宅建の法廷講習の内容は?講習の流れや費用を徹底解説!

更新

この記事は専門家に監修されています

宅建士

関口秀人

「宅建士の法務講習はどんなものなんだろう?」

そんな疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか?

「宅地建物取引士(以下、宅建士)」の資格を持って活動されている皆さんは既にご存知かもしれませんが、この「宅建士」という資格は、ただ持っているだけでは有効期限が切れてしまうので、一定期間の間に更新をしなければなりません。

その際にキーポイントとなってくるのが「法定講習」というものですが、この講習の内容について、あまり詳しくない人も多いのではないでしょうか。

今回の記事では、宅建士の「法定講習」に焦点を当てながら、講習の内容や費用などの情報について紹介していきます。宅建士の資格を持って活動されている皆さんは参考にしてみて下さい!

宅建士の法定講習をざっくり説明すると

  • 資格の有効期限である5年毎に受講する必要がある
  • ただし、宅建士として活動しなければ受講義務はない
  • 登録している都道府県で開催されるものを受講する必要がある

宅建士の法定講習の目的

宅建の法定講習に通っている人のイメージ 法定講習とは、宅建業法第22条の2第2項に基づく講習であり、「宅建士証」を取得もしくは更新を行う際に必要なものです。この「宅建士証」がないと宅建士として業務を行うことができないため、この法定講習は大変重要なものとなります。

ただし、宅建士証の取得・更新に関しては、宅建士として活動しない場合においては義務とはなっていません。そのため、宅建士としての活動の予定がない人については、必ずしもこの法定講習を受講する必要はありません。

また、宅建士証の有効期限は5年間となっていますので、5年毎に更新する必要があります。したがって、この法定講習も5年毎に受講する必要があります。

法定講習の受講場所と日程

法定講習は、全国どこでも好きな場所で受講できるわけではありません。「登録をしている都道府県の知事が指定する講習」を受ける必要があることとなっていますので、原則、自身が宅建士の資格登録をしている都道府県の講習を受けなければならないこととなっています。

ただし、法定講習そのものはそれぞれの都道府県で毎月複数回にわたって実施されていますので、開催日程とご自身の予定との調整にそれほど苦労することはないでしょう。

法定講習の内容

法定講習を受けている人のイメージ 法定講習の内容は、主に更新前の5年間の間に起こった主要な法改正情報の確認などになります。

また、基本的には講師が一方的に話し、受講者はそれを聞くという講義形式となっており、実習やテストなどは存在しないため、比較的負担感は小さいものとなっています。

宅建士の士業化に伴った変更

平成27年4月1日より、「宅地建物取引主任者」が「宅建士」に改称されていますが、これに伴い、法定講習にも変更がありました。

「宅地建物取引主任者」時代は講習時間は5時間でしたが、宅建士が「士業」の仲間入りを果たしたことを踏まえて一部の内容が追加され、時間も6時間とプラス1時間となりました。また、この時間増に伴い、受講料も11,000円から12,000円になりました。

法定講習の学習科目

法定講習の学習科目は以下の4科目があります。

①改正法令の主要な改正点と実務上の留意事項

②紛争事例と関係法令及び実務上の留意事項

③改正税制の主要な改正点と紛争事例及び実務上の留意事項

④宅地建物取引士の使命と役割

なお、もともと「宅地建物取引主任者」時代には①~③の3科目で構成されていましたが、上述のとおり、宅建が士業化されたことに伴い、「④宅地建物取引士の使命と役割」が追加されています。

また、当日の時間割は以下のとおりとなっています。

時間 項目 内容
9:30~9:50 受付時間
9:50~10:00 事務説明
10:00~11:30 1時間目 改正法令の主要な改正点と実務上の留意事項
11:30~12:30 お昼休憩
12:30~14:30 2時間目 紛争事例と関係法令及び実務上の留意事項
14:40~15:40 3時間目 宅地建物取引士の使命と役割
15:55~17:05 4時間目 改正税制の主要な改正点と紛争事例及び実務上の留意事項
17:05~17:20 取引証交付

法定講習に必要な費用と持ち物

法定講習に必要な費用・持ち物は以下のものがあります。

①認印(シャチハタは不可です)

②カラー顔写真3枚(タテ3cm×ヨコ2.4cm、背景なし、無帽・6ヵ月以内撮影)

③受講経費:16,500円

(内訳)受講料12,000円、取引士証交付申請手数料4,500円

④宅地建物取引士証(更新の場合のみ)

なお、取引士登録番号・登録年月日・宅地建物取引業に従事している人は、勤務先の商号・免許証番号を控えておく必要があります。

また、更新を行う場合には、古い宅建士証を返納する必要がありますもし無くした場合には、紛失届を出す必要があるので、注意して下さい。

法定講習会の日程について(東京都の場合)

法定講習の日程をイメージした画像

法定講習会は月4回開催されています。

以下のホームページに詳しい実施日程が掲載されていますので、都合の良い日程を選んで申し込んで下さい。

ホームページはこちら→ 公益社団法人東京都宅地建物取引業協会ホームページ

東京都の研修センターは以下の2つです。

  • 公益社団法人 東京都宅地建物取引業協会 研修センター
  • 開業支援センター

現在は、特にコロナウイルスの影響で日程や実施方法が変更する恐れがありますので、以下のHPにて情報を逐一チェックするようにしましょう。

その他の都道府県の方々については、各都道府県の宅建協会のホームページなどから探してみて下さい。

宅建士の法定講習まとめ

宅建士の法定講習まとめ

  • 宅建士として活動する場合には、5年毎に受講しなければならない
  • 士業化に伴い、費用や内容も変更されている
  • 自身が登録している都道府県の開催分を受講しなければならない

今回は宅建士の法定講習について、その内容や費用などについて解説しました。

宅建士という専門性の高さを維持し続けるために、法定講習が重要という事が分かっていただけたと思います。

宅建士の資格を持って活動されている方々は、是非法定講習の受講を検討してみて下さい!

資格Timesは資格総合サイト信頼度No.1