行政書士の開業は失敗しやすい?廃業する人の割合や特徴を徹底調査!

更新日時 2019/10/26

「行政書士の独立って廃業する人が多いって聞いたけど、本当なのかな・・・」

そんな疑問をお持ちの方は多いのではないでしょうか?

行政書士は法律系の士業の資格の中では入門編の資格と言われていますが、行政書士を仕事にするにはどうしたらよいかは、なかなか知られていません。

むしろ開業の失敗例が情報として溢れています。

そこでこの記事は、行政書士の失敗例はどのようなものかを考察することにより、行政書士として成功するための反面教師として解説しています

読み終わる頃には、独立開業のリスクや資格との向き合い方が分かるはずです!

行政書士の失敗についてざっくり説明すると

  • 行政書士として仕事をするには、独立開業が基本
  • 行政書士法の理解不足は最悪は廃業になる恐れがある
  • 専門知識や経験の不足により致命的な失敗をすることもある
  • 顧客が情報収集をしてくるため行政書士側の不知があることも増えている

行政書士資格取得後は「開業」が基本

独立開業のイメージ 行政書士は行政書士となる資格を取得し、行政書士会連合会に登録すればすぐに独立開業できる士業です。士業(サムライ業)を挙げてみると、他には弁護士や税理士、社会保険労務士などがあります。

他の資格では一定の業務経験や法定の研修などを受けないと、資格を取得してもすぐに開業することができない資格もあります。

そのような中で、資格を取得してすぐに開業できる行政書士と言う資格は比較的コストパフォーマンスが良く、受験者も多い人気の資格です。

そのため行政書士は独立開業する人が多いのです。開業すれば自分が代表となり、業務が軌道に乗れば超高収入が狙えますが、一方で廃業せざるをえないというリスクもあることを知っておいてください。

行政書士の開業が失敗する割合は?

疑問を考える 行政書士に限らず、他の士業でも残念ながら開業に失敗してしまうことがあります。士業全体では約6割が独立しても最終的には廃業してしまうというデータもあります。

原因には様々なことが考えられますが、一般的には独立開業するという経営者的なノウハウをもっていない状態や、同業者の先輩や他士業の先生との連携が無いまま開業してしまうということが挙げられます。

例えば試験に合格した高揚感が冷めやらず、準備不足のまま開業してしまう短期挫折型の廃業が良くあるケースです

特に開業後1~3年で廃業する人の割合が多く、それ以上経営を続けられた先生はその後も上手くやっていくケースが多く見受けられ、これは実務を積まなければ得られない「経験知」が高まっているからです。

相談者の求める水準が高いことを知っておく

士業の事務所に相談に来る依頼者は、とても困っています。時には人生の一大事を相談に来ることも稀ではありません。それを「経験知」の無い先生に依頼するでしょうか?

士業者は常に専門家としての雰囲気を出していなければいけません

専門家の雰囲気が無いとすれば依頼者目線で考えると、とても頼りない先生という印象を受けるでしょう。依頼者は自分である程度の知識を仕入れても問題が解決できないから頼れる専門家を探すのです。

書籍やインターネットで知識を得られる現代においては、現代の相談者の多くはセミプロ化しています。それを上回る知識を持っていないと、相談者から仕事を頼まれることはないでしょう。

このように書いてしまうと、行政書士としてやっていくのは廃業のリスクの伴うとてもハードルが高いことのように感じるかもしれません。

しかし、廃業の原因には高齢になったとか、障害を負ってしまって仕事ができなくなってしまうという仕方のないものもありますし、もちろん開業して活き活きとご活躍されている行政書士の方も大勢いらっしゃいます

専門部分野を作りハイクオリティなサービスを3年も続けることができれば、知識、資金、物を上手く回せる稼げる事務所の仲間入りができるでしょう。

開業前に廃業する基準を決めておく

これまでの話を踏まえて、これから行政書士事務所を開業する!という意気込みのある方には、是非とも決めておいてほしいことがあります。

それは「自分の事業の廃業基準」です。

これを決めておくことによって、廃業時のダメージを最少にすることが出来るのです。開業する前に廃業を考える人間がどこにいるのか!という意見もあるでしょうが、士業も商売です。ある程度の引き際というものがあります

資金が回らなくなってきても、「あと少し頑張れば何とかなるのではないか」という淡い期待は捨てましょう。

この考え方がすでに危険なのです。あと少し、あと少しともがいているうちに、引くに引けない状態になることが多いのです。山登りでもそういう状態になれば、万が一を覚悟しなければならないことに似ています。

