第2種電気工事士ってどんな資格?1種との違いや仕事の魅力・試験免除まで解説!
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「第2種電気工事士ってどんな資格?」
「第2種電気工事士を取得するにはどうすればいいの?」
第2種電気工事士に興味がある方、受験を目指している方は、このような疑問を持ったことがあると思います。
この記事では、第2種電気工事士の試験の詳細、仕事内容、第1種電気工事士との違いなどについて解説しています。
第2種電気工事士とはどのような資格なのかについて知り、ぜひ第2種電気工事士の受験を考えてみてください。
第2種電気工事士についてざっくり説明すると
- 第2種電気工事士は配線などの電気工事に関する国家資格
- 電気工事士には第1種と第2種があるが、第2種の方が難易度が低い
- 要件にあてはまる者は、筆記試験の免除を受けることができる
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第2種電気工事士ってどんな試験?
電気工事士試験は、主に配線などの電気工事に関わる国家資格です。
電気工事士法という法律では、電気工事士の免許がないとしてはいけない電気工事があると定められています。そのため、電気工事士の資格が存在するのです。
電気工事士には第2種と第1種がありますが、第2種試験の方が難易度は低いです。また、電気工事士の試験に受験資格はなく、誰でも受験できます。
第2種は合格するとそのまま都道府県知事から免状が交付され、資格取得ができます。
第1種も受験資格がないため誰でも受験できますが、第1種の場合は合格後に実務経験を積まなければ免状が交付されません。
そのため、試験に合格後すぐに免許を活かして働きたい方は、第2種の方の受験をすることをおすすめします。
電気工事士と電験の違い
電気工事士は、主に電気の配線等に関する工事を行います。
一方、電気主任技術者(電験)は電気に関する保安や管理を主に行うという点で、電気工事士とは違う免許です。
電験3種や電験2種試験に合格すると高圧電気の工事に関わることが可能になります。しかし、電気工事士資格でも、住宅へのコンセントの設置、電気配線を通すなどの作業は行うことができます。
このように、電気工事士は簡単な電気に関する工事をすることができますが、電圧が高い工事に関しては電験の資格を持っていないとすることができません。ここが、電気工事士と電験の免許の違いです。
電験の方が難易度は高い
第2種電気工事士は、同じ電気に関する資格ということで、電気主任技術者(電験)と比較されることがあります。
資格の難易度は電気工事士試験の方が低く、第2種電気工事士の合格率は、筆記試験で約60%、技能試験で約70%です。
一方、電験3種試験の合格率は、例年8%と、電気工事士と電験の難易度にはかなりの差があります。
電気に関する資格を取得したいという方は、電験3種を目指すより電気工事士の方が合格しやすいですので、まずは第2種電気工事士の資格を取得することをおすすめします。
そして、第2種電気工事士として働きながら電験3種の資格勉強をしていけばよいでしょう。
電気工事士試験の難易度は?
国家資格には合格率が15%以下という資格も多いことを考えると、電気工事士の難易度は比較的低いと言えます。
ここからは、電気工事士の難易度について具体的に解説していきます。
合格率は筆記60%・技能70%目安
第2種電気工事士試験の場合、筆記試験は例年受験者が約120万人いる中、合格者は70万人程度です。つまり、筆記試験の合格率は50%強~60%程度だと言えます。
また、第2種電気工事士の技能試験の受験者は、筆記試験の合格者と筆記試験免除者の合計85万人程度です。
第2種電気工事士の技能試験の合格者は60万人程度で、合格率は65%~75%程度になります。
第1種電気工事士試験の場合は、筆記試験は例年受験者が約4万人いる中、合格者は2万人程度で、合格率は50%程度になります。
第1種電気工事士の技能試験は第2種同様、筆記試験合格者と筆記試験免除者が受験することができ、人数は2万人程度です。
第1種電気工事士の技能試験の合格者は1.2~1.5万人で、技能試験の合格率は60%程度ということになります。
まとめると、第2種電気工事士の合格率は、筆記が60%・技能が70%、第1種電気工事士の合格率は筆記が50%・技能が60%程度が目安ということです。
第2種電気工事士も第1種電気工事士も、国家資格としては合格率が高い資格であると言えます。
合格基準点は6割+「欠陥がないこと」
合格基準点は、第1種・第2種試験を問わず、筆記試験で100点満点中60点を取ることが目安です。
試験形式はマークシートで、四肢択一方式です。マークシート方式で6割以上得点することはそれほど難しいことではありません。
また、技能試験では、作成した作品に「欠陥がないこと」が合格の基準です。
「欠陥がない」作品を作ることについても、あからじめ何回も作品を作る練習をしておけば、特に問題なく合格することができるでしょう。
一人では練習が難しいという方は、技能試験に合格した人から教えてもらいながら練習をしたり、通信講座を受講したりして練習しましょう。
合格に必要な勉強時間は50時間以上
第2種電気工事士試験の筆記試験に合格するために必要な勉強時間は50時間程度です。
1日の勉強時間を1時間取れる方の場合、2ヶ月程度の勉強期間が必要ということになります。
50時間とは国家資格の勉強期間としては少なめの方であり、仕事や家事をしながらでも勉強しやすいのではないでしょうか。
筆記試験の免除制度もある
第2種電気工事士試験には、筆記試験が免除になる制度があります。
筆記試験が免除になる基準は以下の通りです。
- 前回の第二種電気工事士筆記試験に合格した方
- 高等学校、高等専門学校及び大学等において経済産業省令で定める電気工学の課程を修めて卒業した方
- 第一種、第二種又は第三種電気主任技術者免状の取得者
- 鉱山保安法第18条の規定による試験のうち、電気保安に関する事項を分掌する係員の試験に合格した方
- 旧自家用電気工作物施設規則第24条(ヘ)及び(ト)の規定により電気技術に関し相当の知識経験を有すると認定された方
- 旧電気事業主任技術者資格検定規則による電気事業主任技術者の有資格者 出典:一般財団法人電気技術者試験センター
これらの基準に当てはまる方は筆記試験が免除になり、技能試験のみの受験をすることができます。
第1種と第2種の違い
第1種電気工事士と第2種電気工事士には、どのような違いがあるのでしょうか。
ここからは、第1種電気工事士と第2種電気工事士のそれぞれの試験内容や、資格取得方法の違いなどについて解説していきます。
第2種の試験内容は?
