働きながらUSCPA試験に受かるには?各州の受験資格や科目別の勉強法まで解説!

更新日時 2022/01/11

「働きながらUSCPA試験を受けるのは可能か?」

「働きながらUSCPA試験を受けるコツ・勉強法は?」

USCPAへの転職を考えているが、働きながらUSCPA試験を受けることについて、このような疑問や悩みを抱えている社会人の方も多いでしょう。

この記事では、働きながらUSCPA試験に受かるかについて、各州の受験資格や科目別の勉強法までを含めて詳しく解説します。

この記事をご覧になれば、働きながらUSCPAを取得するコツがよくわかるはずです。

働きながらのUSCPA受験についてざっくり説明すると

  • USCPAはコストパフォーマンスの良い公認会計士資格
  • 受験資格などの詳細は米国の州によって異なるのでまずは確認
  • 働きながらでもUSCPA合格は十分目指せる
  • 受験のために仕事を辞めるのはおすすめしない

USCPAは働きながら合格可能か

合格可

USCPA(U.S. Certified Public Accountant)は、米国各州が認定する公認会計士資格です。150か国以上で約40万人が取得している認知度の高い資格です。

ですから、働きながらでもUSCPAを取得してステップアップしたいと希望する方も多いと思います。しかし、英語が苦手・試験の仕組みもよくわからない、合格できるのか、と悩んでいる方もいるでしょう。

USCPAは、キャリアアップの可能性を高め、人生を変える可能性も秘めたコストパフォーマンスの良い試験であるので、働きながら挑戦する価値が十分ある資格です。

ただ、試験は米国各州同じ内容で同じ資格が与えられますが、試験の詳細は州によって異なることもあるので注意が必要です。

まずは受験資格を確認することから始めましょう。

受験資格を確認しよう

USCPAの受験資格は州によって違います。自分の経歴や希望などを考えて、自分に合っている州を選ぶことが大切です。

ここでは具体例として以下の各州の受験資格を紹介します。

  • アラスカ
  • ワシントン
  • グアム
  • ニューヨーク

アラスカ州の場合

アラスカ州の受験資格は次のとおりです。

  • 単位要件会計単位を15単位以上取得していること
  • 学位要件4年制大学で学位を得ていること(卒業に必要な単位まで残り18単位以下なら在学中でも可)

上記のとおり、アラスカ州の受験資格は比較的ハードルは低いので、早期に受験して合格を目指せます。4年制大学卒業の方におすすめです。

ワシントン州の場合

ワシントンの受験資格は次のとおりです。

  • 単位要件合計150単位会計単位24単位(15単位以上は後期課程(Upper Division)の単位であること)・ビジネス単位24単位以上取得していること
  • 学位要件4年制大学の学位を得ていること

ワシントン州の受験資格は厳しい方ですが、後ほど説明するライセンス登録は比較的緩やかです。

グアム州の場合

グアム州の受験資格は次のとおりです。

  • 単位要件:後期課程の会計単位24単位(財務会計・監査・租税・管理会計を含む必要)・ビジネス単位24単位(経済6単位・財務3単位・ビジネス法3単位を含む必要)以上取得していること

  • 学位要件4年制大学における学位を得ていること

受験時に受験資格を満たしていなくても、初回の受験から18か月以内に要件を満たせる場合は見込みで受験可能です。

ニューヨーク州の場合

ニューヨーク州の受験資格は、次のとおりです。

  • 単位要件合計150単位以上、Financial Accounting(upper division)・Auditing(upper division)・Taxation・Management Accountingの4エリアの指定科目を取得を取得していること

  • 学位要件大学の学位は不要

ニューヨーク州以外の州は学位要件が必要ですが、ニューヨーク州は不要で受験資格は緩やかです。

州によっては、会計単位に特定科目が指定されることもあります。単位の追加取得が必要になることも多いので注意が必要です。

試験合格後にライセンス取得が必要

アメリカで会計士として働くためには、USCPAに合格するだけでなく、合格後にライセンスを取得し登録する必要があります。

ライセンス取得の際は、実務経験が求められることが多いです。ただ、実務経験の要否・内容は、州によって違いもあります。

以下で、アラスカ・ワシントン・グアム・ニューヨークの4州のライセンス要件を紹介します。自分の条件に合う州を見つけることが大事です。

アラスカ州の場合

  • 2001年1月以降の4年制大学卒業者:4年制大学の学位取得、会計単位15単位・合計150単位以上取得

  • 2008年1月以降の4年制大学卒業者:4年制大学の学位取得、合計150単位・会計単位24単位・ビジネス法3単位・経済学3単位、統計・コンピューター科学・数学のいずれかを3単位以上取得(合格後の取得でも良い)

