司法書士はやめとけって本当?試験が難しい理由や稼げない要因まで徹底調査!

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「司法書士はやめとけって言われるけど本当なの?」

「司法書士の取得メリットを教えてほしい!」

司法書士はやめとけと言われることもありますが、実際に司法書士を目指すかどうか悩んでいる方も多いことでしょう。

ここでは、司法書士はやめとけと言われて司法書士の取得を悩んでいる人に向けて、司法書士を取得する際に気をつけなければならないことについて説明していきます。

司法書士をやめとけと言われる理由についてざっくり説明すると

  • 合格率は約3%と非常に難関資格
  • 勤務司法書士の年収はサラリーマンとほとんど変わらない
  • 司法書士取得をおすすめできる人もたくさん存在

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司法書士がやめとけと言われる主な理由

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合格するのが難しい

司法書士の合格率は約3%と言われており、世の中に数多くある資格試験の中でも合格が難しいと言われるものに入ります。

実際、法務省による令和4年度司法書士試験の最終結果についてでは受験者数12,727人に対し合格者数は660人であり、合格率は5.2%となっています。

司法書士の試験は合格するために必要となる勉強時間もおよそ3000時間であると言われており、またその出題科目も全部で11科目と非常に多岐にわたります。

よって、司法書士は試験に合格することが非常に難しい資格です。

挫折した人による妬みが本音

その合格率の低さから、世の中には試験が難しいから司法書士を目指すのはやめとけという声が多くあるのも事実です。

しかし、試験が難しいからやめとけという人の中には、過去に試験に取り組んだものの挫折した経験がある人もたくさんいて、やめとけという声の大半は本音のところでは妬みから来るものがほとんどです。

司法書士に合格するまでに10年もの期間を必要としたという人もいるため、挫折者の数は想像よりも多いと考えられます。

「自分にはできなかったのだからあなたにもできないだろう」と妬む声もありますが、その本音は自分ができなかったことを誰かにされるのは嫌だということであって、そう言った周囲からのやめとけという声を気にする必要はないでしょう。

難関資格の割に稼げない

日本司法書士会連合会による司法書士白書2021年版によると、経営者司法書士ではない司法書士の年収についての回答で最も多かったのは300~400万円未満と答えた人で、次いで多かったのが400~500万円未満という結果でした。

そのため、司法書士の資格を取ったあと事務所に所属し、勤務司法書士として働いた場合、その年収はおよそ300~400万円となり、一般的なサラリーマンと大きな差はありません。

また初任給で比較しても約20万円程度と一般的なサラリーマンのものとほぼ同額になっています。

例外として大手の司法事務所に勤めた場合には100~200万円程度年収がアップしますが、多くの場合において一般的なサラリーマンとの差はあまりないといえるでしょう。

これは司法書士に合格するまでの手間を考えると割りに合わなく、司法書士は難関資格の割には稼げないため、収入が見合っていないと言われています。

これを周囲から言われた場合には本音でやめとけと思っている理由の一つとなっています。

事務所が小規模である

司法書士と似たような資格としてあげられる会計士や税理士では、大手の事務所が存在しています。

一方で司法書士の場合には大手の事務所というものは存在しない上に、ひとつひとつの事務所の10名以下の小さな事務所が多いです。

司法書士白書2021年版によると、事務所に自分を含め何人の司法書士が所属しているか、という問いに対し72.7%の人が1人、12.2%の人が2人と答えており、このデータからも司法書士は小規模な事務所が多いとわかります。

もし20名以上いる大きな事務所があったとしても会計士や税理士の事務所のようなオフィスを構えている事務所はほとんどないです。

またオフィスも普通の雑居ビルに入居しているところがほとんどで、大規模でキラキラした会社で働きたいと考えている人にはあまり合わないかもしれません。

女性が働きにくい

司法書士の業務内容には外回りの業務が多いため、女性の方が妊娠した際には苦労する瞬間もあるでしょう。

また、産休明けに復帰したとしても、事務所が小規模な場合には、仕事が多いと子供の都合によって仕事を休むことは大変かもしれません。

求人欄には育休・産休制度ありと書いてある事務所もありますが、本音のところでは制度があるだけで実際に利用することが難しいというパターンも存在します。

司法書士の資格を取得していれば就職することには困らないかもしれませんが、一方で働きやすい環境かと言われるとそうではないこともあるでしょう。

これも司法書士が特に女性に対してやめとけと言われる理由の一つになります。

社会的地位が低い

司法書士は前の項でも書いた通り非常に取得が難しい資格なのですが、世間からの認知度が低く、社会的地位が低いと思われがちです。

何度言っても「行政書士」と間違えられてしまったり、弁護士の下位互換として認識されてしまったりと周りからの扱いが雑なことも多いです。

それ以外にも銀行員のような職業から見下されてしまったり、面と向かって社会的地位が低いと言われたりすることもあるため、この点は注意が必要です。

AIに仕事を奪われる

近年では、簡単な行政手続きをデジタルで行うことができるようになり、「行政手続きのオンライン化」が加速しています。

また、最近は司法書士の業務に含まれる登記の申請やひな型を調べて手続きを行う人も増えてきています。

国会でもデジタルファースト法という「行政手続きのオンタイン化」を目指す法案も登場したことから司法書士の仕事がなくなってしまうのではないかという不安を抱えている人も多くいます。

このような司法書士の働き方の変化が、やめとけと言われる要因の一つになっているのです。

司法書士は本当にやめたほうがいい資格なの?

