小遣い稼ぎで行政書士をするのは可能?週末行政書士の実情を徹底解説

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行政書士

宮城彩奈

「最近は副業をするのが流行っているけど、行政書士の資格でも副業とか小遣い稼ぎはできるの?」

このような疑問をお持ちの方、いらっしゃいませんか?

近年は副業が解禁される動きがあり、様々な企業でも副業が認められています。

その中で行政書士の資格を生かしていくにはどのような方法が考えられるでしょうか

また、実際に週末だけ行政書士として独立している「週末起業」などは増えつつありますが、そのような働き方のメリットやデメリットはなにがあるでしょうか?

こちらの記事では、行政書士資格で小遣い稼ぎとなる副業は可能か、また週末起業などは可能なのかを解説していきます。

行政書士の副業についてざっくり説明すると

  • 行政書士の資格で小遣い稼ぎは十分に可能
  • 副業として行っている人はすでに多くいる
  • 営業活動を工夫することが大切

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行政書士での小遣い稼ぎは可能?

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行政書士の資格を取得してすぐに開業する行政書士は多い一方、資格を取得してもすぐに開業せずにサラリーマンとして生計を立てている方も一定数います。

そのように開業していない方々が小遣い稼ぎで行政書士を行うことは可能なのかでしょうか?

じつは週末行政書士や主婦書士はたくさん

本業が休みの時だけ行政書士として働く「週末行政書士」「週末起業」は実際かなり多くいます。

つまり、行政書士を副業として行い小遣い稼ぎをすることは可能であると言えます。

その理由として、行政書士は自宅で簡単に開業することができるため資金的なリスクが少ないうえに、扱える書類の種類が1万種類に上るため未開拓分野が多く残っておりビジネスチャンスに困ることはないことが挙げられます。

扱うことのできる書類の数が多ければ顧客となる相手が個人や法人を問わず無数に存在し、 誰でも顧客になる可能性があるのです。

また、実際に開業している行政書士の中には、会社員が兼業として週末だけ行政書士を行うスタイル(週末行政書士)や、専業主婦のママさんが家事・育児の傍らで行政書士を行うスタイル(主婦書士)も多くなっています。

このような方々は隙間時間などを有効活用しながら依頼された書類作成などを行なっています。

小遣い稼ぎのメリットとデメリット

このような週末起業などのやり方の小遣い稼ぎで行政書士を起業する最大のメリットは、金銭的リスクの低さです。

通常、専業の行政書士として開業しても開業して間もなくは全く仕事が来ないケースがほとんどです。

しかし、副業で行政書士をやっていると行政書士以外での収入があるため、仕事が全く来なくても生活に困るリスクは無いため心理的なハードルが低くなります。

逆に、デメリットもいくつか存在します。

週末起業であれば、平日の日中の勤務ができないため顧客に合わせた柔軟な日程調整が出来ないことや平日の新規顧客からの問い合わせがった際に迅速な対応ができずに機会損失が起こることなどが課題となります。

また書類の提出先である役所が空いている時間帯での書類提出がしにくいという問題が発生します。

これらデメリットを補うためには、行政書士何人かでグループをつくって仕事を分担するなどの工夫が必要になってきます。

報酬が高いので無理なく営業できる

営業活動のイメージ

行政書士を小遣い稼ぎで起業できる理由として「報酬単価が高い」という点が挙げられます。

その反面、顧客を獲得するのにはそれ相応のコストがかかることに留意する必要があります。

案件ひとつで30万円?

行政書士の報酬は自らが自由に決定することができますが、相場としては風俗営業の許可申請は1回で10万円~30万円、飲食店の営業許可申請でも5万~10万円となっています。

月に1~2件でもこれらの許可申請をこなせれば副業としての小遣い稼ぎついては十分な収入を得ることができると言えるでしょう。

当然他の行政書士との価格競争も実際は起こりえますので、金額はあくまで目安となりますが、まずは最初の1件を通じて徐々に慣れていくことが重要であるといえるでしょう。

お客さんを集めるのはコストがかかる

行政書士のメインの業務は書類作成や官公庁への提出です。

しかし、開業するとそのようなメイン業務よりも「集客」が最も大変な業務となります。

当然、開業しても特に何も営業活動などのアクションを起こさなければ、誰も自分の存在を知ることができません。

営業活動は専業でなくても、週末行政書士や主婦書士であっても、Webを使った営業や人脈を使った営業に普段からそれなりの時間とお金を割かなければ案件が回ってくることはないでしょう。

