管理業務主任者の年齢や学歴はどれくらい?定年後や高卒でも合格できるか解説!
「管理業務主任者の資格を持っていると、シニア世代でも転職に有利だと言うけれど、本当なの?」
「自分は高卒でやってきたけれど、そのような人でも挑戦できる資格なのかな?」
中高年になると転職の条件も次第に難易度が上がってくるため、少しでも条件を有利にするために、新たな資格取得を目指す人も多いかもしれませんね。
そのような方におすすめの資格が「管理業務主任者」です。
この記事では、管理業務主任者がシニア世代の資格取得にもおすすめできる理由や、合格者のデータについて詳しく解説しています。
特に、有意義なセカンドキャリアを目指したい人は、一読の価値がある内容です。
「管理業務主任者の将来性」についてざっくり説明すると
- 管理業務主任者は幅広い年代が受験する
- 合格者の平均年齢は高めであり、それまでのキャリアも生かしやすい
- シニア層でも受験・活躍しやすい条件がそろっている
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管理業務主任者資格の年齢層
管理業務主任者は、各種資格の中でもシニア世代の割合が非常に高い業界です。
資格の誕生前後から、「マンションの管理業務」は、シニア世代における就職チャンスに恵まれやすい仕事として、注目されてきました。
実際に、管理業務主任者の合格者平均年齢は40歳以上であり、合格者の平均年齢が高い資格です。
また、若い管理業務主任者の割合は少ないため、年代によっては希少性が高いと言えるでしょう。
以下、その内容について詳しく解説します。
管理業務主任者試験はシニアでも受かる?
そもそも管理業務主任者は、2001年に誕生した比較的新しい資格です。
宅建の資格だけでは対応できない、 マンション事業におけるエキスパートとしての役割が期待されており、シニア世代が不動産業を手掛けていた頃には存在していなかった資格です。
不動産業者が新たにマンション経営に乗り出した場合、会社の事業拡張に伴い、業務の必要性に迫られて受験している人も多いと考えられます。
また、マンション管理の独占業務を遂行できる国家資格であり、合格率も毎年20%前後と比較的高いのも特徴だと言えるでしょう。
その一方で、受験資格に年齢制限や学歴制限もないため、比較的挑戦しやすいのも、シニア世代には魅力的なのではないでしょうか。
実際の受験者の年齢層は?
令和3年度の管理業務主任者試験の場合、受験者の最年少は17歳、最高齢は82歳と非常に幅広い世代が受験していることが分かります。
試験実施年度 | 受験者数(人) | 合格者数(人) | 合格者平均年齢 (男性平均/女性平均) |
受験者最高齢 | 受験者最年少 |
---|---|---|---|---|---|
平成27年度 | 17,021 | 4,053 | 42.3 (43.5/36.1) |
81 | 18 |
平成28年度 | 16,952 | 3,816 | 42.6 (43.9/37.2) |
79 | 18 |
平成29年度 | 16,950 | 3,679 | 41.8 (43.2/36.6) |
86 | 18 |
平成30年度 | 16,249 | 3,531 | 44.4 (45.7/39.0) |
81 | 18 |
令和元年度 | 15,591 | 3,617 | 42.3 (43.5/37.6) |
81 | 18 |
令和2年度 | 15,667 | 3,739 | 43.1 (44.8/37.1) |
78 | 18 |
令和3年度 | 16,538 | 3,203 | 42.8 (44.5/36.9) |
82 | 17 |
この表によると、合格者の平均年齢は43歳前後で推移しており、合格者の多くは40代以上であると推定されます。
この結果からも、40~50代の働き盛りの年齢でも積極的に管理業務主任者に挑戦しており、合格を掴み取ることが可能だと言えます。
試験の難易度自体はやや高めですが、仕事の合間を縫ってコツコツと勉強を積み重ねることで十分合格に近づけるのは、合格者の年齢層からも容易に判断できます。
また管理業務主任者は、土木系など体力が求められる資格と異なり、体力にあまり自信がない人でも挑戦しやすいです。
受験者の最高年齢者が80歳を超えることも珍しくなく、マンションの管理人も比較的年配の方が多いことを鑑みると、資格を取得しておいて損はないでしょう。
管理業務主任者試験の男女比率と学歴は?