加えて、以下の実務経験が必要です。

  • 一般企業・会計事務所・政府系機関のいずれかでの実務経験
  • USCPAを持っている上司の下での実務経験
  • 会計業務・監査証明・調整業務・アドバイザリー業務・税務・会計コンサルティングの実務経験

ワシントン州の場合

以下の実務経験が必要です。

  • 1年(2,000時間)以上の実務経験
  • 会計業務(経理・財務・税務等)なら、米国内外の一般事業会社の経験で可(監査法人や会計事務所の経験でなくてもよい)
  • 実務経験の認証者は、直属上司である必要はなく、USCPAライセンスホルダーであればよい

他州で合格した方も合格実績をワシントン州に移せばライセンス申請可能です。

グアム州の場合

  • 合計150単位以上取得(2021年12月15日以降必須)

加えて、以下の実務経験が必要です。

  • 1年(2,000時間)以上の実務経験
  • 会計業務(経理・財務・税務等)なら、米国内外の一般事業会社の経験で可(監査法人や会計事務所の経験でなくてもよい)
  • 実務経験の認証者は、直属上司である必要はなく、USCPAライセンスホルダーであればよい

ニューヨーク州の場合

  • 4年制大学の学位
  • 合計150単位・会計単位33単位・ビジネス単位36単位以上取得

加えて、以下の実務経験が必要です。

  • 一般事業会社の会計もしくは会計周辺業務での実務経験が1年〜2年(直属のUSCPAホルダーの下での実務である必要)

ニューヨーク州の場合、実務経験は米国駐在1年以上の実務でなければなりません。

USCPA試験の内容

USCPAは、コンピューター形式の試験です。試験内容は各州共通で、出願州・試験会場の違いによる難易度の違いはありません。

試験科目は、次の4科目です。

  • FAR(Financial Accounting & Reporting)
  • BEC(Regulation)
  • REG(Business Environment & Concepts)
  • AUD(Auditing & Attestation)

試験時間は各科目4時間・計16時間で、合格点は各科目75%以上です。

基本的に4択問題(Multiple Choice)とシミュレーション問題 (Task-based Simulation)になっています。

全科目を1度に合格する必要はありません。ただ、始めに合格した科目から18か月以内に他の3科目も合格が必要です。18か月経つと合格は失効します。

各科目の試験内容は、以下の通りです。

FAR

FARは、「財務会計」です。

企業・政府機関などで必要な会計基準の知識・能力と、それらを業務に活用する能力を問う内容です。

  • 出題割合:企業会計(Financial Accounting)8割、政府と非営利組織会計(Non-profit Accounting )2割

  • 出題形式/配点:4択問題66問/50%、シミュレーション問題8問/50%

学習量が多い科目ですが、簿記1級や公認会計士短答レベルの知識があればスムーズに学習できます。

REG

REGは、「諸法規」です。

連邦税法と職業倫理・法的責任、ビジネス法の知識、それらを業務に活用する能力を問う内容です。

  • 出題割合:連邦税法85%、ビジネス法15%

  • 出題形式/配点:4択問題76問/50%、シミュレーション問題8問/50%

膨大なアメリカの税法・ビジネス法の知識を学ぶ必要がある、学習ボリュームが多い科目です。知識の応用力も求められます。

BEC

BECは、「企業経営環境・経営概念」です。

商取引の背景や会計的意義に関する知識、それらを実務的に応用・活用する能力を問う内容です。

  • 出題割合:管理会計36%・コーポレートガバナンス22%・経済学22%・IT概論20%

  • 出題形式・配点:4択問題62問/50%、シミュレーション問題4問/35%、記述問題(Written Communication)3問/15%

学習ボリュームは少ない科目です。配点比率の高い管理会計などを重点にすると良いでしょう。

AUD

AUDは、「監査と諸手続き」です。

監査手続・監査基準(GAAS:Generally Accepted Auditing Standards)・監査証明業務に関する知識・その他の基準等の知識、それらを業務に活用する能力を問う内容です。

