MOS資格にはどんな種類があるの?マイクロソフトオフィスの科目について解説!
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「MOS資格にはどんな種類があるのかな?」
「Officeの科目や難易度を知りたい!」
こんな疑問をお持ちの方もいるのではないでしょうか?
MOSはビジネスでは必須の資格だと言われていますが、どういった科目があるのかを知っている人は案外少ないですよね。
そこでこの記事ではMOS資格にはどんな種類があるのかをはじめ、Officeの科目ごとの試験の難易度や合格率などを詳しくまとめました。
MOSの受験を考えている方は、ぜひ参考にしてください!
MOS資格の種類についてざっくり説明すると
- MOSの試験はOfficeソフトの機能に沿って複数の科目がある
- 難易度はどの科目もそこまで高くない
- 独学も可能だが、試験内容に応じた対策が必要
- 複数の科目を網羅するとマスターの称号が与えられる
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MOSにはどのような種類があるの?
MOSには「スペシャリスト」と「エキスパート」の2つのレベルがあり、その中で以下のように試験科目が分かれています。
- ワード(Word):共通
- エクセル(Excel):共通
- パワーポイント(PowerPoint):スペシャリストのみ
- アウトルック(Outlook):スペシャリストのみ
- アクセス(Access):スペシャリストのみ
またオフィスのバージョンによっても試験が分かれており、現在は2016、2019と2つのバージョンがあります。
MOSはマイクロソフトオフィスのスキルを証明する資格
MOS(モス)は「Microsoft Office Specialist」 の略です。
「Microsoft Office(マイクロソフト オフィス)」はマイクロソフトが提供している事務作業ツールで、世界中のパソコンに広く搭載されています。
そんな「オフィス」の機能を使いこなせることを証明するために、MOSという資格試験が生まれました。
20年以上の歴史がある
MOSは元々、「Microsoft Office User Specialist」という名称で1997年から始まりました。その後改称されて現在に至ります。
20年以上前から存在している試験ですので、コンピュータ関連の資格試験としては長い歴史を持つと言えます。
マイクロソフト(Microsoft)公認の資格試験
MOSは、「オフィス(Office)」ソフトを提供している「マイクロソフト(Microsoft)」が認定している国際資格です。
日本でのMOSの運営と実施は「オデッセイコミュニケーションズ」が行っていますが、マイクロソフトが公式に認定しているので信頼性は非常に高いといえます。
Officeは機能が多いのも魅力
「オフィス(Office)」にはワードやエクセル、パワーポイントなど色々な機能があります。MOSではそれぞれの機能に沿って試験が分かれていますが、その分一つ一つの機能をしっかり勉強できます。ここがMOS試験の魅力と言えるでしょう。
MOSは比較的簡単な「スペシャリスト」と上級コースの「エキスパート」に分かれています。
はじめはスペシャリストの一科目を受験し、後から他の機能やエキスパートの受験も可能ですので、スキルアップの感覚で勉強しやすい試験となっています。
受験者は自分のスキルや目標に合わせて、必要な資格や難易度を選択して学習するようにしましょう。
種類ごとの試験範囲と出題形式をチェック
MOSの試験ではどのような内容が出題されるのでしょうか。
ソフトの実践的な使用方法が問われる
MOS試験では、ワードやエクセル等の実践的な使用方法が問われます。
Wordの試験内容の例
MOSのワード(Word)の主な試験内容は、決められたファイルや文書を仕上げていくことです。
例えば「懇親会の案内文を作成せよ」というような内容が出題され、ページの設定や画像の挿入などのタスクをこなしながら課題を作成していきます。
Excelの試験内容の例
