実務経験がなくても社労士登録は可能?実務経験がないと採用で不利?
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社労士
のんびり社労士いけい
社労士試験に合格した後は、次のステップを考えることも大切です。
「実務経験がなくても社労士登録はできるのか?」「実務経験がないと採用で不利になるのでは?」
と疑問が出てくることもあるのではないでしょうか?
ここでは、社労士登録をするために必要な実務経験、実務経験がない場合に社労士登録するための方法、実務経験が採用に有利なこと、未経験から経験を積む方法など、詳しく解説します。
この記事を読めば社労士登録に必要な実務経験、実務経験が採用とどのような関係があるかについても分かります。
実務経験に関する疑問はここで解決しましょう!
実務経験についてざっくり説明すると
- 社労士登録をするためには2年の実務経験が必要
- 未経験の場合は事務指定講習を受けなければならない
- 実務経験があると採用に有利になる
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社労士で実務が重要になるタイミングは?
社労士試験に合格後、社労士になるためには、2年間の実務経験が必要です。
実務経験が多いほうが、社労士として採用されるためのアドバンテージにもなります。スムーズに業務に入れるという意味でも、実務経験があるということが強みになります。
また、社労士試験を受験するときも、実務経験があることが有利にはたらきます。試験では実務的なことも問われるので、身をもって知っている知識が多く、受験でも実務経験が役に立ちます。
社労士登録の種類
社労士登録には以下の種類があります。
- 開業登録
- 勤務登録
- その他登録(開業登録にも勤務登録にも当てはまらない場合)
独立して開業社労士になる場合も、企業等で社労士として勤務するにしても、実務経験がプラスになるということは言うまでもありません。
何らかの事情でその他登録を選択するとしても、実務経験があるほうが社労士として仕事をするための近道になります。
社労士登録のメリットは?
各都道府県会の研修に参加して専門知識を深めることができたり、支部等での活動を通じて社労士の人たちと情報交換ができる機会を得られたりします。また、社労士の世界に入ることで社労士の方々とのネットワーク作りにもつながります。
現場で活躍する社労士はもちろん、実務経験が浅い人にとっても、社労士の現場や専門知識に関する情報がタイムリーに入ることは、大きなメリットといえるでしょう。
社労士登録に必要な実務経験とは
社労士(社会保険労務士)会に登録するときの要件として、2年間の実務経験が定められています。
2年間の実務経験を証明するためには「従事期間証明書」というものが必要です。連合会に従事期間証明書を提出すると、社労士会に登録でき、社労士として仕事をすることができます。
実務経験と見なされる基準
ただ単に2年間働いていたから良いというものではありません。
社会人経験だけではなく、実務経験が必要です。
実務経験として見なされるには、{primary}(人事・労務・総務で、実際に実務(社会保険や労働保険の書類を作成すること)に携わっていたことが条件としてあげられます。)
書類のチェック、給与計算、勤怠管理なども該当する可能性があるので、少しでも業務に関わる仕事をしたことがあれば、これまでの経験を今一度確認し、連合会へ問い合わせをしてみると良いでしょう。
実務経験がなくても社労士になれる
実務経験がなくても社労士登録することはできますが、登録の条件として、連合会が開催する事務指定講習の受講が義務付けられています。
事務指定講習とは、国家試験合格者で実務経験が2年に満たない人が受けなければならないもので、修了すると社会保険労務士としての登録が可能になります。
事務指定講習の期間と費用
以下の期間で、事務指定講習が行われます。
- 4ヶ月の通信指導過程(2月~5月末)
- 4日間の面接指導課程 (7月~9月)
費用は7万円程度かかりますが、交通費や宿泊費についてはさらに別途必要になります。
事務指定講習よりも2年の実務経験
事務指定講習を受講するとなると、仕事の合間に勉強時間を確保しなければならず、場合によっては、講習のために仕事を休まなければならないこともあるでしょう。さらに、高額な費用も必要です。
講習を受講して修了したからといっても、講習だけでは現場で即戦力となる知識や経験が必ずしも身につくとはいえないでしょう。
事務指定講習を受講するよりも、2年の実務経験が認められるのであれば、そのほうが良いといえます。
実務経験は採用でも有利になる
同じ社労士試験の合格者であっても、実務経験がある人とない人では、実務経験がある人のほうが採用においても圧倒的に有利です。
人事、総務の現場での経験があれば、業務の流れについても分かっているでしょうし、これまで経験してきた仕事に加えて試験勉強での知識が生かせることは、大きな強みといえるでしょう。
社労士として仕事をするには、実務経験があることが採用にも大きなプラスになります。
社労士の就職先
実際に社労士が働くことができる場所として
- 企業の人事部や総務部
- 社会保険労務士事務所
- コンサルティング関係の会社
などがあげられます。
社労士が取り扱うことができる業務は範囲も広く、幅広く活躍することができます。
経験がある方が求められる
採用においても経験が重視される傾向にあり、仕事を任せる上でも実務経験がある方が安心して任せることができます。
たとえば、労務管理や給与計算の経験がある人とない人、年末調整の経験があるかどうか、どちらの人に仕事をしてもらうかを考えたら、経験がある人にお任せしたほうが安心だということは当然ですよね。
しかし、実務経験がないからといって諦めることはありません。
未経験から実務を積む方法がいくつかあります。
社労士実務講座
実務経験がないので不安な人などに、将来的に開業できるように実務のノウハウを教えてくれる、社労士実務講座というものがあります。
社労士の業務、労働保険・社会保険、給与計算に関することなど、社労士として必要なスキルをプロの講師が解説してくれます。
費用もかかりますが、未経験で社労士の具体的な業務について知りたい場合は、活用してみるのも一つの選択肢です。
小規模な社労士事務所で働く
求人の多さは時期にもよりますが、忙しい時期に求人が多く出る可能性もあるでしょう。一般的に繁忙期といわれている4月、6月、7月を意識して求人をチェックするのも良いかも知れません。
おすすめは小規模な社労士事務所で働くことです。
パートやアルバイトなど時給制であることが多く、給料はあまり期待できない場合が多いですが、実際の業務に携わることができ、経験を積むことができます。
最初は未経験でも、下積みをすることで「大きな事務所で働くか、企業に就職するか、開業するか」次の目標が見えてくるはずです。 経験を積み重ねて、将来のキャリアへつなげていくと良いでしょう。
社労士資格そのものを評価してくれる企業も
実務経験は後からついてくるものとして、難関国家資格である社労士の有資格者であること自体を評価してくれる企業ももちろん存在します。
そういった企業は社労士の専門性への理解も大きく、就職した後も高待遇を受けられることが期待できます。
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社労士登録に必要な実務経験まとめ
社労士登録に必要な実務経験まとめ
- 実務経験がなくても社労士登録は可能
- 事務指定講習よりも2年の実務経験が認められるほうが良い
- 実務経験は社労士の採用でも圧倒的に有利
ここまで、社労士登録に必要な実務経験について、採用との関係も交えて詳しくみてきました。
一番プラスになるような方向で、あなたの今後のステップアップを検討されてみてはいかがでしょうか?