  • 出題割合:監査と証明業務80%・会計士としての責任20%

  • 出題形式・配点:4択問題 72問/50%、シミュレーション問題 8問/50%

理解重視のテストですが、問題文の量が多いので英文が苦手な方には難易度が高くなります。

働きながらUSCPA試験合格を目指すコツ

コツ

働きながらUSCPAに合格することは、決して無理ではありません。十分可能です。日本の会計知識で良いので、土台となる会計知識があり、加えて英語力があれば、資格取得が近づきます。

ここでは、働きながらUSCPA試験合格を目指すコツを紹介します。

日本語訳されたテキストを入手する

まず、日本語のテキストを使うことです。USCPAの試験は英語で行われます。テキストや問題集も英語で書かれたものが多いです。

しかし、初めから英語で全て理解しようとするのは、英語に不慣れな日本人にとって容易なことではありません。英語力に自信があっても、内容を確実に理解するためには、母国語で学習するのがベストです。日本語のテキストを使えば、効率的で確実な学習ができます。

USCPA対策の専門スクールに通うのであれば、日本語版テキストを用意しているところを選びましょう。独学で挑戦するのであれば、最新の日本語テキストを入手することです。

単位要件に注意

次に、受験資格となる単位要件を確認しておくことが必須です。単位要件はアメリカの各州によって違いがあると考えておいた方が良いです。

日本の大学で取得した単位では不十分で受験資格を満たせないこともありますので、特に注意が必要です。

USCPA試験向けの専門スクールであれば、米国各州で必要とされる単位取得が可能なところもあります。学歴要件を満たすために必要な単位だけの取得も可能ですので、活用するのも良い方法です。

独学で合格を目指すという方は、受験希望先の州で必要とされる単位を満たしているか事前にしっかりチェックしましょう。

手続きが難しい

USCPA受験のためには、様々な手続きが必要です。受験申請から合格発表までの流れは、おおむね次のようになります。

  1. 出願州決定
  2. 英文成績証明書・英文卒業証明書の取寄せ
  3. 学歴審査依頼
  4. 不足単位取得
  5. 出願申請
  6. 受験票到着
  7. 日本受験追加料金の支払い
  8. テストセンター予約
  9. 受験・合格発表

手続きは、基本的にすべて英語で行わなければなりません。しかも、州によって手続きの違いもありますので、英語に不慣れな日本人にはかなり難しいことです。

スクールに通っていれば、アドバイスを受けながら進めることもできますが、独学の方は特に注意する必要があります。

受験準備は早めにやる

受験準備期間は、受験者の卒業大学・単位取得の状況と志願先の受験要件によって異なります。受験対策の学習以前に、そもそもの受験要件を満たすためだけでも数か月かかることもあります。

ですから、余裕をもって受験希望先の州や予定時期を決めて準備を進めることがおすすめです。早ければ、2か月程で受験できる場合もありますが、通常半年程度は見込んでおいた方が良いでしょう。

学習と並行して、早めに必要な書類の準備も始めて、受験日を早期に確定することをおすすめします。受験日が決まれば、目標がはっきり見えて、やる気も高まるものです。

合格したい気持ちを強く持つ

合格に必要なことは、何よりも「合格したい」という気持ちを強く持つことです。そのためにも、USCPA試験に合格してやりたいこと、合格した後に目指したいことなど、自分の目標を明確にしておくことが大切です。

そして、合格を志したきっかけをしっかり覚えておき、その気持ちを忘れないようにしましょう。もしも勉強が辛くなったときは、初心を思い起こし、合格した後の良いイメージを思い描くことです。

確固とした目標があれば、目標へ向かって頑張る気持ちが強くなります。合格したいという強い思いを持つことが、最終的に合格を勝ち取れる道につながるのです。

合格したら終わりじゃない

USCPA試験に合格したら、ホッとしてしまうかもしれませんが、合格したら、それで終わりではありません

説明したようにUSCPA 4科目合格後にすべきことがあるのです。ライセンスを取ることです。

USCPAに合格しただけでは、合格の事実はあっても、名刺にUSCPAと記載もできませんし、開業もできないのです。監査報告書などにサインもできません。

USCPAを仕事に活かそうとするなら、ライセンス取得が必要です。このライセンスを取る手続きは、簡単ではありません。独学でライセンス取得を目指すのであれば、注意して進める必要があります。

