高卒でも建築士になれるの?大卒と比較した改定後の受験資格や試験の難易度まで解説!

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「建築士は高卒でも目指せるの?」

「建築士の試験概要について知りたい!」

このような疑問をお持ちの方、いらっしゃいませんか?

高卒の方で、建築士のような難関資格の取得を目指している方は多いでしょう。

受験資格をクリアしないとそもそも挑戦することもできないので、試験概要については事前にしっかりと確認しておかなければなりません。

こちらの記事では、建築士試験の試験概要や難易度について、詳しく解説していきます!

建築士試験についてざっくり説明すると

  • 二級建築士試験に学歴は関係ない
  • 受験にあたっては実務経験が求められるため、要確認
  • 法改正が行われて、受験のハードルが下がった

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高卒でも建築士になれるのか

建築士は一級建築士と二級建築士の2種類に分かれており、それぞれで試験の難易度や受験資格が異なります。

どちらの試験にも実務経験が受験の条件となっており、また学歴によってクリアするべき条件も異なります。

このように、建築士試験の受験資格は複雑なので、自分の立場や何が必要なのかを知っておくことが大切です。

二級建築士の受験資格

二級建築士を目指す場合は、大卒や高卒などの学歴は関係ありません。

受験にあたっては建築関係の学科を卒業しているか否かで受験資格が変わるため、高卒である点を不安に思う必要はありません。

一般の高校から目指す場合

建築関係の学科や専門学校ではなく、通常の普通科高校や大学を卒業している場合は、二級建築士の受験資格として七年以上の実務経験が求められます。

つまり、実務経験が無い状態から建築士を目指す場合は、これから七年の実務経験を積まなくてはなりません。

七年という期間は非常に長いため、受験資格を得るだけでも大変であることが分かります。

工業高校で指定科目を受けた場合

工業高校が最終学歴になる場合は、指定科目の取得した単位数で受験に必要な実務経験が変わってきます。

以前は工業高校を卒業している場合でも受験資格として実務経験が求められていましたが、令和2年度の法改正を受けて「試験の合格後に実務経験を積めば良い」とされました。

なお、指定科目を20単位取得していれば実務経験が無い方でも受験可能で、15単位しか取得していない場合であれば1年の実務経験が必要となります。

このように、同じ高卒の方の中でも通っていた学校によって必要な実務経験が変わってくるため、事前に必ずチェックしておきましょう。

法改正によって受験しやすく

前述したように、令和2年度の法改正で「実務経験をクリアするのは受験後でも構わない」という条件に変わったため、実務経験を積みながら受験することも可能になりました。

さらに、実務経験の幅が以前よりも広げられたこともあり、幅広い業務が実務経験としてカウントされるようになりまた。

さらに、受験合格後の有効期限も延長され、以前までは3年以内に登録が必要だったものが「5年以内」というルールに変わったため、試験のハードルがかなり下がったことが分かるでしょう。

一級建築士の受験資格

一級建築士は二級建築士よりも難易度が高く保有者も少ない資格ですが、二級建築士と同様に受験資格として実務経験が設けられています。

一級建築士の場合は学歴によって目指し方が変わってくるため、しっかりと確認しておきましょう。

高卒の場合

高卒から一級建築士を目指すルートとして、二級建築士から一級建築士を目指すルートと建築設備士から一級建築士を目指すルートの2種類があります。

高卒では一級建築士の受験資格がクリアできないため、まずは二級建築士か建築設備士になってから一級建築士を目指さなければいけません。

更に、どちらかの資格を取得した後も一級建築士を受験するためには4年間の実務経験が求められるため、普通高校を卒業した後に一級建築士を目指す場合は最低でも11年間の実務経験が必要となります。

大卒の場合

大卒で一級建築士を目指す場合は、通常の4年制大学であれば2年の実務経験、3年制の大学であれば3年の実務経験、2年制の大学であれば4年の実務経験をクリアする必要があります。

つまり、大卒の場合は最低2年で一級建築士の受験資格をクリアできるため、高卒と大卒では受験に必要な実務経験が大きく異なることが分かるでしょう。

建築士試験合格は難しい?

