行政書士試験の勉強スケジュールは?独学合格に向けた科目別の対策方法まで徹底解説!

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この記事は専門家に監修されています

行政書士

宮城彩奈

「独学で行政書士に合格したい!」

「半年、1年で行政書士に合格するスケジュールの立て方が知りたい!」

行政書士試験を独学で受けたい方は多いでしょう。独学で重要なのが、スケジュールの立て方です。

この記事では行政書士試験の勉強スケジュールの立て方を解説します。

行政書士の独学合格を目指す人にとっては、必見の内容が盛り沢山となっておりますので、ぜひ参考になさってください。

行政書士の勉強スケジュールについてざっくり説明すると

  • 独学で合格するには800〜1000時間の勉強が必要
  • 試験日からさかのぼってスケジュールを立てよう
  • 年、月、週単位でスケジュールを決めよう

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行政書士の独学勉強のスケジュール

スケジュール

行政書士を独学で勉強するためのスケジュールを説明します。

行政書士試験対策に必要な総勉強時間

行政書士試験に独学で合格するための勉強時間の目安は800〜1000時間です。

なお、予備校や通信講座を利用する場合には、500〜600時間ほどが平均となり、独学よりも短期間で合格が目指せます。

独学での勉強時間の目安である800〜1000時間は、1日3時間勉強できるとすると、9ヶ月〜11ヶ月ほどかかる計算になります。

他の士業と比較すると、宅地建物取引士の合格に必要な勉強時間の目安は200〜400時間、社会保険労務士の合格に必要勉強時間の目安は1000時間です。

つまり、行政書士は、必要な勉強時間では宅地建物取引士よりも多く、社会保険労務士よりも少ない勉強時間であり、士業の中では中程度の勉強時間を要すると言えます。

行政書士試験に半年で合格するための月別スケジュール

スケジュールを立てる前に、まず勉強する内容を参考書の目次の欄を見るなどして、理解しておく必要があります。

その上でまずは大まかな学習計画を設定し、その後曜日別の学習内容といった細かい内容を決めていくと良いでしょう。

また試験勉強は、大抵以下のような流れで進んでいきます。

  1. 勉強法を確立する
  2. 基礎固めをする
  3. 実力を養う
  4. 実力を身に付ける
  5. 試験直前の追い込み

これらに基づいてスケジュールを立てると非常に良いです。

スケジュールを立てるときは、本試験の日程(毎年11月第2日曜日)から遡って決めてください。

1ヶ月ごとに何をしなければならないのか、何月までに何を終わらせるのか、試験に向けた追い込みはいつから始めるかなどを、本試験の日程から逆算して割り振っていきます。

行政書士試験に1年で合格するための期間別スケジュール

勉強に1年かけられる場合でも、先に述べた方法と同じようにスケジュールを決めます。

年間スケジュール

1年間のスケジュールを決めるときには、例えば前半と後半に分けてやるべきことを大まかに分けて計画する方法があります。

また「○ヶ月目までにこれを終わらせる」と目標とする期間を具体的に決める方法もあります。

月間スケジュール

年間スケジュールを元に「この月は何をするのか」について細かく決めます。

1カ月でここまで終わらせると決めたら、1週間ごとに勉強する内容を決めてください。

例えば、参考書を1週間で何ページまで終わらせるかなどです。

週間スケジュール

週間スケジュールは、月間スケジュールを元に決めます。

その週にするべきことを決め、それを終わらせるには1日に何時間勉強するべきなのか、1日にどのくらいの範囲まで勉強を進めるべきなのかなど、細かく決めます。

行政書士試験の科目別重要度

各科目の紹介

行政書士試験の科目の重要度を解説します。

どんな科目があるのか

行政書士試験では、民法、行政法、基礎法学、憲法、商法、一般知識の6科目から出題されます。

まずは参考書に軽く目を通して、大まかな内容を把握しておきましょう。

行政書士試験では民法と行政法が試験全体の6割を占めていますので、この二つがより重要な科目です。

スケジュールを立てるときには、民法と行政法に多くの時間を割けるようにしましょう。

ただ、その他の科目ももちろん重要ですが、民法と行政法ほど時間をかける必要はありません。

他の科目については足切りされないように気を付けて、民法と行政法を重点的に勉強しましょう。

民法の重要度と特性

民法は試験全体の25% を占める重要な科目です。

民法では具体的な事例が出題されます。その事例に合った条文や判例がわからなければなりませんので、ただ暗記するだけでは解答できません。

また、条文や判例をたくさん覚えていても、個々の事例に適切な条例や判例を当てはめて考えることは非常に難しいことです。

さらに、事例の登場人物の関係性で混乱しがちな点があり、民法は出題内容自体が難しくなっています。

加えて、記述式は2問あり、計40点と配点が大きいことに注意が必要です。記述式は過去問を練習して、傾向を掴む必要があるでしょう。

行政法の重要度と特性

行政法は、行政書士試験全体の37%を占めており行政書士試験で最も重要な科目です。

行政法の特徴としては、条文と判例について細かい知識が問われる点が挙げられます。

行政法の出題形式には、択一式、多肢選択式、記述式と3種類があります。記述式の問題に解答するためには細かい知識が必須です。