英語力は必須

英語力が低くてもUSCPAの勉強を始めることはできますが、学習効率は良くないでしょう。しかも、学習することと合格できることは、別問題です。

USCPA試験は問題文が英語ですので、正確に読み解く最低限の英語力が必要になるからです。ただ、ネイティブレベルの英語力が必要なわけではありません。

それでも合格を目指すなら、TOEIC600点台はほしいところです。600点台は英語を何とか理解できる程度です。高いレベルではありませんが、合格できる可能性は十分あります。

ただ、本番までにはできれば800点程度の英語力を身に付けておきたいところです。英語力に自信がない時は、試験勉強と並行して英語力アップに注力することをおすすめします。

簿記の知識はどれくらい必要?

結論から言うと、簿記の知識はあった方が良いです。目安としては、日商簿記2級があればベターです。簿記2級は工業簿記と言って、主に製造業などの原価計算の問題を扱います。

実は、似たような問題がUSCPAのBECで出題されます。簿記2級の工業簿記がBEC試験対策として役立つ可能性があるのです。

ただ、試験対策のためにわざわざ簿記を勉強することはありません。USCPA試験は1級と2級の間の難易度です。2級を取るのなら、初めからUSCPA試験対策をした方が良いです。もっとも、簿記2級を取得しておけば、仮にUSCPA試験を断念したとしても、努力が無駄になることはありません。

仕事は辞めない

働きながらUSCPAの勉強をするのは大変だ、自身がないという方も多いでしょう。しかし、仕事を辞めてしまうのは推奨しません

USCPAの試験は4科目ですが、1科目ずつクリアーしていけます。ですから、働きながら受験しやすいのです。しかも、勉強のボリュームは、日本の公認会計士試験に比べれば少ないです。

日本の公認会計士試験はボリュームが多い上に、短答式試験を全科目合格した上で論文試験になります。ですから、同時並行的に全ての科目を勉強しなければなりません。働きながら受験するのは難しいのです。

一旦仕事を辞めてしまうと、精神的にもきつくなります。万一試験に失敗した時の逃げ道を確保しておくことは大切なことです。

働きながらのUSCPA試験勉強方法

勉強方法

ここでは、働きながら限られた時間でUSCPA試験の勉強を効率的に行う具体的な方法を紹介します。

試験対策時間

USCPA試験に合格するためには、合計700時間~1500時間程度の勉強が必要とされています。ただ、試験は英語ですので、英語が苦手な方はさらに勉強時間を必要とするかもしれません。

合計1000時間の勉強を目指すのであれば、毎日約3時間・1週間で20時間程度の勉強時間を確保しましょう。ほぼ1年間(50週)で目標を達成できます。また、土日・休日の勉強時間を増やせば、半年で700時間以上の勉強ができます。

日本の公認会計士試験が、1日6時間・合計3000時間以上の勉強が必要とされるのに比べれば、決して厳しい勉強時間ではありません。また、日本人受験者の合格率は43.1%(2018年)で、他国と比較して低いということはありません。

比較的無理なく合格を目指せますので、決意をもってコツコツと勉強を積み重ねましょう。

問題集を繰り返しやる

問題集は繰り返してやりましょう。楽をしようと手を抜いてはいけません。少なくとも、3回~4回は繰り返したいものです。

問題集をやることに意味があるのか、そんなにできないと諦めるのではなく、どのようにして繰り返すかを考えましょう。ただ、いろいろな問題集に手を出すのは避けた方が良いです。多くの問題をやればやるほどよいというわけではありません。

大切なことは、ポイントをきちんと押さえて理解して自分のものにすることです。そのために、実際に自分の手を動かして計算して問題を解くプロセスを繰り返しましょう。同じ問題を何度も繰り返すことにより、反射的に解けるようになるものです。本番の問題にもスムーズに対応できるようになります。