MOSのエクセル(Excel)の試験では、グラフの作成や文字の装飾、表作成、写真や図の挿入などのタスクが主に出題されます。
またエクセルは表計算ソフトですから、計算式を覚えておかなくては解けない項目も出ます。エクセルならではの計算方法をしっかり覚えておきましょう。
スペシャリスト
MOSには「スペシャリスト」「エキスパート」と2つのレベルがあります。
ワードやエクセルを一般的な業務で使う場合は、初歩コースの「MOSスペシャリスト」を受験すると良いでしょう。
「スペシャリスト」ではOfficeソフトの基本的な操作方法を問われます。初心者でも合格が目指せますので、入門編としておすすめできます。
スペシャリストにはパワーポイント(PowerPoint)、アウトルック(Outlook)、アクセス(Access)の試験もありますので、必要な方はこちらも受験しておくと役立つでしょう。
Excelスペシャリスト
MOS試験の「Excelスペシャリスト」では、主に「テーブル」「関数」「グラフ」の機能に関するタスクが出題されます。
普段からエクセルを使っている方は大抵の機能を使いこなせるかもしれませんが、エクセルは人によって頻繁に使う機能が異なります。
市販のテキストなどでしっかり対策をして、ご自身が知らない機能にも触れておくことをおすすめします。
Wordスペシャリスト
MOS試験の「Wordスペシャリスト」では「文書の表示の変更」「インデントの設定」「表の作成」「テキストボックスの挿入」に関する内容が出題されます。これらの機能を問題なく使いこなせるようにしておきましょう。
エクセル同様、普段使わない機能についてもしっかり勉強しておいてください。
スペシャリスト試験の詳しい内容は以下の記事をチェック!
PowerPoint
MOSパワーポイント(PowerPoint)は「2016」と「2019」の2バージョンがあります。
どちらを受けるかは個々で選択できますが、迷った場合は最新版の「2019」がおすすめです。
PowerPointの出題範囲は?
MOSパワーポイントの主な出題範囲は以下の通りです。
- プレゼンテーションの作成と管理
- テキスト、図、画像の挿入と書式設定
- 表、グラフ、SmartArt、メディアの挿入
- 画像切り替え
- アニメーションの適用
- 複数のプレゼンテーションの管理
パワーポイント(PowerPoint)はプレゼンテーション用のソフトなので、主に会議等でのプレゼンテーションに使う機能が出題されることになります。
MOSパワーポイントに合格すれば、パワーポイントの主な機能は一通り活用できるようになったと言えるでしょう。
出題数は25問~30問で、試験時間は「2016」「2019」共に50分です。
エキスパート
「MOSエキスパート」は、MOSスペシャリストよりも上級レベルの試験です。
エキスパートでは「組織内での文書管理」「データ集計」など、主にグループで行う作業に関する内容が出題されます。
ワード、エクセルともにスペシャリストよりも高度な使用方法が問われますので、それ相応の対策が必要になるでしょう。
MOSエキスパート試験はスムーズにソフトを使いこなすというだけでなく、業務そのものを改善する発想も必要になります。普段からお勤めの部署全体の仕事の流れも意識しておくと、MOS試験の対策としても役立ちます。
Excelエキスパート
MOS・Excelエキスパートでは、主に以下のような内容が出題されます。
- ブックの管理・共有
- ユーザーの設定の書式、レイアウトの適用
- 高度な機能を使用した数式の作成
- 高度な機能を使用したグラフ、テーブルの作成
グラフやテーブル、数式の作成は「スペシャリスト」でも出題されますが、エキスパートでは「より高度な機能」を使いこなせる必要があります。
Wordエキスパート
MOS・Wordエキスパートでは、以下のような内容が出題されます。
- 文書の管理・共有
- 高度な機能を使用した文書のデザイン
- 高度な機能を使用した参考資料の作成
- ユーザー設定のワード要素の作成
Wordにおいても、スペシャリストで出題された内容よりも高機能なタスクが必要とされます。また文書管理だけでなくデータを共有するための知識も求められます。
エキスパート試験の詳しい内容は以下の記事をチェック!
