公務員の面接対策はどうすればいい?質問集や対策法、模範回答を掲載

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「公務員の面接試験ってどんなことが聞かれるの?」

「公務員を目指してるけど、面接が苦手だから不安です!」

このような疑問や不安をお持ちの方、いらっしゃいませんか?

公務員の面接試験において聞かれることや質問されることはある程度決まっており、対策は立てやすいと言えます。

そのため過去に公務員の面接や口述試験を受けたことがある人の体験談などを聞くことは非常に効果的です。

こちらの記事では、面接試験でよく聞かれることや、その対策について解説します!

また、頻繁に聞かれる事項については質問集としてまとめて紹介します!

公務員の面接試験についてざっくり説明すると

  • どの面接でも聞かれる基本的な質問がある
  • 自治体特有の取り組みは調べる
  • 模擬面接は多くこなすほど良い

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公務員試験の面接の形態は?

面接の場

公務員試験の面接は、「個別型」「集団型」「集団討論型」の3つに大別されます。

多くの場合は個別面接になることが普通ですが、応募者が多いと面接官の数も限られているため集団型になりやすいです。

また最近では集団討論型の人物試験も増えてきています。

個別型

最もオーソドックスな面接です。

受験者1人に対して面接官が2~3人で行われ、事前に書いたエントリーシートや面接カードをもとに行われます。

エントリーシートではこれまで頑張ってきたことや困難に直面した時にどのように乗り越えたかのエピソード、まだ特技や趣味などを記入します。

エントリーシートに記載したことが面接で突っ込まれるため、適当に書くのではなく面接試験をイメージしながら書くようにしましょう。

あわせて、「自分が面接官だったらここ聞きたくなるな」などと考えながらエントリーシートを作りましょう。

集団型

集団型は、複数の受験者を複数の面接官が同時に面接する形式で、多くの場合受験者3~6人に対して面接官が2~3人で実施されます。

受験者が多い場合は、1人1人を相手に面接をすると時間がかかってしまうので、集団面接試験が行われる場合、ライバルが多いと考えて差し支えありません。

面接試験の質問に対する回答は指名制で行われることが多いですが、挙手性で進んでいく場合もあります。

挙手制の場合はなるべく早く回答した方が好印象なため、あらかじめ質問を想定して、対応する答えも準備しておくと良いです。

集団討論型

集団討論は、4~8人程度が1グループになり与えられた課題について、グループ全員でディスカッションし意見をまとめて発表するものです。

議論のプロセスを通して、受験者の思考力について見るのはもちろん、役割分担や他の参加者との会話から協調性やコミュニケーション能力も判断されています。

全く発言をしないのは論外ですが、だからといって発言が多すぎると独りよがりなイメージにもなりかねないので注意が必要です。

あまり堅苦しくディスカッションしても良い評価にはならないので、親しい友人と話すイメージで議論に参加する方が緊張も解けるので議論も弾むでしょう。

面接はどうやって対策すればいいの?

悩む少年

公務員の面接試験は、応募者が多いために「ふるい落とす」ことを目的とした民間企業の面接とは違います。

公務員面接には特有の気を付けなければいけない事項があるのです。以降で詳しく見ていきましょう。

民間とは全く違う

民間企業の面接では、「人事部」という社員の採用や登用・異動を管理する部署が主に採用面接を担当しています。

そのため、民間企業の面接だと、人事部一筋の課長・部長で10~20年以上新卒者の面接を行ってきた採用のプロ中のプロが面接を行い、「良い人を取る」という面接が行われることになります。

一方、公務員は人の部署の移動が激しく、採用担当一筋という人はいません。

あまり採用面接の経験がない人事部の担当者が面接を行うことが多く、「不適格な人をはじく」という面接スタイルになるためミスをしない面接が求められるのです。

論理矛盾しないよう面接練習

公務員面接の中で最も怖いのが「論理矛盾」です。

論理矛盾とは、最初に言ったことと、後で言っていることの整合性が取れなくなってしまうことで、この論理矛盾をやってしまうとそれだけで信頼ががた落ちしてしまい挽回するのはほぼ不可能です。