第2種電気工事士試験の筆記試験では、一般問題と配線図問題があります。また、筆記試験とは別日に技能試験もあります。
一般問題では
- 「電気に関する基礎理論」
- 「配電理論及び配線設計」
- 「電気機器、配電器具ならびに電気工事用の材料および工具」
- 「電気工事の施工方法」
- 「一般用電気工作物の検査方法」
- 「一般用電気工作物の保安に関する法令」
が試験範囲です。試験範科目が多いことが、受験者にとっては負担になることもあります。
配線図問題では、配線図の表示事項および表示方法・写真による問題が課せられます。
また、技能試験では、電気の接続や配線工事などの技能が問われます。実際に持参した作業用工具を使用して、出題された配線図に沿って作品を完成させる試験です。
技能試験は、筆記試験の1ヶ月半から2ヶ月ほど後に実施されます。筆記試験終了後に技能試験の勉強を始めても遅くはありません。
第1種の試験内容は?
第1種電気工事士試験でも、筆記試験と技能試験があります。
筆記試験では、
- 「電気に関する基礎理論」
- 「配電理論及び配線設計」
- 「電気応用・電気機器・蓄電池・配線器具・電気工事用の材料並びに受電設備」
- 「電気工事の施工方法」
- 「配電図」
- 「配電施設・送電施設及び変電施設の基礎的な構造及び特性」
- 「一般的電気工事及び自家用電気工作物の保安に関する法令」
があります。
技能試験では、第2種と同様の形式で、
- 「電線の接続」
- 「配線工事」
- 「電気機器・蓄電池及び配線器具の設置」
などについて問われます。
第1種は、第2種と同様の試験科目構成となります。第1種も第2種同様に試験科目の難易度はあまり高くないため、あらかじめしっかり勉強しておけば、特に問題はありません。
仕事上の業務範囲の違い
第2種電気工事士の場合、第2種電気工事士試験に合格するか、第2種電気工事士養成施設を所定の単位を修めて卒業(修了)すると、都道府県知事から第2種電気工事士の免状が交付され、資格取得ができます。
一方、第1種電気工事士の場合は、
実務経験 | |
---|---|
大学・高専において電気工事士法で定める課程を修めて卒業した方 | 3年以上 |
その他の方 | 5年以上 |
と、3年または5年の実務経験を経ないと、都道府県知事から免状が交付されません。
このように、第1種電気工事士の方が取得するために時間がかかる制度になっています。
ですから、第1種電気工事士を目指したい方も、まずは第2種電気工事士免許を取得することをおすすめします。
おすすめの勉強方法
おすすめの勉強法は、インプットとアウトプットをどちらもバランスよく行うことです。
以下に、具体的なインプットとアウトプットの方法について解説します。
筆記試験対策はインプットが重要
筆記試験の対策では、まずは市販の参考書や通信講座のテキストを使って、知識をインプットすることが重要です。
電気工事士の試験は過去問に似ている問題が出ることもあるため、インプットがある程度できたら過去問演習を行って問題に慣れていきましょう。
また、問題はマークシート方式のため、テンポよく解いていくことが大切です。
第2種電気工事士合格に必要な勉強時間は50時間です。テキストなどでの知識のインプットと、過去問演習をするアウトプットの比率を考えながら、スケジュールを組んで計画的に勉強していきましょう。
技能試験対策の方法は工夫しよう
技能試験では、実際に工具を使用して配線を施した作品を完成させなければなりません。
技能試験の対策としては、工具を用意し、経験者や電気工事士の資格を持った人の指導を受け、配線図通りの作品を完成させる練習を何度もしておくことが必要です。
もしこのような指導してくれる人が見つからなかった場合、技能試験の対策用講座を利用するのも一つの方法です。
独学合格は可能なの?
