中小企業診断士取得で人生が変わる?取得の魅力や使えないといわれる理由を解説!
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中小企業診断士
平井東
「中小企業診断士資格を取得するの人生変わるの?」
「中小企業診断士資格の魅力や取得後の活かし方について知りたい!」
このような疑問をお持ちの方、いらっしゃいませんか?
中小企業診断士は経営に関する全般的な知識を学べるので、基本的には大いに役に立つ資格です。
しかし、「役に立たない」「取得しても使えない」という声があるのも事実なので、取得を躊躇してしまう方もいるでしょう。
こちらの記事では、中小企業診断士の取得で人生が変わるのかや、「使えない」と言われてしまう理由まで分かりやすく解説していきます。
中小企業診断士の魅力についてざっくり説明すると
- 本業にも副業にも活かせる知識が身につくので、収入増加が期待できる
- 人脈が広がったり、出世にあたっての武器になる
- 独占業務は無いので、集客には苦労する傾向にある
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中小企業診断士取得で人生が変わると考えられる理由
中小企業診断士に限らずどの資格にも言えることですが、資格を取得したからといって直ちに人生変わることはあまりありません。
取得後に「どのように資格を活かしていくか」が非常に大事なので、取得だけを目的にしないようにしましょう。
まずは、中小企業診断士を取得すると人生変わると言われる理由について解説していきます。
難関国家資格であること
中小企業診断士は社会人に人気の資格ですが、1次試験と2次試験をかけ合わせた合格率が4〜6%程度の非常に難しい試験です。
合格するために必要な勉強時間は1000時間以上とも言われており、取得できれば市場価値を高めることができるのは間違いありません。
「難易度が高い=取得できれば人生変わるインパクトがある」と考える方も多く、希少価値が高い資格であることは確かです。
なお、ここ数年の一次試験と二次試験の合格率は下記の表の通りです。
年度 | 一次試験 | 二次試験 |
---|---|---|
H23 | 16.4% | 19.7% |
H24 | 23.5% | 25.0% |
H25 | 21.7% | 18.5% |
H26 | 23.2% | 24.3% |
H27 | 26.0% | 19.1% |
H28 | 17.7% | 19.2% |
H29 | 21.7% | 19.4% |
H30 | 23,5% | 18.8% |
R1 | 30.2% | 18.3% |
R2 | 42.5% | 18.4% |
R3 | 36.4% | 18.3% |
コンサルティングに関する国家資格
コンサルタントは、職種別の収入ランキングで比較しても常に上位にいます。
中小企業診断士は唯一のコンサルタントに関する国家資格なので、多くの年収を稼いでいる方がいるのも確かです。
しかし、「中小企業診断士試験に合格する=コンサルタントになれる」という単純な話ではないため、結局のところは自身のスキルを磨いていくことが重要です。
コンサルタントとして地位を築けば人生変わるほどの価値が生じますが、資格を取得したことだけに満足してしまうと、ただの飾りになってしまうので注意しましょう。
中小企業診断士の取得=人生変わるではない理由
次に、中小企業診断士を取得したからと言って必ずしも人生変わるわけではない理由についてもみていきましょう。
独占業務がない
独占業務とは有資格者しか取り扱うことができない業務を指しますが、中小企業診断士は残念ながら独占業務がありません。
資格としての価値は高いものの、資格を取れば必ず仕事をもらえるわけではないため、これは中小企業診断士の弱点と言えるでしょう。
他の士業系資格でも似たようなことが言えますが、やはり地道に営業活動をしたり自己研鑽を積まないと人生を変えることはできません。
国家資格=社会的地位あるわけではない
難関国家資格を取得したからといって、自身の社会的地位も自動的に上がるとは限りません。
コンサルティング会社への就職を目指す場合、中小企業診断士の保有がプラス評価になるのは確かですが、即採用されるほどの強いカードではありません。
時として「資格さえあれば安泰」と考えてしまうこともありますが、決してそんなことはないので注意してください。
難易度の割に資格の認知度が低い
