保育士に目標設定や自己評価が必要なのはなぜ?目標の立て方やコツについても徹底解説
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「保育士は、なぜ目標を立てる必要あるの?」
「自己評価をすることで、どのようなメリットがあるの?」
このような疑問をお持ちの方も多いでしょう。今回は保育士にとって目標設定が大切な理由や目標を立てるコツ、自己評価を行うメリットなどについて紹介します。
この記事を読み終える頃には、保育士にとって目標設定の大切さを理解することができ、前向きな気持ちで保育士を目指すことができるでしょう。
保育士の目標設定についてざっくり説明すると
- 目標を設定することで保育士として成長が早まる
- 目標を設定するには、いくつかのコツがある
- 保育士の経験年数によって目標が異なる
保育士は目標設定が重要
保育士が業務を行う際、事前に目標を設定することは、とても大切なことです。
保育士が事前に目標を設定することで、保育士としての成長が早まります。また保育園全体を見ても、保育士が個々で目標を持っていることで、良い保育園を作ることができます。
ここでは、保育士が目標を立てる目的やコツを紹介します。
厚生労働省による保育士のガイドライン
保育士は厚生労働省から、「保育所における自己評価ガイドライン」が提示されています。
政府が提示するガイドラインには、自己評価を行う目的として、「保育士自らの自己評価を踏まえ、園長などの管理の下、保育の実施と計画の評価を行い、保育の質を図る」という書き方をしています。
また、ガイドラインには自己評価を行う手順と時期についても記載されており、アンケート等で保護者から意向を受ける時期や研修の時期など細かく記されています。
このように自己評価については、政府からのガイドラインによって管理されているため、保育士が個々に自己評価を行いやすくなっています。
自己評価に悩んだ際は、政府が提示するガイドラインを読むことで、自己評価の目的や意義を理解することができ、自己評価の方法も見えてくるでしょう。
目標設定の目的は?
目標を設定することで、自分を見つめ直したり、保育士としてスキルアップが望めたりと様々なメリットがあります。
自己評価によって自身の成長にも繋がる
自己評価を行うことで、自分を見つめ直す良いきっかけになり、今の自分の状況や能力を客観的に見ることができます。
また自己評価は、自分が出来ている事と出来ていない事を整理することができます。
更に出来ていない事を出来る様にするには、どのようなプロセスが必要かを考え、行動に移すことで自分の成長に繋がります。
目標を設定することで保育士としてのスキルアップ
目標を設定することで、自分が出来ていない事について見つめ直し、出来るようになるために一生懸命努力をします。
目標を達成させるために努力することで、必然的にスキルが身に付き、目標を達成させるたびに出来なかったことができるようになります。
目標達成のプロセスで失敗や困難に直面することもあるかもしれませんが、その経験から学び、成長することが大切です。
同僚や上司に自身の目標を知ってもらえる
目標は立てるだけだなく、周囲に目標を知ってもらうことが大切です。
保育士の場合は、同じ保育園で働く保育士や園長などに立てた目標を理解してもらうことで、その目標を立てた経緯や保育に対する姿勢、考え方などを評価してもらうことができます。
更に目標を達成できたか、主観的に判断しにくい場合も他の人に判断してもらい、人事評価やアドバイスを受けることができます。
更に立てた目標を互いに公表することで、お互い励ましながら成長することができます。
モチベーションを保つのは重要
仕事をする上で、モチベーションを維持することは、とても大切なことです。
目標を立て、達成することで仕事に対してのやりがいを感じることができます。
更に目標を達成することで、自信がつくため仕事に対してのモチベーションを上げることができ、仕事に対しての意欲も湧きます。
このように目標を立てることで、モチベーションが高まることに繋がり、仕事への意欲が上がるというメリットがあります。
自己評価の重要性
自己評価を行うことで、自分を客観的に見つめ直し、自身の課題を見つけることができます。
自分自身の課題を見つけることで、その課題を克服するために目標を立てれば良いので、自己評価を行うことが目標を立てることに繋がります。
また自分がどのような保育士になりたいかなど理想の保育士像を考えることで、現状の自分に足りないものが見えてきます。
自分自身の能力を理解することが自己評価に繋がり、目標を立てるときにも役立ちます。
また先ほど紹介した、厚生労働省のガイドラインにも自己評価の指針について書かれています。
ガイドラインには、自己評価をすることで「保育士の子どもに対する理解が深まり、保育を充実するための課題が明確化する」という書き方がされています。
このように政府によって管理されているガイドラインにも、自己評価の重要性が記載されています。
実際の目標の立て方・コツは?
目標を立てる目的やメリットを紹介しましたが、実際に目標を立てる際には、どのような点に気を付ければ良いのでしょうか?