マスター認定を目指そう
MOSは「Wordエキスパート」「Excelエキスパート」「PowerPoint」、さらに「Access」もしくは「Outlook」の資格を取得するとマスターに認定されます。
マスターは「Microsoft Office Specialist Master」の略で、Microsoft Office(オフィス)のソフトをほぼ全て使いこなせるという証明になります。
Officeを使いこなせると有用な人材になれる
オフィスソフトはIT企業だけでなく、一般的な事務作業でも多く使われるソフトです。
ワードやエキスパート単体で使えるだけでも役に立ちますが、全般的に使いこなせる人はそう多くありません。
「マスター」の称号を得れば、確実に会社内で評価されます。ぜひマスターを目指して頑張っていきましょう。
MOS2010
Office(オフィス)には色々なバージョンがあり、以前は2010年度版のオフィスソフトを題材にした「MOS2010」という試験もありました。
MOS2010の試験は一問一答式で行われ、一問ずつクイズに解答していくような形式で実施されていました。そのため、わからない問題があってもその後の問題に支障がなく、比較的受けやすい試験だったとされています。
現在も2010バージョンの「オフィス」を使用している会社もあるため、MOS2010の資格も未だ有効ではあります。
ただしMOS2010は、2020年3月を最後に終了しました。これからMOS2010を受けようと思っていた人は注意してください。
MOS2013
「オフィス」2013年度版の試験である「MOS2013」では、2010年度版とは異なり「ファイル完成型」の試験形式に変わりました。
ファイル完成型とは、問題に解答しながら1つにまとまったファイルを作っていくという形式です。オフィスソフトを現実で使うような操作を試験でも行うことを目標にして作られているため、より実践的な内容になっています。
そのため、問題の前半でつまずくとその後の問題に響くおそれがあります。試験対策をする時はそれを念頭に置き、問題全体の流れを意識する必要があるでしょう。
なお、点数は完成したタスクをもとにつけられます。
MOS2016
MOS2016では、試験内容が「マルチプロジェクト」になっています。
2013では「1つのファイルを作成すること」が課題でしたが、2016では「複数のファイルを完成させていく」ことになります。
MOS2016のマルチプロジェクトの内容
MOS2016では、4~7個の問題で1つのファイルを作成する課題が出されます。試験を通して、全部で5~7のファイルを作成することになります。
各ファイルは独立しているので誤った操作をしても全体への影響は少ないですが、1つずつの操作を確実にこなしていくようにしましょう。
MOS2019
MOS2019では、MOS2016と同様にマルチプロジェクトという試験形式で出題されます。
MOS2019では、3Dモデルデータの編集・[変形]画面切り替え効果・スライドズーム機能・新しいExcel関数・手書き入力用インク機能というOfficeの新機能に対応しています。
MOSの種類・科目ごとの難易度は?
MOS試験の種類や科目、それぞれの難易度はどのようになっているのでしょうか。
MOSは元々、Microsoftの「Office(オフィス)」を仕事においてスムーズに使えることを証明するための試験です。そのため、きちんと対策をしておけば決して難しい試験ではありません。
合格率はスペシャリストで約80%・エキスパートで約60%
MOS試験の合格率は、スペシャリストで約80%、エキスパートで約60%です。
MOSはワード(Word)やエクセル(Excel)など試験区分が複数ありますが、それぞれの合格率の差はあまりないと言われています。
つまり、スペシャリストであればワードやエクセルなど、どの試験でも合格率は8割くらいだと思って良いでしょう。
なお合格ラインは試験によって異なりますが、概ね700点以上取れれば合格ラインに達すると言われています。
MOSの勉強法は?
