に病んでしまうケースもあるため、ストレスが溜まっている自覚がある場合は思い切って誰かに相談したり転職する勇気も必要です。

保育士の試験は独学可能?

小さい子どもたち

独学で合格できる

保育士の合格を目指すにあたり、独学で合格することも可能です。

ただし、科目数が多くそれぞれの科目で対策が必要となるため、出題傾向や重要論点は自分で把握して対策しなければなりません。

基本的にはインプットとアウトプットの作業を繰り返して実力を身に着けることが重要です。

まずはテキストを読み、全体像を掴んだり基本的な知識をインプットする作業を行いつつ、重要論点やキーワードをノートにまとめて覚えるようにしましょう。

一度で全部覚えようとするのではなく、コツコツと繰り返し読み込んで知識を定着させていきましょう。

また、ある程度インプットが進み知識が固まったら、過去問題や予想問題を使ってアウトプットを行いましょう。

このように、問題を解く中で実践的な学力を鍛えて、本番でも対応できる力を身に着けることが重要です。

また、間違えた問題が出てきた場合はそのまま放置するのではなく、必ずテキストに戻って復習するようにしましょう。

しっかりと復習することで印象に残り、同じ間違いを防ぐことにもつながります。

スクールや通信講座もおすすめ

確実に合格を目指す場合、通学講座や通信講座を受講するのがおすすめです。

科目ごとに単発で講座を受講できるスクールもあるため、よく調べておくと良いでしょう。

また、総合的に受講したい場合ら約6ヶ月でカリキュラムが組まれているケースが多いので、試験日から逆算して受講開始時期が間に合うかどうか確認しておきましょう。

このようなスクールを使うことで独学よりも圧倒的に効率よく勉強することができるため、確実に合格を目指したい方はこれらスクールや通信講座を利用するべきです。

保育士の給料事情まとめ

保育士の給料事情まとめ

  • 現状はまだ待遇が恵まれているとは言えないが、改善の動きはある
  • キャリアアップを目指すことで年収があがるため、国の制度を積極的に活用しよう
  • 待遇の良い求人もあるため、こまめにチェックすると良い
  • 保育士の需要は高く、どこでも活躍できる強みがある

保育士の年収や給料は低い水準にありますが、国も保育士の処遇改善に動いているため、徐々に改善していくと考えられます。

保育士資格を生かせる職場は多くあるので、ぜひキャリアアップやステップアップ目指して様々な求人に目を通してみてください。

保育士は非常に需要が高くやりがいも大きい仕事なので、ぜひ安心して長く働くことができる職場を見つけてください!

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