行政書士の資格は評価されるのか?世間一般での見られ方を徹底考察!

更新

この記事は専門家に監修されています

行政書士

宮城彩奈

「行政書士が社会的にどう評価されているのか知りたい」

「行政書士ってどのくらい人気なんだろう?」

皆さんはこんな疑問をお持ちではありませんか?この記事では、行政書士の社会的評価や、未だ多くの受験者数を誇る人気の理由について解説していきます。

この記事を読んで、行政書士の評価が高く、取得後に大きな将来性があって人気も高いということを再認識しましょう!

行政書士の評判・人気についてざっくり説明すると

  • 人気国家資格の一つで、難関なだけあって評価が高い
  • AI化や他資格にも負けない、固有の仕事がある
  • 独立開業が非常にしやすい
  • 独立後は高収入も夢じゃない

このページにはプロモーションが含まれています

行政書士の評価は世間的にも高い

高評価マークを指さす人

行政書士の社会的評価が低いのではないかと不安に感じる方もいらっしゃるかと思いますが、実際には多くの人から信頼を集める魅力的な仕事です。

ここでは行政書士の社会的評価が高い理由についてお伝えします。

8士業のうちの一つである

皆さんは8士業という言葉をご存じでしょうか?

士業とは簡単に言えば職業の名前の末尾が「士」になっているもののことです。士業は先生業とも呼ばれるように専門性の高さが特徴であり、人々から尊敬を集める仕事でもあります。

そして8士業とはその中でも 特に法的に信頼度が高いものを指します。

8士業には税理士や弁護士などが含まれ、どれも難関な国家資格ばかりであり、行政書士もその中の一つです。

これらの資格は学歴と同様社会的に信頼されており、持っていれば優秀さや勤勉さ、専門性の高さの証明になるでしょう。

試験難易度が高い

行政書士の資格を取得するためには、半年から1年ほど勉強を継続する必要があると言われています。加えて最近では、受験者100人に対して12人ほどしか合格者はおらず、ごく一部の人間しか合格できないと言えます。

直近5年の行政書士の受験者数・合格者数・合格率について

年度 受験者数 合格者数 合格率
令和4年度 47,850人 5,801人 12.13%
令和3年度 47,870人 5,353人 11.2%
令和2年度 41,681人 4,470人 10.7%
令和元年度 39,821人 4,571人 11.5%
平成30年度 39,105人 4,968人 12.7%

出典:試験結果の推移

このことから、行政書士の資格を持っている人は 一定以上の能力があり、かつ継続的に努力することが出来る人間だと社会から評価される傾向にあります。

勤勉性と一定程度の能力を評価されている状態で仕事を始められる点は、行政書士資格のメリットの1つであるといえるでしょう。

社会的に需要のある資格である

行政書士は、AI(人工知能)の登場により将来的に仕事・収入がなくなるのではないかと一部では言われています。確かに、現在ある単純な資料作成の大部分はAIに取って代わられると考えられています。

しかし、AI化のように時代が変化すると、同時に法律や社会制度も変化します。このような時、法律に関して専門的な知識を持った行政書士は資料作成の際に頼られるようになります。

行政書士は、名前だけの資格では決してなく、高度な専門性を持った「士業」に相応しい需要があります。

定年がないこと

行政書士として自分で業務を行う場合、定年の制限がないため、働きたいと感じる限り業務を続けることができます。

事実として、行政書士の資格には年齢の制約がないため、50代や60代で退職を控えたり、退職した後で資格を取得し、新たなキャリアとして行政書士として働く人も珍しくないのです。

年齢に縛られずに長く働くことが可能なこの資格は、50代以上の人々にとっても、非常に魅力があるとされており、多くの支持を受けています。

幅が広い職業である

行政書士の仕事範囲は非常に広く、官公庁に提出する許認可書類の代行や、権利や義務に関連する文書の作成など、単なる書類作成だけでも1万種類以上の業務があるとされています。

また、「特定行政書士」の資格を取得すると、不服申し立ての手続き代理業務なども行うことができます。

職の種類が豊富なため、将来的に職を失うリスクが少ないと見られ、退職後のセカンドキャリアとしても注目されています。

しかし、例えば建設業の許認可申請など、特定の分野を専門とする行政書士になりたい場合は、その分野の法律や専門用語などの詳細な知識が必須となります。

したがって、特定の領域の知識を持たない人や、新しい分野を学ぶ意欲がない人にとって、行政書士として安定した収益を上げるのは困難な状況であると言えるでしょう。

司法書士や弁護士と比較されやすい?