行政書士事務所の経営も同じで、返済不可能なまでの債務を負ってまで続けることが絶対の目的ではないはずです

自分が人と違うことをして食べていくために行政書士の仕事を選んだとしても、預金が100万円を下回ったら廃業するとか、仕事のストレスが原因で家族と不仲になってしまったなどという基準を設けましょう。

それに該当したら潔く諦めるのも大切です。事前に計画をした廃業は、一概に失敗とも言い切れないでしょう。むしろ計画どおりで次のステップにストレスなく進めます。

行政書士の開業が失敗する4つの主な原因

失敗して後悔する 開業に失敗する人の特徴は、ある程度分類できるものです。以下に4つ原因を挙げてみました。

開業前にこれらのことを知ることは、開業後に失敗するリスクを減らすことができますので、よく自分と向き合いながらお読みください。

問題が起こっても自己解決しようとする

行政書士の業務範囲は非常に多岐にわたります。車の車庫証明から建設業の届出や、会社法の深い理解を必要とする起業支援など、挙げればきりがありません。

ここで自分が分からないことが出てきたときや人手が足りないときに、適切な対応をとることができるかどうかが、成功か失敗かを左右します。

人手が足りないほどの売上になったら、人を雇ってでも迅速な仕事をすることを心がけましょう。これによって自分が本来すべきことに集中できるようになるため、結果的に仕事の質も上がります。

また、専門外の仕事を受けることもあるでしょう。行政書士は正当な事由がない限り、依頼を拒むことはできません。これは行政書士法11条に明記されています。

専門外の仕事は、他のその分野に詳しい同業者を紹介するのがベターです。もし自分が無理をして引き受けても、申請が遅れてしまうなどした場合には、依頼者から懲戒請求されてしまうリスクがあります。

行政書士によって得意分野はいろいろです。お互い同業者間で助け合えるように、交流会には積極的に参加し、人脈を広げていくことも大切な仕事です。

ときには自分のアドバイザーになってくれる先輩行政書士と懇意になれる可能性もあります。

プライドが高い

行政書士などに限らず、士業は自分の業務範囲に関しては高いプライドをもつことも大切です。それが専門家の雰囲気になり、依頼者に安心を与えることになります。

しかし、プライドの持ちすぎは業務上行き詰ったときなどに他人の意見に耳を貸さないというリスクがあります

基本的に書類作成を中心とした行政書士業務は、孤独に黙々と仕事を続けることが多いです。そのため、仕事は自分だけで完結できるものだと勘違いをしてしまう先生も少なくありません。

行政書士として独立開業し成功する人の特徴は、単独のルーチンワークと、ここの専門知識を連携させたチームプレーをバランスよくこなせることです。

意固地にならずに、分からないことや悩みを同業者に相談できる、柔軟性を持つことが士業での失敗を防ぐコツです。

これを言い換えれば、この柔軟性がない人は行政書士に限らず、士業という仕事は失敗する可能性が高いといえます。

仕事内容が自分に合っていない

これは先ほどの文章と重複する部分ですが、大切な考え方ですので改めて補足しておきます。

人には個性があります。得意不得意といってもいいでしょう。走るのが早い人がいれば、勉強面で優秀な成績を収める人もいます。

つまり、自分がしたいことと出来ることが一致していなければ、士業の経営は辛いだけの仕事になってしまいます

そもそも自分に向いていない職業も一定数あるということを理解してください。

なにも行政書士試験に合格したら、必ず行政書士にならなくてはいけないというわけではありません。資格を取得できる能力があるのと、実務家として事務所を経営していく能力が違うことはすでに述べたとおりです。

頑張って資格を取得したという気持ちはよく分かりますが、経営者として依頼者の一生の一大事を解決するだけの自信と経験知が自分に備わっていると思えるかどうかが、判断材料となるでしょう。

地道にコツコツと仕事をこなせない

行政書士試験に思い通りに合格したとか、開業後すぐに自分にとって非常に良い仕事で大きな収益を上げると、次も何か成功が待っているのではないかと期待してしまう人がいます。

試験については絶対評価で一定の点数を取れば合格することが決まっていますが、実務で良い仕事が入ってくるかどうかとは別です。

偶然の成功は理由の無い自信やプライドを心に植え付けてしまう、一種の麻薬のようなものです。依存症患者が依存から抜け出すことが困難なように、一度簡単に成功してしまうと、コツコツと仕事をこなすことができなくなることが多いのです。