論理矛盾を防ぐために大切なのは、エントリーシートや面接カード、面接の問答練習などをすべて同じ人に見てもらい、論理的な齟齬がないかをチェックしてもらうことです。

自分一人だけのチェックだと論理矛盾を見落としてしまうことがあるため、おかしいところ・論理的に苦しいところがないか、第三者の目で厳しく見てもらいましょう。

想定質問を網羅せよ

面接対策で次に大事になるのが、想定質問の網羅です。

公務員試験の面接では、大抵質問リストが作成されているため答えに困るような質問をされるのは稀です。

また、聞かれる内容にはパターンがあるため、パターンさえ押さえてしまえばまず頭が真っ白になったりすることはありません。

それでも面接が苦手で不安だと言う人は、模擬面接をたくさんこなすと良いでしょう。

何度も練習していくうちに自分の言いたいことやアピールしたいこともまとまってくるため、面接対策にはとても有効です。

面接カードの対策も

公務員試験の面接では、面接カードを使用する場合が多いです。

面接カードとは、経歴や自己PR等を記入した上で事前に提出する書類のことで、その内容をもとに面接が進められます。

面接では時間が限られている中で、面接官は面接カードを頼りにその人の性格や長所短所を探っていきます。

そのため、面接カードは実際の面接を意識して書くことが重要です

本番を意識した内容を書くことで、面接で何を尋ねられてもはきはきと受け応えでき好印象を得られます。

逆に言うと、面接カードの内容次第では自分が答えやすい質問を面接官にしてもらえるように誘導することが可能です。

反対に、面接カードを適当に埋めてしまうと、面接で深掘りされた際にうまく答えられないということになりかねません。

また、字の丁寧さや文章の読みやすさも面接官の印象を左右するポイントになりますので、常に読む相手を意識して面接カードを書くようにしましょう。

公務員試験面接の失敗例

別の人のターンだと思っていたら…

集団面接の際に、当然ながら他の人が受け答えしているのを聞く時間も生まれることでしょう。

その際に、「さっきの自分ならどう答えるか」「この質問が来たらこう答えよう」というようなことにばかり気を向けていると、「今の質問、○○さんはどうですか?」と急に自分に話が向けられた際にうまく答えられないどころか、「今の質問をもう一度お願いします」と聞かなければならなくなります

こういったしどろもどろな対応は言うまでもなく悪印象です。

もちろん準備は大事ですが、他人のターンだからと言って気を抜かないようにしましょう。

ディスカッションで他の人を置き去りに

集団討論型の面接の際には、自分の意見をしっかりと発信することに意識が向きがちです。

しかしながら、ディスカッションの際には他人の意見を聞くことも大切です。

その中で、グループ内に発言の少ない人が生まれてしまうと、発言しない当人だけでなく、話を振らない周囲にも一定の責任があるとみなされてしまいます

ディスカッションの際には、一人ひとりの発言量のバランスにも気を配り、「これについてどう思いますか?」などと適宜話を振るようにしましょう。

聞かれたことに答えられていない

集団面接・個別面接問わず、自分が事前に用意した想定質問に対する回答に固執するあまり、面接官からの質問に対して微妙にピントのズレた答えを言ってしまうことがあります。

まずは面接官の人の話をよく聞き、「何を」聞かれているのかに合わせて的確に答えられるように注意しましょう。

面接で聞かれること&答え方(ベーシック編)

選考しているイメージ

国家公務員試験でも地方公務員試験でも、質問された際に最低限答えられなければいけない基礎的な事項をまとめました。

「なぜ公務員になろうと思ったか」

答え方のポイント

まず、必ず聞かれることの1つとして 「なぜ公務員になろうと思ったか」 という質問があります。

こういった質問へのダメな解答例として、「住民の役に立ちたい」「故郷の発展に貢献したい」「民間では利益を追求するから」などという答えが挙げられます。

この答えはありきたりで、他の受験生と差がつきません。

また、民間の利潤追求行為により経済が成り立っているという側面を否定してしまうことになったりするので、「公務員になったらどんな事業がやりたいか」「やりたい事業はどうして民間ではできないのか」 といったことまで加味して回答を作成すると良いでしょう。