行政書士は、同じく法律系の資格である、司法書士や弁護士と比較されることは確かに多いです。

これらの資格は、難関とされる行政書士よりもさらに取得が難しく、「行政書士なんて簡単だ」というような見方をされることもないとは言えません。

しかし、このような意見は何も気にすることはありません。行政書士には、「行政書士法」によって認められた独占業務があり、司法書士及び弁護士などの仕事とは異なっているのです。

簡単と言われているならば自分が挑戦してやる!”というくらいの気概があると良いのかもしれませんね。

行政書士が大人気資格である理由

空にグーサイン

行政書士の受験者数は毎年4万人近く存在しており、国家資格の中でもかなりの人気を誇っています。

その理由は、勉強した苦労の分だけ、将来の選択肢が大きく広がるという点にあります。ここからは、行政書士がなぜ人気なのかを見ていきましょう。

独立開業がしやすい士業である

ここまでに見たように、行政書士は社会的に評価の高い士業の一つであり、独占勤務という行政書士にしかできない業務を行うことができます。

このことから、資格を持った「あなた」に対して仕事が生まれるため、独立開業しやすくなっています。開業すれば、他事務所で勤務するより、1件の業務から得られる収入の割合は当然大きくなります。

このため、独立すれば、自分の能力を存分に発揮することで、高い収入を得られる可能性も広がるでしょう。

行政書士の独占業務

ここまで何度か登場した「独占業務」ですが、具体的には、官公庁に提出する書類権利義務に関する書類について、「作成を代理すること」や「相談に応ずること」などが定められています。

このように、書類の作成以外にも相談に乗る業務も独占業務となっており、これらの書類作成に困っている人を助けることができるのは行政書士以外にはいないのです。多くの人を助ける、やりがいのある仕事だと言えるでしょう。

就職や転職でも資格が生きる

行政書士のほとんどは独立開業しています。開業せず、行政書士として登録して法律関連の事務所で働いているのは全体の数%しかいません。したがって、行政書士として就職・転職することはメジャーとは必ずしも言えません。

しかし、行政書士を取得していれば法律に関する知識は認められるため、各企業の総務部や法務部などからの需要はあります。

実際に、社会人として働いていた人が行政書士を取得し、企業の総務部などに転職するという例は数多くあります。

独立後は高年収も視野に入る

独立した開業行政書士は、仕事の量や収入に大きな個人差があります。中には年収200万円の人もいる一方で、3000万円を超える人もいます。

この差の理由の一つとして、最初の数年間は新規顧客を集める必要があることがあげられます。

つまり、開業直後とベテランとでは収入差が大きくなりやすいということです。

では、実際に高い収入を得ている人はどれほどいるのでしょうか?年収1000万円を超えている人は、全体の10%います。独立してから長く事業を行っていれば、顧客から新たな顧客を得られ、収入は増えていくことが多いです。

このように、サラリーマンにはなかなか達成できないような高収入を狙うことができるのは、行政書士の大きな強みの一つと言えるでしょう。

行政書士の評価まとめ

行政書士の評価まとめ

  • 8士業の一つで、大きな信頼を誇る
  • 独占業務という、行政書士にしかできない業務で頼られる
  • 転職の際にも、自分の法知識を示す証になる
  • 年収1000万円を超える人も一定数いる

ここまで、行政書士の評価や人気の理由について解説しました。

行政書士は、世間的に評価されていて、サラリーマンにはない将来性の幅があります。このような道を歩んでみたいと思った方は、ぜひ行政書士の取得のため勉強に挑戦してみてください。

資格Timesは資格総合サイト信頼度No.1