「そんなつまらないことはやってられない」と思ってしまい、自分の実力以上の仕事で収益性の高い業務を追いかけてしまうようになります

その結果は、コツコツと仕事をこなしてきた人よりも年収で下回ることもあれば、コツコツ型の人の方が仕事の遂行能力が高くなることという形で帰ってきます。

基本的に士業の仕事は2つに分けられます。一時的な発生ですが大きな収益を生む仕事と、単価は少ないが確実に受任して処理できる仕事です。

前者を狩猟型、後者を農耕型と呼ぶ行政書士の先生もいらっしゃるほどで、両者をバランスよくできることが士業として成功できる秘訣と定義するのが通常の考え方です

むしろこれができないと、事業が失敗してしまう確率を高くする原因の一つとなってしまいます。

廃業はしなくても大成功を逃す原因

失敗して反省する姿

安易に値引きをする

自分の仕事に自信のない士業の方は、安易に値引きの相談に応じてしまうことがよくあります。

報酬についての知識の有無は、事務所の経営を左右します。

ここで一番大切なことは、お互いがwinwinの関係になれる、「適正価格で受任すること」です。なお、適正価格とは依頼者も行政書士もお互い満足できる報酬額のことを指します。

安さで勝負をして顧客を大幅に獲得しても、報酬は時給換算で算出することが多いです。つまり書類1枚の作成も10枚の作成も、同じ時間をかけて遂行できるものは、同じ値段になります。

士業の世界では当然ですが、報酬額は書類の枚数に比例するものではありません。

また、相談料は無料という事務所も多くなってきていますが、そうすると相談者の心理としては、「無料が当たり前」「お金を払うのは損」と考えることが多くなります。

そしてその後の取引が増加しても単価を上げることが難しくなってしまうのです。

つまり、行政書士によってはタダ働きが増え、事務所の経営が悪化してしまいます。その上、行政書士は無料の相談であってもその言動による責任を免れないことは言うまでもありません。

アルバイトや副業が収入のメインになっている

当たり前のことですが、士業に限らず自営業者は収入が不安定です。税理士などのように毎月の顧問料を貰えることが少ないのが、行政書士の実情です。

すると生活していくための日銭を稼ぐ手段として、アルバイトなどの副業をする必要が出てくる場合もあるでしょう。

しかし、あくまで行政書士業務が本業であることを忘れないで下さい。アルバイトに時間を取られ過ぎると、本職である行政書士業務に時間を割くことが難しくなります。

ここでのポイントは、副業をする基準(副業に割く時間は何時間かなど、理由となる基準というものを設けることです。

副業は計画的に行わなければ、行政書士業務がおろそかになりビジネスとしての行政書士業務にはなり得ないことを理解ましょう。

プロ意識がない

仕事に対するプロ意識のなさは廃業への道まっしぐらの原因だと心得ましょう。

あえて厳しい表現をすると、新人の行政書士は行政書士となる素養を試すための行政書士試験に合格しただけです。

プロ意識の無さの一つは早く仕事を得たいという一心で、自分の専門外の案件や、能力を超えた案件を受注した結果、依頼者の方が行政書士の知識を上回るという事態にも繋がります。

こうした場合は、依頼者から「もう少し勉強してもらってから仕事をお願いします」という厳しい指摘が寄せられることもあります

もう一つの理由は、行政書士法の理解不足により、行政書士としてやってはいけないことをしてしまうことです。

特に業際(ぎょうさい)を超えて、他の士業の独占業務まで行ってしまい、懲戒処分を受けることは後を絶ちません。開業の際には、事務所を開くまでに行政書士法を熟読し理解していないと、行政書士生命にかかわる失敗をしてしまいます。

そのため、他の士業に関する法律(弁護士法や司法書士法など)も理解し、行政書士だけではできない仕事を、他の士業に外注できるよう、人脈は広げておきましょう。

開業を失敗させないために注意すること

開業を失敗しないようにすること

ベースとなる考え方

うまくいく方法を考える

これまでの内容は、失敗する原因や廃業してしまうリスクなどを厳しく指摘したので、悲観的な見方をしたかもしれませんが、次からはどうしたらうまくいくのか?についてお伝えします。