整理しながら勉強する

問題集を繰り返しやると言っても、ただ漫然と繰り返すだけでは、効果的ではありません。問題集の丸暗記が無意味とは言いませんが、丸暗記しただけでは、試験本番で柔軟に対応できないからです。

大事なことは、問題の内容・ポイントを整理しながら勉強を進めることです。整理をきちんとして理解しておかないと、本番で多少違った問題の出し方をされると、応用ができずに当惑してしまうからです。

最初の1周はとにかく問題を解くだけでも良いですが、何回か繰り返す最後の方は論点整理を意識して勉強しましょう。整理を意識することにより、本番でも必要かつ正確な情報をすぐ引き出せるはずです。

直前対策

いよいよ試験直前期になると、緊張感もあり、どうしても不安になってしまう方も多いです。勉強をこのまま続けるべきか、他にやり残したことはないか、などと考えこんでしまうこともあるでしょう。

大事なことは、試験直前期の勉強方法・気持ちの持ち方です。直前期1週間位のポイントを紹介します。

直前期の勉強方法

  • 自分が使っていた問題集をもう一度解き直してみる
  • DVDを早送り再生するなど今まで勉強したことを一当たり総復習する
  • 別の参考書などには手を出さない
  • 直前対策のためだけに予備校や専門学校を活用するのも良い

気持ちの持ち方

  • まず計画した勉強に集中する
  • 本番の試験の流れを確認し、時間配分もイメージしておく
  • 受験当日に持っていくものを準備しておく

試験当日に慌てないようにゆとりをもって準備しましょう。自分にあったやり方を見つけて落ち着いて自信を持ってのぞむことが大事です。

継続して行う

誰しも最初は、「絶対に合格する」と意気込んで取り組み始めるでしょう。しかし、途中で挫折して勉強を継続できない人も多いのがこの試験です。

折角決心して自分が希望した道ですから、何としても合格につなげたいものです。そのためには、以下の点に注意して、初心を忘れずに継続して取り組むことです。

習慣化

勉強は継続して積み重ねることが大切です。そのため、勉強することを習慣化しましょう。慣れない間は戸惑うことも多いと思いますが、そこを乗り切れば、意外と習慣化できるものです。

たとえば、毎日のルーティンワークを決めて、繰り返しましょう。勉強を習慣化してしまえば、合格への道筋がはっきりと見えてきます。

理想は高くしすぎない

絶対に合格するという強い決意は多としますが、そのために厳しすぎるノルマを課すなど理想を高くしすぎてはいけません。どう見ても無理があるスケジュールは自分の首を絞めるだけです。

勉強を継続させるためにも、実行可能な余裕を持てるスケジュールを組みましょう。

勉強場所を作る

どこでも勉強できることも大切ですが、落ち着いて集中できる勉強場所を決めておくことも大事です。そして、そこでは勉強するものと決めておきましょう。

もちろん、自分の家でも良いですが、自宅ではついダラダラしてしまうこともあるでしょう。自分を制御するのは、意外と難しいものです。

たとえば職場近くのカフェで勉強するなど、自分に合った勉強場所を作っておくと良いです。

勉強時間を確保

仕事をしながら勉強時間を確保することも、もちろん大事なポイントです。以下でそのコツを紹介します。

残業を無くす

定時になったらすぐ帰ることを意識しましょう。職場によっては人間関係に配慮が必要なこともありますが、忙しくない時は迷わず定時に帰りましょう。

基本的に残業を無くして、早く合格してキャリアアップして違う職場に行くという強い思いが、モチベーションアップになります。

すき間時間を利用

すき間時間の活用も見逃せません。たとえば、次のような点に留意して、すき間時間を上手に活用することです。

  • 通勤の電車内などで勉強する
  • 昼休みの空き時間も無駄にしない
  • スマホを眺めるだけの時間を減らして活用する

僅かな時間と思うかもしれませんが、ちょっとした時間も積み重ねれば、大きな力になります。合格への貴重なステップといっても過言ではありません。

スケジュールを徹底する

自分に合った勉強のスケジュールをしっかり決めておき、それを徹底することも、早期合格への基本戦略です。スケジュールをしっかり決めておけば、合格までの道筋がはっきりと見え、モチベーションも上がります。