中小企業診断士は国家資格でありながらも、世間一般の認知度が低い弱点があります。
中小企業診断士という資格が知られていなければ仕事のニーズが生まれにくいのは当然なので、取得後は経験と実績を積み重ねていき、顧客の信頼を勝ち取る必要があります
銀行などでは高く評価してもらえる可能性がありますが、弁護士や税理士、公認会計士などと比較すると認知度はあまり高くないのが現実です。
中小企業診断士だけでは仕事には使えない
中小企業診断士が行う経営コンサルタントの仕事は、資格よりも能力が重視される世界です。
つまり、知識があることも重要ですが、経験と実績を積む方が遥かに重要というわけです。
資格を取得した後も、他業界を知るための努力を続けたり人脈を築きながら世界観を広げたりして役に立つ人材として成長していかなければなりません。
独立が成功するとは限らない
独立することで仕事の最良をすべて自分で持つことができますが、独立したとしても成功する保証はありません。
独占業務が無いため、資格を持っていないコンサルタントとも競争をする必要があることから、仕事を得るのは簡単ではないのです。
もちろん資格があることで成功確度が高まることが期待されますが、やはり独立はハイリスクハイリターンであることは留意しておきましょう。
中小企業診断士を取る魅力
中小企業診断士のマイナス面について多く述べてきましたが、当然ながら中小企業診断士には取得するメリットも多くあります。
こちらのトピックで、取得するメリットや魅力について紹介していきます。
取得後に人脈が増える
ビジネスパーソンにとって、人脈は宝です。
資格を取得する前は同じ業界の人々と繋がることが多いですが、取得後は様々な業界の人々と繋がりを持つことができます。
人脈が増えることで、新たな価値観を発見したり人生の幅が広がるなど、様々なメリットが期待できます。
さらに、実際に中小企業支援の実務に携わるようになってからも様々な面で助けになってくれる存在なので、この点は大きなメリットと言えるでしょう。
出世や転職に役に立つ
独立せずにサラリーマンとして働く場合でも、キャリアアップに繋がるメリットがあります。
銀行などの金融機関では昇進条件として設けられていたり、希望の部署に異動しやすくなる点も大きな魅力です。
また、年収アップを目指している方であればコンサルティング企業への転職の道が拓けるため、自身のキャリアの幅を広げるのに大きく役立つはずです。
副業や独立の手助けになる
中小企業診断士協会で人脈を築くことで、コンサルティング業務の仕事依頼を受けるケースも珍しくありません。
また、「いきなり独立するのは怖い」という方であっても、まずは副業として自分のビジネスを始める選択肢が生まれるので、資格を取得するメリットは大きいです。
コンサルティングや記事の執筆など稼ぎ方は様々ですが、実際に副業を通して収入を得られれば大きな自信にもなるでしょう。
社会人としてスキルアップ
一般的な社会人は、自分が携わった経験の業務の範囲でしかスキルや能力が磨かれませんが、中小企業診断士の勉強を通じて経営知識が習得できます。
企業経営に関する知識はビジネスパーソンとしての戦闘力アップに繋がる大きな武器になるので、自身の市場価値が大きく高まるでしょう。
また、視野を広がれば様々な仕事の本質についても知ることができるため、職業人生を豊かにしてくれるはずです。
勉強の場に参加しやすい
資格を取得することで、研究会やプロコン塾に参加する機会を得ることができます。
このようなハイレベルで勉強できる場は非常に貴重な機会ではありますが、このような場で築ける人脈は一生役に立ちます。
さらに、研究会に参加することで仕事を紹介してもらえたり専門性を磨くことも可能なので、得られるものは非常に大きいです。
自信になる
何よりも、中小企業診断士という難関国家資格を取得できたことは大きな自信に繋がります。
自分に自身を持つことで顧客からの信頼を得られたり、「さらなるスキルアップを目指そう」というモチベーションが湧くメリットがあります。
仕事や自己研鑽を重ねるサイクルを生み出すことができれば、社会人として大きく成長できるのは言うまでもありません。
中小企業診断士を利用して人生を変えるための方法
それでは、中小企業診断士資格を用いて人生を変えるための具体的な方法について紹介していきます。
副業を始める
いきなり独立はリスクが大きいため、まずは副業から始めるのがおすすめです。