士業で一番大切なことは、「先生」と呼ばれることを当たり前と思うことです。これは依頼者からでも、他士業からでも同じことです。

最近は企業の中でも部長や課長を、○○さんと、肩書を付けずに呼ぶことが増えてきました。しかし士業はそれではいけないのです

別に高価なデスクと椅子に座って仕事を待っていろというわけではありません。むしろ、外でこなす用事を早く済ませられるような身軽さが大切になります。

その結果、迅速に案件が終了し依頼者から頼りにされ、同業者や他士業から一目置かれる存在になれば、必然と先生と呼ばれるようになります。

集客のための宣伝を躊躇しない

行政書士事務所を開業した方のほとんどは、最初は依頼者が来ず、書籍出版社や銀行などから営業を受けることになります。

自分から営業活動をせず椅子に座っているだけでは顧客がつくことはまずありません。先ほど述べたようにフットワークを軽くして、先輩の行政書士事務所や他士業の事務所へ挨拶に行くことが大切です。

また、名刺やDM、新聞広告を出すことも有効です。

最近ではTwitterやFacebook、個人のブログなどで事務所の人気度を挙げている先生もおり、SNSの活用もこれからは大切になってくるでしょう。

出来ることはいくらでもあります。友人関係、過去の仕事上の同僚などにも、行政書士として開業したことを知らせることで、依頼者の紹介をしてもらえることもあります。

他人の成功例をアテにしすぎない

行政書士事務所を開業するにあたっては、開業マニュアルなどが書店で売られていて、それを読んで型から入る方が多数だと思います。

勿論それでもいのです。しかし巷で売られている本は、受験生時代にこういう勉強方法で、開業の手順はこうやって成功しました!という体験談が大多数です。

それが様々な出版社から出版されるには理由があります。

人間は十人十色ですから、ある人には当てはまり参考になりそうと考えることもあるでしょうし、自分はちょっと違うなという体験談もあります。

つまり、合格して開業した人の数だけ体験談は存在するのです。ここで強調したいことは、体験談の著者と自分では、年齢も学歴も職歴も違います。思想信条も違うでしょう。

他人の成功例をアテにして開業をしても、結局は自分がやりたいことや出来ることから外れては意味がありません

自分と他の行政書士との違いを明確にアピールすることで、自分流の行政書士開業体験談ができるのです。

収入の不安定さを受け入れる

行政書士として開業をすると、会社員とは違い収入が不安定になります。成功するまでの期間は人によって違いますが、特に開業直後は仕事があまり入らないため、無収入となるリスクがあります。

しかし、先程述べたアルバイトや副業を収入のメインとしてしまうと、本来やらなければならない行政書士としての仕事に身が入らなくなります。

できるだけ開業資金は潤沢に準備して、行政書士として仕事が軌道に乗るまでの収入減に備えなければなりません

こうすることにより、行政書士としての営業活動や人脈作りのための勉強会に積極的に参加できる時間もできます。

本末転倒にならないよう、収入の不安定さを受け入れ、無収入にもある程度の期間耐えられる資金の準備が必要です

業務に取り組む姿勢

顧客のことを最優先に考える

さて、行政書士として開業すると避けて通れないのが顧客対応です。接遇のマナーとは違い、どちらかというと依頼者が行政書士に求めることを知ることと、両者間でのトラブルの防止に重きを置くものです

行政書士に仕事を依頼しようとする相談者は、なにかの目的をもって相談に来るものです。行政書士は、相談者のニーズをしっかりと把握し、迅速に対応するようにしたいものです

当たり前のことですが、相談者は何かの問題を抱えて来所し、行政書士とよく相談してから正式に依頼をします。

ここで相談者のニーズを把握し的確な答えをスラスラと言えなければ、相談者が依頼者になる可能性が低くなります

費用を安くすませたいのか、仕事の遂行を早くしてほしいのかなどを、きちんと把握しないとお互いの考えに齟齬が生じ、信頼関係を失った結果、業務遅滞となってしまいます。

これでは依頼者は早くに目的を達することができず、何度もやり取りをするなどして、費用がかさんでしまうことにつながるので、十分にヒアリングをしましょう

新しい技術から逃げない

近年では、パソコンをはじめ通信手段の進歩のスピードが一段と速まっています。さらにAIの登場により、人間が仕事をする必要がなくなってきている業界もあります。

これは行政書士の仕事にも同じことがいえます。ただ雛形に従った定型的な書類作成をしているだけでは、いずれAIに仕事の一部は取って代わられるかもしれません。

しかし、技術の進歩はマイナスの面もありますが、うまく活用すれば事務所の仕事も効率化するでしょう。

現在先進的に新しい技術を取り入れた事務所で行われていることは、例えばキャッシュレス決済を取り入れることなどがあります。

依頼者に見積書兼請求書を渡し、納得した上で報酬はスマートフォンや電子決済します。事務所にとっては確実で早期に入金を確認できるため、取り入れる事務所が増えてきている現状があります。

新しい技術を積極的に取り入れることは、事務所が先進的であるという宣伝効果も持ちますので、積極的に取り入れるのもいいでしょう。

開業に失敗した後は転職できる?