「民間企業には無くて公務員には有るもの」を探すようにしましょう。

解答例

では、模範的な解答例を見てみましょう。

「私が公務員を志望する理由は、都市工学を活かして住民の生活に貢献したいからです。大学在学中のインターンでお年寄りが住みやすい街づくりや都市政策に強く興味を抱くようになりました。現在は大学の建築学部で都市工学を学んでおります。御所を受けた理由は、公共空間の造成を通じたお年寄りや子供に易しい自治体の実現というコンセプトに感銘を受けたからです。入所したらぜひともこの事業に携わり、誰にとっても住みやすい都市の実現に貢献したいと思います。」

このような回答であれば、自分が勉強してきた強みが相手に伝わり、またその強みを生かして公務員でないとできないような志望理由がしっかりと伝わります。

このように、「公務員の立場を生かして社会に貢献したい」という軸を持って志望理由を考えていくと良いでしょう。

「うちのほかにはどこを受けてますか?」

答え方のポイント

公務員の併願状況についてもよく聞かれます。

「公務員の他に民間企業を受けています。」と言うと「うちは数ある滑り止めのうちの一つなのかな」と思われてしまう可能性があります。

逆に「公務員しか志望していません」と言うと「公務員試験に落ち続けたらどうするんだろう?」という印象を与えてしまうのです。

そのため、正直に他社を受けていることを伝え、第一志望は公務員であることを伝えると良いでしょう。

解答例

「公務員が第一志望で、他に民間企業のA社も受けております。」

このように伝えると、公務員が第一志望であることが伝えることができ、また落ちたときのリスク管理もしっかりできている印象があります。

「自分の長所・短所を教えて下さい」

答え方のポイント

長所は人柄や生まれ持った性格について話すと良いでしょう。

可能ならばそれを裏づけるような経験談やエピソードを交えましょう。

一方、短所を話す場合は 「短所は長所の裏返し」と言われるように長所と一貫性を持たせる必要があります。 (長所が「気が利く」なら短所は「おせっかい」など)

短所だからといって、ネガティブな印象を与えないように克服するために何をしているかを話すと好印象を持ってもらえます。

解答例

「自分の長所は、気が利くところだと言われております。大学時代は、サークルで副リーダーの役職をしておりましたがリーダーがテストやゼミで忙しくなる時期は、リーダーに代わって率先して資料を作成したり、下級生が業務をしやすいように自分の判断で業務資料を作って配布していたりしました。短所は「人の業務にも勝手に介入してしまう」ところでありますので、他人の業務を手伝うときは他の人の考え方・やり方、進捗状況などを聞いてからにように心がけています。」

「気が利くこと」と「人の業務にも勝手に介入してしまう」ことは長所と短所をうまく裏返したものとなっており、非常に説得力があると言えます。

このように、長所と短所をうまくリンクして自己アピールをするように心がけましょう。

「周りの人からどんな人だと言われますか?」

答え方のポイント

周りからの評価は基本的に自己PRで話す内容と同じです。

評価されている事項やその理由、それを裏付けるようなエピソードやそれが仕事にどう生きてくるかなどを答えれば良いでしょう。

解答例

「私は、よく友人からコミュニケーションに秀でていると言われます。もともと親が接客業をしており、年上のお客さんや地域の方々と話すことが多く、友人たちの間でも目上の方々と積極的に話している私の姿が印象に残っているのでしょう。御所に入所してからは、このコミュニケーション能力を活かして住民の方々との意思疎通を図り、しっかりとニーズを把握し政策に反映していければと思います。」