勉強スケジュールの立て方は、合格から逆算して、1月・1週間単位、そして毎日の予定に落とし込むことです。ノルマを決めれば、いつまでに何をやらなければならないかが明確になり、いい意味で自分を追い込むことができます。スケジュール通りに進んでいなければ、すぐ修正しましょう。

ただ、むやみに厳しいスケジュールを立てるのは考えものです。ある程度余裕を持ちながら進めることができる学習プランにすることが大事です。

過去問(AICPAリリース問題)を繰り返し行う

USCPA試験は、予備校やスクールのテキスト・問題集だけでは不十分です。より重要なのは、過去問です。過去問類似の出題が結構ありますので、繰り返しやることの意味は大きいです。

過去問を演習することで本番の出題のレベルも類推できます。試験本番で解いたことのある過去問と同じような問題が出てくると、慌てることなく気楽に取り組めるものです。

過去問は、米国公認会計士協会(AICPA)から提供されている問題(AICPAリリース問題)があります。これを繰り返しやることで、得点力アップにつなげられます。独学の場合、過去問で出題傾向を把握しておくことの意味も大きいです。

科目ごとの対策法

科目

ここでは、USCPA試験の科目ごとの対策法を紹介します。

FAR

FARは財務会計で、計算問題が中心になります。FARで求められる知識は、勉強範囲が広く、試験全体で必要なものです。

合格に向けて膨大な問題をこなす必要がありますので、最初に受けるのがおすすめです。FARに合格すれば、気持ちに余裕ができ他の科目の勉強も進めやすくなります。

勉強のコツは、頻出分野である公会計をやりこむこと、仕訳は紙に書いて体に染みつくまでやることです。簿記は瞬時に計算方法が分かるようにしておきましょう。一方、できる分野は何回も繰り返す必要はありません。

REG

REGは諸法規で、ビジネス法と税務です。税務問題が7割以上と高い割合を占めます。

税務問題では、納税申告書作成や税務顧問サービスを提供する際に必要な知識とスキルが評価されます。

勉強の量が多く、中でも税務の計算問題が多くを占めます。計算問題を解くときは必ずは紙に書いてみましょう。頭の中で計算するのでは、身に付きません。

ビジネス法は範囲は広いですが、多くは出題されません。過去問に力を入れ、出題傾向を探るとともに、出題された問題の論点把握に力を入れましょう。

AUD

AUDは、監査及び証明業務です。勉強の量は少ないですが、確実な理解が求められます。他の人に解説できるくらいのレベルまで仕上げましょう。

そして、インプットした知識を整理しましょう。各論点・違いをきちんと整理することにより、早くかつ正解にアウトプットできるようになります。特に頻出分野は気合を入れて取り組みましょう。

BEC

BECは、企業経営環境・経営概念で、管理会計・ファイナンス・経済学・ITが含まれます。試験範囲が広いです。

すべてをカバーできれば良いのですが、満点を目指す必要はありません。必要な部分点を確実に取ることに力を入れましょう。

また、USCPA試験4科目の中でBECだけが、英文の記述式問題が出題されます。英語が苦手な方は戸惑う可能性もありますので、英語で書く練習をしておきましょう。

BECはFARの財務会計の知識も必要です。BECの学習・受験は最後にするのがおすすめです。

英語の知識はどうやって身に付ける?

英語

USCPAは問題が英語です。ですから、最低限の英語力が必要になります。

以下に、英語の知識の身に付け方のポイントをまとめておきますので、参考にしてください。

日本語訳を読む

英語が苦手な方がいきなり英文問題に挑戦しても、いたずらに時間を費やすだけで、勉強が捗らない恐れがあります。問題内容を正確に理解できないからです。

そのような場合は、まず問題の日本語訳を読み、それから問題を解いて見ることです。講義を聞いた後に、内容を確認しながら問題集の日本語訳を読めば、スムーズに理解を深めることができます。

FARを始めに受験する

FARをどのタイミングで受験するかも大事です。おすすめは、英語が苦手な人はFARを最初に受けることです。

FARも当然英語力が必要とされます。ただ、計算問題が多く、四択問題なら計算ができさえすれば正解しやすいです。しかも、試験勉強をしながら英語力アップを図ることも期待できます。