救いの手を差し伸べる人もいる

廃業した行政書士の再就職先

士業事務所に勤務する

廃業した行政書士であるかないかに関わらず、行政書士としての就職先はかなり少ないのが現実です

インターネットや行政書士会のホームページを見ても、求人が無いか、とても安い賃金の場合が多いでしょう。

なぜ求人が少ないのでしょう?それは、行政書士法8条に規定があります。確認してみましょう。

第八条 行政書士(行政書士の使用人である行政書士又は行政書士法人の社員若しくは使用人である行政書士(第三項において「使用人である行政書士等」という。)を除く。次項、次条、第十条の二及び第十一条において同じ。)は、その業務を行うための事務所を設けなければならない。

2 行政書士は、前項の事務所を二以上設けてはならない。

3 使用人である行政書士等は、その業務を行うための事務所を設けてはならない。 行政書士法8条

このように法律で規制されているため、行政書士は社会保険労務士や司法書士とは異なり、「企業内行政書士」という働き方ができません

簡単に言いかえれば、「自分の事務所を作ってそこで独立開業して仕事をすることが原則」なのです。

それ以外の手段としては、行政書士法人にパートナー行政書士として就任するか、他の士業との合同事務所を作り、ワンストップサービスを提供する役割を担うこともあります。

一般企業に就職する道も

行政書士として開業せずに行政書士の資格を活かす方法として、一般企業に就職できるチャンスもあります。

特に、行政書士として実務をしてきた人は、過去の経験を買われ建設会社や不動産会社等での許認可手続きを任せられることは珍しいことではありません。

また、建設会社や不動産会社でなくとも、会社法などの法律知識を持っている社員として、総務に配属され株主総会などの重要な仕事を任せられることもあります。

このように行政書士の経験や資格を持っていることで、その後の就職・転職に役立つことが多いです。法律を知っているというアピールになり、思わぬ形で転職のオファーが来ることもあります。

転職する際の注意点

無理に資格を活かそうとしない

上記のような話を除いては、行政書士の資格を社内で生かすことは一般的ではありません。

資格を正当に評価してくれる会社だけではなく、採用面接の際に「なぜ苦労して取った行政書士にならないのですか?」という厳しい質問を受けることもあります。

資格を評価してくれない会社では、行政書士の有資格者であることを忘れて、他の面でしっかりとした自己アピールをしないと、不採用になることもあります。こだわりは、まさに諸刃の剣なのです。

資格を活かした就職ならダブルライセンスも視野

資格を活かして再就職したいという方にお勧めする転職手段としては、行政書士以外の資格も取得するダブルライセンスが挙げられます。

例えば不動産業であれば宅地建物取引士、建設業であれば建設業経理事務士などです。

特に宅地建物取引士は、行政書士試験と試験問題の範囲が被っていて取得しやすい資格です

また不動産業などでは宅地建物取引士の需要が高まっているため、ワンランク上の知識を持った宅地建物取引士として再就職に有利になるでしょう。

行政書士の開業の失敗まとめ

行政書士開業で失敗する人の特徴と割合まとめ

  • 行政書士として仕事をするには、独立開業が基本
  • 開業することが目標だが、廃業する基準も決めておくこと
  • 致命的な失敗をしないことが、成功の要因であること
  • 行政書士の経験を買われ、廃業後でも転職に有利な場合がある

この記事は、行政書士としての仕事に失敗してしまった人や廃業に至った人を対象としたわけではありません。

これから行政書士資格を取得して活躍したいと考えている人に対して、「失敗をしないことが最大の成功」であるということも意図して伝えようとしています。

働き方改革、外国人実習生、民泊など社会はめまぐるしく進歩しているため、その方面の法律に精通した専門家が求められる時代となりました。

行政書士試験は沢山の法律が試験範囲であり、時事に関する一般知識問題も出題されますので、社会的評価が高くなってきています。

この記事を読んで独立開業を目指す人も、自己啓発で資格を取得してみようと思った方は、一度取得を検討してみてはいかがでしょうか。