コミュニケーション能力に秀でていることと、それを裏付けるエピソードを絡めることでうまく自己アピールができています。

また、他人から言わわている長所を生かして公務員としても頑張っていくという意思も感じられるためとても好印象となります。

「どうして〇〇(自治体名)を希望したの?」

答え方のポイント

「生まれた育った故郷だから」「魅力がある都市だから」という理由ではありきたりで、しかも動機としてはあまりにも弱すぎます。

どんな仕事がしたいのか、他の自治体と比較した上で、primary}(「あなたの市でしか私のやりたいことは実現できない」というアピール)をすべきです。

そのため、どのような政策に力を入れているのかや、人口の分布はどうなっているのかなど、基本的な情報は事前に調べておきましょう。

解答例

「私は大学で福祉系の学部に属しており、学んだ高齢者福祉に関する知識を活かしたいと考えております。御所の施策では、すべての高齢者に優しい都市の実現というコンセプトのもと隣接自治体の2~3倍程度の予算が割かれており、多くの公共施設のバリアフリー化が計画されていますが、ぜひこれを担う部署で仕事に携わり、高齢者に優しい都市の実現に尽力したいと考えております。」

この解答例の自治体では、高齢者に優しい都市の実現をコンセプトに掲げており、それと関連付けて自分のこれまでの経験を述べています。

高齢者福祉に関する経験や知識があることで、「うちの自治体が目指している目標とマッチするだろう」という印象を与えることができます。

「希望の配属で無かった場合どうする?」

答え方のポイント

よく、これまでの経験などを聞いた後に「公務員としてどのようなことをやりたいか」という質問をされます。

その直後にこの質問をされることが多いため、準備しておいたほうがいいでしょう。

「私が希望するこの部署でないと頑張れません」と答えは、異動や転勤が多い公務員に適性がないと思われてしまい、悪印象です。

「あくまでも希望は〇〇ですが、配属された部署で新たに勉強しながら頑張ります」という姿勢が大切です。

解答例

「もちろん、公務員ですので希望通りの部署に配属いただけない場合もあると思います。しかし、自分は公務員としての基礎的な業務や他の部署の慣習・考えを知ることは、希望の部署で自分の政策を立案し、所全体で承認を得られるためには必要不可欠なことであると考えます。ですから、わたくしは希望通りの部署にいけなくても自分を成長させていきたいと存じます。」

希望する部署に配属されなかったとしても与えられた部署でベストを尽くすという模範解答です。

他の部署の基礎的な知識などを得られることをプラスと捉え、非常に前向きな性格と捉えてもらえるでしょう。

「仕事で上司と意見が対立した場合どうする?」

答え方のポイント

仕事で上司と意見が対立した場合は、よほど上司に非が無い限りは残念ながら上司の意見に従う以外の選択肢はありません。

しかし、すぐには折れずに妥協点を探して行くといった姿勢を見せることが大切です。

公務員は前例踏襲が多いため、「働き方改革の一環として無駄な業務を省く姿勢」は好印象となります。

解答例

「まずは上司の意見をしっかりと聞き、その考えに至った理由を明確にします。そのうえで上司に対して自身の考えやその根拠をしっかりと説明したいうえでお互いの意見のメリット・デメリットを把握し妥協点を探します。最後は経験が長い上司の方の意見に従いますが、なぜ上司の考えの方が適しているかを考えて次の機会に活かしていきたいと思います」

経歴が長い上司の意見を取り入れつつも、自分の意見もある程度主張していくという解答です。

また、上司の考えが適している理由を探りつつ今後の行政経験に生かしていくという前向きな印象を与えられるでしょう。

「学生時代頑張ったことは?」

答え方のポイント

自己アピールがしやすく、この質問で好印象を残しやすいため「何もなかった」という学生生活は論外です。

何かを学んだという印象を残すために、「どのような経験をして、どんな壁にぶつかり、そこから何を学び、学んだことをどう仕事に活かすのか」 という4点が話に盛り込まれている必要があります。

解答例

「私は、高校時代からずっとラグビーを続けており今でもラグビー部に所属しています。私が入部した当初の大学のラグビー部は出席率が非常に悪く、チーム仲も決してよいものとは言えませんでした。これでは試合で勝つことは愚か、コーチに指導いただくこともできないと思い、2年生になった際に部員の中の交換ノートや練習前後のミーティング、欠席・遅刻時の連絡の徹底を実施しました。これが実ったのか、最後の大会では格上相手に勝利を上げることができたのは今でも良い思い出です。この、仲間のモチベーションを上げて全体をまとめる力は御所に入った後のプロジェクトや企画立案等の仕事において活かせると存じます」

