基本情報技術者の午前免除とは?免除の基本的な流れや受けるのをおすすめする人を解説

更新日時 2020/05/10

「基本情報技術者試験の午前免除って何?」

そんな疑問をお持ちの方もいるのではないでしょうか?

実は基本情報技術者試験には、午前試験を免除する方法があります。この午前免除制度の、利用方法や流れ、注意点、使うメリット・デメリットについて調査しました。

この記事を読めば、基本情報技術者試験の午前試験免除について把握できるでしょう。

またどんな人に向いているのかもまとめているため、自分に合っているか判断できるはずです。

基本情報技術者試験の午前免除をざっくり説明すると

  • 認定された講座を修了し、修了試験に合格すると午前試験の免除が受けられる
  • 基本情報技術者試験申し込み時に申請が必要
  • 午前試験が免除されるのは1年間
  • 修了試験が開催されるのは、6月、7月、12月、1月の年4回

基本情報技術者試験の午前免除制度とは?

黒板と?

基本情報技術者試験には通常、午前試験と午後試験があり、両方で基準点以上とることが合格の条件です。

しかし、午前試験を免除してもらえる「午前免除制度」というものが存在します。

この午前免除制度を利用するには、試験を開催している独立行政法人情報処理推進機構が認定した講座を受講して、講座を修了後修了試験に合格する必要があります。

午前試験が免除となるのは、修了認定日から1年間です。

免除対処となる講座は、専門学校や大学、通学講座、通信講座で開かれています。

午前試験免除の流れ

午前試験を免除する場合の流れを紹介します。

  1. 免除対象の講座を受講する
  2. 講座を修了する
  3. 修了試験に合格する
  4. 基本情報技術者試験の申込時に申請をする
  5. 基本情報技術者試験の午後試験に挑戦する

まずは午前試験免除対象の講座を受講し、修了条件を満たす必要があります。

講座を修了しなければ、修了試験に挑戦することはできません。

免除試験を受けられる講座の費用は、おおむね20,000円~30,000円程度です。

修了試験は例年、6月、7月、12月、1月の年4回実施されます。そして合格すれば修了認定日から1年間(本試験2回分)午前試験が免除されます。

修了試験の申込みは修了試験日のおよそ1ヵ月前ごろに締め切られることが多いため、注意が必要です。

基本情報技術者試験自体は例年秋と春の2回開催されるため、どちらの回に参加するか照準を定めた上での講座を受講する必要があります。

修了試験の実施方法・内容

修了試験の実施方法や内容について調査しました。

実施方法は主に3種類

修了試験の受験方法には、主に

  1. IPAに認定された講座の受講項目を全て受講し、IPA提供問題・IPA審査問題のどちらかにより修了試験を受ける方法
  2. 民間資格(IPA審査問題)の取得によって受講項目の一部免除を受け、IPA提供問題により修了試験を受ける方法
  3. 民間資格(IPA審査問題)の取得によって受講項目の一部免除を受け、IPA審査問題により修了試験を受ける方法

があります。

1のIPAの認定を受けた講座は、全国47都道府県すべてにあります。

2、3は国の制度である構造改革特区を利用したものです。

2020年5月現在、IPA 審査問題の提供元は株式会社サーティファイのみとなっています。

参照:情報処理推進機構「基本情報技術者試験(FE)の午前試験が免除される制度について」

出題内容は過去問が中心

修了試験の問題は、過去の基本情報技術者試験から出されることが多いです。

問題のうち95%以上が過去問から出された回もあるので、過去問題対策は必須でしょう。

また基本情報技術者の午前試験より難易度が低く、合格者が多いのが特徴です。

修了試験の過去問、基本情報技術者試験の過去問ともに、情報処理推進機構(IPA)の公式ホームページに掲載されています。

問題の雰囲気が気になる人は確認してみるとよいでしょう。

参考:情報処理推進機構「基本情報技術者試験(FE)の午前試験が免除される制度について」

参考:情報処理推進機構「過去問題(問題冊子・配点割合・解答例・採点講評)」

午前免除に関する注意点

基本情報技術者の午前試験免除が受けられるのは、1年間と定められています。

そのため、受講後無駄なく本試験に挑めるようスケジュール調整しておきましょう。免除を申請した場合は、その回の基本情報技術者の午前試験は受けられません。

また、基本情報技術者試験の申込時に申請しなければ、条件を満たしていても免除が受けられません。

申込書の一部免除申請番号欄に、修了認定者管理番号を記入します。忘れないよう気を付けましょう。

修了試験にチャレンジできるのは、最大2回までです。

受講する講座によっては、1回しか修了試験がついていないこともあるので、講座を受講する前に確認しておくとよいでしょう。

午前試験を免除するメリット・デメリット

顔の絵

午前試験の免除には、どのようなメリット、デメリットがあるのか調査しました。

メリットは豊富

午前試験免除におけるメリットはたくさんあります。 ぜひ利用を検討してみてください。

メリハリをつけた勉強ができる

午前免除が受けられる講座では、規定時間以上の学習が修了試験を受ける条件となっていることもあり、まずは午前試験対策のみ行うことが多いです。

一度に両方勉強するよりメリハリがつき、集中して知識を身に着けられます。

そして修了試験合格後は、午後試験本番だけに時間を使えます。範囲が狭まるため、勉強も行いやすいでしょう。

特に、勉強時間の確保が難しい社会人にもおすすめの方法です。

ちなみに、修了試験を受ける条件とされている勉強時間は講座によって若干異なりますが、68~70時間以上とされていることが多いです。

難易度が本番と比べて易しい

修了試験は、基本情報技術者午前試験と異なり、およそ95%多くの問題が過去問題から出題されるのが特徴といえます。

そのため、試験対策を行いやすく、合格率も高いです。

平成30年秋に行われた基本情報技術者の午前試験の合格率はおよそ41%です。

対して、受ける講座にもよりますが、修了試験の合格率が80%以上ある講座も多いです。

修了試験に合格できるようカリキュラムが組まれているため、まじめに取り組めば高い確率で合格できるのが魅力といえるでしょう。着実に合格したい人におすすめの勉強法です。

