AIによる公務員の将来性への影響は?リストラに関する噂や今後の展望を徹底解説!
「公務員の仕事がAI化されるって本当?」
「AI化による詳しい影響を知りたい!」
公務員を目指している人でこのように思っている人は多いのではないでしょうか。
公務員の業務にもAI導入が現実的に検討される中、それに伴うリストラや採用数の削減による競争率の激化を危惧している人も多いのではないでしょうか。
この記事では、現状の公務員の仕事を見ていくと共に、AIが導入されることによるリストラ等の可能性、今後公務員に求められていくであろう各種スキルについて詳しく解説していきます。
AI化による公務員への影響についてざっくり説明すると
- 公務員の仕事へのAI導入の可能性がある
- 公務員は事務・データ処理業務が多いため、業務の多くがAIで代替可能
- 身分が保証されていることから簡単にリストラはされない
このページにはプロモーションが含まれています
公務員の仕事はAIに代替される?
公務員は今も昔も安定性を求める人に人気の職種です。
しかし、公務員の仕事は将来的にAIに取って代わられるという噂が立っており、大幅なリストラや新規採用数の削減が行われるといった悲観的な意見も出てきています。
公務員の仕事をAI化する理由
最近では公務員に限らずAIによる仕事の代替化が話題に上ることが多くなっています。AIを導入することで仕事の効率化を図ることができ、業務がスムーズに進むというのが代替化の主な理由です。
また、業務を代替することで人件費も大幅に削減できるというメリットもあります。特に公務員は窓口業務や書類作成業務などの事務的作業が多い職業であり、AIで代替できるものが多いと言われています。
具体的には、行政窓口への問い合わせへの対応や、各種申請の審査などの単純作業を代替できるとされています。
現在は給食センター等で給食調理員が行っている公立学校・幼稚園などの給食調理も、大部分をオートメーション化することが可能でしょうし、ゴミ収集なども自動運転やロボットを活用して行っていくことも不可能ではないでしょう。
更にはAIはデータ分析も得意分野なので、予算編成などの際にも大いに役立てられると考えられます。
この話題については特に地方公務員の仕事で強く言われており、政策立案をメインの業務とする国家公務員やごく一部のエリート公務員以外は不要なのではないかという声さえ上がっています。
AI化により危惧される将来性への影響
AI化によって危惧される影響は多岐にわたります。
今回はそれらを一つずつ詳しく解説していきます。
公務員のリストラ
AI化の導入で真っ先に考えられるのが公務員のリストラです。これは特に、事務業務に従事している人の中で危惧されており、実際にある程度の数は削減される方向に進むのではないかと言われています。
一方、AIを使いこなせる高いスキルを持つ人材については、その価値がどんどん上がっていくと考えられます。
具体的には、AIの力を自分達の仕事のどの場面で活用するかを指示できたり、逆にAIで出来ない業務を把握してそれらは自分が着実に遂行していったり、とAIの導入・活用について主体的に向き合っていくことのできる人です。
これらのことから、今後、発想力を持って仕事を合理的に進められる人と、ただ言われたことをやるだけの人との差がどんどん広がり、AIの導入によってリストラの対象となるのは間違いなく後者であると言えます。
待遇の格差拡大
AIが導入されることによって仕事ができる人とそうでない人の差が明確になります。
AIを使いこなした上でさらに自分の能力と労力も使って成果を上げられるような人材は評価も上がるようになり、そうでない人たちとの待遇の格差もより拡大していくことが予想されます。
現在の公務員の給料制度では実力の差が金額に反映されづらいですが、AI化によって徐々に待遇格差が広がっていくことが予想されます。
公務員としてのキャリアを発展させるためには、AIやデジタル技術を活用するスキルの習得や、変化に適応する柔軟性がますます重要になります。
採用数が減っていく
AIが台頭し、多くの事務作業・データ処理作業を行ってくれるようになれば、必要な公務員の数が減ります。よって、今後は事務職を中心に新規採用の数も減ることが予測されます。
今後の少子高齢化社会を考えれば、若年者の採用数が少なくなること自体は避けられず、AI化が進むことでさらその傾向に拍車を掛けることに繋がります。
結果として実力のある人がより採用される傾向になり、そうでない人は採用されづらくなるでしょう。
AI化が進んでも簡単にはリストラされない
AI化が進むことで一番危惧されているのが上記で述べたリストラですが、実はそう簡単にはそれは起こらないとも言えます。
以下ではリストラが簡単に発生しない理由について詳しく述べていきます。
そもそもAIの導入は実は難しい
AIの導入は技術的観点からは可能ですが、財政的観点から非常に難しくなっています。自治体は財政を市民の税金で賄っているため、新しいことにお金を使うのを嫌う傾向にあるのが主な理由です。
よってAIに関しても自治体の多くは消極的な姿勢を示してしまうのです。
また、実際にAIを導入することで多くの業務を効率化できることが事実であっても、それにかかったコストを回収していくには数年から場合によっては十数年かかることも有り得ます。
現実的には今のままマンパワーで業務を行っていく方が結局は財政運用面では低コストになる、といったことも自治体が乗り気でない要因の一つです。
更にはそもそもAI化を導入するお金が足りない自治体も多いです。東京都などの一部の大都市の自治体を除いて財政面で余裕のある自治体は少なく、社会保障など生活に直結する支出で手いっぱいの状態です。
よってAI化にかかる費用は見送られる傾向にあるのです。
法律にもリストラについての規定がある
国家公務員法第75条では
「法律又は人事院規則に定める事由による場合でなければ、その意に反して、降任され、休職され、又は免職されることはない」
と規定されており、特別な事情がない限り、公務員は仕事上の都合で解雇されることはないことになっています。
つまり、公務員は法律によってその立場を守られており、よって単にAIが導入されたからといって、そのためにすぐにリストラされるということはないのではないかと考えられます。
AI化の時代に必要な能力
今後、公務員には以下のような能力が必要になると考えられます。
- 組織内で物事を調整したり円滑に進めたりするためのコミュニケーション力
- 仕事に必要なことを見極め、それを確実に遂行する実行力
- 部下のモチベーション管理、チームの連携を管理するマネジメント力
- 幅広く人脈を築いていく人脈力
- 状況の変化に対応していく適応力
具体的には、文書やデータの処理・分別など単純作業に関する能力ではなく、人と仕事をする上で必要な能力、新しいものを自分で作り出すクリエイティブな能力が求められるということです。
また、これからの時代はAIの進出により今までよりさらに変化のスピードが早く激しくなることが予想されるため、変化に対する対応力も求められると言えます。
これらの能力は公務員に限らず民間の企業でも必ず求められるものであると言えます。これらはAIで代替できないものであり、身に付けておくことで業務遂行面でも、チームを管理・運営していく面でも、組織内において重宝されることに繋がります。
AIで代替が難しい業務を詳しく解説
AIで代替化できない業務は数多く存在します。
以下では行政事務職の仕事内容を前提に具体的な話を進めていきます。
そもそも公務員の仕事内容は?