管理業務主任者は新しい資格のため、合格者の属性の内訳などもイメージしにくい場合があるかもしれませんね。
具体的には、合格者の男女比や学歴が気になる人もいるのではないでしょうか。
以下、それぞれの疑問について解説します。
管理業務主任者合格者の男女比
令和3年度管理業務主任者合格者の男女比は、次の通りです。
男性 | 女性 | |
---|---|---|
管理業務主任者受験者数 | 12,721人 | 3,817人 |
受験者に占める割合 | 76.9% | 23.1% |
合格者 | 2,462人 | 741人 |
合格率 | 19.4% | 19.4% |
不動産系の難関資格は、男性の割合が高いのが大きな特徴です。
例えば不動産鑑定士の有資格者のうち、女性の割合は10%程度、平成22年度におけるマンション管理士の合格者のうち、女性の占める割合は8.9%でした。
もっとも合格率においては、男女差はほとんど見られません。「女性だから管理業務主任者に向いていない」というわけではなく、不動産業界全体においても、女性の就業割合は回復傾向にあります。
<参考|一般財団法人土地総合研究所 不動産業における女性の就業状況について>
この報告結果や、他の不動産系資格と比較しても女性合格者比率が高いことを考慮すると、今後も女性管理業務主任者の活躍が期待できます。
管理業務主任者は高卒でも合格できる?
管理業務主任者試験は、特に受験資格が設けられていません。学歴や年齢は関係ないため、近年はほぼ毎年のように10代の受験生もいます。
資格試験の中には、税理士試験や司法試験のように特定の学歴が必要だったり、予備試験で合格しなければ本試験の受験資格を得られなかったりするものもあります。
しかし、管理業務主任者はこれらの縛りがないので、高卒でもコツコツと努力を積み重ねて合格にたどり着く方もいらっしゃるのです。
ただし、稀に「誰でも受験できる資格だから、簡単なのだろう」と高を括ってしまう人もいます。当たり前のようですが、マンション管理のプロフェッショナルとして専門知識が求められる以上、試験そのものは簡単ではありません。
勉強に対しては、気を引き締めて臨みましょう。
管理業務主任者合格後の年齢別の働き方
管理業務主任者は受験者層が広い分だけ、合格後の働き方も年代にマッチした働き方があります。以後、年代別の働く上でのメリットについて、解説していきましょう。
20代で管理業務主任者資格取得の場合
先に述べたように、20代で管理業務主任者に合格した場合は、希少価値が高いと言えます。
若い人の中には、身近に有資格者がほとんど存在せず、どのような働き方があるのかイメージしにくい人もいるのではないでしょうか。
ただし、逆説的に考えれば親和性の高いマンション管理士や宅建を始め、不動産鑑定士のような難関資格とのダブルライセンサーとなることで、貴重な人材とみなされるようになります。
マンション業界・不動産業界における管理業務主任者は、将来性が見込め収入も安定しやすいので、他の資格と合わせると他業者との差別化を図りやすいでしょう。
30代・40代で管理業務主任者資格取得の場合
合格の年齢が30~40代というのは、管理業務主任者の受験層の中においては若い世代だと言えます。有資格者として評価されるだけではなく、業務上の知識も実践的なものとして身につき、頼れる人材としての価値が高まってくる世代でもあるでしょう。
また、若手の頃よりも幅広い年代に対応できるコミュニケーションスキルも身についている世代だと言えます。そのスキルや経験を十分に活用できれば、将来的には独立も視野に入ってきます。
さらに、この世代でもダブルライセンスは有効です。これまでの知見を生かし、若い世代では気付きにくいようなダブルライセンスの活かし方のひらめきやアイデアが生まれやすいのも、この世代ならではでしょう。
経験を生かしつつも従来の枠にとらわれない柔軟さを持つのは、30~40代だからこその強みです。
50代以上で管理業務主任者資格取得の場合
管理業務主任者は取得時の年齢制限がないため、生涯現役で働くことも可能です。50代で取得するのも決して遅いわけではなく、先の表からもシニア世代で受験する人が多いのは容易に想像できるでしょう。
令和2年度の例で言えば平均年齢は43.1歳ですが、平均値の求め方から考察すると、50代の合格者はむしろ多数派だと言えます。