本番が楽になる

午前試験免除の大きなメリットは難易度の高い午後試験に集中できることです。

午後試験では長文問題が出されます。また午前試験より合格率が低く、難易度の高い試験であるため、正解するにはよりエネルギーが必要でしょう。

また基本情報技術者試験は通常、午前試験150分、午後試験150分の計300分かけて行われます。

1日かけて行われる長時間の試験で、5時間ものあいだ集中力を保つのは難しい人も多いことでしょう。

午前試験を免除することで、集中力やエネルギーを残したまま難しい午後試験に挑めるのは、大きなアドバンテージとなります。

デメリットもきちんと押さえておこう

何事にもデメリットはあります。 デメリットも知って、納得したうえで選択することが大切です。

勉強期間が長くなる場合も

基本情報技術者試験の勉強にかかる時間は、午前午後合わせて200時間程度といわれています。

もちろんスタート時点の知識に差があり個人差も大きいですが、仮に200時間とすると、1日2時間の勉強をおよそ3か月続けることになります。

一方、午前試験免除制度を利用する場合は、3か月以上かかるケースがほとんどです。それは、

  • 修了試験から本試験まで期間が空く
  • 修了試験を受けるには、決まった時間以上時間しなくてはならない

ためです。

例えば7月の修了試験を合格しても、直近の基本情報技術者本試験は10月です。また修了試験を受けるためには、68~70時間以上勉強しなくてはなりません。

必要な時間数は、受ける講座によって若干異なります。

受験費用がかさむ

午前免除を受けられる講座は、通信講座の場合2万円~3万5千円程度で発売されていることが多いです。

基本情報技術者試験の受験費用は税込5700円のため、比較すると高いといえるでしょう。

もちろん受験費用のほかに対策テキストなども必要となりますが、それでも1回で合格できた場合は、独学のほうが安く抑えられます。

なるべくお金をかけず突破したい人には不向きといえるでしょう。

スケジュールが合わない場合も

修了試験が実施されるのは、例年6月、7月、12月、1月の年4回です。

通年開催されているわけではないため、受けたい本試験が近い場合は間に合わないことがあります。

また修了試験の申込みは開催日のおよそ1ヵ月前に締め切られます

例えば、7月に午前免除を利用して10月の本試験を受けたいと思っても、修了試験の申込みに間に合わないため不可能です。

午前試験免除を利用する場合は、本試験の申込期限だけでなく、修了試験の申込期限を考慮してスケジュールを立てる必要があります。

受けたい本試験まで日数がない場合は、注意しましょう。

午前試験免除をおすすめする人

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どんな人が午前試験免除に向いているのかまとめました。

自分に当てはまるか、確認してみるのもよいでしょう。

1回で確実に合格したい人

午前試験免除は「確実にこの回に合格したい」という目的のある人におすすめの方法です。 就職活動に利用したい場合などが当てはまります。

午前試験を事前にクリアしておくことで、午後試験の対策に集中できます。 範囲が狭まるため、試験前の復習もしやすくなるでしょう。

また緊張しやすい人、プレッシャーが苦手な人にもおすすめです。

午前試験をパスすることで、リラックスして挑みやすくなるのではないでしょうか。

時間のない社会人は特におすすめ

「仕事で忙しくてまとまった時間が取れない」という社会人の方も多いでしょう。 午前試験免除の利用は、そんな社会人にもおすすめの方法です。

デメリットとして、「修了試験の申込期限などを考えると勉強期間が長くなる傾向にある」と紹介しましたが、午前試験を免除して合格しやすい状況をつくることで、1回で合格でき結果的に取得時間を短くできる面もあります。

ネックである受講費も、学生と比べると社会人は捻出しやすいでしょう。 学生と違い、短期間でまとめて勉強しにくい社会人には特に活用がおすすめです。

おすすめできない人

講座費用の支払いが厳しい人にはあまりおすすめできません。

便利な分どうしても割高な面があるため、無理して利用する必要はないでしょう。

また、IT系の基礎知識がある人は、午前試験の合格ラインである60%以上の正答を比較的容易に超えられる可能性があるため、あまりおすすめできません。

修了試験に必要な勉強時間以下で本試験に合格できそうな人には、あまりメリットがないでしょう。自分の金銭事情や基礎知識を鑑みて、活用するか検討しましょう。

基本情報技術者 午前免除のまとめ

基本情報技術者 午前免除のまとめ

  • 午前試験免除は認定講座を修了し修了試験に合格することで受けられる
  • 基本情報技術者試験申し込み時に申請が必要
  • 確実に合格したい人には特におすすめ
  • 費用がかさむ選択肢なので、よく相談したうえで決断するべき

これまで基本情報技術者の午前免除について説明してきました。

午前免除を受けると、本試験までの間午後試験のみに集中でき、また試験当日の負担を減らせるというメリットがあります。

利用に向いている人は、ぜひ午前試験免除制度を有効活用してみてください。