公認会計士はMBAを取得するべき?ダブルライセンスのメリットやキャリアを解説!
「公認会計士はMBAの取得を目指すべき?」
「公認会計士とMBAをどっちも取得するメリットはあるの?」
このような疑問をお持ちの方、いらっしゃいませんか?
公認会計士は簿記などの会計事務に関するプロフェッショナルですが、MBAとの関連性について気になる方も多いでしょう。
共に経営に関わる勉強ですが、どっちも取得メリットが大きく魅力たっぷりです。
こちらの記事では、公認会計士がMBAを取得できた際のメリットやキャリアについて、詳しく解説していきます!
公認会計士とMBAのダブルライセンスについてざっくり説明すると
- 視野が広がるメリットはあるが、シナジーは高くない
- キャリアの選択肢を広げることができる
- 難易度は公認会計士が上
このページにはプロモーションが含まれています
公認会計士とMBAの関連度は高い?
公認会計士は簿記などの会計事務資格の最上位で、会計業界で力を発揮する資格です。
一方で、MBAは経営に関わる分トータルを学ぶ学問なので、それぞれの関連性は高くありません。
また、日本の会計業界にはMBAで学ぶ経営やグローバルな視点が欠如していることからも関連性は低いと言えるでしょう。
しかし、新しい知識が身に着いたり自分の視野を広げることができるといったメリットがあるため、ダブル取得を目指すのは非常に有意義です。
こちらの記事では、公認会計士とMBAをダブル取得することによるメリット・デメリットについて詳しく解説していきます。
公認会計士がMBAを取るメリット
まず、現にMBAホルダーの方やMBAホルダーを目指している方は、企業の幹部や管理職などのキャリアを目指す方が多いです。
専門職である公認会計士ですが、MBAを取得したときのメリットにはどのようなものがあるのでしょうか?
コネクションが作れる
社会人生活を送る上で、人脈やコネクションは非常に重要です。
MBAの取得を目指すクラスメイトの中には管理職や経営に関わる人材を目指している方が多く、また様々な業界で働いています。
このような方々と繋がりを持つことができるのはMBAを取得する際の大きなメリットであり、自分の視野を広げることにも発展します。
特に、独立して会計事務所を設立する場合を考えると、仕事を受注して利益を上げるためには人脈が非常に大切になってきます。
そのため、これからの社会人生活を有意義に送る上で必要なコネクションを求めて入学される方にとってMBAはメリットの大きい選択肢であると言えます。
信頼性が担保
MBAを取得することで、仕事の依頼者や所属している法人から信頼を得ることができます。
信頼性を得られることで自分の価値を高めることにも繋がるので、自分の職業人生を豊かにしてくれるはずです。
MBAは実務の証明にはならないものの、経営の分野で一定の知識を持っている人材であること、また取得まで努力を続けることができた人材であることを証明できます。
そのため、各方面から信頼を得ることができ、キャリアアップにも繋げることができるのです。
知見をより広げられる
MBAを取得する際には企業経営に関する知識を習得することができ、これは公認会計士で学ぶ分野には含まれません。
そのため、企業会計を極めて監査業務を行うだけでなく、将来コンサルタントなどの違う業界にもチャレンジしたいと考えている方にはMBAの取得は非常におすすめです。
なお、USCPAでなく国内の公認会計士の資格を取得した場合は、国内で仕事をすることになるため見聞が狭くなってしまう恐れがあるため、注意が必要です。
一方で、海外でMBAを取得した場合は新しい視点を得られる上に、国内とは違うバックボーンを持つ方々と関係を築くことができるため、良い刺激になるはずです。
ダブルライセンスによって別のキャリアにつながる
MBAは、経営のプロとしてコンサルティング会社や外資系企業で優遇される傾向にあります。
そのため、公認会計士資格を生かして会計のプロとして活躍するのではなく、コンサルティング会社や外資系企業で働きたい場合はMBA取得がはおすすめです。
また、公認会計士を経た上で財務部門のトップに立ちたいと考えている方にとっても、MBAは取得する価値があります。
ダブルライセンスによって別のキャリアに繋がったり視野が広がるメリットがあるため、ぜひ検討すると良いでしょう。
公認会計士がMBAを取得するデメリット
続いて、公認会計士がMBAを取得するデメリットについて解説していきます。
取得するのに時間・費用がかかる
MBAを取得するためには膨大な時間と費用がかかるため、その点をネックに感じる方は多いです。
取得までの勉強期間として2ヶ月~6ヶ月、さらにスクールや大学院に2年間通うことになるため、勉強の負担も大きいです。
また、国内MBAの初年度にかかる費用の平均は約135万円で、海外の大学院の場合は2年間で700~2000万円ほどの費用が必要になります。
さらに、有名校にもなると2年間で2,600万円もの費用がかかることもある上に、そ現地での生活費として年間300万円ほど見積もって置かなければならないため、金銭的な負担も大きいのです。
会計業界でのキャリアアップはきびしい
MBAの学びで習得できるのは「ビジネス」「経営」に関するスキルと知見であり、「会計」の業界で活かすことは難しいです。
つまり、そもそも公認会計士とMBAはシナジーがあまり高くない点には留意しておくべきでしょう。
会計と経営は一見似ていますが、立場も考え方も違いが大きいため、それぞれの強みを活かそうとすると中途半端なキャリアになってしまう恐れがあるのです。
MBAと公認会計士を徹底比較【難易度篇】
こちらのトピックでは、MBAと公認会計士の難易度について、様々な面から比較していきます。