部活を通じて頑張ってきたこと、その過程でどのような困難があってどのような工夫をして成果を出したのかという一連の流れがわかりやすく伝わる回答です。

この経験を通じて公務員としても企画立案などの際に活躍することができるという意気込みも伝わります。

「友人といるときの立ち位置を教えてください」

答え方のポイント

普段の会話の中で立ち位置を意識することは無いと思いますが、ありのままの立ち位置をわかりやすいように正直に話すと良いでしょう。

公務員は同僚や上司との協働によって事業が動いていくため、友人間の中で協調性を保てるように何をしているかについてのエピソードがあると良いでしょう。

解答例

「私は、友達の中でも調整役として皆をうまくまとめてあげることが多いです。例えば大学時代に所属していた〇〇サークルでは、運営方針について対立があったとき、対立している両者の意見を聞いてその良いとこどりをした意見を提案したうえで、両者の対立している点を整理して妥協点を探し出しました。このような長所を活かして今後の仕事につなげていきたいと思います」

調整役という立ち位置を明確にし、具体的にどのような役割を果たして成果を出したのかということが伝わる回答です。

このように、日ごろの立ち位置を今一度振り返ってみて、「そういえば普段はこんな立ち位置で友人と接しているな」などと考えてみましょう。

飲み会を企画してくれる人、友人のスケジュール調整をしてくれる人、盛り上げ上手な人など様々な立ち位置が浮かぶはずです。

面接で聞かれること&答え方(応用編)

スーツの男性

国家公務員試験などでは質問の意図がわからない、少し応用力が試されるような質問がなされることがあります。

しかし、そのような珍しい質問にも回答のテンプレートがあるためそれを予め知っておくことが大切です。

事前の準備をしておくことで、想定外の質問が来ても対応が可能になります。

「緊張してる?」

答え方のポイント

面接でアイスブレイクのために「緊張している?」「面接は初めて?」などと優しく聞いてくる面接官がいます。

あまりこの質問で合否がわかれることは考えずらいですが、この質問に「緊張しています!」という返しだけでは他の応募者と差がつかないため、緊張しにくくてメンタルが強い人間であることをアピールすると良いでしょう。

また、第1志望であることをさりげなくアピールすることで他の応募者よりもリードできる可能性があります。

解答例

「普段は大抵のことには緊張しない性格なのですが、今日は本命御所の第一志望ということもありまして、若干緊張しております。」

仮に緊張していなかったとしても、「第一志望であるため緊張している」とうまく伝えられると良いです。

笑顔で回答することも重要で、これにより好印象が与えられます。

「待ち時間に何を考えていた?」

答え方のポイント

こちらもアイスブレイク系の質問です。

大抵の応募者は待ち時間に緊張で何か考える余裕もないため、「何も考えていませんでいた」と素直に答えてしまいます。

しかし、その回答では他の受験者とは差がつかないため、やはり「第一志望であるためどのようなことを聞かれるのか考えておりました」などと、第一志望であることをアピールしておくことが大切です。

解答例

「第一志望の御所の面接の前ですから、今までやってきたことを思い出し、頭の中で何度もシミュレーションして自分に「大丈夫だ。絶対にうまくいく」と言い聞かせていました。」

さりげなく第一志望であることをアピールし、適度に緊張感をもっていたことが伝わります。

合否に直接かかわる質問事項ではありませんが、このようにさりげなくアピールすることはとても重要です。

「興味のあるニュースを教えてください」

答え方のポイント

公務員になる候補として、しっかりと時事に関心を払っているか、どれだけ社会で起こっていることに関心があるかを確認するためにこういった質問をされます。

そのため、芸能関係の話題や賛否両輪別れる話題、思想心情や宗教など個人によって価値観の違いがある話題などは避けるのが無難です。

無難なテクノロジー系の話題を選んで、自分の意見とともに公務員になってからの仕事などとの関連も話せると好印象です。

解答例

「本日朝の朝刊で見た「AIを使った交通渋滞の解消」という記事に興味を持ちました。大都市のベッドタウンに位置する自治体などは朝の交通渋滞の解決は急務であるため、もしこういった仕組みが導入されれば住民の過ごしやすさも改善し、冬季に御所によって行われ除雪業務なども効率化していくでしょう。私は、御所に入所した後もこのように最新のテクノロジーを用いて行政事務を簡素化していくという視点で施策の提案に活かしていきたいと思います。」