目標を設定するときは、自分自身の現状を把握したり、他の人の意見を取り入れるなどいくつかのコツがあります。
自身の仕事の現状を理解する
自分に出来る事と出来ない事を把握することで目標を立てやすくなります。
また目標を立てることで、目標を意識しながら行動をすることができ、仕事の効率が上がります。
更に日頃の仕事内容を振り返り、反省することで目標を意識した行動を取ることができ、目標達成のために具体的にするべきことが明確になります。
小さな計画を立てていくことで目標を達成
最初から大きな目標を設定してしまうと、目標を達成出来なかった時にモチベーションが下がり、仕事への自信を無くしてしまう恐れがあります。
そのため、少しの努力で達成ができるような内容の目標を設定することで、仕事へのモチベーションが保つことができます。
小さな目標を達成する過程で成功体験を積み重ねることで、自信を高め、大きな目標に向けてさらに頑張ることができます。
目標を達成後はさらにレベルの高い目標を設定
目標を設定する際には、前回立てた目標と同じレベルの目標を立ててもスキルアップすることができません。
新しく目標を立てるときは、前回の目標よりレベルの高い目標を立てることで、スキルアップでき、大きな目標を達成することに繋がります。
具体的な数字を入れた目標もおすすめ
数字を取り入れた具体的な目標は、他人の目から見ても分かりやすく、目標の達成が出来ているのか、出来ていないのかが明白に分かります。
このように数字を取り入れた目標にすることで、周囲に目標が達成できたか知られ、周囲の監視の目が気になるため、目標を達成しなくてはいけないというプレッシャーが働きます。
そのため、必然的に目標達成に向けて行動することになり、仕事に励むモチベーションを維持することができます。
具体的な保育士の目標の立て方
保育士に任せられる業務は、経験年数によって異なります。
続いては保育士の経験年数によって、どのような目標の差が出てくるのか、経験年数別に目標の具体例を紹介します。
新卒の保育士の目標例
新卒の保育士の場合は、保育士としての目標より社会人としての目標を立てることが多くなります。
新社会人として、どのような点に気を付けて働きたいかなどを考えて目標を立ててみましょう。
また、新卒の保育士は保育の経験も浅いため、これから保育士として自分の得意分野などの長所を探すという目標にするのも一つでしょう。
目標を立てる際に参考にできる、保育士一年目のリアルな声について知りたい方は以下の記事をご覧ください。
2年目の保育士の目標例
2年目の保育士の場合は、1年目の保育士としての経験を踏まえて、これから心がけたい点や気を付けたい点を見つけることが大切です。
1年目に保育士として業務を行ってみて、見えてきた自分自身の課題に気づき、その課題を改善するような目標を立てることで、保育士としての成長に繋がります。
5年以上の保育士(中堅保育士)の目標例
5年以上の経験年数がある保育士の場合、保育士としてのスキルアップを目指せる目標にしましょう。
保育士個人としてだけでなく、園全体を見て保育士として自分の果たせる役割を見つけて、その役割を達成できるような目標を立てましょう。
主任保育士の目標例
主任保育士の場合は、後輩の保育士を指導し、保育の現場と保育園の園長の間を取り持ち、サポートする立場になります。
保育士個人の目標だけでなく、保育園全体を良くするような目標を立てると良いでしょう。
また、主任保育士は保育園を安全に運営するため、現場の保育士や園児たちの様子を日頃から全体的に把握することも業務内容に含まれます。
将来的に主任や園長などの人事になるなどのキャリアアップを見据え、キャリアアップ研修を行うことも目標に入れると良いでしょう。
目標を達成することで得られるメリット
目標を立てるメリットを紹介しましたが、続いては目標を達成することで得られるメリットについて紹介します。
目標を達成することで、達成感が得られ仕事のモチベーションを上げることができます。
更に目標を達成することで、今までより一段階上のスキルを手に入れることができます。
また目標を設定する際に、少しハードルの高い目標にすることで、その目標を達成できたときに自信を付けることができます。
他にも目標を達成することで、様々なメリットが発生します。
チームワークが円滑に進む
目標を達成させるためには、チームワークを活用することも大切です。
個々の目標をお互いに公表し、保育士同士が協力をして、目標を達成させるためには何をするべきかなど、目標の達成に向けて話し合いや情報を共有することが、目標達成への近道になります。
また、目標を達成するための話し合いや情報を共有するなど、保育士同士が協力することでチームワークが深まり、幼稚園全体の団結力が強まります。
チームワークは相手を受け入れるところから始まる
目標を達成させるには、チームワークも大切であることを紹介しましたが、チームワークを深めるためには、どのようなことに注意すれば良いのでしょうか?
まずチームワークを深めるためには、相手の意見を尊重し、問題が発生した際には、全員で話し合うなど全員で問題解決に取り組むことが大切です。
保育士一人一人の強みを生かし、保育園全体をより良いものにするには、チームワークが必要不可欠になります。
自分の性格の理解にも繋がる
目標を設定する際に、自己評価が必要であることを紹介しましたが、自己評価をすることで自分自身で足りない部分を把握することができます。
そのため、目標を設定することで、必然的に自分自身の理解を深めることができ、更に自分を客観的に見ることで、今後への成長に繋がります。
理論と実践に基づいた指導が重要
保育士として教育を行う際には、理論と実践に基づいた指導が重要になってきます。
教育は自分の主観で実践を行うものではなく、そのような教育を行っている場合は改善が必要です。
保育士が主観で教育を実践していることに気付くためには、同僚や先輩保育士の目やアドバイスが必要になり、このような場合にもチームワークが必要になってきます。
そのため、保育士同士でチームワークが取れている保育園では、主観的な偏りのある教育を防ぐことができます。
保育士の目標設定についてまとめ
保育士の目標設定についてまとめ
- 目標達成のために努力することでスキルが身に付く
- 目標設定は仕事へのモチベーションの維持に繋がる
- 少しハードルの高い目標にすると達成したときに自信に繋がる
保育士は目標を設定することで、保育士としてのスキルを上げることができたり、仕事へのモチベーションを維持することができたりとメリットがたくさんあります。
更に自己評価を行うことで、自分自身の課題が見えてきて目標を立てやすくなります。
自己評価や目標設定は保育士としてだけでなく、一人の人間として大きく成長できるきっかけにもなります。
内面を磨くことができ、やりがいのある保育士になるため、保育士の資格取得に挑戦してみましょう。