合格率は公認会計士の方が低い
倍率・合格率の面から比較してみると、国内MBAは高くても2~5倍であるのに対して、2022年の公認会計士の合格率は約10%程です。
一見すると公認会計士の方が難易度が高いように見えますが、実は公認会計士の方がテスト対策の勉強方法が確立しているため、大手の予備校に通えばスムーズに合格を目指すことができるのです。
一方、MBAは英語・面接・出願書類の審査があることに加えて、出身大学やGPAなど様々な判断基準を元に評価されます。
つまり、対策しなければならない項目が多い上に対策が難しい科目もあるため、トータルの難易度を比較するとMBAの方が上と言えるでしょう。
勉強時間はMBAの方が短い
合格までの勉強時間を比較した場合、MBAよりも公認会計士の方が多くの時間を必要とします。
MBAは、大学院にもよって差があるものの2ヶ月~6ヶ月程の勉強で合格を目指せますが、公認会計士に合格するためには最低でも1~2年程の勉強が必要となります。
また、社会人の方が働きながら公認会計士の合格を目指す場合、3~4年以上の勉強時間がかかることもザラです。
ただし、MBAは合格した後も大学院で勉強しなければならないため、トータルの勉強期間を見てみると公認会計士と同等と言えるでしょう。
MBAはメンタルに強く影響
公認会計士を目指す受験生には学生が多く、まとまった勉強時間が確保しやすい側面があります。
一方で、MBAを取得する方には社会人が多く、これらの方は仕事と勉強を両立しなければなりません。
実際に仕事と勉強を両立するのは非常に難しく、思い通りに勉強できずストレスが溜まってしまうこともあるでしょう。
そのため、MBAの方が勉強をすすめる上でメンタルに影響を及ぼしやすく、精神的な負担も大きいと言えるのです。
公認会計士の方が難易度は高い
勉強時間や合格率をトータルで考えると、MBAよりも公認会計士の方が取得は難しいと言えます。
しかし、勉強期間に大きな差はなく、対策が必要となる科目はMBAの方が多いので、大きな差があるわけではありません。
まだどっちも取得していない方は、自分が専門的に高めたいスキルに応じて目指すべきものを選択すると良いでしょう。
MBAと公認会計士を徹底比較【費用・効果篇】
続いて、MBAと公認会計士を費用や効果の面で比較してみましょう。
受験費用は国内か海外MBAかで異なる
まず、公認会計士に合格するために予備校に通った場合、受講費用の相場として67万円ほどかかります。
一方で、MBAは国内か海外かで大きな差がありますが、海外MBAの取得を目指して予備校に通った場合は100万円以上の費用がかかるため、公認会計士以上の学費が必要になります。
国内MBAの場合は30万円が相場であるため、公認会計士よりも安く済むでしょう。
MBAは今後のキャリアが幅広い
キャリアについて定量的に比較することは難しいですが、MBAは取得後のキャリアが幅広い特徴があります。
公認会計士は監査法人に入るのが一般的ですが、MBAは外資系企業から高く評価される傾向にあります。
つまり、公認会計士よりもMBAの方が就職・転職の幅が広く、活用できるフィールドも多彩なのです。
このように、MBAを通じて様々な職種や業種にチャレンジできる点は大きな強みと言えるでしょう。
MBA取得で価値観が変わる
取得後の人生への影響について考えると、公認会計士よりもMBAの方が価値観が変わると言われています。
公認会計士は専門職であるため、仕事でできる繋がりも同じ業界の方が多いですが、MBAは様々なバックボーンを持つ方や国籍も違う方と関係を築くことができます。
つまり、自分の視野が大きく広がるチャンスが多いため、取得後の人生観が大きく変わると言われているのです。
MBAを取得する時の注意点
最後に、MBAを取得する際の注意点について解説していきます。
国内と海外のどっちで取得するか
国内と海外を比較したときに高い評価を得られるのはスタンフォードやウォートンスクールなどの海外上位校の大学院なので、キャリアアップを目指す場合は海外のビジネススクールがおすすめです。
国内MBAの肩書では転職に強いとは言えませんが、経営に関するプロとしてより高みを目指したい方には取得がおすすめできます。
また、夜間や休日制のスクールであれば仕事を続けながらMBAの取得を狙えるため、そのまま卒業生とコネクションを取りやすいメリットがあります。
なお、最近では国内MBAの中でも海外入学生が多い大学院は高い評価を得ている傾向があるため、グローバルな講義を展開している大学院を選ぶことをおすすめします。
取得する明確な目的をもつ
MBAを取得できれば様々なメリットがあるのは事実ですが、単にそれだけの理由でMBA取得を目指すべきではありません。
講座を展開している各大学院にはそれぞれ違った特徴を持つため、各大学院で得られる内容とスキルにも差があります。
そのため、MBA取得を目指す明確な目的を持ち、将来のビジョンや希望するキャリアにおいて、MBAは本当に必要なのかをしっかり考えた上で取得するべきか判断してください。
公認会計士とMBAのダブルライセンスまとめ
公認会計士とMBAのダブルライセンスまとめ
- 興味がある方は、ダブルライセンスを目指すべき
- MBAの勉強を通して人脈を築くことができる点は大きな魅力
- キャリアの幅や可能性を広げる意味でも有意義
公認会計士の方は会計に関する専門的な知識が身に着いているため、どのような業界でも活躍できるでしょう。
これに加えてMBAを取得できれば経営に関する知識も習得できるため、自分の価値を大きく上げることができます。
シナジーは低いもののダブルライセンスを実現するメリットは非常に大きいため、興味がある方は取得を目指してください!