関心を持ったニュースに関して、自分の考えを付け加えた後に「公務員としてこのように活用できるのではないか」とつなげています。

このように「自分が公務員になったらどのように活躍したいか」ということを軸にして最近のニュースに関心を払うと良いでしょう。

「大学では何を勉強していたの?」

答え方のポイント

「何を勉強していたのか」という学んだ内容は重要ではなく、「何を学んで、どのような工夫をして、どのように今後生かしていきたいか」が重要です。

大学で学んでいたことを聞くのは、大学で学んだことをどう生かすのか知るためであることに加え、研究内容をわかりやすく説明できる力があるかを見るためです。

そのため答えるときは、学んでいたことに加えてそれを選んだ理由と、公務員の仕事にどう生かしていきたいかを述べると良いでしょう。

解答例

「大学では社会福祉を学んでいました。高齢者の方が行きやすい街づくりをバリアフリーの数とお年寄りの外出頻度から計算していました。この研究では地道なデータ取得が必要でしたが、このデータ収取の過程で学んだ忍耐力と分析力は今後の御所での業務でも活かせると思います」

大学で学ぶ上で苦労や工夫をしたことに加え、そこで培った経験を公務員として生かす意思が伝わる回答です。

「〇〇を学んで、〇〇だと思いました」というただの感想の述べるだけだと、アピールにならず非常にもったいないので、このように、公務員として学んだことをどう生かすかまで落とし込むようにしましょう。

「仕事でストレスがたまったらどうする?」

答え方のポイント

公務員はとてもストレスフルな仕事であるため、精神的な病気で病んでしまう方も少なくありません。

採用する側は、この質問を通して応募者にストレス耐性があるかを見極めようとします。

ストレスを感じない人間はいないので、素直にストレスを感じることはあると伝えましょう。

また、ストレス解消法を答えるときは突っ込みどころを作らないためなるべく一人で行えるものを述べると良いです。

解答例

「私も周りと同じようにアルバイトや資格試験の勉強などでストレスを感じることはございますが、そんな時は休日に大好きなアーティストの曲を聞いてリラックスした中でゆっくりとお風呂に入ることで、気分をリフレッシュさせて勉強やアルバイトに取り掛かるようにしていました。」

このリフレッシュ方法であれば、一人で手軽に行うことができるため「リフレッシュできないときはどうするの?」という質問もしづらいでしょう。

「過去の失敗談を教えてください」

答え方のポイント

過去の失敗経験や失敗から学んだことは人を大きく成長させることができるため、公務員試験だけではなく民間でも聞くところがあります。

挫折の経験から聞きたいことは「失敗の原因をどう突き止めたか」「どのように改善策を実行したか」「結果はどのように変わったか」「それは公務員の仕事になってからどう生きてくるのか」ということであり、失敗を乗り越える過程での問題解決能力を見られます。

解答例

「大学のサッカー部で主将を務めていました。私のサークルは地区の大会で優勝を狙っていたのですが、優勝のための夜遅くまでかかる練習メニューを組む際に多くの人と衝突を起こしました。サークルよりも勉強やアルバイトを優先したい人もいたからです。私は優勝するという目標を譲れませんでしたから、何度も部員とミーティングを重ねてお互いの妥協点を探り合い、毎日夜の19時以降は自由参加にするることや全員が予定を空けて練習に来られる日を週に1日作ることとしました。結果チーム全体の中も深まり優勝こそ出来なかったものの昨年度よりも良い順位に進むことができました。この経験を生かして、コミュニケーションを密にしていい職場環境づくりに取り組んでまいりたいと思います。」