公務員の中で断然多いのは行政事務職として働く人です。事務職はAI化の影響を特に受けやすいといわれています。
主な仕事内容としては、窓口業務や税金・保険関係業務などのイメージがありますが、その他にも、用地の取得交渉から政策立案まで業務内容は多岐に渡っています。
具体的には、国際交流・観光事業や、都市開発計画、各種広報活動からスポーツ活動の推進まで、幅広い分野が活動のフィールドとなります。
さらに、一つの部署でずっと働くということはあまりなく、2~3年ごとに異動があります。
一人の人が様々な部署・分野でそこに応じた業務を行っていくことになります。
行政では、これらの業務が主に対人で行われることが多く、高いコミュニケーション能力が求められます。
AIではこの「コミュニケーション」に関しては 代替できないケースも多く、まだまだたくさんのマンパワーが必要になってくると考えられています。
AIで代替できない業務は豊富
AIによる代替が難しい業務として挙げられるのは公安系の仕事や予算・法整備など実状を踏まえた仕事です。
公安系の仕事に関しては、複雑な状況を判断できるほどにはAIが進化していないため、AIが実際の現場を取り押さえて仕事をするのは難しいでしょう。
また予算や法律を決める際には、合理性だけでなく、市民感情にも寄り添って為される必要があり、多様な観点からの検討が求められます。
そのためこれらの仕事も、合理的な判断を得意とするAIでは人の気持ちも踏まえた上での意思決定がなされず勤めるのは難しいといえるでしょう。
特に法整備に関しては、人間に適用していくものであるため、それを人間以外に決められることにも大きな問題があり、論外であると言えるでしょう。
企画立案系の仕事は将来性が高い
地方公務員であっても実力がついてくると、自治体における政策立案や予算編成・条例等の規則整備など市の運営の根幹に関わる業務に携わることができるようになります。
立案においては専門知識と経験を踏まえた人間の洞察力や判断力が必要です。
これらの業務ではデータの処理はもちろん、それらのデータを基に地域住民の実際の生活を踏まえた上で政策を考えていかなければならないため、AIで代替するということは今後も難しいでしょう。
公務員は結局目指すべき?
これまで述べてきたように、公務員は法律によって立場を保証されており、各自治体の予算上、実質的にAIの導入は難しいことから、業務や採用については今までと同じ傾向が続くと考えられます。
そのため、公務員の将来性は今の時点でそれほど悲観するものではなく、収入や生活の安定を求めたい人は今まで通り公務員を目指して良いと言えます。
しかし、そうは言っても一部のマニュアル化できる業務(データ集計・仕分け作業、申請の審査など)にAIが導入される可能性は十分にあります。
よって、コミュニケーションスキルや創造的思考力などAI時代になれば必ず必要になる能力は今から身に付けておくことを意識する必要があるでしょう。
最後にAI「Chat GPT」に公務員の仕事に与えるAIの影響を質問した際の回答を紹介しておきます。
AIの発展により、日本の公務員の仕事も変化しますが、全ての仕事が奪われるわけではありません。AIは単純作業やデータ処理を効率化しますが、複雑な判断や対人コミュニケーションは人間の専門家が必要です。公務員は、AIと協働し、効率化された業務の中で、専門知識や対人スキルを磨くことが重要です。 Chat GPTより生成
実際に時代が変化しAIが大きな役割を果たすようになったときでも、実力のある人材として評価してもらえるための付加価値を付けていけるよう心がけましょう。
公務員のAI化による影響まとめ
公務員のAI化による影響まとめ
- AIの導入により大幅な人員削減の可能性はあるが、予算の関係で導入は難しい
- 安定を求めるならこれまで通り公務員を目指して良い
- 部分的にAIが導入されることは十分に考えられるため、AI化の時代に特に必要となる能力は今から意識して身に付けておくべき
自治体には予算の関係もあるため、実質的に大幅にAI化するということはすぐにはないと考えられます。しかし、段階的には導入が進んでいくでしょうし、AIで代替できる業務を行っていた人員が削減されていく可能性はあります。
よって、コミュニケーション能力や思考力などAIで代替できない能力を身につけて自らの付加価値を高めていく必要があります。
ぜひ、身につけられそうな能力があった際は将来に向けて、身につける努力をしてみてください。