開業当初は営業活動などに回る費用が受注して得られる収入を上回るケースが多くありますが、辛抱強く地道に営業を続けていかなければ意味がないのです。

稼ぐならPR手法や運営方針がポイント

小銭とペンの写真

行政書士を小遣い稼ぎとして成功させるためには、業務範囲の選択やPR手法の工夫が成功のカギとなります。

規制緩和により激戦に

行政書士業務は一昔前までは報酬の基準やプロモーション手法などに制約があったものの、最近では規制緩和によりすべて行政書士個人の判断で自由に行うことができるようになりました。

そのため、以前よりも上手な価格設定やプロモーション運営ができる行政書士がたくさんの案件を獲得し、より稼げるような実力主義の仕組みに変化したため、現在の行政書士業界は顧客の争奪戦が激化しているのです。

よって、プロモーションのノウハウもアンテナを張ってしっかりと仕入れる必要があります。

業務範囲を工夫する

行政書士として稼ぐためには、幅広い分野に手を出すよりも何かに特化した専門分野を選定した方が効率的です。

具体的には建設許可、風俗営業許可などといった競合の多い分野よりも、宇宙産業やドローンの許認可申請のように誰もやりたがらなかったり、あるいは新しく登場した分野のほうが未開拓であるためビジネスチャンスが大きいと言えるでしょう。

また、差別化の一環としてダブルライセンスを取得して、担当できる業務の幅を増やすことも1つの手として存在します。

PR手法を工夫する

行政書士として稼ぐには、プロモーション方法も工夫すべきポイントの1つになります。

具体的には専門とする業界にフィットした形でのプロモーション(建設業界ならアポや紹介、IT業界ならWeb広告)を心がけることが重要です。

闇雲に営業する方法では非効率であるため、専門にする業界ではどのような営業活動が主流なのか、またどのような方法がより人目に付きやすいかを調べて工夫を重ねていく必要があります。

充実した副業にするために

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本業との折り合いも大切

副業を充実させるためには、本業との折り合いをつけてメリハリをつけていくことも重要です。

副業に気を取られて本業が身に入らずアテになる収入が減ったりすると本末転倒だからです。

そのため、副業の行政書士としての業務は平日の夜8時以降と土日だけにするなど、自分の中でルールを決めてメリハリをつけると良いでしょう。

また、本業の会社に副業が認めてもらえるかの確認も怠らないようにしましょう。

あくまでも、本業があっての副業が成り立つということを忘れないようにしましょう。

副業でやっている間にダブルライセンスを目指す

本業に加えて副業として行政書士業務をやっていると、他の資格勉強をするのは難しいかもしれませんが、開業して間もない頃はあまり行政書士としての仕事は入りません。

そのあまり忙しくない期間を利用して、他の資格の取得を目指すのがおすすめです。

ダブルライセンスを取得できると自分の市場価値が上がるだけでなく、営業の幅も大きく広がっていきます。

例えば、宅建士と行政書士を生かすと不動産取引関係の手続きに強くなり、中小企業診断士と行政書士を生かすと対中小企業相手の強みとなり、様々な相談なコンサルティング業務が行えるようになります。

このように、隙間時間を利用してダブルライセンスを取得できると副業の幅も広がりより充実した業務を行えるようになるでしょう。

人脈を大切に

行政書士としての評価を高めて仕事を請け負っていくためには、人脈がとても重要です。

様々な人脈を通じて顧客を紹介してもらえたり、また色々な知識を仕入れることができたりと、メリットが大きいからです。

特に行政書士同士の横のつながりは意識すべき点であるといえるでしょう。

新米である自分に仕事の進め方を教えてもらえたり、また困った際に頼れる先輩行政書士がいると心強いからです。

また本業のルートからなど、思いがけないところから顧客の紹介があったりするので、日頃から人脈は大切にすることを意識してください。

行政書士の副業については以下の記事も併せて参照にしてみてください。

行政書士と副業に関するまとめ

行政書士の副業に関するまとめ

  • 副業ならではのメリット・デメリットがある
  • 例え副業でも集客努力は必要
  • 様々な方法で差別化を図ると効果的

行政書士は他の資格とも相性も良く、また副業にも生かしやすいとても将来性のある資格です。

今後もますます副業解禁の動きが強まると予想される中で、早いうちに行政書士を取得しておくと大きな強みとなるでしょう。

ぜひ、行政書士の取得を目指してみてください。

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