記述式の勉強をすると必然的に知識が豊富になれます。そのため、早めに記述式の勉強を始めるのが得策です。

また、行政法は一問あたりに必要な勉強時間が他の科目と比べて長いため、その点からも行政法は早めに勉強を始める必要があります。

その他の科目の重要度と特性

その他の科目には基礎法学、憲法、商法、一般知識があります。しかし、民法と行政法より重要度は低いため、勉強に時間をかけすぎないようにしましょう。

ただし、一般知識の科目は足切りに注意する必要があります。

一般知識は足切りに注意

一般知識は56点満点中24点未満だと足切りになります。

一般知識の試験範囲は、政治経済から時事問題と幅広く、対策が難しいのが特徴です。

ただ、一般科目は勉強時間に比例して点数が伸びていく科目ではないため、ひたすら勉強する必要はありません。

民法や行政法の勉強を優先し、一般科目は適度な勉強時間を目指しましょう。

独学試験対策の効率的な進め方

道

行政書士試験を独学で突破するための効率的な勉強法をご紹介します。

スケジュールの確認と修正

勉強を始める前にスケジュールを立てることは重要ですが、一度スケジュールを決めたからといってそれに固執する必要はありません。

学習状況を見ながら臨機応変にスケジュールの確認・修正を行いましょう。

スケジュールの確認・修正は頻繁に行い、常に今の自分に合ったスケジュールにしておくことが重要です。

スケジュールの確認をしないまま勉強していると、気付いたときには大幅に勉強が遅れてしまっている恐れがあります。

予定よりも勉強が遅れたら、すぐに勉強時間や勉強量を増やしたり、勉強を終わらせる時期を延ばしたりして対策しましょう。

参考書を活用する

独学で試験勉強をするには参考書が必須です。参考書で重要項目とされている点は重点的に勉強しましょう。

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『スッキリわかる行政書士』シリーズは大手資格学校のTACが出版しています。

初心者の方にもわかりやすく基礎を解説しているのが特徴です。

ミニテストがあり理解度が確認できます。また、改正民法の解説もあります。

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過去問を活用する

行政書士試験は試験範囲が広いため、短期間で試験範囲を網羅することは難しいと言えます。

そのため、参考書で全て知識を得ようとするよりも、過去問を分析して重要な分野やポイントを押さえて、そこを重点的に勉強することをおすすめします。

その方が効率的に勉強できることはもちろん、試験の出題傾向が把握できるため、本番への対応力も付くと言えます。

分析するのが難しくても、過去問を何度も解いていると、重要な分野はどこなのかざっくりと理解できるようになります。

そのため、参考書で大まかな知識を得たらできる限り早い段階で過去問演習に入ることをおすすめします。

模試を活用する

自分の実力を測るためには模試を受けることをおすすめします。

模試を受けると自分の苦手科目がはっきりわかるからです。

また、試験の時間配分に慣れておくためにも、模試を受けることは重要と言えるでしょう。

模試を受けたあとは模試の復習をしたり、自分の苦手分野の分析をしたりすることも重要です。

振り返りをすることにより、知識が定着したり、今後の模試や本番で同じミスを防げたりする効果があります。

模試はLECや伊藤塾などが主催しています。7月から10月にかけて複数回開催されていますので、各資格学校のHPなどで確認してみてください。

記憶を定着させる勉強法

行政書士試験は範囲が広いため、一度勉強したものを再度確認するまでに期間を空けないよう、複数科目を同時進行で勉強することがおすすめです。

また、暗記科目は、覚えたものを記憶に定着させるため、参考書の該当部分を最低3周は勉強しましょう。

暗記したいものを1日に複数回確認すること、特に寝る前にも確認することで記憶は定着しやすくなります。

また、せっかく暗記した事項も、再度勉強行わなくなると忘れてしまいますので、覚えたものは定期的にチェックすることも大切です。

行政書士試験の勉強法については、以下の記事も参考にしてください!

ノートは必要?

行政書士試験は出題範囲がとても広いため、ノート作りをすると時間がとてもかかってしまい、効率的な勉強はできません。

また勉強したものを振り返る際には、参考書に付箋をしてチェックをしておき、それを見直せばノートを作る必要はありません。

もしどうしてもノートを作りたいということであれば、メモ程度のクオリティにしておき、重点だけを抜き出して書いたものを作りましょう。

勉強で大切なのは、ノートに書くことで満足することではなく、勉強した重要な点を見返すことです。復習のしやすさにこだわってノートを作成しましょう。

また、ノートを作らなくても、参考書の重要部分を見返せば十分復習ができます。

行政書士の勉強スケジュールについてまとめ

行政書士の勉強スケジュールについてまとめ

  • 民法と行政法の勉強時間は長く取ろう
  • スケジュールの修正は試験対策として重要
  • ノート作りは非効率的なのでしなくてよい

独学で行政書士試験に合格するためには、効率的なスケジュールを立てることが重要です。

そのためには、試験日から逆算してスケジュールを作る必要があります。

その中で、民法と行政法は非常に重要な科目なので早めに勉強を始め、勉強時間を長く取ってください。

今回ご紹介した点に注意し、短期間での合格を目指しましょう!

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