シニア世代は人生経験が豊富であり、住人や業者、マンション内や地域のコミュニティとの対応に必要なスキルを備えていると言えます。そのため、50代の管理業務主任者の求人も多数あり、再就職のチャンスも生まれやすいのが大きな特徴です。
現在の仕事を早期退職した後に管理業務主任者として活躍することも可能であり、老後の資金面の心配もぐっと減るでしょう。
定年後に管理業務主任者資格取得の場合
管理業務主任者は専門知識もさることながら、コミュニケーションスキルが何よりも大切な仕事です。
管理業者の立場から、マンション内の住人と運営上の問題について話し合いやアドバイスに応じたり、相談に乗ったりするため、人生経験の豊富なシニア層は歓迎されやすい傾向があります。
求人数も豊富であり、ビルやマンションの管理業務の求人を探すと、シニア層もターゲットにしていることが伺えるでしょう。セカンドキャリアとして新たな道を開拓することも可能であり、シニア層でも挑戦し甲斐があると言えます。
働きながら管理業務主任者試験に一発合格するコツ
中高年の受験者が多い管理業務主任者は、働きながら一発合格したいと願う人も多いのではないでしょうか。 ここでは、そのコツについて解説します。
合格までの全体像を知る
管理業務主任者に合格するために必要な勉強時間は、300時間程度と言われています。仕事をしながら学習を進めるには、ある程度集中できる時間の確保も大切です。
具体的には、半年程度のスケジュールを見込んで、予備日なども設けスケジューリングをすると安心でしょう。
また、問題の出題傾向やそれぞれの分野でどのような詳細な知識が求められるのか、それに合わせて学習するべきポイントはどこなのかを、事前に調べておかなければなりません。
通信講座の利用がおすすめ
勉強方法のアプローチ方法は様々です。ぱっと思い浮かぶ学習スタイルには次のようなものが考えられるでしょう。
- 予備校
- 独学
- 通信講座
- セミナー
これらのうち、社会人の自己管理に最も適しているのは「通信講座」です。
予備校やセミナーなどは仕事のスケジュールとの兼ね合いが折り合わないことも多く、それが学習挫折の原因にもなりかねません。
また、独学は自分で教材を選び出し学習計画の立案を行う必要があります。計画力や強固な継続力も試されるので、今まで勉強での成功経験が無い方には不向きでしょう。
その点、通信講座は学習コストが安価であるだけでなく、独学のような労力も費やさずに済みます。コスパも非常に良いですから、今まで勉強に慣れていなかった方には最適な学習方法です。。
フォーサイトの通信講座が好評
管理業務主任者を扱っている通信講座はいくつかありますが、中でもおすすめなのはフォーサイトです。
2021年度管理業務主任者試験において、フォーサイト受講者の合格率は72.4%であり、全国の平均合格率の19.4%と比較して、3.73倍も高い数値です。
テキスト・講義・eラーニングのいずれも、無駄のない非常に魅力的な教材がそろっており、全額返金保証制度も用意されているのは類を見ないサポート体制だと言えます。
中でもテキストの評判が「初心者にもわかりやすい」と高く評価されているので、学習方法に迷っているのであれば、まずは問い合わせてみると良いでしょう。
「管理業務主任者の将来性」についてまとめ
「管理業務主任者の将来性」についてまとめ
- 管理業務主任者として活躍するには、年齢相応の知見を活用する
- 受験資格は特にないが、仕事との両立を目指すには工夫が必要
- 通信講座なども取り入れて、効率の良い学習方法で短期合格を目指そう
年齢を重ねてから何かしらの資格を取得しようとすると、周囲から「今更資格を取ってどうするの?」「本当にその資格は役に立つの?」など冷ややかな眼差しで見られることもあるかもしれません。
しかし、それは偏見であり、管理業務主任者はむしろ年齢を重ねていることは有利に働く資格です。
まだ知名度の低いとされることも多い資格ですが、マンション需要は今後も安定が見込めるため、それに付随する管理業務主任者もますます活躍の場が広がると期待されています。
年齢や性別に対する偏見に惑わされることなく、ぜひ管理業務主任者に挑戦して、有意義なキャリアを築き上げてください。