MOSの試験に備えて対策をする時は、どのような勉強をすれば良いのでしょうか。
独学も可能な試験
MOSは独学が可能な資格試験です。
というのも、MOSの試験内容はオフィスソフトの操作方法に関するものなので、普段からパソコンを頻繁に使っていれば、そこまで身構える内容ではありません。
一人でもワード(Word)やエクセル(Excel)の新機能を習得できる自信があれば、それぞれのソフトの機能が解説されている本を読みつつ、実際にパソコンを操作して練習すれば十分試験対策になります。
過去問は公開されていない
資格試験の対策をする時は、本番の出題内容を想定して準備をする必要があります。
しかし、残念ながらMOSは過去問が公開されていません。MOS本番の試験内容を詳細に把握することはできませんので、勉強するための指針が立てづらくなっています。
できればMOS専用のテキストを活用すべし
MOSには過去問がありませんが、本番を想定したMOS試験専用のテキストや問題集は市販されています。
独学の場合でも、できればこうした市販のテキストを使って勉強したほうが良いでしょう。
勉強内容が本番とかけ離れたものにならないよう注意してください。
MOS試験の詳しい勉強法は下記の記事をチェックしてください。
通信講座がおすすめ
上記で触れたようにMOS試験には独学で合格できるという場合も多いです。
しかし、WordやExcelの活用方法について述べてある参考書などを読んでもなかなか理解できないという場合には通信講座を受講して勉強を進めた方が効率のよい試験対策が可能になります。
通信講座には忙しい社会人の方であっても、通勤時間や自宅での時間を質の高い試験対策の時間とすることが可能です。
ユーキャンの通信講座なら実際のパソコン画面を見ながら丁寧な解説がされるので、一人で参考書や問題集に取り組むより格段に理解のスピードが早まります。また、万一、わからないことがあればメールで講師に質問することも可能なので安心です。
ユーキャンのMOS講座は本番試験を徹底的に分析していて、本番試験でも解いたことのあるような問題が多く出題されると、非常に評判です。
受講者の80%以上が満足と答えるユーキャンのMOS講座を利用して、効果的なMOS対策を行うことがおすすめです。
パソコン教室の受講もアリ?
MOS対策の方法としてはパソコン教室でWordやExcelの活用方法を学ぶということも考えられるます。
パソコン教室での指導を受ける場合、校舎に通う必要があるという手間はありますが、マンツーマンで講師から指導を受けることが可能な場合もあるという魅力も存在します。
パソコン教室で教わる場合には、個別のニーズやスキルに合わせて、教室や講師を慎重に選ぶことが大切です。
独学での合格に不安があるという方は通信講座の受講と併せて、パソコン教室の受講も検討してみてもよいでしょう。
MOS受験の機会は非常にたくさんある
一般的な資格試験は、年に数回程度しか開催されません。
それに比べてMOSは、非常に受験の機会が多い資格試験です。
2つの受験形式がある
MOSは「全国一斉試験」「随時試験」という2つの受験形式で行われます。
全国一斉試験は試験日が決まっており、毎月1、2回行われます。つまり最低でも年間12回以上は受験の機会があることになります。
随時試験では、受験する側が試験日を選ぶことができます。主にパソコン教室での受験となりますが、教室によっては毎日試験を実施しているところもあるため、受験日はかなり自由に選ぶことができるでしょう。
受験料は高めなので一発合格を狙いたい
MOSの受験料は科目によって異なりますが、学割を使っても概ね1万円前後です。比較的高額ですので、際限なく何度も受けられるような金額ではありません。
MOS試験は受験機会が多いのが魅力ではありますが、費用面を考えると一発合格を目指したいところです。ぜひ対策を万全にして試験に臨んでください。
MOS資格の種類まとめ
MOS資格の種類まとめ
- MOS試験はWordやExcelなど様々な科目がある
- 初めて受ける人は「スペシャリスト」から受験するのがおすすめ
- 独学でも対応可能だが、通信講座やパソコン教室も利用するとより安心
- 受験の機会は多いが費用がかかるため、できれば一発合格を!
MOSはそこまで難しい資格試験ではありませんが、ビジネスで非常に役立つ技術が習得できる試験です。
普段使っているソフトのスキルを極めれば業務はますます円滑に進みます。ぜひMOSを受験して、スキルアップを目指していきましょう!