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開業して稼いでいる人もいる

前の項で勤務司法書士の年収は300~400万円だとしましたが、司法書士として独立した場合には1000万円以上稼ぐ人も存在します。

実際に、独立した結果2000万円や3000万円を稼いでいる人もいるため、パターン次第では、高収入を十分期待できる職業であるといえるのです。

しかし、独立して開業すれば誰でも高収入を得られるわけではないということは覚えておかないといけません。

開業した時にはいくら稼げるのかは全て自分自身の腕にかかっているため努力や工夫が必要になります。失敗した場合には勤務司法書士よりも稼げないという状況になり、やめとけばよかったと思うこともあります。

しかし、成功した場合には上限なく稼ぐことができるため、若いうちから高収入になりたいと考えている人にはとてもおすすめです。

難関試験を突破した証明

司法書士は合格率3%という非常に難易度の高い資格です。そのため資格を持っていれば法律についてかなりの知見があることを示すことができます。

そのため、しっかりとした司法書士への知識を持っている人からは正しく評価されます。

また、企業に就職・転職などをする際に司法書士の資格を持っていれば難しい試験を突破する能力と、努力を継続する力をアピールすることができます。

もし、司法書士の資格を撮った後に法律系ではない会社に就職・転職することになったとしてもこれらの能力をアピールすることで自分をしっかりと評価してもらえます。

無くならない仕事もある

前の項で説明したようにAI技術の進展によって司法書士の一定数の仕事が大体されていくことになったとしてもAIだけで司法書士の業務の全てを行うことはできません。

司法書士の業務は多岐に渡るため、AIでは代替できない業務もまだまだたくさん残っています。

また、AIが依頼者とコミュニケーションを取って正確な書類を作成することはまだ困難であるため、今後よりAIの技術が発展して代替できる業務の幅が広くなったとしても、その全てをAIだけで代替することはできません。

そのため、司法書士の仕事がなくなることはないでしょう。

司法試験の足がかりにもなる

多くの人が知っているように法律系の資格で最も難しいものは司法試験です。

司法試験の難易度は日本で一番難易度の高い東京大学の入試と比較されるほど高く、その取得のためにはかなりの覚悟と勉強が必要になります。

司法書士は司法試験に向けた足掛かりとして取得を目指すのもありです。

司法書士の合格者であれば、他の司法試験の受験者と比較してもかなりのアドバンテージがあるため、司法試験を取得する際にかなりのアドバンテージとなることが考えられます。

これらのことを考えると司法書士はやめとけばいいと言ってしまうのは安易であると言えるでしょう。

司法書士がおすすめな人とは?

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責任感が強い

何度も説明したように司法書士の業務は多岐に渡り、またそれぞれの業務も不動産登記や相続・遺言など多くの人の生活から切っては切り離すことのできないものになっています。

司法書士はその業務の中で生活や財産の情報に至るまで個人の重要な情報を扱い、人の人生に重大な業務を扱います。

また、締め切りを厳守したり、ミスを犯さないことも求められます。

司法書士の業務を始めてからその責任感の重さにやめとけばよかったと思うことのないように、責任感の強い人の方がお勧めできるでしょう。

コミュニケーション能力が高い

前の項でも説明したように司法書士の業務では依頼者とのコミュニケーションは切っても切り離せません

依頼者としっかりとコミュニケーションを取ることによって業務の内容に食い違いが起こらないようにしたり、同じ事務所で働く同僚とコミュニケーションを取ることでミスが出ないようにすることなども必要です。

また、自分で開業した際には自分で顧客を獲得してこなければならないため、営業の能力も必要になります。

その際にもコミュニケーションは必須となるため、コミュニケーション能力が高い人には向いていると言えるでしょう。

自分で働き方を決めたい

司法書士で働くとなった時には事務所に勤める勤務司法書士になったり、独立して開業するなど様々な形態で働くことができます。

それだけでなく、日本中で必要とされている職業なので地方から都会まで様々な地域で働くことができます。

一度資格を取得してしまえば自分の状況や能力に合わせて自分に一番あった働き方を選択することができます。

安定した収入を得たいか、自分の力でリスクも背負って稼ぎたいか、地方で働きたいかなど自分が優先する事項を考えながら決めると良いでしょう。

向いていない人の特徴

基本的には司法書士に向いていない人は今まで説明した項目に当てはまらない人です。

特にコミュニケーションが苦手な方や、責任感のない方にはお勧めできません。

コミュニケーションが苦手だと司法書士の業務の中で困ることが多く出てきてしまい、うまくいかないこともあると考えられます。

また、責任感のない人は依頼者に迷惑をかけてしまうことも多くあるので、やめておいた方がいいでしょう。

それ以外にも本音をいうと資格を取る目的は人からよく見られたいからだという人もあまり向いていないと考えられます。

司法書士についてまとめ

司法書士についてまとめ

  • 合格するのが難しいのでやめとけと言われることが多い
  • 取得するとメリットはたくさん
  • 責任感が強い人やコミュニケーション能力が高い人におすすめ

司法書士はやめとけと言われる理由について説明してきましたが、確かに司法書士に生半可な気持ちで挑む人はやめた方がいいでしょう。

しかし、司法書士の資格を取れば働き方や収入まで様々な面でのメリットを得ることができます。

責任感が強い人やコミュニケーション能力の高い人で覚悟を決めることができれば高収入を目指すことも難しくはありません。

司法書士になって自分が望む収入や働き方を手に入れてみませんか。

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