受験までのハードルも高い建築士資格ですが、高卒でも試験に合格することはできるのでしょうか?

二級建築士試験

建築士試験の合格率は例年25%ほどとなっており、4人に1人しか合格できない難関試験と言えるでしょう。

受験資格を満たしていても合格するのは簡単ではないため、相当な努力が必要となります。

なお、試験問題を解くという面にフォーカスすると学歴による有利不利はありませんが、基礎学力や勉強方法などの点を考慮すると高卒で合格するには大卒よりも努力する必要があると言えるでしょう。

一級建築士試験

二級建築士試験でも難易度は高いと言われていますが、一級建築士試験の難易度はさらに高くなります。

例年の合格率は10%程度で長期に渡る勉強が必要となるため、一級建築士を目指す方の中には数年に渡って勉強を継続する人も少なくありません。

しかし、中には高卒で一級建築士資格を取得している人もいるため、高卒でも十分に取得は狙える資格と言えるでしょう。

実務経験を積んで建築士としてのスキルや名声を高めたい場合は、ぜひ積極的にチャレンジしましょう。

高卒の人が建築士の資格を取得するメリット

多くの時間と努力が求められる建築士資格ですが、高卒で建築士資格を取得するメリットについて解説していきます。

建築士としてステップアップできる

高卒で建築業界に携わりたいと考えている方にとって、建築士資格の取得は大きなステップアップになります。

二級建築士を取得した後に実務経験を積むことはそれほど大変なことでは無いため、積極的に一級建築士の取得も目指すべきです。

建築士として働いていれば自然と数年後には受験資格を満たすことができるため、建築業界において自分の価値を高めたい場合は積極的にスキルアップを目指しましょう。

就職・転職に強い

建築士を目指す上で建築士資格が必須となる企業もあるので、早い段階で建築士資格を取得するメリットは大きいです。

また、資格保有者は勤務条件を優遇してくれる企業もあるため、資格を持っているだけで働く幅を広げることができます。

一級建築士にもなると保有者が非常に少なくなるため、建築業界では非常に重宝されるでしょう。

学歴が劣っていても、建築士資格を持つことで就職や転職の際に好条件を引き出すことができるため、長く安定して働く際の武器として持っておくと安心です。

年収が上がる

建築士資格を持っていると、社内での昇給などに繋がるケースや資格手当が支給されるケースが多いです。

なお、平均すると一級建築士と二級建築士の間には約200万円ほど年収に差があるため、収入の面を考えると資格を取得するメリットは非常に大きいことが分かります。

また、一級建築士として独立すると年収が1,000万円を超えることも珍しくないため、高年収を目指している方にとって一級建築士はマストと言えるでしょう。

高卒の方向けの建築士の勉強法

高卒の方の中には、学習習慣が身についていない方も多いと考えられます。

そこで、講座を活用して学習リズムを整えながら、勉強を進めていくことをおすすめします。

特に、高卒の方は働きながら学習を進めていくパターンも多いため、柔軟に学習を進められる通信講座を活用して学習を進めていくとよいでしょう。

建築士向けの通信講座はいくつかありますが、その中でも一級建築士を目指す場合はスタディング、二級建築士を目指す場合はハウジングインテリアカレッジの講座を受講するのがおすすめです。

それぞれ学習効果を最大化するための工夫が盛り込まれた講座となっており、初めての方でも合格水準まで実力を引き上げることができます。

各講座の詳しい詳細は以下の記事でチェックしてください。

建築士試験まとめ

建築士試験まとめ

  • 高卒で一級建築士を目指す場合は、最低でも11年の実務経験が必要
  • 建築士資格を取得するメリットは非常に大きい
  • 自分の学歴と照らし合わせて、要件はチェックしておこう

建築士試験は難易度が高く、受験資格をクリアするのも簡単ではありません。

実務経験も求められるため、しっかりと自分の学歴と照らし合わせて確認しておきましょう。

取得できた際のメリットは非常に大きく、建築業界において安定して長く活躍できる人材になれるので、ぜひ積極的に建築士資格の取得を目指しましょう!

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