電気工事士試験を独学で勉強する際のポイントは、試験科目が多い点と、電気の理論の難しさです。
これらを自分で理解できなければ、独学での合格は難しいでしょう。また、技能試験対策が独学ではしにくいという点もネックの一つです。
通信講座なら、難しい理論もわかりやすく理解することができます。また、技能試験の対策も、動画を観ながらすることができるため、おすすめです。
独学に不安がある方は、通信講座の受講をしてみましょう。
おすすめ通信講座を紹介
独学に不安を抱えている方におすすめの通信講座は、ユーキャンの第2種電気工事士講座です。
この講座は、開講実績30年以上を誇る歴史ある講座であり、これまで数多くの合格者を輩出してきた実績も兼ね備えた講座となっています。
講座内容は、初めてでも内容をしっかりと理解できるような工夫がたくさんなされており、専門用語も一から理解できること間違いなしです。
サポート体制も非常に充実していることから、挫折した際も安心して前に進むことができるでしょう。
ユーキャンのこだわりの第2種電気工事士講座をぜひ受講してみてはいかがでしょうか?
第2種電気工事士のメリットは?
第2種電気工事士を取得することのメリットにはどのようなものがあるでしょうか。
受験資格不問で受験回数も多い
第2種電気工事士試験は受験資格がないため、どのような人でも受験することができます。しっかり勉強しさえすれば、合格できる試験です。
また、年2回試験があるという点でも合格しやすい試験であると言えます。電気工事士試験は年1回の試験よりもチャンスが多く、受験しやすいという点でおすすめできます。
求人が豊富で転職・就職でも有利に
第2種電気工事士を取得していると応募できる求人が多くなるため、就職や転職で有利になります。
求人の中には、第2種電気工事士資格を取得していることを条件にしているものも多くあります。
第2種電気工事士はそれほど需要がある資格ですので、履歴書に書くとアピールになる資格です。
給料アップにもつながる
第2種電気工事士資格を取得している人には資格手当を給付している企業も多くあります。
また、資格を活かしてより難しい仕事を行い評価されれば、さらに社内での地位が高まるなどして給料がアップするケースもあります。
また、電気工事士の資格と他の電気系の資格のダブルライセンスを取得するなど資格を上手く活かしていけば、給料アップの面では可能性が高い資格です。
電気工事士と他の資格の難易度を比較
ここからは、第2種電気工事士と他の資格との難易度を比較していきます。
それぞれの資格の受験を考えている方は目安にしてみてください。
第1種電気工事士
第1種電気工事士試験の筆記試験対策をするために必要な勉強時間は、個人差があるものの、だいたい50~100時間とされています。
技能試験の対策は、筆記試験が終わってから本格的に開始し、1ヶ月半程度で行うのが目安です。
第2種電気工事士試験の筆記試験対策に必要な時間は50時間程度です。第1種は難易度が若干上がりますので、第2種のときよりも少し長めの試験対策期間を設定した方がよいでしょう。
第2種の場合、一日に1時間勉強すると仮定すると必要な勉強期間は2ヶ月ほどです。
第1種は50時間~100時間必要とされていますので、同じく一日の勉強時間を1時間と仮定すると、必要な勉強期間は2ヶ月から4ヶ月程度になります。
電験3種
電験3種の場合、合格に必要な勉強時間は約1000時間だと言われています。
先ほど、合格率が第2種電気工事士の場合筆記試験で約60%、技能試験で約70%、電験3種は8%だとお伝えしました。
このように、電験3種は電気工事士試験よりも圧倒的に難易度が高くなっています。
電験は、電気系の資格の中でも難易度が非常に高い資格です。電験に合格すれば、電気工事に携わる者としては業務範囲を拡大でき、収入も大幅にアップするというメリットがあります。
危険物取扱者
危険物取扱者試験の中でも、危険物取扱者乙4種は特に受験者が多く人気の試験です。
乙4種に合格するために必要な勉強時間は50時間程度です。一日に2時間の勉強時間が取れると、1ヶ月で合格を目指せることになります。
危険物取扱者乙4種も需要が高い資格です。また、しっかり勉強していれば比較的取得しやすい資格ですので、おすすめです。
第2種電気工事士についてまとめ
第2種電気工事士についてまとめ
- 合格率は筆記試験が60%、技能試験が70%が目安になる
- 合格するために必要な勉強時間は50時間程度
- 第2種電気工事士は求人が多く、就職や転職でアピールできる資格である
第2種電気工事士について解説しました。
第2種電気工事士は、誰でも受験することができ、また難易度も比較的低いため電気系の国家資格を取得したい方にはおすすめできる資格です。試験に合格すると、すぐに免許がもらえて仕事をすることができるところも魅力です。
50時間ほど勉強時間が確保できれば合格を目指すことができますので、興味がある方はぜひ第2種電気工事士の取得を検討してみてください。