中小企業診断士としてのキャリアや実務経験積みながら収入を得られるため、まさに一石二鳥と言えるでしょう。
例えば、補助金申請書の作成業務などであれば、週末のちょっとした時間を使えば請け負うことができます。
近年は副業するためのプラットフォームも整備されているので、有効活用しましょう。
記事やブログを始める
ブログを始めて価値のある情報を提供することで、アフィリエイト収入を得ることができます。
自分自身の経験がブログ記事のネタになるため、低コストで気軽に始められる点も大きな魅力と言えるでしょう。
自分自身の経験を生かせる
ブログは、自分自身の経験が収入に化けるという点では非常にコストパフォーマンスに優れています。
また、中小企業診断士の実務のみならず、勉強法に悩んでいる受験生に有意義なアドバイスも送れるでしょう。
自身の受験生時代の経験が読者のニーズに合致すれば、多くの読者を得られるはずです。
ブログで稼ぐ仕組みは既に完成されているので、今から始めても遅すぎることはありません。
本を書いてみる
中小企業診断士の肩書きを持っていることで、社会的信頼を得られて本の出版に至るケースがあります。
また、自分の得意な業界をパートナーと持ち合うことで、より価値のある専門書を書けるようになるでしょう。
資格が印税による副収入を得るためのツールとして機能することもあることから、活かし方は自分のアイデア次第と言えます。
現在の本業に生かす
当然のことながら、現在の本業に活かすという選択肢もあります。
自分が異動を希望している部署替えへのアピールポイントになったり、エンジニアリング部や経営企画部や新規事業開発部門など、やりがいの大きい部署へのキャリアチェンジも叶うでしょう。
本業で活かせば社内での自身の評価も高まるので、様々なメリットが期待できるでしょう。
視点が変わる
ビジネスパーソンとして、経営に関する思考法とマーケティングは非常に重要な知識です。
特に、事業を成功させるためには経営戦略立案とマーケティングが鍵を握っていると言っても過言ではありません。
中小企業診断士の勉強を通じて、社会人、特に経営層として求められる必須知識を習得できるので、資格取得前とは別の視点でビジネスの世界を見られるようになるでしょう。
独立してみる
独立はリスクが伴いますが、大きなやりがいを感じることができるようになります。
事業が成功する保証はありませんが、社会人時代よりも収入アップを狙える上に人脈を築けるようになるのは間違いありません。
また、独立を通じて得られる経験は何者にも代えがたい財産となるため、興味がある方は思い切って独立してみてはいかがでしょうか?
中小企業診断士を取得するまでの道のりは険しい
中小企業診断士資格を取得することで人生変わるとは限りませんが、自らの価値を高める武器になるのは間違いありません。
しかし、かなり難易度が高い資格なので、本気で合格を目指す場合は独学は正直おすすめしません。職場や自宅近くの予備校に通うか、通信講座などのオンライン教材を活用して勉強するのが良いでしょう。
特に通信講座であれば予備校に通うよりもかなり安く済みますし、隙間時間に勉強できるので働きながら取得を目指す方にも向いています。
独学だと非効率な勉強で進めてしまったり、モチベーションが持続せずに途中で挫折してしまうリスクがあることを考えると、やはり通信講座を活用して合格を目指すのがおすすめです。
オススメの中小企業診断士通信講座
中小企業診断士の通信講座でも特におすすめなのがスタディングです。
スタディングの講座価格は5〜7万円ほどと予備校の3分の1程度の価格で学ぶことができる上に、教材の質も優れているためコストパフォーマンスは抜群です。
また、すべての学習がスマホで行えるので、スキマ時間で効率よく勉強したいと考えている社会人にはピッタリです。
多くの方にとってベストな選択となる講座なので、ぜひ受講を検討してみてください。
スタディングの中小企業診断士講座については、以下の記事で詳しく解説しています。
中小企業診断士で人生は変わるのかまとめ
中小企業診断士の魅力まとめ
- 人生が変わるかは資格の活かし方次第だが、社会人として大きくステップアップできるのは間違いない
- 独立せずとも、副業などで活かせるチャンスがある
- 活用方法は豊富にあるため、非常に役に立つ資格と言える
中小企業診断士は活用方法が豊富にあるため、基本的に役に立つ資格です。
本業で活かしたり、副業を始めたり独立開業するという選択肢も生まれるので、興味がある方はぜひ積極的に取得を目指しましょう。