単語帳は作らない

USCPAは英語の知識が必要と言っても、英語の勉強自体が目的ではありません。ですから、分からない単語があっても、それを覚え込むために単語帳を作る必要はありません

単語帳を作る時間的な余裕があるなら、その時間に勉強する方がはるかに効果的です。分からなかった単語の意味は、問題集に直接書き込んでおいて読み返せばよいのです。

性格にあった勉強方法を見つけることが大切

性格

FARの勉強は独学で行えるか、それとも予備校や通信講座を使うべきか、などと悩む方も多いでしょう。それぞれにメリット・デメリットがあります。

以下を参考にして自分の性格に合わせて自分に合った勉強方法を見つけることをおすすめします。

独学向きの人

独学のメリットは、好きな時に好きな場所で勉強できること・自分のペースで効率よく勉強を進められること・繰り返し学習が可能なこと、などです。

参考書などを使った独学が向いている人は、次のような人です。

  • 勉強の進め方がわかっている人
  • 自己管理能力があり、自分でモチベーションを維持できる人
  • 勉強に集中できる場所を確保できる人
  • 相談できる相手が身近にいる人

「勉強の進め方がわかっている」とは、参考書を読み込んで整理して覚え、覚えた知識を活用できることです。休日・平日を問わず継続して勉強できる意欲と環境が重要です。

予備校向きの人

予備校のメリットは、勉強を習慣化できること・プロの講師の講義を直接聞けること・勉強場所が決まっていること、などです。

一方で、拘束時間が決まっており、自分の都合で勉強時間を変えられないことは、デメリットになる可能性もあります。

ですから、次のような人が予備校向きです。

  • 勉強の進め方がわからない人
  • 自力では勉強のモチベーションを維持し難い人
  • 家では集中して勉強できない人
  • 家では勉強場所を確保できない人

他方、次のような方は、予備校には不向きです。

  • 仕事などの関係で決まった予定を組めない人
  • 授業を聞くだけで安心してしまう人

USCPA試験合格者の声

声

ここでは、実際にUSCPA試験を働きながら受けて合格した人の声を掲載します。

習慣がつくと強い

継続すれば実を結ぶ試験です。USCPAの学習を始めてから朝早くから勉強する習慣が身につき、1年以上続いています。メリハリのある勉強習慣を得られたことが資格取得以上に今後の人生において意味があるかもしれません。 TAC「USCPA合格者の声」より

上の合格者の声のとおり、試験勉強の習慣ができてしまえば、後は継続するだけです。試験を通じて得た勉強習慣は、その後の人生においてもきっと良い財産になるでしょう。

もっと短期間で合格できたのに

単位取得をしてからFRBの勉強を始めたが、単位取得に時間をかけ過ぎてしまった。単位取得と本試験の勉強を両立すべきだった。非効率的だった。 TAC「USCPA合格者の声」より

上のように、単位取得で予定外に時間をとられて苦戦する方もいます。単位取得と本試験の勉強を上手に両立させることが大事です。

短期間で仕上げた方がいい

USCPA試験は出題範囲が広く、シラバスの変更頻度も高いので、短期集中で4科目合格をめざすのが最も効率的です。 TAC「USCPA合格者の声」より

合格までに時間をかけ過ぎると、最初学んだ知識が抜け落ちたり、制度改正や出題範囲の変更によって仕込んだ知識が劣化することもあります。できるだけ短期集中的に仕上げるようにした方が効率的です。

働きながらUSCPAに受かるにはまとめ

働きながらのUSCPA受験まとめ

  • 試験科目は4科目、全科目を1度に合格する必要はない
  • 働きながらUSCPA合格は可能、日本語テキストの入手・単位要件の確認・仕事は辞めないなどのコツがある
  • 問題集を繰り返す・整理しながら勉強・継続するなどが勉強方法のポイント
  • 独学と予備校はそれぞれメリットがあるので、自分に合った勉強方法を見つける

働きながらUSCPA試験に受かる方法について、各州の受験資格や科目別勉強法などを含め紹介しました。

ご説明したように働きながらUSCPA試験を受けることは十分可能です。ただ、試験を受けるコツや科目別の勉強法があります。

この記事を参考にされて、自分に合った勉強法を見つけてUSCPA試験に前向きに挑戦していただければ幸いです。

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