失敗してしまった原因を突き止め、それをどのように克服してどのような結果になったかが、わかりやすく伝わる回答です。

また、その経験を通して「今後どう生かしていくか」も述べるように心がけましょう。

「趣味はなんですか?」

答え方のポイント

面接者が趣味を聞くのは、応募者の人柄を知り会社の雰囲気に合うのかどうかを見極めるためです。

この時のポイントとして、ウソをつかずに本当に自分の好きな趣味を選ぶべきであり、趣味とつなげて自分の長所などを話せると良いでしょう。

解答例

「私の趣味は読書です。小さいころから知らない時代や知らない世界について知ることが楽しくて週に1冊は本を読んでいました。いまでも週末などは、書店をめぐりついつい新作の小説に読みふけってしまいます。」

勉強熱心で知的な印象を与えることができる回答です。

勉強熱心という印象は「就職後にもいろいろと勉強してどの部署に配属されても活躍できるだろう」と思ってもらえるでしょう。

特定の職で聞かれやすい質問集

疑問の天秤

参考までに、頻度は高くないですが公務員試験の面接で聞かれることがある質問をご紹介します。

こういった質問にも、一応自分の中で回答を準備して面接に臨むと良いでしょう。

国家公務員編

  • 「公務員批判をどう考える?」
  • 「地方分権が推進されているがどう考えるか」
  • 「なぜ少子高齢化が問題なのか」
  • 「なぜその省庁なのか」
  • 「年配の人と話すのは大丈夫か」
  • 「全国転勤があるが、それについてどう思うか」
  • 「感謝されない仕事だがどう思うか」
  • 「違反歴はあるか・事故歴はあるか」
  • 「この職業にはどんな能力が必要だと思うか」

地方分権に関する質問や省庁に関する質問、全国転勤に関する質問は国家公務員ならではです。

答え方としては、「私は〇〇と考えています。その理由は~」のようなまずは結論から述べて、次にその理由を述べることを心がけましょう。

最初に理由を述べてしまうと論点からズレてしまうことがあり、そうなると面接官が「で、結局何が言いたいんだ?」と思ってしまいます。

地方公務員(上級)編

  • 「自治体の魅力は?」
  • 「この自治体で実現したいことを詳しく」
  • 「あなたのクレーム対応能力はどれくらいか」
  • 「この仕事で大切なことは何か」
  • 「中学高校時代について」
  • 「あなたを採用するメリットを詳しく」
  • 「前職は何をしていたのか(既卒者・社会人枠のみ)」
  • 「不採用の場合はどのようにするのか」

地方公務員上級試験の場合は、特にその選考を受ける自治体が力を入れて取り組んでいることや、キャッチフレーズなどを調べて自分の経験と照らし合わせていくと良いでしょう。

面接対策はその道のプロに依頼するのがおすすめ

ここまでの記事を読んでこられた方は、

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公務員の面接対策のまとめ

公務員の面接対策のまとめ

  • どんな公務員になりたいかというイメージを明確にしておく
  • 必ず結論→その理由の順番で述べる
  • 面接の経験談などや自治体の取り組みなど事前の調査も必須
  • 即答できなくても、面接官の質問にしっかりと答えることが大事

公務員の面接試験・口述試験ではほとんどの場合で聞かれる王道的な質問と、その省庁や自治体ならではの質問など様々な方面から質問がされます。

そのため事前にイメージしていない想定外の質問が飛んでくることもあります。

しかし、そのようなときでも無理に即答せずに、面接官に一言断ったうえで考える時間をもらい、誠実に答えることが重要です。

また、面接試験で最も避けるべきなのは「質問の答えになっていない回答をすること」です。

当然、面接試験は緊張するため本来の力が出せないこともあり得ますが、しっかりと面接官の質問を聞き、聞きたいことを理解したうえで回答することが大事です。

公務員試験は倍率が高く合格するのは簡単ではありませんが、しっかりと面接対策を行なって周りと差を付けましょう!

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